大慶帝国に伝承として伝わる、かつて帝国に大規模な災厄をもたらした4体の魔獣。
元始慶黄帝が眠りについてから数百年、突如帝国の各地に出現して人々や
霊獣達に襲い掛かり破壊と混乱を振り撒いたと云う。
事態を重く見た当時の皇帝は自らの血筋に列なる四兄弟に討伐するよう命じ、彼等を筆頭に多数の
仙人がこれらに挑んだ。
そして長い戦いの末、天から降臨した『
四聖獣』の助力も加わって
大慶五仙山の内4つの山の頂にそれぞれ封印する事に成功したと云う。
四聖獣の力を宿した霊石を山頂に置く事で封印の要としており、今もなお仙人達によって厳重に管理されている。
【余談】
数年に一度封印が弱まる日があるらしく、その日にはその山に所属する仙人や
道士総出で封印を強める儀式を行う。
だがある時に凶獣の力の一部が漏れ出るという事態が発生するも、場に居合わせた
勇者候補が何らかの手段でそれを抑え込んだとの事。
窮奇(キュウキ)
四凶獣の一体。
灰色の虎のような身体に
牛の角と針の様な鋭い体毛を生やし、猛禽類の巨大な翼を持つ。
略奪や殺生を好み、翼を羽ばたかせれば暴風を操り竜巻を起こしたと云う。
その風には
瘴気や毒気が含まれており、風が過ぎ去った後にも周囲に苦しみを与え続けた。
檮杌(トウコツ)
四凶獣の一体。
赤い毛並みをした虎の身体と猿の顔を持つ魔物。
毛足と尾が異様に長く、
猪のような巨大な牙を生やしている。
逃げ惑う者達を手当たり次第に襲い、五体をバラバラにしてしまう。
全身から常に凄まじい熱気を放っており、その爪や牙は真っ赤に焼けた鉄の様に赤熱している。
饕餮(トウテツ)
四凶獣の一体。
捻くれた角を持つ二足歩行の
羊の様な身体に獅子の牙と爪、狒々にも似た頭を持つ。
巨大に膨らんだ腹には自身の体の半分以上を占める巨大な口が備わっている。
底無しの食欲を持ち、腹の口であらゆるものを呑み込み喰らい尽くす。
炎や
魔力、人の思考や記憶と言った概念的な物でさえ吸収すると云う。
渾沌(コントン)
四凶獣の一体。
真っ白な球体状の体から二対の羽と3本の痩せ細った人のような脚を生やし、常に空中を浮遊している。
一見すると凶悪そうには見えないが、その能力は四凶で最も危険。
秩序だった行動を嫌い、自らの周囲に居る生物を生きたまま腐り落としてしまうと云う。
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最終更新:2023年05月12日 16:22