罪の在処◆m4swjRCmWY



















『―――映司さんは、弱いね』








頭の中で。
誰かが、そう言った。






















○  ○  ○

クスクシエ跡地。
風通しが良くなったと表現するには些か内と外を分ける遮蔽物が少なすぎるその場にいたのは、三人。
男が二人と、少女が一人。
火野映司鏑木・T・虎徹カオス
その中の青年―――火野映司が口を開いた。
少し前に少女、カオスの泣き声が止んでから数分、この場には会話と呼べるものが一切存在していなかった。
決して彼らが不仲というわけではない。
夜の闇が深くなっていく―――放送が、近づいているのだ。
この場は陣営を巡るデスゲーム。その脱落者を告げる放送。
彼らはそのデスゲームに抗うべく立ち上がった存在だ。
だからこそ―――修羅に堕ちることを良しとしなかった彼らには、この放送を待つ時間は特に重い。
多くのものを、人を取り溢した。
誰一人死なせないと宣言しておきながら、その実、救ったものより失ったものの方が多い者。
それが『いいこと』だと、それが『愛なんだ』と勘違いしていたとはいえ、尊い複数の命を奪った者。
喪われていく『誰か』の手を掴むことができなかった者。
三者三様の想いが、自然と彼らの口数を減らせていった。
ここに至るまで、決して楽な道ではなかった。
喪って、傷ついて、少なくない死を見て。
文字通り、地獄を見た。

「…ああ、この放送が終わったら移動しようぜ。マミたちも待ってるかもしれないしな」

しかし、まだ心は折れていない。
折れる訳には、いかないのだ。

「…じゃあ俺、ちょっと出てきますね」

だから、自分も―――折れないために、先に進むために行動の『結果』と向き合わなければならない。
立ち上がりその場を後にしようとする映司を虎徹が呼び止める。

「おい映司、おまえ」
「…ちょっと出てくるだけですよ。大丈夫です、虎徹さん達を置いてったりはしませんから」
「…無茶すんなよ」
「…はい」

その言葉を背に、映司は少し遠くに離れて行った。
虎徹は映司が自分たちを置いて離れていくことを危惧した訳ではない。
その笑顔に―――その姿に、何処か危険なものを感じたのだ。

「…映司おにいちゃんは?」
「あぁ、すぐ戻ってくる」

そして、沈黙。
年頃の娘がいるというのに、何故こういうときに気が利いた言葉が、励ますことができないのか。
虎徹は少しだけ自分を恥じ―――やがて始まった放送に、身構え精神を集中させた。





○   ○   ○

来た道を、振り返る。
目線の少し先には、クスクシエ。
―――活気があったころの姿なんてもう見る影もなく。
そのことに少しだけ、寂しくなった。

「…うん。ここなら、いいや」

足を、止める。
このぐらいの距離なら、多分虎徹たちにも見えないだろうと。
放送は、もう少しだ。
クスクシエが見渡せる此処ならば、襲撃にも対処できる。
それに。
―――そろそろ、映司自身も自分がやってきたことに向き合わねばならない。

「届かなかった」

自分が取り零してきた命。

「届かなかった」

何処までも届く腕、力。
出来ることならば、視界に入る―――いや、世界の苦しむ人々全員を救うことはできないのだろうかと。
一人の人間では到底手に入れられないほどの力を、そのために手に入れたはずだった。
オーズの力、欲望の王。
なのに。
この手は―――誰にも、届かなかった。
それを、嫌でも自覚させられる放送が鳴る。
その時。自分は、果たして正常心を保っていられるかわからない。
だからこそ、見えないところまで離れたのだ。
心配させるわけには、いかないから。

「…始まった」

『午前0時0分0秒……素晴らしい。新しい一日の誕生だ――ハッピィバースデイッ!!』

人に聞かせるための配慮を一切してないかのような、大きく野太い声。
その祝福の声は、映司にはとても聞き覚えのある声で―――

「鴻上、会長…?」

誕生に重きを置く、その男。
鴻上ファウンデーションのトップにして、己の欲望を第一とする人物。

最初に表面化した感情は、疑問だった。
鴻上は何よりも己の欲望を優先する男だ。
其処に善も悪もなく、区別もなければ差別もない。
だが。
あくまで彼は誕生に重きを置く人間で―――こんな終末に向かう悪趣味な催しに加担するほど堕ちた人ではなかったように思える。
そんな映司の困惑など他所に、一人ずつ名前が呼ばれる。
放送で名前が呼ばれる理由など一つしかない。
この短時間で、奪われた命たちの証。


最初の名は、知らない者の方が多かった。
彼らも必死に生き、そして死んでいった人間。
自分の無力さが、映司の胸を食い破りそうなほど責め続ける。
グリードであるウヴァのコアも探し出して砕かねばならない。
グリードは感情、意思を秘めたコアを砕かない限り、何度だって復活する。
そうなれば意味が無い。無用な犠牲が生まれる。
俺が、砕かないと。と、映司は一人呟く。


「…ッ」

ギリ、と歯を食い縛る。
歯が砕けそうなほど噛み締める。
届かなかった。届かなかった。届かなかった。
伸ばした手は誰かに届くことなく、彼女達は死亡した。
楽して助かる命なんて何処にもない。
それは映司自身もよくわかっている。
だからこそ力を求めた。そして、手に入れた。
―――だというのに、俺は何も救えていないじゃないか。
―――だというのに、あの時と何も変わっていないじゃないか。


次に呼ばれたのは、自分たちを襲った殺人鬼の名前。
一人の少女に手を汚させた、不甲斐無いことこの上ない。
思わず自嘲すら零れそうになる。


名前からして、女の子だろうか。
年は幾つだったのだろうか。どんな性格だったのだろうか。
どんな趣味を持っていて、何を生きがいにしていたのだろうか。
―――今じゃ、それを確認する術はない。
それが。途轍もなく、心を締め付けた。
そして。

伊達明

その言葉が響いた瞬間。
映司の全てが、静止した。

聞き間違えようの無いその名前に、最初は耳を疑った。
何故ならば、あの伊達明なのだ。
頭部に埋まっている弾丸の痛みに耐え続け。
摘出した後も戦線復帰した戦士。
まさに不死身という言葉そのもののような男だった。
映司の困など気にも止めず、放送は流れていく。
多くを聞き逃してしまったが、メズールが脱落したこと。
そしてこの声の主が先代オーズ―――王であるということだけは、何とか聞き取れていた。
今の映司には。
それよりも重要なことがあったので、思考は後回しにされているが。

「何で、伊達さんが」

虎徹から聞いた限りでは、戦場を離脱する直前に出会っていたという。
つまり。
伊達がこの世を去ったのは―――自分たちがあの戦場を離脱してからの後、という可能性が高い。
何故死んだのかはわからない。
誰に殺されたのかはわからない。
それでも―――確かに一つわかっているのは。
自分はまた、仲間を一人失ったということだけだった。

―――脳内に、かつての少女がフラッシュバックする。
―――助けようと手を伸ばし、しかし届くことなく爆炎に消えていった少女の姿が。

「ッ…」

「くそ…ッ!」

ゴンっと。
鈍い音と共に、地面を殴りつける。
守れなかった。
届かなかった。
失われる必要の無い命が、沢山消えていった。
そして。
映司はその連続した鈍い音の中に、ある声を聞いた。

『まーたやってんのか、火野』

野太い声。
軽いノリでありながら、何処か安心感を抱かせるその雰囲気。
それは。
間違いなく映司が再会を望んだ存在であり。

「―――伊達さん?」

同時に。
この場に、既に存在してはいけない者でもあった。





○  ○  ○

新機能が追加された。
内容全ても把握している。
胸糞悪いルールとあの大声は、無性に勘に障る。
そして。
あろうことか『王』を名乗る男は、消えていった命を『消えて当然』と言い放ったのだ。
それは。
ヒーローとして、鏑木・T・虎徹として。
精一杯生きた罪のない命に対する、何よりも許してはいけない冒涜だった。

「…絶対だ。絶対捕まえてやるからな」

逮捕し縄でふん縛って、死んでいった者―――桜井智樹や鹿目まどか達に、詫びて貰わなければならない。
バーナビーという心強い相棒もまだ生きている。
まだ、諦めるには早い。
だが―――気になる名が、二つあった。
まず一つは、『伊達明』。
映司の仲間にして、仮面ライダーである男。
その名が、呼ばれた。
どのような経緯でその命を落としたのかは分からないが、心強い仲間を失った事実は虎徹の心に少なくない影を生んだ。
しかし、気にかけているのは其処だけではない。
この場所を離れている映司の姿は確認できないことだ。
思いつめてなければいいが、と呟くが―――虎徹にはどうすることもできない。
そして二つ目は『ニンフ』。
『エンジェロイドは簡単には死なない』。
そう言って逆転の目を作り出し、自分の背を押してくれた彼女が、死んだ。
己の聴覚を疑うほどの衝撃だった。
不甲斐無い。
ヒーローでありながら―――手の届く範囲にいた少女を守れないなど。
申し訳なさと自分への怒りで拳が強く握られる。
できることなら、この拳を何処かにぶつけやり場のない怒りを取り除きたかった。
しかし。
虎徹は結局のところ、それをしなかった。
いや。
正確には、『出来なかった』。

「カオス…」

胸を押さえ、蹲る彼女の姿を見てしまったから。

ポツリと、呟いた。

「…ここが、いたいの」

カオスは、憎しみを知った。
痛みは、愛ではないと知った。

「…ああ」

虎徹は、優しくカオスを抱きしめる。
胸が痛いと。その痛みの理由も正確にはわかっていないであろう彼女を。
彼女は、今向きあっているのだ。
名前が呼ばれてしまったことで、向き合わざるを得なくなった。
奪ってしまったものの大きさを。
そして。
自分の知り合いが呼ばれたことで、少なからずその痛みをまた理解してしまったのかもしれない。
奪われることの、痛みを。

「…大丈夫だ。俺がいるし、映司もいる」

彼女は恐らく、これから生きていく中で何度もこの痛みと罪に向き合うことになるだろう。
エンジェロイドの寿命が人間と同じなのかは不明だが、きっと何度も。
葛西善二郎に奪われ、間違った愛を知ってしまったからとはいえ。
手を下してしまったのはカオスなのだ。
カオスが真っ当な愛を知り、人間として成長していくほどにこの罪と痛みは大きく彼女に圧し掛かる。
…いずれ、その重みに耐え切れず潰れてしまうかもしれない。
…憎しみに身を任せてしまうかもしれない。

「…その痛みはな、カオスが悪い存在じゃない証拠だ。
 だから、安心していいんだ」

だから。
虎徹は、出来る限り。この身が続くまで彼女を支えてあげなければならないと。
心にそう決めた。

「…うん」

その思いが伝わったのかは不明だが。
エンジェロイドにしては、あまりにも弱弱しい力でカオスは虎徹の身体をすこし抱き返した。




○  ○  ○

『おう、元気そうじゃねえか、火野』

よっ、と。
気軽に右手を上げるその姿は。映司のよく知る伊達明そのものだった。
ああ、と理解する。
映司は知っている。
これは、幻覚症状だ。
世界各地を、時には紛争地帯をも旅した映司にはわかる。
紛争で幻覚を見る人も少なくはなかった。
だが。
いざ自分がなってしまうと―――まるで、これが『現実』のように思えた。

『火野、お前は救えなかったんだな』
「…」
『火野が暴走なんて起こさず、その力をちゃんと使えてたら、誰も死なずに済んだかもしれない』

その言葉は、的確に映司の心を突いていく。
当たり前だ。
この『伊達明』は映司の幻覚―――心から生まれたもの、謂わばもう一人の映司のようなものなのだ。
その言葉は『火野映司の深い傷』を的確に突いてくる。

「そうかも、しれないです」

ぽつりと零した声は、余りにも小さい。
しかし、それでもはっきりと口にしていた。

「でも、俺は―――」
『でも?』

言葉を切ったのは、鈴の音を鳴らしたような少女の声だった。
聞き覚えがあった。
いや、忘れることなどできようか。
その声は、手を伸ばし目の前で消えてしまった守るべき少女のもので―――

「―――まど、かちゃん」

その言葉に反応し、ちらりと此方に視線を移す。
少女の表情は困ったような笑みを浮かべていた。

『私は映司さんの手をとったよ』

それは。
紫の破壊衝動に呑まれていた中で見た、薄い記憶。
手を握って、止めてくれた少女。
なのに、と少女は続ける。
強がり虚勢を張った、涙を見せないように笑う彼女の顔で。

『映司さんは、私の手はとってくれないんだね―――』

と、そう言った。

伊達明本人、鹿目まどか本人なら言うはずもない言葉である。
だが、これは幻覚だ。
映司の罪悪感を―――救えなかったという無力感を誰よりも映司自身が責め続ける限りこの声が止むことはない。

「ごめん」
「ごめん」
「ごめん…ッ!」

「助けられなくて、ごめん」

呟かれたのは謝罪の言葉。
もう死者のは届くことのない、懺悔の言葉。
その映司を、彼らはあくまで冷たい瞳で見据え続ける。
そして、消え入るほど小さくなるまで続けられた謝罪が途切れたその後。
映司は、小さく呟いた。

「ごめん…でも」
「それでも、俺はみんなを守りたい」

諦められないと。見捨てられないと。
まだ生きている命を捨ててはいけないと。
己の命を軽視したこの青年は、おそらく死ぬまで止まることができない。
最初から自分の命が勘定に入っていないのだ―――故に、己がいくら辛かろうと足を止める理由にはならない。
その言葉に、二人の幻覚は何を思ったのか。
映司の横を通り過ぎるように、消えていく。
恐らく、彼らはまた現れる。
映司本人が深い後悔に囚われたとき、また現れる。
それが予感染みた確信として、映司は感じていた。

最期に。
くるりと反転し、『鹿目まどか』は耳元で呟く。

『―――映司さんは、弱いね』

それは。
誰かのために力を求める弱者への。
己の命にすら執着が持てない弱者への。
短い、贈り物だった。


○  ○  ○

「予定通り、変更なしだ。…マミも心配だしな」

放送後。
しばらくして戻ってきた映司とともに、今後の進路を固める。
映司が戻ってきたときは虎徹も心配したが、映司の様子は放送前と余り変わりがなかった。
…そこがまたまるで水面下で何かが進行しているような不安定さを感じたが、当の映司は『大丈夫です』と一言。
それだけ言って、今後の話を始めたのだ。
放送の『オーズ』のことといい、聞きたいことはあったが今はやめておこうと。そう判断した。

「後は俺のスーツも見つかればいいんだけどなあ…」
「なら合流した後に探しにいきましょう…あ」

地図を開くと目的地―――シュテルンビルトの一部が禁止エリア入りすることを思い出す。
ほぼ全壊したスーツでは虎徹自身が危険だ。
生身での戦闘を主とする虎徹には厳しい状況だというのに、どうしたものか。

「でもまだ全部封鎖されたわけじゃない。運が良けりゃきっとある…はず…」

次第に声が小さくなる。
シュテルンビルト全てが封鎖され立ち入り禁止になったわけではないのだ。
運がよければスーツの保管場所が禁止エリアから逃れているかもしれない。
きっとそうだろう。多分。そうであると願いたい。

「良し、行くぞカオス!」
「…うん」

疲弊した身体に活を入れ、力強く立ち上がった虎徹の言葉にカオスも反応する。
まだ心の傷は癒えてなく元気がないが、それでも反応し着いてきてくれているカオスに虎徹は少しの安心を感じ。
映司もその姿に少しの安心感を得て。
三人は、再び前進を開始した。



【二日目 深夜】
【D-5 クスクシエ跡地】

【鏑木・T・虎徹@TIGER&BUNNY】
【所属】黄
【状態】ダメージ(極大)、疲労(極大)、背中に切傷(応急処置済み)、カオスへの複雑な心境、バーナビー達への心配、葛西への怒り
【首輪】20枚:0枚
【装備】ワイルドタイガー専用ヒーロースーツ(両腕部ガントレット以外脱落)、天の鎖@Fate/Zero
【道具】基本支給品×3、不明支給品0~2 、タカカンドロイド@仮面ライダーOOO、フロッグポッド@仮面ライダーW、P220@Steins;Gate、カリーナの不明支給品(1~3)、切嗣の不明支給品(武器はない)(1~3)、雁夜の不明支給品(0~2)
【思考・状況】
 基本:真木清人とその仲間を捕まえ、このゲームを終わらせる。
 1.映司、カオスと同行する。
 2.D-4エリアに向かい、マミと合流したい。
 3.できればシュテルンビルトに向かい、スーツを交換する。
 4.イカロスを探し出して説得したいが……
 5.他のヒーローを探す。
 6.マスターの偽物と金髪の女(セシリア)と赤毛の少女(X)、及び葛西善二郎を警戒する。
 7.カオスがやり直せるか見守り、力を貸してやりたい。
【備考】
※本編第17話終了後からの参戦です。
※NEXT能力の減退が始まっています。具体的な能力持続時間は後の書き手さんにお任せします。
※「仮面ライダーW」「そらのおとしもの」の参加者に関する情報を得ました。
※フロッグポットには、以下のメッセージが録音されています。
牧瀬紅莉栖です。聞いてください。
  ……バーナビー・ブルックスJr.は殺し合いに乗っています!今の彼はもうヒーローじゃない!』
※ヒーロースーツは大破し、両腕のガントレット部分以外全て脱落しています。
※ジェイクの支給品は虎徹がまとめて回収しましたが、独り占めしようとしたわけではありません。
※“火野映司”こと葛西善二郎の顔を知りました。
※カオスに更正の可能性を与えられたことでセルメダルが増加しました。



【カオス@そらのおとしもの】
【所属】青陣営
【状態】精神疲労(大)、葛西への憎しみ(極大)、罪悪感(大)、成長中
【首輪】55枚:90枚
【装備】なし
【道具】志筑仁美の首輪、映司のトランクス及びスペインフェアの際の泉比奈のクスクシエ従業員服(着用中)
【思考・状況】
 基本:「愛」を知りたい
 1.ニンフおねぇさま……
 2. 映司おにぃちゃん、タイガーおじさんといっしょにいる。
 3. 葛西のおじさんに、もう一度会ったら……
【備考】
※参加時期は45話後です。
※制限の影響で「Pandora」の機能が通常より若干落ちています。
至郎田正影、左翔太郎、ウェザーメモリ、アストレア凰鈴音、甲龍、ジェイク・マルチネス、桜井智樹、鹿目まどかを吸収しました。
※現在までに吸収した能力「天候操作、超加速、甲龍の装備、ジェイクのバリア&読心能力」
※鹿目まどかのソウルジェムは取り込んでいないため、彼女の魔法少女としての能力は身につけていません。また双天牙月を失いました。
※ドーピングコンソメスープの影響で、身長が少しずつ伸びています。現在は17歳前後の身長にまで成長しています。
※智樹、及びまどかを吸収したことで世間一般的な道徳心が芽生える素地ができましたが、それがどの程度影響するかは後続の書き手さんにお任せします。
※まどかの記憶を吸収しましたが、「Pandora」の機能が低下していたこと、死体の損壊が酷かったことから断片的にしか取り込めておらず、また詳細は意識しなければ読み込めません。
※読心能力で聞き取った心の声と、実際に口に出した声の区別があまりついていません。
※“火野”のおじさんが葛西善二郎であること、また彼に抱く感情が憎しみであることを知りました。









ザザザ、ザザ、と。
まるでTVに映る砂嵐のように、映司の視界がぶれる。

ひらひらと、自分の瞳の前で手を振ってみる。
そこには、濁った視界に映る自分の掌があった。

(…大丈夫、見えなくなったわけじゃない。
 まだ、戦える)

グッと拳を握り締め、青年は二人と並び歩いていく。

『―――映司さんは、弱いね』と。

その声が脳裏に響くのを感じながら。

人外に変わりつつある青年は、力を手にしつつあった。





【火野映司@仮面ライダーOOO】
【所属】無
【状態】疲労(大)、ダメージ(極大)、精神疲労(大)、幻覚症状、視覚異常、まどか達への罪悪感、カオスへの複雑な心境、葛西への怒り
【首輪】70枚:0枚
【コア】タカ、トラ、バッタ、ゴリラ、プテラ×2、トリケラ、ティラノ×2
【装備】オーズドライバー@仮面ライダーOOO
【道具】基本支給品一式、カオス用の替えの服(クスクシエから回収したものです。種類、枚数は後続の書き手さんにお任せします)
【思考・状況】
 基本:グリードを全て砕き、ゲームを破綻させる。
 0. アンク……
 1.虎徹、カオスと同行する。
 2.カオスがやり直せるのか見守りたい。
 3.D-4エリアに向かい、マミと合流したい。
 4.グリードは問答無用で倒し、メダルを砕くが、オーズとして使用する分のメダルは奪い取る。
 5.もしもアンクが現れたら、やはり倒さなければならない……?
 6.もしもまた暴走したら……
【備考】
※もしもアンクに出会った場合、問答無用で倒すだけの覚悟が出来ているかどうかは不明です。
※ヒーローの話をまだ詳しく聞いておらず、TIGER&BUNNYの世界が異世界だという事にも気付いていません。
※通常より紫のメダルが暴走しやすくなっており、オーズドライバーが映司以外でも使用可能になっています。
※暴走中の記憶は微かに残っていて、また話を聞いたことで何があったかをほぼ把握しています。
※真木清人が時間の流れに介入できることを知りました。
※「ガラと魔女の結界がここの形成に関わっているかもしれない」と考えています。
※世界観の齟齬を若干ながら感じました。
※詳細名簿を一通り見ましたが、どの程度の情報を覚えているかは不明です。
※仁美を殺した“火野映司”が葛西善二郎であることをを知りました。
※罪悪感と精神疲労から、救えなかった者の幻覚を見るようになっています
 今は消えていますが、次いつ現れるかは不明です。
※グリード化が進行し、視覚異常が発生しました。



145:熱【ししん】 投下順 147:泪のムコウ
時系列順
130:明日のパンツと再起と差し伸べる手(前編) 火野映司
鏑木・T・虎徹
カオス


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最終更新:2015年09月22日 18:45