「-CROSS OVER 3-傷と代償-」
作者: SS 本スレ 1-710様 / イラスト 本スレ 1-091様
277:-CROSS OVER 3-傷と代償- 投稿日: 2012/03/10(土) 17:12:02
本スレ1-710です。
本スレ1-091様のお子様とうちの子のスピンオフな二次SSの第3話を仕上げましたので、
お知らせします。(第2話は、
創作してもらうスレ 1-269へ)
以下、属性表記です。
・
本スレ1-091様(本スレ1-866)の設定と、
うちの子の設定(設定スレ1-036)を足した
現代風ファンタジーな世界観での二次SSです
・エロなし、グロ、残酷描写、痛覚に触れる描写少々(前回より少し多め)
・ストーリーは長めで、続きあり、今後も多分、かなりのご都合主義的展開を含む
・主な登場キャラクターは、繊様、柳様、アル、ウィル、エイシアといったところ
・今回は、繊様、エイシア、アルあたりがメインキャラクター
・設定準拠ではない表記を若干含みます
・キャラ&設定が1-091様の公式設定から外れている可能性あり
こんな感じですがよろしかったらどうぞ
277:-CROSS OVER 3-傷と代償- 投稿日: 2012/03/10(土) 17:12:02
「さてと、君の方は、全く気が進まないと思うけど、俺に従ってもらおうかな」
目の前の床に横たわったまま、身動きひとつ出来ない繊に向かって、エイシアはそう声を
かけた。
それから、エイシアは、繊が横たわるその直ぐ傍を彼の頭の方から廻り込むようにして、
自らの立ち位置をアルとウィルの行動を目にすることが可能な場所へと変える。
それでも、彼は、柳と対峙している彼等の方へ強く注意を向けるつもりは無かったのだが。
立ち位置を変えてから、その場に片膝をついて座ったエイシアは、先程よりも幾分険しさ
を増した、繊の漆黒の瞳から送られる眼差しに対して、あえて視線を返さなかった。
エイシアは、ただ、目の前の相手が受けている傷の様子を確認する為に、この青年の肢体
を眺めていた。
血に塗れ、腹部には誰もが目を覆いたくなるような手酷い傷を負いながらも、繊のしなや
かな線を描く身体は、未だに美しいと評するのが合い相応しいと思わせる雰囲気があった。
繊は、未だに何ひとつ身に纏っていなかった。
その場に横たわったまま、動くことすらままならない彼の身体には、先程、ウィルが彼の
身体を包み込むようにして、受け止めた際に使った軍服が、かろうじて掛っている程度だ。
もっとも、今のエイシアは、繊のそうした状況については、全く気にかけていなかった。
エイシアが、今、この場で、目にする限りでは、繊の回復は、あらかじめ聞いている速度
よりもかなり遅い。
繊は傷の回復を阻害する何らかの薬物を投与されているのだろう。
「ぅ……」
繊の唇からは、彼が息をする度に、悲痛な声色を帯びた小さな吐息が零れる。
彼は掌や足の甲にも鎖を貫通させる為の孔を穿たれていたので、手酷い痛みが生じる傷を
幾つも負っていたからだ。
特に腹部の大きな傷から受ける痛みが、尋常でない程のものである事は、常人の数倍の痛
覚を持つという、魔性の者である繊の身の上を思えば想像に難くない。
繊のそうした様子を改めて確認したエイシアは、その場に座したまま、自らの右手首にダ
ガーナイフを充てた。
それから、それを、そのまま躊躇う事なく、自らの手首の上で一気に横に引く。
「……いっ、痛ぅっ!」
自らが行った行動に応じた痛みによって、ほんの一瞬ではあるが、エイシアは、全く意識
せずに、ほぼ、反射的に、声をあげていた。
エイシアは小さな吐息を零してから、左手に携えていたダガーナイフを床へと置いた。
同時に、自らの右手首に作り出した傷を見つめながら、彼は、その右腕をゆっくりと下へ
と向ける。
エイシアは、右手首から流れる血液が、一定程度の速度をもって、滴り零れ落ちていき、
それが人さし指へと伝わり、自分の指先にまで一筋の紅い線を引くように流れ落ちていく
様を見ていた。
その様子を確認した後で、エイシアは先程からずっと、身動きさえ出来ない状態にあった
繊の唇へと、自らの血液が伝わり落ちる人差し指そっと添える。
「……っあ!」
繊はエイシアの暖かな指先と、其処から流れる血液の感触を受け、驚きの感情と共に小さ
な声をあげた。
その瞬間、そんな繊の反応に合わせるように、相手の唇へと指を添えていたエイシア自身
も、身体を僅かに震わせる。
エイシア自身がそうした反応を返したのは、元々常人よりも体温が低い所為で、普段から
触れる者に対して冷たい感触を与える、繊の柔らかな唇に触れた瞬間に、相手が負ってい
る、傷の痛みの深さを改めて実感させられた気がしたからだ。
そんな風に感じていた、自らの感情を抑制する為に、エイシアは、その場で一度、小さく
息を吸い込むようにして、呼吸を整えた。
今までとは打って変ったような真剣な表情をもって、目の前の美しい艶めく黒髪と漆黒の
瞳の青年の方へと目線を合わせてから、エイシアは相手に向かって語りかける。
「さっきは、本当に済まなかった。
これは、純粋な人の血ではないし、貴方も薬を投与されているようだから、
傷の回復向上には繋がらないかもしれない。でも、これを受け取って欲しい」
「……っう、止め……!」
繊は、今、自分の事を真摯な表情で見つめている、この白銀の髪とアイスブルーの瞳の青
年の思い切った行動を再び小さな声をあげながら拒む。
相手の行動を拒絶するかのような、非難めいた表情を見せながら、徐々に意識の戻りつつ
ある、美しい輝きを称えた漆黒の瞳で、繊は相手を見つめ返した。
止めやがれ、この馬鹿!
そんな事しなくても、すぐに治んだよ! 余計な事すんな!!
目の前の幾分少年らしさが残る容姿の青年に対して、繊は、そう言ってやりたかった。
だが、そう思っても、今の自分には、目の前のこの相手が軽く添えた指先を跳ね退ける力
さえ、望めない。
「今は、俺に従ってくれた方が、少しはマシな筈なんだ。頼むからこれを飲み込んでくれ」
エイシアは、相手からの拒絶の声を受け止めながら、先程と変わらぬ真剣な表情をもって、
そう言った。
それに対して、繊は自らの意図が完全には伝わり切ってはいない事を認めると、半ば諦め
たように、自らの唇をほんの少しだけ、開いた。
それから、エイシアの人差し指の先を軽く咥えるようにして、その指に滴る紅い血液をゆ
っくりと呑み込んでいく。
その様子を眺めながら、エイシアは、ほっとしたように溜息をついた。
エイシアが彼に与えた血液は、一定程度の効果を持って、繊の身体を癒していく。
だが、それは、思った程の効果が得られるものとも言い難い。
その証拠に、繊は、一番の深手となっていた腹部の傷の表側さえ、完全に回復させるに
至っていない。
相手の傷口の状況を改めて目にしていたエイシアは、幾分、険しい表情を見せると、繊の
口元から、自らの指をそっと引き上げた。
エイシアは、指を引き上げる動作とあわせて、未だに自らの目の前に、腹部に受けていた
惨い傷口を晒している漆黒の髪の青年に対して、言葉をかける。
「ごめんね。やっぱりこの方法だと、思った程に君を回復させられないようだ。
繊、悪いけど、俺が動けなくなった後は、残りの奴等に従ってくれ。
それと、また少し、痛い思いをさせて、ごめん」
そう言い終えると同時に、エイシアは、何の前触れも無く、繊の腹部の方へと屈み込んだ。
エイシアは、繊の完全には癒えきっていない、最も深い傷口へと、何の躊躇いも、予告さ
えも無く、いきなり口付けた。
「ぐぅっ、は、あぁあぁぁ!!」
相手から口付けを施された瞬間、繊の身体が、その行為に呼応するように、跳ねた。
口付けと同時に与えられた、強烈な熱量を伴う痛みに対し、繊は、エイシアの後頭部に、
既に傷の癒えかけた自らの両手を添え、ただ、叫び声をあげることしか出来なかった。
「済まない、すぐに終わる」
繊の悲鳴を耳にしながらも、エイシアは、彼の腹部の傷口に添って、口付けを施し続ける。
やがて、自らが施した口付けによって、徐々に相手の傷口が癒え始めた事を確認すると、
エイシアはその場所から唇を外した。
それから、エイシアは、自らの左手を後頭部の方へと遣り、繊が自分の白銀の髪へと添え
ていた両手を退けるようにと促す。
繊の両手を自らの頭上から外したエイシアは、繊の身体の上に屈み込んでいた体勢から、
自分の中に僅かに残る力をもって、渾身の力込めて、自分自身の上半身を起こした。
自らの上半身を起こしたエイシアは、引き続いて、相手の傷口からつい先程まで流れ続け
ていた紅い血液に塗れた自分の口元を左腕の袖口で軽く拭う。
その直後、エイシアは、繊の隣に屈み込むようにして、再びその場に倒れ込んだ。
「……っう、あぁっ!!
……君の傷の痛みはやっぱり、尋常じゃない、ね……く、ぅ、あぁっ!!」
エイシアは、今、自分自身が引き受けた繊の傷が、自らの身体に与え始めたひどく激しい
痛みを少しでもやり過ごそうとして、その場で、身体を二つに折り曲げるようにして蹲る。
しかし、それでも、痛烈な痛みを堪え切れずに、倒れ込んだその場で、悲鳴にも近い、叫
び声を無意識のうちにあげていた。
傍らにいる、白銀の髪の青年のその様子を受けた繊は、その場で咄嗟に、すぐさま、自ら
の上半身を起こした。
自らの傍で、痛みを必死に堪えているエイシアの様子を真っ先に気にかけた繊は、相手の
方へと振り向きながら、反射的に声をかける。
「っ、あんた、何で、こんな馬鹿な事をしたんだ!!」
その時の繊には、不意に痛みから解放されて軽くなった、自らの身体の様子を確認する余
裕など全く無なかった。
繊は、傷の痛みからは、開放されていた。
しかし、先程、エイシアが与えた熱を帯びた痛みの名残にも似た感覚は、未だに繊の体に、
多分に残っている。
それでも、繊は、そんな事に構う事なく、自分の身体を無理やり引き起こしながら、隣に
倒れ込んだ白銀の髪の青年の方へと振り返っていた。
「……傷は俺が引き受けたから……治った、でしょ。でも、君は、この場で待機だよ」
エイシアは、繊が見せた心底心配そうな表情を目に留めながら、つい先程までの彼の様子
からは、想像も出来ない程、血の気が引いたような表情を自らの怜悧な面差しに浮かべ、
掠れた声で、そう言った。
「あんた馬鹿か! そんな事しなくても、俺の傷はいずれ治ったんだ!!
それに、あんたの仲間が、今、あっちでも、苦労してんだろ!」
相手から受けた言葉に対して、幾分きつい口調で切り返した繊は、そのまま、その場から
立ち上がろうと、自らの手を床へとついた。
そうして、立ち上がろうとした繊の行動を制するように、エイシアは、繊の身体の下に敷
かれていたウィルの上着の端を、本当に頼りないといった程度の力をもって掴む。
エイシアは、自らの腹部を抱え、その場で身体を横にして、蹲るかのような体勢を保った
たまま、鋭い視線で繊の方を見据え、そのまま声を振り絞るようにして、再び声をかけた。
「煩いな。待機だと言っている。こっちの行動を無駄にするなよ。
それに、俺が傷を治しきるまでは、一人にしてもらっちゃ困るんだ」
自分の身体は、繊の傷の痛みを引き受けた事に伴って、機能不全を起こしかけている。
相手の痛みを引き受けた自らの腹部へと手を添えたエイシアは、その事を改めて認識して
いた。
もう、これ以上、無理なんて出来ない。
エイシアは、その認識に基いて、残された力の全てを自らの身体機能の回復へと充てる。
自分自身の能力を使い終えると同時に、彼は、その場に倒れ込んだ際と変らず、身を屈め
たような姿勢のまま、自らの意識を手放していた。
「あんた、何やってんだ! しっかりしろよ!」
繊はエイシアの肩を何度か軽く揺するようにして、自らの目の前に倒れ込んだままの白銀
の髪の青年に声をかけ続けたが、その声が気を失っている相手に届く事は無かった。
「遅くなって、ごめん」
急に意識を無くした、エイシアの方へ気を向ける事に精一杯だった繊は、背後から不意に
かけられた、その声に即座に反応して、相手の方へと振り返った。
其処には、つい、先程まで、あの柳と対峙していた、金髪碧眼の青年が立っていた。
こいつ! 今まで、気配なんて、全く感じさせなかったのに!
繊は、ほんの一瞬、その事にはっとしたような表情を見せながら、この目の前の相手を見
上げた。
その金髪碧眼の青年は左手の甲の辺りに、先程、柳に対して、応戦していた際に、負った
深い切り傷があった。
だが、この青年自身が、自分の傷の事などを気に留めているといった様子は、全くと言っ
て良い程、見受けられない。
繊がこの場で、見る限りでは、彼の左側の手元の白い手袋は、彼自身の流した血で紅く染
まっている。
金髪碧眼の青年が手の甲に負っている傷は、恐らく、その痛みの所為で、左手で何かを掴
むといった動作は困難な程度には深い傷だろう。
そんな状況に在っても、金髪碧眼の青年は、その表情に苦痛めいたものを一切、見せてな
ど、いなかった。
その金髪碧眼の青年は、繊とエイシアの様子を改めて、自らの澄んだ光を称えた碧い瞳に
留めると、少しほっとしたような表情を見せた。
それから、彼は、特段、言葉を発する事もなく、ごく、あたり前といった所作で、繊の隣
に片膝をついて座り、気を失ったままのエイシアの方へと視線を向ける。
「繊、色々とつらい思いをさせて、済まなかった。こいつは、もう、大丈夫だから」
アルは意識を無くしたままのエイシアの様子を確認し、再び、安堵の表情をもって溜息を
つくと、繊の方に視線を戻すこと無く、そう言った。
「大丈夫って……こいつ、全く意識が戻ってないじゃんか!」
「うん、でも、大丈夫なんだ。ただ、今、意識が戻ると、まだ痛みが強いと思うから。
このまま、そっとしておいてやってくれないか」
繊からは、そういった臭いが一切してないので、解るが、エイシアは、あの透き通った金
色の液体――人間の排泄物が入ったアンプルを投与していない。
自分も同じ立場に在ったなら、エイシアと同じように受け取るだけ受け取って、絶対に使
わなかったとは思うが。
――だから、君達は、互いに死線を彷徨いかけたりするような事になるんだよ。
以前、ウィルから言われたそんな言葉を思い出しながら、アルは、ほんの少しの間、微笑
んだかのような表情を見せていた。
自分と同じで、結局は損得勘定抜きに、自分自身と相手の自尊心とか、矜持にも似た感情
を優先しがちな行動を取る事の多い、この友人の無事に、アルは、心底ほっとしていた。
そうして、気を失ったままのエイシアの柔らかな白銀の髪に、自分の右手で、そっと触れ
ると、それを静かに梳くようにして撫でる。
これ程までに切迫している状況に置かれているにもかかわらず、アルは、それを全く意に
介する事など無く、目の前の白銀の髪の青年を愛しむような視線をもって見つめていた。
繊は、そんな表情を見せていたアルに改めて視線を合わせながら、小さな声で呟くように、
声をかけた。
「あんた等、さっきから、何で俺を……」
「今の君になら、もう、色々と察しが付いていると思う。
それから、君にはこれから頼みたい事があるんだ。
だから今は、どちらかと言うと、君の事の方が心配なんだ」
アルは、繊に対して、真摯な表情をもって、そう応じると、自らが着ていた、軍服のジャ
ケットを脱ぎ、それを繊の肩へとふわりと掛けた。
片手に傷を負っているにも拘らず、アルは、そのまま慣れた所作で、相手の肩からジャケ
ットが落ちないようにと、気遣いながら、ジャケットの襟元の一番上の釦だけを留める。
先程から何も身につけていなかった自分に対して、自然な所作で肩へと掛けられたジャケ
ットの裾を、繊は強く握り締めた。
どうして、こいつは、こんなに悠長な事をしてやがるんだ!
こいつには、きっともっと、優先して、大事にしたい奴がいるんだろうに!
こんな風に丁重に扱ってもらう資格も、その必要さえも、俺にはないのに!!
そう思うと、繊は目の前の金髪碧眼の青年や、未だに意識の戻らない白銀の髪の青年に対
する遣り切れない気持ちで一杯になった。
繊はそんな思いを乗せたまま、既に自分の胸元の辺りから、離れかけていたアルの手を勢
いよく振り払う。
「俺の事は、良いんだ! こいつの事とか、あっちのでかい奴の事とか、
あんたには、もっと気にする事があるだろ!」
「ウィルの方は、あれで良いんだ。大丈夫だよ」
アルは、悲痛な面持ちをもって、声をかけてきた繊に対してそう言うと、先程から自分に
代わって、柳の相手をしているウィルの方へと視線を向けた。
自分がこの部屋の異変を察知した外部の管理官からの連絡によって、派兵された後続部隊
の始末にあたっていた間から、現時点に至るまで、ウィルは柳との斬り合いをただ一人で
続けている。
もっとも、自分が後続部隊の始末にあたっていたのは、約4、5分程度だろう。
それ程、長い時間をかけた訳ではない。
長い時間をかけずに済んだのも、先程、行動を開始した直後に、この部屋の唯一の入口で
あったかなり重量のある鋼鉄の扉を操作する為のパネルをウィルが壊していたからだ。
そのお陰で、この部屋に後続部隊が突入する為には、若干の時間と手間がかかるようにな
っていた。
入口が完全には開かない為に、後続部隊の人間を派兵するにあたっても、一度に侵入させ
る人数を制約せざるを得ない状態になっていたのだから。
これも何時もの事だが、ウィルは、未だに微笑みさえ浮かべながら、あの黒髪と緑闇色の
瞳の端正な顔立ちの男と、相手の剣と自らが手元に生成したブレードをもって、激しい打
ち合いを重ねている。
つい先程、相手から投げかけられた、たった一つの言葉に、直情的な反応を返し、更に直
接的な攻撃に打って出ようとした際に、ウィルは、まるで最も適当な時宜を見計らうかの
ように、自分と、あの男の間に割って入ってきたのだ。
ウィルは、そのまま、柳と対峙するという役割を、こちらに口を挟ませる機会など全く与
える事もなく、引き受けていた。
その事を想うと、今も自分の胸には、苦く、突き刺すような感情がはしる。
だが、この類の事に関しては、時として能力の制御が利かなくなる自分よりも、ウィルは
数段上手く事を運ぶ。だから、こちらも、予定どおりに仕上げに取りかかるだけだ。
アルは、そんな事を考えながら、自らの間近の位置にあたる、この部屋の壁面を見上げる
ようにして、視線をあげた。
【 続く 】
278 :-CROSS OVER 3-傷と代償-:2012/03/10(土) 18:41:29
以下、今回UP分のおまけ
↓
もし、今回の役回りを担うのが、エイシア以外だったら…ということで、彼らの言葉を借りてご紹介
◆アルの場合
⇒「うん、基本的には、エイシアと同じ事をしたと思うけどね……
でも、俺は手首切ったりしないし、その後で動ける余力も何とか残せたと思う」
◆ウィルの場合
⇒「え、アンプルを使うでしょ。もちろん、口移しで飲ませますよ。
それ位、どうってことない。後で自分が動けなくなったりする方がもっと困るだろ」
◆エイシアの場合
⇒「あーもう、わかりましたよ! 結局、俺が一番、馬鹿だって事だな!
お前ら、本当にエグイよなぁ……」
――最初っから、思いっきり、痛い思いをさせるか(いや、俺もやったけど!)
道徳観念的にどうかと思われる事をやる訳だ……お前ら、怖すぎるだろ……
以上、3人の行動パターンの考察でしたw
こういうのって、考え始めると止まらないですねw
285 :オリキャラと名無しさん:2012/03/27(火) 21:33:53 >>282
ウィル様による口移しも滾るべと思いまして、描いてみたw
+
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← 描いていただきました イラスト 〔作者:1-091様〕 |
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描きたいシチュがいっぱいありすぎて己のスペックがおっつかないぜ!
そして第4話読みました……柳さん生き生きしてて嬉しい限りですww
危ういアル様はウィル様でなくともハグしたくなりますな!
お相手は俯瞰的に包容力を見せるウィル様もいいけど
信頼関係に基づいたケンカップルのエイシアさんもいいな……
ウィル様→アル様×エイシアさんもありかしら???
最終更新:2012年09月06日 21:08