『つじぎりコウシロウ』
津波路の街周辺に現れるとされる人斬り。
月明かりの夜に街道に現れては旅人を襲っていると言う。
外見は雪のように白い髪と肌に、見えているのかわからないほど細めた糸目で常に薄ら笑いを浮かべた優男。
上品な
桃都弁で親し気に話しかけてくるが、ある程度近づいた瞬間両目を見開き金切り声のような奇声を叫びながら斬りかかって来るらしい。
荒紫龍という名は本名ではなく、常に着用している藤色の
龍が描かれた白い着流しから付いた
異名。
炎の
魔力を宿した妖刀の持ち主であり、高熱を纏った刃で剣撃を繰り出す『刃焼閃(ハショウセン)』という剣技の使い手。
鞘から抜き放てば刀身の刃紋が赤熱して闇の中で妖しく光り、『斬る』と『焼く』二つの攻撃を同時に与える。
彼に襲われた者の亡骸は、傷の断面が黒く焦げ付き血が流れた跡すら無いと言う。
津波路の大手商家の人間も被害にあっており、火付盗賊改方の同心達が捜索を続けているがいまだ捕縛には至っていないようだ。
単独犯と思われているが、実は
五部衆の一角である
斑目組との繋がりを持つ
殺し屋。
この男を使って自分達のシノギの邪魔になるような商家や、他の
ヤクザに助力する者を秘密裏に始末しているとの事。
見境のない辻斬りとして動いているのは『偶然襲われた一人』という形にする事で裏にいる自分達に疑いの目が向かないようにしている為らしい。
しかし元より人を斬る事に愉悦を感じる様な男の為、普段から享楽的に人々を手にかけているようだ。
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最終更新:2023年12月09日 16:14