【 第3幕 】

≪第1場≫
塔城の一つ 塔の一方の窓下は物見の塔へ通じる道


メリザンド
(窓の所にて髪を梳きつつ)
私の長い髪は
塔の縁まで落ちて
私の髪はあなたを待って
塔の高さに
さらに一日
さらに一日
聖ダニエル様に聖ミシェル様
聖ミシェル様に聖ラファエル様
私はある日曜日の生まれ
ある日曜日の真昼の生まれ

(塔への道よりペレアス入来る)

ペレアス
ほーら、ほーら、ほー。

メリザンド
其処に入らっしゃるのは誰?

ペレアス
私、私、この私
窓の所で何をしていらっしゃるんです。
この辺の鳥で無いような歌を唄って。

メリザンド
夜、髪を梳いていますの。

ペレアス
壁の上に見えているのはそれですか?
私は灯が傍にあるのかと思いましたよ?

メリザンド
窓を開けましたの、塔の中は暑う御座いましてね。
まあいい夜ですこと。

ペレアス
星が一杯です。
今夜位多数見た事が無い。
月はまだ海の上に居ますね。
暗い中に居ないで、メリザンド、
少し出て御覧なさい、
貴女の髪がすっかり見えるように。

(窓から乗出す)

メリザンド
嫌なものですよ。

ペレアス
おお、メリザンド、おお、貴方は美しい。
全く美しい。
もっと乗出して。乗出して。
もう少し近寄れるように。

メリザンド
もう近寄れません。
出来るだけ出ましたもの。

ペレアス
私もこれ以上高く登れ無い。
せめて今夜は手だけでも、
私が出発する前に。
明朝立ちます。

メリザンド
いけません、いけません、いけません。

ペレアス
いいんです、いいんです、私は行きます、明朝行きます。
手をとらして下さい。貴女の手を、
その可愛らしい手を私の唇に。

メリザンド
私、御立ちになるんでしたら手は御取らせしませんよ。

ペレアス
どうぞ、どうぞ。

メリザンド
では御立ちなさら無い?

ペレアス
延します、延しましょう。

メリザンド
暗い所に薔薇が一つ見えます。

ペレアス
何処に?
私にはただ塀の上に出ている柳の枝が見えるだけです。

メリザンド
下、下の方の庭。
彼処、すぐその蒼暗い中に。

ペレアス
ありゃ薔薇でありません。
行ってすぐ見て来ましょう。
が、まず先に手を取らして下さい、
第一に貴女の御手を。

メリザンド
さあ、さ、
もうこれより低く乗出せません。

ペレアス
唇が手へ届か無い。

メリザンド
もうこれより低く屈めませんもの。
落ちそうですよ。
ああ、私の髪の毛が塔から下る。

(屈むと前に髪が突然垂れてペレアスの上にかかる)


ペレアス
おお、これは?
髪の毛、私の上へ髪の毛が下った。
貴女の髪がすっかり、メリザンド、
貴女の髪がすっかり塔から下ってきました。
私は双手に握っています。
口に咬えています。
腕にまきつけています。
首へ巻きつけています。
今夜は二度とこの手を開きませんよ。

メリザンド
離して下さい、離して下さい。
私落ちそうです。

ペレアス
いや、いや、いや。
あなたのような、こんな髪はこれまで見たことがありませんよ、メリザンド。
そら、ごらんなさい。
あんなに高いとこから来て、
それでもまだその流れが私の胸元まで届くんです。
私の膝元までもとどくのですよ!
そしてこの柔かいこと、まるで天からでも
落ちて来たように柔かなんです!
この髪のお蔭でもう天を見る事も出来ない。
これ、ごらんなさい、ね?
私の両手で握り切ることが出来ない。
柳の枝にかかっている房毛さえありますよ。
鳥のように、私の手の中で生きている。そして、
私を愛して呉れて、あなたよりもっとよく私を愛してくれる!

メリザンド
はなして頂戴、離して下さい。
誰か通ったらわるいから。

ペレアス
いえ、いえ、いえ。
今夜はあなたを行かせませんよ。
今夜は私の虜だ。
今夜中は、今夜中は。

メリザンド
ペレアス様!ペレアス様!

ペレアス
結んでいるんです。髪を柳の枝に結わえているんですよ。
もう決して此処からあなたを行かせないから。
ごらんなさい、私はあなたの髪に接吻しているんですよ。
苦しみという総ての苦しみが、私をこの髪の中に見棄てて行って呉れたんだ。あなたの髪を這い上って行く私の接吻が聞えますか。あなたの髪のあり丈をのぼっているんですよ。
どの一本一本の髪毛も、あなた一つ一つの接吻を送っているに違いない。ねえ、私はこの手を開けることが出来るんですよ、私の手は白由なんです。それでも、あなたは私を放って行くことが出来ないのだ。

メリザンド
ああ!ああ!あなたは私を苦しめなさるんです。
(鳩の群が塔を飛ぴ立って、彼等のまわりを夜の闇の中でぱたぱたする。)
どうしたんでしょう?ペレアス様。
あたりを飛び廻るのは何んでしょうね。

ペレアス
鳩が塔を飛び出したんです。
私がおびやかしたんですよ。飛んで行くようです。

メリザンド
私の鳩なんですよ、ペレアス様。
行きましょう、離して下さい。
鳩が戻って来なかったらいけないから。

ペレアス
帰って来ないことがあるもんですか。

メリザンド
暗の中に迷うんです。
離して下さいよ。頭をのさせて下さい。
足音がします。離して下さいな。
ゴローだから!きっとゴローだから!
私たちの話してるのを聞きつけたんです。

ペレアス
お待ちなさい!お待ちなさいよ!房毛が柳の枝にもつれているんです。暗がりで絡まったんです。
お待ちなさい!お待ちなさい!暗い夜だから。

(ゴロー、歩哨路から登場。)

ゴロー
ここでお前達は何をしているのだ。

ペレアス
私がここで何をしているか?私は…

ゴロー
お前達は子供だなあ。
メリザンド、そんなに窓からのり出しちゃいかん。
落ちるよ。
こんなに遅いのも分らないのか。
もう真夜中に近いのだ。
暗まぎれでそんなおいたをしてはいけないよ。
お前達は子供だなあ。
なんという子供らだ!なんという子供らだ!

(ペレアスと一緒に出て行く。)

(間奏)


≪第2場≫
御城の窟

(ゴローとペレアス登場。)

ゴロー
気をおつけ。こっちだ。こっちだ。
これまでこんな窟へ下りて来ようとしたこともないだろうね。

ペレアス
いえ、一度あります。でも、ずうっと以前のことです。

ゴロー
それごらん、これが私の話したその澱んでる水だ。
お前には、むれ上る死の臭いが鼻へ這入らないか。
その突き出ている岩のはなへ行って、
少し乗り出してごらん。
臭いがむれ上って、顔にぶつかるよ。
のり出してごらん。恐くはないよ、つかまえてるから。
お出し、いや、いや、手ではいかん。
すべっては悪いから、腕を、
淵が見えるか、ペレアス?ペレアス?

ペレアス
はい。淵の底の底までも見えるようです。
こんなにチラチラするのは灯ですか。

(彼は真直ぐに立って、ゴローを振向いて見る。)
あなたが、

ゴロー
そうだよ。提燈だよ。
そら、隅々まで照そうと思ってこれを振っているのだよ。

ペレアス
息が詰まりそうだ。行きましょう。

ゴロー
よし、行こう。

(黙って退場。)


SCÈNE 3
窟の入口にある高見

(ゴローとペレアス登場。)

ペレアス
ああ!漸く息がつけた。
一時私は、あの巨きな洞の中で気絶するかと思いました。も少しで倒れるところでした。
あそこの空気は湿っぽくて、鉛の露のように重い。そしてあの暗いことと言ったら、毒をふくんだ髄のようにみっちりしている。
がもう、この広々した海に一杯の空気だ!
爽々しいそよ風が吹いて来る。ごらんなさい。若葉のように清新な風が、あの小さな緑の波を渡って。
まあ、
あの人達は丁度、この高見の下で花に水をやったところなんだ。だからソウ葉の香りと、うるおった薔薇の香りとがここまで匂って来ますね。
もう真昼にちがいない。
花が既に塔の影になっていますから。
真昼です。鐘の鳴るのが聞えるし
子供たちが水を浴びに浜へ行っていますよ。
おや、
塔の窓の一つに、お母さんとメリザンドが出ていますよ。

ゴロー
そうだね。陰の方によけてしまった。
メリザンドと言えば、私は、お前たち二人の間にあったことと、昨夜話していたことを残らず聞いてしまったよ。
それが子供の遊びだということは私も十分よく承知している。
けれど、二度とあんなことをしてはいけない。
メリザンドは、大変感じ易いんだから。それに、彼女もお母さんになりかけているんだから、猶一層心静かにしてやらなきゃならない。一寸した感情から、とんでもない不幸が起らないとも限らない。これが始めてではない。お前たちの間に何事かが起っているんだと思うようになったのは。
お前は彼女よりも年上だから、お前に話しておけば大丈夫だ。
出来るだけ彼女を避けておくれ。どんなことがあっても、目立たないようにしてくれ、目立たないようにね。

(退場。)

(間奏)

≪第4場≫
御城の前

(ゴローと幼きイニョルドが登場。)

ゴロー
さあ、ここへ坐ろう。イニョルド。
この膝にお掛け。
ここからなら、森の中の出来ごとが何もかも見られるよ。
此頃お前の顔をちっとも見ないようだ。
お前もまたこのお父さんを離れて、
何時でもお前の可愛いお母さんの側にくっついているんだね。
あ、私たちは丁度可愛いお母さんの窓の下に座っているんだよ。
お母さんは丁度今時分夜のお祈りをしていることだろう。
けれどねイニョルド、お母さんとペレアス伯父さんとはよく一緒になっているんじゃないかね。

イニョルド
ええ、そうだよ。何時もだよ。お父さん。
お父さんがいない時は。

ゴロー
ああ、ごらん、
誰かが提燈をもって庭を通っている。
けれど、二人は仲が悪いということだが、
よく口喧嘩をするらしいね、え?
本当かね?

イニョルド
ええ、そうだよ。本当だよ。

ゴロー
本当?ああ!ああ!でも、何んだって喧嘩するの。

イニョルド
扉のことで。

ゴロー
何んで?戸のことで?
何んのことを言ってるのだ?

イニョルド
それはその、扉を開け放しにしてはならないからだよ。

ゴロー
誰が開け放しにしてはならないの?
ねえ、何故口喧嘩なんかするんだろう?

イニョルド
僕知らないよ、お父さん、灯のことは。

ゴロー
灯のことなんか話しちゃいないよ。私はその戸のことを話しているのだ。手をロにあてたりなんかしちゃいけない。
さあ。

イニョルド
お父さん!お父さん!僕もうしないから。
(泣く)

ゴロー
さあさあ。どうして泣くんだよ?
どうかしたの?

イニョルド
おお!おお!お父さん、僕を痛くしちゃ。

ゴロー
痛くしたって?何処を痛くしたって?
何もそうするつもりではなかったんだが。

イニョルド
ここよ、ここよ。僕の小腕を。

ゴロー
ちっとも、そうするつもりではなかったんだよ。さあ、もう泣くな泣くな。明日は何かいい物をあげるから。

イニョルド
何を呉れるの、お父さん。

ゴロー
箭筒と矢をあげよう。
だから、戸のことで知ってることを話しておくれ。

イニョルド
大きな矢をくれる?

ゴロー
ああ、そりゃ大きな矢をあげるよ。
だけど、何故二人は戸を開け放しておいてはいけないの?

ねえ、その訳を話しておくれ!
駄目だ、駄目だ、そんな泣くような口しちゃいけない。
お父さんは恐ってるんじゃないよ。
二人が一緒の時、どんなような事を話しているかね?

イニョルド
ペレアス伯父さんと可愛いお母さんとが?

ゴロー
そうだよ。どんな事を話しているかね?

イニョルド
僕のことだよ。何時でも僕のことだよ。

ゴロー
で、二人はお前のことを何んと言うのか。

イニョルド
僕が大変背が高くなるだろうってね。

ゴロー
ああ、情けない!
この私は、大海原の底に宝を探す盲人のようなものだ。

森の中で迷った生れ立ての赤子のようなものだ。
そしてお前は…
だがねえ、イニョルド、お父さんはあんまり考えに沈んでいた。極く真面目にお話をしよう。
ペレアスと可愛いお母さんとは、私がいない時に、私のことはちっとも話さないのかね?

イニョルド
いえ、いえ、お父さん。

ゴロー
ああ、では、お父さんのことを何んと言うんだね?

イニョルド
僕がお父さんのように大きくなるだろうってね。

ゴロー
お前は何時でもあの二人と一緒にいるのか。

イニョルド
ええ、そうだよ。何時もだよ、お父さん。

ゴロー
何処かへ行って遊べと言ったことはないかい?

イニョルド
ないよ、お父さん。僕が側にいないと二人は恐いんだから。

ゴロー
恐い?どうして二人の恐がることがお前に分るんだね?

イニョルド
ニ人は何時も暗がりで泣いているの。

ゴロー
ああ!ああ!

イニョルド
だから誰でも泣かされる。

ゴロー
うむ、うむ。

イニョルド
お母さんの顔は蒼いよ、お父さん。

ゴロー
ああ!ああ!忍耐だ、おお、忍耐だ。

イニョルド
なあに?お父さん。

ゴロー
なんでも無い。なんでも無い。いい子だ。
狼が森を抜けるのが見えたよ。
時には互いに接吻もするだろう?ちがう?

イニョルド
二人で接吻するかって?お父さん、いいえ、いえ、ああ、
そうだ、お父さんあったよ、一度、一度、雨の降ってる日に。

ゴロー
二人で接吻したのか。
でも、どうして、どんな風に接吻したのか。

イニョルド
そおれ、お父さん、そおれ。
(彼は父のロに接吻して笑う)
あ!あ!この髭が、お父さん!ちかちかするよ!ちかちかするよ!すっかり灰色になりかけているね、お父さん。
髪もだよ。なんにも灰色だ。なんにも灰色だ!
(彼等が座っている直ぐより上の窓の明りがつく。その輝きが二人の上に落ちる)
ああ!ああ!僕のお母さんがランプに火をつけたんだね。
明るくなったよ、お父さん。明るいね。

ゴロー
うむ。明りがさして来たね。

イニョルド
僕たちも行こう、お父さん。あそこに行こうよ。

ゴロー
何処へ行きたいのか。

イニョルド
あの燈のあるとこに。お父さん。

ゴロー
よそう、ね、いい子だから。
もう暫くここの蔭にいよう。
まだ何んとも言えないことだ。
ペレアスは気が違ったんだろう。

イニョルド
いえ、お父さん。気が違ったんじゃないよ。
伯父さんは大変親切だよ。

ゴロー
お前はお前のお母さんを見たいか。

イニョルド
ええ、ええ。僕見たいな!

ゴロー
騒ぐなよ。
お前を窓のとこに揚げてやろう。
私にも届かないけれど、私もかなり高いんだがな。
(子供を差上げる。)
少しでもものを言ってはいけないよ。
可愛いお前のお母さんがほんとに吃驚してしまうから。
見えるかい?お母さんが部屋にいるか?

イニョルド
いるよ。おほ!明るいこと!

ゴロー
お母さんは独り切り?

イニョルド
ええ…いいえ、ペレアス伯父さんもいるよ。

ゴロー
伯父さんも!

イニョルド
ああ!ああ!お父さん!僕痛いじゃないか!

ゴロー
大丈夫だよ。静かにおし。もう痛くしやしないから。
それごらん、イニョルド!
躓いたんだよ。声を小いさくして。
二人は何をしているのかね。

イニョルド
何もしてやしない、お父さん。

ゴロー
互いに寄り添っているかね?
何か話している?

イニョルド
いいえ、お父さん。何も言っていないよ。

ゴロー
それじゃ二人は何をしているんだね?

イニョルド
燈を眺めているよ。

ゴロー
ニ人とも?

イニョルド
ええ、お父さん。

ゴロー
話してはいないんだね?

イニョルド
うん、そうだよ。眼をつぶってもいないよ。

ゴロー
お互いに寄り添おうとしてもいないんだね?

イニョルド
おお!おお!お父さん、二人はちっと眼をつぶらないよ。
僕ほんとに恐くなった。

ゴロー
何がそんなに恐いのだ?見て!見ておいで!

イニョルド
お父さん、下して頂戴よ!

ゴロー
見ておいでよ!

イニョルド
ああ!僕声を立てるよ、お父さん!
下して頂戴よ!下してよう!

ゴロー
さあ!

(退場)
TROISIÈME ACTE

SCÈNE 1
Une des tours du château. Un chemin de ronde passe sous une fenêtre de la tour.

MÉLISANDE
à la fenêtre, tandis qu'elle peigne ses cheveux dénoués.
Mes longs cheveux
descendent jusqu'au seuil de la tour;
mes cheveux vous attendent
tout le long de la tour,
et tout le long du jour,
et tout le long du jour.
Saint Daniel et Saint Michel,
Saint Michel et Saint Raphaël,
je suis née un dimanche,
un dimanche à midi.

Pelléas entre par le chemin de ronde.

PELLÉAS
Holà! Holà! Ho!

MÉLISANDE
Qui est là?

PELLÉAS
Moi, moi, et moi!
Que fais-tu là, à la fenêtre,
en chantant comme un oiseau qui n'est pas d'ici?

MÉLISANDE
J'arrange mes cheveux pour la nuit.

PELLÉAS
C'est là ce que je vois sur le mur?
Je croyais que tu avais de la lumière.

MÉLISANDE
J'ai ouvert la fenêtre; il fait trop chaud dans la tour.
Il fait beau cette nuit.

PELLÉAS
Il y a d'innombrables étoiles;
je n'en ai jamais vu autant que ce soir;
mais la lune est encore sur la mer…
Ne reste pas dans l'ombre, Mélisande,
penche-toi un peu,
que je voie tes cheveux dénoués.

Mélisande se penche à la fenêtre.

MÉLISANDE
Je suis affreuse ainsi.

PELLÉAS
Oh! Oh! Mélisande! Oh! tu es belle!!
Tu es belle ainsi!
Penche-toi, penche-toi!
Laisse-moi venir plus près de toi.

MÉLISANDE
Je ne puis pas venir plus près de toi.
Je me penche tant que je peux.

PELLÉAS
Je ne puis pas monter plus haut.
Donne-moi du moins ta main ce soir,
avant que je m'en aille.
Je pars demain.

MÉLISANDE
Non, non, non!

PELLÉAS
Si, si, je pars, je partirai demain.
Donne-moi ta main, ta main,
ta petite main sur mes lèvres.

MÉLISANDE
Je ne te donne pas ma main si tu pars.

PELLÉAS
Donne, donne, donne…

MÉLISANDE
Tu ne partiras pas?

PELLÉAS
J'attendrai, j'attendrai.

MÉLISANDE
Je vois une rose dans les ténèbres.

PELLÉAS
Où donc?
Je ne vois que les branches du saule qui dépasse le mur.

MÉLISANDE
Plus bas, plus bas, dans le jardin;
là-bas, dans le vert sombre.

PELLÉAS
Ce n'est pas une rose.
J'irai voir tout à l'heure,
mais donne-moi ta main
d'abord, d'abord ta main.

MÉLISANDE
Voilà, voilà.
Je ne puis me pencher davantage.

PELLÉAS
Mes lèvres ne peuvent pas atteindre ta main!

MÉLISANDE
Je ne puis me pencher davantage.
Je suis sur le point de tomber.
Oh! Oh! Mes cheveux descendent de la tour!

Sa chevelure se révulse tout à coup, tandis qu'elle se penche ainsi, et inonde Pelléas.

PELLÉAS
Oh! Oh! Qu'est-ce que c'est?
Tes cheveux, tes cheveux descendent vers moi!
Toute ta chevelure, Mélisande,
toute ta chevelure est tombée de la tour!
Je les tiens dans les mains,
je les tiens dans ma bouche,
je les tiens dans les bras,
je les mets autour de mon cou.
Je n'ouvrirai plus les mains cette nuit.

MÉLISANDE
Laisse-moi! Laisse-moi!
Tu vas me faire tomber.

PELLÉAS
Non, non, non!
Je n'ai jamais vu de cheveux comme les tiens,
Mélisande.
Vois, vois, vois,
ils viennent de si haut
et ils m'inondent encore jusqu'au coeur;
ils m'inondent encore jusqu'aux genoux!
Et ils sont doux, ils sont doux
comme s'ils tombaient du ciel.
Je ne vois plus le ciel à travers tes cheveux.
Tu vois, tu vois?
Mes deux mains ne peuvent plus les tenir;
il y en a jusque sur les branches du saule.
Ils vivent comme des oiseaux dans mes mains,
et ils m'aiment, ils m'aiment plus que toi.

MÉLISANDE
Laisse-moi, laisse-moi!
Quelqu'un pourrait venir.

PELLÉAS
Non, non, non.
Je ne te délivre pas cette nuit.
Tu es ma prisonnière cette nuit,
toute la nuit, toute la nuit.

MÉLISANDE
Pelléas! Pelléas!

PELLÉAS
Je les noue, je les noue aux branches du saule.
Tu ne t'en iras plus, tu ne t'en iras plus.
Regarde, regarde, j'embrasse tes cheveux…
Je ne souffre plus au milieu de tes cheveux…
Tu entends mes baisers le long de tes cheveux?
Ils montent le long de tes cheveux.
Il faut que chacun t'en apporte.
Tu vois, tu vois, je puis ouvrir les mains.
J'ai les mains libres et tu ne peux plus m'abandonner.


MÉLISANDE
Oh! Oh! Tu m'as fait mal!
Des colombes sortent de la tour et volent autour d'eux dans la nuit.
Qu'y a-tu, Pelléas?
Qu'est-ce qui vole autour moi?

PELLÉAS
Ce sont les colombes qui sortent de la tour…
Je les ai effrayées; elles s'envolent.

MÉLISANDE
Ce sont mes colombes, Pelléas.
Allons-nous-en, laisse-moi;
elles ne reviendraient plus.

PELLÉAS
Pourquoi ne reviendraient-elles plus?

MÉLISANDE
Elles se perdront dans l'obscurité.
Laisse-moi! Laisse-moi relever la tête.
J'entends un bruit de pas. Laisse-moi!
C'est Golaud! Je crois que c'est Golaud!
Il nous a entendus.

PELLÉAS
Attends! Attends! Tes cheveux sont autour de branches.
Ils se sont accrochés dans l'obscurité.
Attends! Attends! Il fait noir.

Entre Golaud par le chemin de ronde.

GOLAUD
Que faites-vous ici?

PELLÉAS
Ce que je fais ici? Je…

GOLAUD
Vous êtes des enfants.
Mélisande, ne te penche pas ainsi à la fenêtre,
tu vas tomber…
Vous ne savez pas qu'il est tard?
Il est près de minuit.
Ne jouez pas ainsi dans l'obscurité.
Vous êtes des enfants…
Quels enfants!… Quels enfants!

II sort avec Pelléas.

Interlude


SCÈNE 2
Les souterrains du château

Entrent Golaud et Pelléas.

GOLAUD
Prenez garde; par ici, par ici.
Vous n'avez jamais pénétré dans ces souterrains?

PELLÉAS
Si, une fois dans le temps; mais il y a longtemps.

GOLAUD
Eh bien, voici l'eau stagnante dont je vous parlais.
Sentez-vous l'odeur de mort qui monte?
Allons jusqu'au bout de ce rocher qui surplomb
et penchez-vous un peu,
elle viendra vous frapper au visage.
Penchez-vous; n'ayez pas peur, je vous tiendrai.
Donnez-moi - non, non, pas la main,
elle pourrait glisser, le bras.
Voyez-vous le gouffre, Pelléas, Pelléas?

PELLÉAS
Oui, je crois que je vois le fond du gouffre.
Est-ce la lumière qui tremble ainsi?

Il se redresse, se retourne et regarde Golaud.
Vous…

GOLAUD
Oui, c'est la lanterne.
Voyez, je l'agitais pour éclairer les parois.

PELLÉAS
J'étouffe ici. Sortons.

GOLAUD
Oui, sortons.

Ils sortent en silence.


SCÈNE 3
Une terrasse au sortir des souterrains

Entrent Golaud et Pelléas.

PELLÉAS
Ah! Je respire enfin!
J'ai cru, un instant, que j'allais me trouver mal dans ces énormes grottes; j'ai été sur le point de tomber.
Il y a là un air humide et lourd comme une rosée de plomb, et des ténèbres épaisses comme une pâte empoisonnée.
Et maintenant, tout l'air de tout la mer!
Il y a un vent frais, voyez, frais comme une feuille qui vient de s'ouvrir, sur les petites lames vertes.
Tiens!
On vient d'arroser les fleurs au bord de la terrasse et l'odeur de la verdure et des roses mouillées monte jusqu'ici.
Il doit être près de midi;
elles sont déjà dans l'ombre de la tour.
Il est midi, j'entends sonner les cloches
et les enfants descendent vers la plage pour se baigner.
Tiens,
voilà notre mère et Mélisande à une fenêtre de la tour.

GOLAUD
Oui; elles se sont réfugiées du côté de l'ombre.
A propos de Mélisande, j'ai entendu ce qui s'est passé et ce qui s'est dit hier au soir.
Je le sais bien, ce sont là jeux d'enfants;
mais il ne faut pas que cela se répète.
Elle est très délicate, et il faut qu'on la ménage,
d'autant plus qu'elle sera peut-être bientôt mère,
et la moindre émotion pourra amener un malheur.
Ce n'est pas la première fois que je remarque qu'il pourrait y avoir quelque chose entre vous.
Vous êtes plus âgé qu'elle, il suffira de vous l'avoir dit…
Evitez-la autant que possible; mais sans affectation, d'ailleurs, sans affectation.

Ils sortent.

Interlude

SCÈNE 4
Devant le château

Entrent Golaud et le petit Yniold.

GOLAUD
Viens, nous allons nous asseoir ici, Yniold;
vien sur mes genoux;
nous verrons d'ici ce qui se passe dans la forêt.
Je ne te vois plus du tout depuis quelque temps.
Tu m'abandonnes aussi;
tu es toujours chez petite mère.
Tiens, nous sommes tout juste assis sous les fenêtres de petite mère.
Elle fait peut-être sa prière du soir ce moment…
Mais dis-moi, Yniold, elle est souvent avec ton oncle Pelléas, n'est-ce pas?

YNIOLD
Oui, oui, toujours, petit père;
quand vous n'êtes pas là.

GOLAUD
Ah!…Tiens,
quelqu'un passe avec une lanterne dans le jardin.
Mais on m'a dit qu'ils ne s'aimaient pas.
Il paraît qu'ils se querellent souvent… non?
Est-ce vrai?

YNIOLD
Oui, oui, c'est vrai.

GOLAUD
Oui? Ah, ah! Mais à propos de quoi se querellent-ils?

YNIOLD
A propos de la porte.

GOLAUD
Comment! à propos de la porte!
Qu'est-ce que tu racontes là?

YNIOLD
Parce qu'elle ne peut pas être ouverte.

GOLAUD
Qui ne veut pas qu'elle soit ouverte?
Voyons, pourquoi se querellent-ils?

YNIOLD
Je ne sais pas, petit père, à propos de la lumière.

GOLAUD
Je ne te parle pas de la lumière; je te parle de la porte.
Ne mets pas ainsi la main dans la bouche.
Voyons.

YNIOLD
Petit père! Petit père! je ne le ferai plus.
Il pleure.

GOLAUD
Voyons, pourquoi pleures-tu maintenant?
Qu'est-il arrivé?

YNIOLD
Oh! Oh! Petit père! Vous m'avez fait mal!

GOLAUD
Je t'ai fait mal? Qù t'ai-je fait mal?
C'est sans le vouloir.

YNIOLD
Ici, ici, à mon petit bras.

GOLAUD
C'est sans le vouloir; voyons, ne pleure plus;
je te donnerai quelque chose demain.

YNIOLD
Quoi, petit père?

GOLAUD
Un carquois et des flèches.
Mais dis-moi ce que tu sais de la porte.

YNIOLD
De grandes flèches?

GOLAUD
Oui, de très grandes flèches.
Mais pourquoi ne veulent-ils pas que la porte soit ouverte?
Voyons, réponds-moi à la fin!
Non, non, n'ouvre pas la bouche pour pleurer,
je ne suis pas fâché.
De quoi parlent-ils quand ils sont ensemble?

YNIOLD
Pelléas et petite mère?

GOLAUD
Oui; de quoi parlent-ils?

YNIOLD
De moi; toujours de moi.

GOLAUD
Et que disent-ils de toi?

YNIOLD
Ils disent que je serai très grand.

GOLAUD
Ah! misère de ma vie!
Je suis ici comme un aveugle qui cherche son trésor au fond de l'océan!
Je suis ici comme un nouveau-né perdu dans la forêt et vous…
Mais voyons, Yniold, j'étais distrait; nous allons causer sérieusement.
Pelléas et petite mère ne parlent-ils jamais de moi quand je ne suis pas là?

YNIOLD
Si, si, petit père.

GOLAUD
Ah, et que disent-ils de moi?

YNIOLD
Ils disent que je deviendrai aussi grand que vous.

GOLAUD
Tu es toujours près d'eux?

YNIOLD
Oui, oui, toujours, petit père.

GOLAUD
Ils ne te disent jamais d'aller jouer ailleurs?

YNIOLD
Non, petit père, ils ont peur quand je ne suis là.

GOLAUD
Ils ont peur? A quoi vois-tu qu'ils ont peur?

YNIOLD
Ils pleurent toujours dans l'obscurité.

GOLAUD
Ah! Ah!

YNIOLD
Cela fait pleurer aussi…

GOLAUD
Oui, oui!

YNIOLD
Elle est pâle, petit père.

GOLAUD
Ah! Ah! patience, mon Dieu, patience!

YNIOLD
Quoi, petit père?

GOLAUD
Rien, rien, mon enfant.
J'ai vu passer un loup dans la foret.
Ils s'embrassent quelquefois? Non?

YNIOLD
Qu'ils s'embrassent, petit père? Non, non.
Ah! Si, petit père, si, une fois, une fois qu'il pleuvait.

GOLAUD
Ils se sont embrassés?
Mais comment, comment se sont-ils embrassés?

YNIOLD
Comme ça, petit père, comme ça!
Il lui donne un baiser sur la bouche; riant.
Ah! Ah! votre barbe, petit père! Elle pique, elle pique!
Elle devient toute grise, petit père,
et vos cheveux aussi, tout gris, tout gris.
La fenêtre, sous laquelle ils sont assis, s'éclaire en ce moment, et sa clarté vient tomber sur eux.
Ah! Ah! Petite mère a allumé sa lampe.
Il fait clair, petit père, il fait clair.

GOLAUD
Oui, il commence à faire clair.

YNIOLD
Allons-y aussi, petit père; allons-y aussi.

GOLAUD
Où veux-tu aller?

YNIOLD
Où il fait clair, petit père.

GOLAUD
Non, non, mon enfant;
restons encore un peu dans l'ombre.
On ne sait pas, on ne sait pas encore.
Je crois que Pelléas est fou.

YNIOLD
Non, petit père, il n'est pas fou,
mais il est trè bon.

GOLAUD
Veux-tu voir petite mère?

YNIOLD
Oui, oui, je veux la voir!

GOLAUD
Ne fais pas de bruit;
je vais te hisser jusqu'à la fenêtre.
Elle est trop haute pour moi, bien que je sois si grand.
Il soulève l'enfant.
Ne fais pas le moindre bruit:
petite mère aurait terriblement peur.
La vois-tu? Est-elle dans la chambre?

YNIOLD
Oui. Oh, il fait clair!

GOLAUD
Elle est seule?

YNIOLD
Oui… Non, non! Mon oncle Pelléas y est aussi.

GOLAUD
Il…

YNIOLD
Ah! Ah! petit père vous m'avez fait mal!

GOLAUD
Ce n'est rien; tais-toi; je ne le ferai plus;
regarde, regarde, Yniold!
J'ai trébuché. Parle plus bas.
Que font-ils?

YNIOLD
Ils ne font rien, petit père.

GOLAUD
Sont-ils près l'un de l'autre?
Est-ce qu'ils parlent?

YNIOLD
Non, petit père, ils ne parlent pas.

GOLAUD
Mais que font-ils?

YNIOLD
Ils regardent la lumière.

GOLAUD
Tous les deux?

YNIOLD
Oui, petit père.

GOLAUD
Ils ne disent rien?

YNIOLD
Non, petit père; ils ne ferment pas les yeux.

GOLAUD
Ils ne s'approchent pas l'un de l'autre?

YNIOLD
Non, petit père, ils ne ferment jamais les yeux…
J'ai terriblement peur!

GOLAUD
De quoi donc as-tu peur? Regarde, regarde!

YNIOLD
Petit père, laissez-moi descendre!

GOLAUD
Regarde!

YNIOLD
Oh! Je vais crier, petit père!
Laissez-moi descendre, laissez-moi descendre!

GOLAUD
Viens!

Ils sortent.
最終更新:2020年09月18日 18:57