クリスマス(Christmas)

キリスト教においてイエス・キリストの降誕を記念する日。Christmas の語源は「キリストのミサ」。しばしば「イエスの誕生日である」と勘違いされるようだが、聖書の中で『マタイによる福音書』や『ルカによる福音書』にイエスの誕生が記されているものの、その日付は言及されていない。イエスの誕生日はわからないのであって、クリスマスはイエスの降誕を「記念する」日である。

クリスマスは12月25日とするのが多勢であるが、この日付はキリスト教以前のローマの冬至である。このころのローマ人やゲルマン人は、太陽の力が再び強くなることを願って冬至に盛大な祭を開いていた。この祭が、ミラノ勅令によってキリスト教が公認された後、キリストの降誕記念祭とされたと考えられている。

 柳田國男は、冬至に行われる、ダイシと呼ばれる老婆(片足を怪我してるの)の信仰について、このだいしは本来、子供オホイゴの方を指し、大洋の活動が見かけ上活発になり始めるこのころに「神の長子が生まれる」とされるのは妥当な発想と言っている。*1 なのでイエスの他にも、BC1世紀ころから発生したミトラ教で、創世の岩ペトラ・ゲニトリクスから太陽神ミトラが産れる*2という信仰は自然発生的な物であるらしい。

 葛野浩昭によれば、各国で、クリスマスにプレゼントを配るものが若干違うという。

 小アジアでは二コラ(ニコラウスだ)、スウェーデンでは聖ルチア、アメリカではサンタクロースロシアではマロース、ローマ?ではヴァレン(ウァレンティヌス バレンタインデー以外に働いてます)、フランスではマダム・ノエル(クリスマス婦人)、イギリスではファーザー・クリスマス(クリスマス父さん 一回クロムウェルに粉砕されていたが、ヴィクトリア朝にドイツのオーディン信仰であるヴァイナハツ・マンをシン・ファーザークリスマスとしたという)、イタリアでベファーナ(女性で魔女っぽい)、東欧でロチア・ホワイト、ドイツではクリスト・キント(幼子イエスの筈でプロテスタントがなんとかした筈なのだが1990年代後半からカトリックの良い子たちへプレゼントを配っているお姉さん)*3、フィンランドのヨウルプッキ(ユールの小人?)*4といったものが紹介されている。

 ヨーロッパでは、冬季に豚の屠畜が行われたため、かつてはサンタクロースは各戸を訪うて人々へ豚を振舞うとされ、また、豊饒の、夜這いの儀礼も行われた。

主な参考文献

キリスト教歳時記』八木谷涼子 著 平凡社新書
 『幻獣大全1 モンスター篇』健部伸明編 新紀元社
 『サンタクロースの大旅行』葛野浩昭 岩波新書
 『イメージ・シンボル事典』アト・ド=ヴリース 大修館書店

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最終更新:2021年05月31日 15:52

*1 柳田、『物忌みと精進』こっちはそのダイシがお子さんから大姉つまり母親になり、弘法大師?へシフトしたとするのだが無視する

*2 『幻獣大全1 モンスター篇』健部伸明編 49頁

*3 葛野『サンタクロースの大旅行』5頁

*4 葛野『サンタクロースの大旅行』47頁