遥かな昔、
祖霊の大樹林より一人のエルフがリクレシア大陸へと渡った。
そして大森林の奥地にて
緑と大地の精霊と邂逅し
契約と
加護を得ると、類稀な
魔力と統率力でその地に棲むエルフ達を率いて国を興したのである。
更に近隣の
獣人や
プランティ族なども加わり始め、大陸森林部の多くを領土とする国家へと成長を遂げていく。
だが時が経つにつれ、次第にエルフ族とそれ以外の種族の待遇に明確な格差が生まれだした。
高い魔力と長命を誇るエルフ族こそが上位種族であるという主義が蔓延り、ハーフエルフだけでなく支配領域内の
人族や
ドワーフ等の魔力で劣る種族に対して従属化を迫る様になっていったのだ。
やがて王家とそれに追従する勢力はエルフによる大陸統一を目的とした近隣国への大侵攻を計画。
融和派から反対意見が出るものの王家はそれを一蹴し、彼等を僻地へと飛ばした後に作戦を強行する事となる。
最初の目標とされたのは、大陸西部にて広大な領土を誇っていた
シードリア共和国であった。
強力な海軍を保有するも陸戦力に劣るシードリア相手に当初は苦戦する事は無いと思われたが、様々な要因が重なり予想外の大敗。
この敗戦を機に、それまで隷属させていた他種族や
ハーフエルフからの反発が一気に増加する。
最終的に
リクレシア七年戦争による大規模な反乱によって王国は瓦解。
侵攻を主導していた関係者はほぼ全員捕縛され、処刑や追放処分となったようだ。
しかし戦時の混乱の中で王とその側近達は姿を消しており、行方は未だわかっていないと言う。
残された王国は僻地から戻ってきた融和派のフォレエルフ家によって統治される事となり、現在のフォレエルフ共和国として再建されて行った。
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最終更新:2025年07月22日 08:48