アラン・メサイラム

ブラックシープ商会に属していたアホウドリの特徴を持った鳥人族の男。故人。

水中まで音が響く特殊な『笛』を所持し、その音色によって魚類系の魔物を操り使役する魔物使い
特にサメ系の魔物を好み、襲撃時には海上を飛びながらサメを操り標的の船底に体当たりをさせる戦法を好んだ。
そして海上に投げ出された船乗りや乗客達をサメに襲わせ、食い殺される様子を上空から眺めるのを愉悦とする。

当人も空中戦を得意としており、船だけでなく海上を飛ぶ運び屋等も襲っては海に叩き落してサメの餌食にしていたようだ。



黒羊討伐作戦では連合軍の艦隊と対峙したブラッディ・メリー号の支援として戦闘を行っていた。

海戦に乱入したワッリィ一家の小型船を狙いサメ達に襲わせようとしたが、そこに近くを飛んでいたマヤと遭遇し空中戦となる。
数多くの空の運び屋を落としてきた実力でもって徐々にマヤを追い詰めていくが、そんな後輩の危機にドラゴネクウスのエイリスを駆ってエルアーズが加勢。
形勢は運び屋コンビに傾き、次第にアランは押され始めていった。

やがて業を煮やしたアランは『笛』を持ち変えて一息鳴らし、海中に潜めていた『奥の手』を呼び出した。
それは時にレッサードラゴンをも喰らう、空飛ぶ怪物たるグラオザームイェーガー
サイズこそ中型だがそれでも小型船程もある巨体を露わにし、水飛沫をあげながら上空に飛び上がりエルアーズ達の前に立ち塞がる。
その光景を前に、空の覇者をも操る自身の技量をひけらかしながら怪物をけし掛けようとするアランだったが――――。

突如、目の色を変えたマヤが奇声を上げながら山猫の如くグラオザームイェーガーに飛び掛かったのだ。
甲殻にがっしりとしがみ付き、頭部付近の殻の隙間に短剣を突き刺すと揉み合いながら眼下の海へと落ちていく。

アランはあまりの状況に思わず呆然としていたところを、その隙を逃さず接近したエルアーズに切り伏せられて海中へ落下。
同時に笛も失い、最期は自身の血の匂いに興奮したサメの群れが殺到し自らが餌食となったのだった。

なお、先に落ちたマヤの方はグラオザームイェーガーの死骸にも群がってきたサメを自分の獲物だと言わんばかりに足蹴にしており、苦笑交じりにエルアーズに引き上げられたとか。


関連



最終更新:2024年06月02日 22:23