レジェンダリーフェイカーズ

異世界人と自称する、トリナー王国とある鍛冶師が作成した武器の数々。
自分が元居た世界に伝わる高名な武器の銘を冠しているとの事だが、その全てが微妙な怪しさを醸し出す贋作群。

だが製作者の技術そのものは確かであり、武器として普通に良い物なので一部の物好きが所持している事も。


【エクス力リバー】
華美な装飾の施されたロングソード。
トリナー王国のとある武器屋に1本だけ陳列されている。
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正確には『えくす“ちから”りばー』と読むようだ。

ふざけた名前だが、強度と切れ味はそれなりに良いらしい。
刀身の製法は遠く離れた薫桜製の太刀に酷似しているとの事。

【力ラドボルグ】
幅広の刃に豪華な装飾が施された、身の丈を遥かに超えるソードスタッフ
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『“ちから”らどぼるぐ』と読むようだ。
聖銅を用いた刃の部分には人面を模したような紋様も施され、鍔に輝く勾玉状の魔石を始めとした荘厳な装飾は武器と言うよりも祭具寄りである。

元は先細のグレートソードとして製作する筈だった。
だが重心を完璧に合わせようとした結果、柄が刀身と同レベルの長さと化してソードスタッフ状になっていた模様。
完成はさせたものの、微妙に気に入らず倉庫の肥やしとなっていた。

【力リバーン】
黒い艶消しに仕上げられた無骨で一切の虚飾を捨て去った両手剣
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『“ちから”りばーん』と読むようだ。

攻撃力という面ではエクス力リバーよりも優れている。
だがロマンの無い実用一点張りの剣は鍛冶職人の理想ではなかったが故、非売品として倉庫に放り込まれた。

【力リブルヌス】
燃え盛る炎の様に波打つ深紅の刀身と装飾を持つ両手剣
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『“ちから”りぶるぬす』と読むようだ。

余計な苦痛を与えるであろう形状になってしまったが故、鍛冶職人はその刃を更に鋭くした上で倉庫に投げ入れた。

【力ルンウェンハン】
白金の鎺や白の柄巻等、気品のある短刀。
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『“ちから”るんうぇんはん』と読むようだ。

美術品として申し分無い逸品。
しかしお上品に過ぎるそれは鍛冶職人の美観にそぐわなかった故、倉庫に投げ捨てられた。

【力レトヴルッフ】
先端に向けて幅広となっていく大型の両手剣。
刀身は切っ先手前で一度くびれた後に再度広がりを見せ、これによりポイント部両端が巨大な斧頭状になっているのが特徴。
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『“ちから”レトヴルッフ』と読むようだ。

使い心地を試すべく振り回した際、柄がスッポ抜けて店の前の岩に深く突き刺さってしまった。
結果的に想像以上の切れ味を確認したが、岩の内部で微妙に歪んだのか特異な剣先の形状も合わさり抜く事が出来なくなった模様。
ほとほと困り果てた末、製作者は岩に刺さったそれに店の看板を引っ掛ける事と相成った。

【力リベオルネ】
柔らかな金属を引き伸ばして作られた、リボンの様に長く靭やかな剣
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『“ちから”りべおるね』と読むようだ。

柄には結んだリボンを模した装飾とピンク色をしたハートの魔石が嵌められた。
だが勢いで作ったものの鍛冶職人の趣味では無かったらしく、倉庫の床を転がる事に。

【クラウンラス】
絢爛な装飾のなされた長柄のグレーブ
嵌め込まれている蒼い魔石の効果によって振り抜いた刃の軌跡が空中に留まり、ほんの少しの間を置いてから斬撃として飛翔するという魔法武器
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『くらう“ん”らす』と読むようだ。

以前の失敗を反省し、最初から長柄の武器として製作。
だが再び重心合わせに失敗してしまい、またもやまともに振り回せない程の長さとなってしまった。
店の棚に陳列はしたものの、長らく買い手が付く事は無かったようだ。

【クラレソト】
黒の剣身に金の装飾のなされたショートソード
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『くられ“そ”と』と読むようだ。

本来は対となる盾も製作する予定だったが、諸事情(装飾に金と素材を使いすぎた)により未完成として倉庫に保管されていた。
現在は上記のコルブラソドと共にグリル帝国の将校が腰に帯びている。

【ゲルナグコラソ】
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『げるなぐこら“そ”』と読むようだ。

強度を試すべく岩に叩きつけた際、縦に割れてしまったという。
しかしその二つに割れた形状に何か思いついたのか、長い柄の両端に刃を持つ少年心をざわつかせる武器として完成。
華美な装飾を施されて武器屋の陳列に飾られる事となった。

【コルブラソド】
薫桜国の太刀に似た、短く反りも少ない黒い片手剣。
鍛冶職人曰く『軍刀』なる武器らしい。
どこかで聞いた事がありそうな名前をしているが、正式名称は『こるぶら“そ”ど』と読むようだ。

漆塗りの鞘に金の装飾が施された鍛冶職人お気に入りの力作。
あまりにも気に入ったのか、何だかんだと理由を付けて長らく売りに出されず倉庫に保管されていた。
現在は下記のクラレソトと共にグリル帝国の将校が腰に帯びている。




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最終更新:2025年07月12日 13:32