大乗仏教
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部派仏教が発展し、経典は複雑化した。そのため経典の内容を理解できない者が増えてしまった。そこで在家の民衆は
釈迦の遺骨がある『仏塔』に救いを求めた。
部派仏教が発展していく段階で、
釈迦が生まれる前の世に、釈迦と同じように悟りを得ることが出来た存在(過去仏)があったと言う経典が誕生し、
釈迦が次の世で衆生を救うため修行する
弥勒菩薩(未来仏)を説く経典が誕生した。
そのため、「悟りを得ることが出来るのは誰にでも出来るのではないか」という考え方が生まれた。
その一派は
部派仏教を、『小乗仏教(小さな乗り物のような教え)』と呼び、自らの一派を『大乗仏教(大きな乗り物のような教え)』と呼んだ。
大乗仏教が大成したのは、多くの経典を纏め上げた
龍樹などの存在がある。
またそれらの教典は、シルクロードを経て
三蔵法師としても有名な『玄奘』により、多くの教典が中国に伝えられ、またそれらの教典は漢訳化され、後日本に遣唐使などを通じて伝わってきた。
さらに大乗仏教は大成し『
禅』『
密教』『
浄土信仰』と言った形で、民衆に支持されるようになっていったのである。
参考
ナツメ社 図解雑学 『仏教』
最終更新:2006年10月22日 12:29