アンラ=マンユの魔王
オープニング
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは死んだ。
死んだ先にも不思議と意識はあった…いや、理論的にこれがどういう現象であるのか
ルルーシュは理会できていた…しかし認めたくはなかった。
父が破壊を目論んだもの、集合無意識、あるいは神…
そう、自分は死して集合無意識の一部へと還ったのだ。
だからこそ、ルルーシュはそれを認めたくなかった。
それは在ってはいけない力、両親が自分を捨てた理由…その総てを肯定することになるからだ。
しかしこれはどういう事だろう、感じるものは絶対的な孤独感のみだった。
もし此処がCの世界だったならば、父も、母も、自分が殺したシュナイゼルもユーフェミアも、ロロも
そして、シャーりぃも…死んだ皆が此処に居る筈なのに
此処は…何処までも孤独なのである。
死んだ先にも不思議と意識はあった…いや、理論的にこれがどういう現象であるのか
ルルーシュは理会できていた…しかし認めたくはなかった。
父が破壊を目論んだもの、集合無意識、あるいは神…
そう、自分は死して集合無意識の一部へと還ったのだ。
だからこそ、ルルーシュはそれを認めたくなかった。
それは在ってはいけない力、両親が自分を捨てた理由…その総てを肯定することになるからだ。
しかしこれはどういう事だろう、感じるものは絶対的な孤独感のみだった。
もし此処がCの世界だったならば、父も、母も、自分が殺したシュナイゼルもユーフェミアも、ロロも
そして、シャーりぃも…死んだ皆が此処に居る筈なのに
此処は…何処までも孤独なのである。
「それが魔王の最期というものではないか」
ルルーシュに語りかける少女の声さえも、かえってルルーシュの孤独感を助長した。
彼女は人間ではない、かといって父やCCのような不老不死の存在でもない
会った事もない筈なのにその余りに強大な存在感だけで、彼女は人間ではなく…
そんなものすら軽く踏みつぶせる、神に近い存在だと言う事が解るからだ。
人間の孤独を本当の意味で埋める事が出来るのは、人間だけだ。
だからこそ未だルルーシュは孤独感を感じていた。
神に近いものを前にして恐れを抱かないのは、自分がもう既に死んでいるからだろう。
寧ろルルーシュは、最早自分の消滅さえ望んでいた。
彼女は人間ではない、かといって父やCCのような不老不死の存在でもない
会った事もない筈なのにその余りに強大な存在感だけで、彼女は人間ではなく…
そんなものすら軽く踏みつぶせる、神に近い存在だと言う事が解るからだ。
人間の孤独を本当の意味で埋める事が出来るのは、人間だけだ。
だからこそ未だルルーシュは孤独感を感じていた。
神に近いものを前にして恐れを抱かないのは、自分がもう既に死んでいるからだろう。
寧ろルルーシュは、最早自分の消滅さえ望んでいた。
魔王…そうだ、ルルーシュは魔王として死んだのだ。
暴力と知略と、そして呪われた王の能力―ギアス―で世界を支配した。
そしてこの世の総ての悪と、呪詛の矛先を世界から根こそぎ奪って、自ら背負い
得られた名は"悪逆皇帝=ルルーシュ"。
そして、自らの命を…唯一の親友であるスザク=ゼロに断たせた。
孤独の理由がようやく理解できた、自分はもう人間ではない。
"悪"そのものなのだと。
ならば死後人間と同じ世界に歩めるなどおこがましい事甚だしい。
ならばきっとこの少女も魔王に違いない。
やっと、親近感が持てた。
暴力と知略と、そして呪われた王の能力―ギアス―で世界を支配した。
そしてこの世の総ての悪と、呪詛の矛先を世界から根こそぎ奪って、自ら背負い
得られた名は"悪逆皇帝=ルルーシュ"。
そして、自らの命を…唯一の親友であるスザク=ゼロに断たせた。
孤独の理由がようやく理解できた、自分はもう人間ではない。
"悪"そのものなのだと。
ならば死後人間と同じ世界に歩めるなどおこがましい事甚だしい。
ならばきっとこの少女も魔王に違いない。
やっと、親近感が持てた。
「ふん、矮小な生しか生きなかったお主に親近感を持たれても
我は嬉しくとも何ともないのだがな…」
我は嬉しくとも何ともないのだがな…」
即否定された。
「まぁお主が逸材である事は確かだ、それでこそ此処まで遠くに足を運んだ甲斐があると言うもの
我も感じるその執着、智謀、世界を相手に反逆する度胸…多少は気に入った」
我も感じるその執着、智謀、世界を相手に反逆する度胸…多少は気に入った」
少女は微笑んでルルーシュの"存在しない筈の"頬に優しく指を触れた。
するとルルーシュの頬から徐々に、まるで力が浸透するように温かい感覚が広がっていく。
ルルーシュはそっと目を開けて辺りを見る。
暗い、冥い、暗黒のみの空間。
しかし不思議とその少女と自分だけが、まるで写真だけを切り貼りしたようにはっきりと見えた。
するとルルーシュの頬から徐々に、まるで力が浸透するように温かい感覚が広がっていく。
ルルーシュはそっと目を開けて辺りを見る。
暗い、冥い、暗黒のみの空間。
しかし不思議とその少女と自分だけが、まるで写真だけを切り貼りしたようにはっきりと見えた。
「これは…?」
「消えかけていたお主の魂にプラーナを分けてやった
こんなところを消えずに漂っているなど、とんだ執着としか言いようがない
「消えかけていたお主の魂にプラーナを分けてやった
こんなところを消えずに漂っているなど、とんだ執着としか言いようがない
まぁ、そんな状態だったからこそお主の記憶も覗きやすかったがな」
返す言葉に視線をやると、そこには金色に輝く髪をした幼い子供の姿があった。
恐らく先ほどから一方的な問答を繰り返していたのはこの少女だろう、ルルーシュはそう思い少女の顔を見た。
恐らく少女の体は人間のものとそう変わらないのだろう。
長時間のアニメを二期分夜通しで鑑賞したかのように、その目元には隈ができていた。
しかしそこさえ無視すれば確かに少女には神とも魔王ともとれる強大な威厳が感じられた。
そう、まるで神さえ殺そうとしたあの父のように。
返す言葉に視線をやると、そこには金色に輝く髪をした幼い子供の姿があった。
恐らく先ほどから一方的な問答を繰り返していたのはこの少女だろう、ルルーシュはそう思い少女の顔を見た。
恐らく少女の体は人間のものとそう変わらないのだろう。
長時間のアニメを二期分夜通しで鑑賞したかのように、その目元には隈ができていた。
しかしそこさえ無視すれば確かに少女には神とも魔王ともとれる強大な威厳が感じられた。
そう、まるで神さえ殺そうとしたあの父のように。
「もう一度の生に、興味はあるか?」
…少女の問いを、ルルーシュは吟味した。
もう一度の生、即ち、この魔王は自分を再び生き返らせる事が出来るとでも言うつもりなのだろう。
実際、不老不死の魔女や死のうが他人にとり憑き生き延びる能力―ギアス―を持った母も居た。
死者の蘇生など、神や魔王なら…それこそ本物の魔王なら可能であってもおかしくないだろう。
事実、ルルーシュの混濁していた魂とやらの意識を覚醒させて見せたように。
しかし…
もう一度の生、即ち、この魔王は自分を再び生き返らせる事が出来るとでも言うつもりなのだろう。
実際、不老不死の魔女や死のうが他人にとり憑き生き延びる能力―ギアス―を持った母も居た。
死者の蘇生など、神や魔王なら…それこそ本物の魔王なら可能であってもおかしくないだろう。
事実、ルルーシュの混濁していた魂とやらの意識を覚醒させて見せたように。
しかし…
「…断る」「…何…?」
「貴様の言う執着が何故私にあるのか…
それは甚だ疑問だが、私は世界から既に消えるべくして消えた存在だ。
それに何より父に言われた言葉でね、誰かに与えられた生など死んでいるも同然だ
そんな生など私は要らない。
私の記憶を見たのなら、それくらい解るだろう?」
それは甚だ疑問だが、私は世界から既に消えるべくして消えた存在だ。
それに何より父に言われた言葉でね、誰かに与えられた生など死んでいるも同然だ
そんな生など私は要らない。
私の記憶を見たのなら、それくらい解るだろう?」
前者は、恐らく自分のエゴを事情で包み隠したのだろう。
自分でそう思った、そもそも少女の言葉を信じるなら…
本心から消えるべきと考えていたのなら此処で消えていたはずだ。
後者は本心だった。
何より、この少女からは父と似たような匂いがした。
自分でそう思った、そもそも少女の言葉を信じるなら…
本心から消えるべきと考えていたのなら此処で消えていたはずだ。
後者は本心だった。
何より、この少女からは父と似たような匂いがした。
「しかし、本心はそうではないようだな?」
少女は意地悪く笑って言う。
「ルルーシュ=ヴィ=ブリタニアよ、お前は何もわかっていない
我が気に入ったのはその生き汚さ、ギアスで刻みつけたものでも魔法で確立したものでもない
何よりお前自身の願望が為に父をも殺すその眼だと言うのに…」
我が気に入ったのはその生き汚さ、ギアスで刻みつけたものでも魔法で確立したものでもない
何よりお前自身の願望が為に父をも殺すその眼だと言うのに…」
少女は腕を振り上げて、掌に光を集める
「安心しろ、これよりお主が生まれおちるのはお主の生まれ育ったものとは違う世界…
そこで考え苦悩し、我に素直に従わなかった事を悔いるが良い」
「な、待て!!俺はもう…!!」
そこで考え苦悩し、我に素直に従わなかった事を悔いるが良い」
「な、待て!!俺はもう…!!」
ルルーシュが言いかけたところで、少女の掌の光が爆ぜた。
闇一色だった世界は金色の光一色に染まり、ルルーシュの視界を染め上げる。
しかしルルーシュを襲ったのは神秘に対する賛辞ではなく、罪を背負いながら二度目の生を受ける恐怖
ルルーシュは恐怖し、慟哭し、目を焼くような金色の力の奔流に目を押さえ
少女に対する怒りを露わにした。
闇一色だった世界は金色の光一色に染まり、ルルーシュの視界を染め上げる。
しかしルルーシュを襲ったのは神秘に対する賛辞ではなく、罪を背負いながら二度目の生を受ける恐怖
ルルーシュは恐怖し、慟哭し、目を焼くような金色の力の奔流に目を押さえ
少女に対する怒りを露わにした。
「貴様ァァアアアアアア!!
二度までも…二度までも俺を世界に…捨て去る気かァァァアアア!!!!」
二度までも…二度までも俺を世界に…捨て去る気かァァァアアア!!!!」
しかしルルーシュの呪詛の声も最早聞き飽きたかのように、少女は扇子をはためかせ
優雅にチョココロネを口にした。
そして、冷やかな視線をルルーシュに向けて言う。
優雅にチョココロネを口にした。
そして、冷やかな視線をルルーシュに向けて言う。
「無礼者。
テスラ=陽炎=フラメル、金色の魔王と呼ぶが良い」
テスラ=陽炎=フラメル、金色の魔王と呼ぶが良い」
反逆の魔王は金色の魔王を、その姿を
その呪い―ギアス―の宿った双眸に焼きつけるように目を見開き、誓いの言葉を口にする。
その呪い―ギアス―の宿った双眸に焼きつけるように目を見開き、誓いの言葉を口にする。
「金色の魔王ゥ!!忘れんぞ、忘れるものか!!!
この俺を再び世界に解き放った事を、いずれ後悔させてくれる!!」
「ふふ…その時を楽しみに待っているぞ、反逆の魔王…ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア!!」
この俺を再び世界に解き放った事を、いずれ後悔させてくれる!!」
「ふふ…その時を楽しみに待っているぞ、反逆の魔王…ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア!!」
それは二人の宣戦布告、再び反逆の火ぶたが切って落とされ
それと同時にルルーシュは、再び世界に生誕した。