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妖夢5

最終更新:

orz1414

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■妖夢5



    「はっ…」
    俺はその日、ある訓練をしていた。
    紫さんに協力して貰い、隙間から超高速で物体を射出させ、それを眼前で素手で受け止める訓練。
    弾幕戦闘自体を余りやっていない自分だったが、訓練をして一ヶ月。
    まぁまぁごっこ遊びを余裕を持って楽しめるぐらいには成長していた…のかな。

    隙間から放たれる、超高速飛行物体
    全神経を瞳に集中させ、それを見極める。
    眼前に迫ったそれを…がっ、とキャッチ。
    よし、とりあえず目標の10本キャッチは成功だ。
    …その100倍ぐらいの高速飛行物体をぶっ放されたけどな。
    「紫さん、今日はこれぐらいで大丈夫です」
    「あら、そう?ホントに大丈夫?」
    「ええ、実践はこれよりも結構遅い…はずですから」
    「だといいのだけれどね。あの子も鍛練を怠ってる訳じゃないから気をつけなさいな」
    「了解です」
    俺が言うと、紫さんは相変わらずの胡散臭い笑みを従えて隙間の中に消えていった。
    そう、これはすべてある実践に置けるための特訓なのだ。
    さて、実践を行うべき対象は今日呼んであるはずだが…

    「訓練、ご苦労様」
    「おっと」
    声のした方を振り替えると、丁度そいつはいた。
    そいつの銀色の髪が冥界の風になびく。
    「妖夢、来てくれたか」
    「突然呼び出して何の用なの?しかも貴方、庭師の仕事をサボったりして。紫さままでわざわざ呼んで特訓なんかして…」
    そいつ、魂魄妖夢は愚痴るように俺に言う。
    年下の癖に、相変わらず生意気だ…が、俺よりも弾幕も剣も実力があるから反抗はできない
    死ぬまでは剣術には自信があったんだがな…まぁいいや。
    「幽々子さまもなんだか思わせ振りな口調だったし、お暇を出されたから来たけど…」
    「いいか妖夢。俺は大事な話をしたい」
    「…何?」

    「俺はお前に一対一の勝負を申し込む!」

    「…唐突ね」
    「唐突で結構。始めて白玉楼に来たとき。お前にやられた悔しさ、未だ忘れられん!」
    「子供だ…その為にわざわざ紫さままで呼んで特訓してたのか…」
    頭を抱える妖夢。
    まぁ、それ以上に理由がひとつあるわけだが…それは内緒だ。
    「で、勝負を受けてくれるか?」
    「…まぁ、いいけど…」
    少し不満げな口調で妖夢はぼそりと言う。
    …この様子見る限り、幽々子さんが言ってることも本当っぽいな…
    それはいいか。
    「あ、そうそう。一つだけ頼みが」
    「? 何?」
    「あの時と同じシチュエーションで勝負したい。つまり…未来永劫斬で来い」
    「…? わかった」
    そういって、妖夢は少し俺から距離を取る。
    未来永劫斬は、あの駆け抜けるスピードを最大限に利用した強力なスペルカードだ。
    故に、できる限りの距離があればその分加速が付き、威力は上がる。
    妖夢は、だいたい俺から10mぐらいの距離を取ると、腰を低くして楼観剣を構える。
    その瞳は、真剣そのものだ。うむ、いいぞ。

    「全力で、斬るわよ」
    「斬れるものなら、斬って見やがれよ」
    「後悔、するなよ!」
    「そっくりそのまま返してやるよ!」

    ---未来永劫斬
    放たれた一閃が、一直線に俺に向かってくる。
    成程、紫さんの言う通りあの時より確実に早くなってるな。
    けれど、その早さを見れるようになってるって事は…
    俺も割と、強くなってるって事なのかな。

    「ハッ!」
    「ッ!?」

    こいつを守ってやってもいいぐらいに。
    …少し、自惚れ過ぎかな

    妖夢の未来永劫斬の一閃。
    だが見切った俺には通用しなかった。
    俺は…そのまま一直線に向かってきた妖夢を、そのまま両腕で抱きしめていた。
    よし。特訓の成果、ここにあり。紫さん、ありがとう。
    俺の目線のしたにすぐある妖夢の顔をみると、何が起きているんだかさっぱりわからないような表情をしている。
    そして今の状況に気づき…顔を、真っ赤に染める。
    「!!!???」
    「よっしゃ、とりあえず成功っと」
    「なななななな、なにを、なにをして…」
    「好きだ、妖夢」
    「なっ!?」
    本当に、極限まで顔が赤く染まるのが、俺でもわかる。
    抱き抱えているせいで、こいつの無駄に小さな胸から聞こえる心臓の鼓動の早さもしっかりと感じ取れる。
    …俺はどうなってるんだろうな。少し顔が熱いのはわかるんだが。
    「な、なにを…」
    「お前に会ったときから、お前のことが本当に好きだった」
    「じゃあ…どどど、どうして、今まで…」
    「お前より強くなってから…こうやってお前の技を防げるようになってからの方が良かったから。
    年下の女の子より弱いなんて、そんなの情けなさ過ぎるもんな」
    「…え…えと………えっと…」
    ずっと下を向いて、俺と目を会わせようとしない妖夢。
    いや、唐突すぎて無理もないのは良く分かってるんだが……
    「それとも…俺の事が、きらi?」
    「わたしもっ!…わたしも、○○のこと…大好き…」
    「…」

    …最終的な質問をする前に答えられてしまった。
    こういうときだと、割と積極的だよな、妖夢。
    しかし幽々子さん情報がよもや本当のことになるとは思ってなかった。
    いやだってねぇ、「妖夢が貴方のこと好きみたいなの」なんて言われて信じたらただの自意識過剰だろ。
    でも、ちゃんと返事もくれたことだし。
    …まだ、俯いてるんだな。

    「妖夢」
    「…はい」
    「俺の事、本当に好きなら…俺の目を見てくれ」
    「…○○」

    妖夢が俺の目を見るために振り向いた瞬間、俺は一気に妖夢に顔を寄せ、キスをした。
    まだ幼い妖夢の唇はとても柔らかくて、僅かに罪悪感すらも覚えたほどだった。
    舌までぶち込んだ挙げ句、30秒ほどそのままキスをし続け…俺は、唇を離した。
    軽く、今までのように妖夢に笑いかけて、問う。

    「どーだった?人生…ああ、半幽霊生始めてのキスの味は」
    「…………て……い」
    「ん?」
    「はじめて……ぐらい……」

    どうも、顔を真っ赤に染めてプルプルとふるえている。
    しかも、なぜか楼観剣をしっかり握り締める。あれれ?
    これはもしや…えっと…

    「ごめんなさいしなきゃ…かな?」
    「初めてのキスぐらい、もう少し優しくしてくれたって良いでしょぉぉーー!!」
    そんな俺に叩き込まれた迷津慈航斬の想いはプライスレス、だとかなんとか


    ちなみにどうでもいい話。
    その日、妖夢はキスの感覚が忘れられずに寝不足になったとかなんとか。
    やれやれ。これだから子供は。

    …ま、実は俺も初めてだったけど。
    言わない方が幸せかな。

8スレ目 >>181・182

───────────────────────────────────────────────────────────

「ようむおねーちゃーん!」

「どうしたの? ○○」

「あのね、あのね、えっとね」

「あぁほら、落ち着いて。もう、仕方ないわね」




「あらあら、妖夢ったら、楽しそうねぇ」

「みょん!? ゆ、幽々子様!」

「いくら○○が可愛いからって、襲ったりしちゃダメよ~」

「そ、そそそっそ、そんな事しません!!」

「ようむおねーちゃん? おかお、まっかだよー?」

「な、何でもないの、何でも!」


8スレ目 >>513

───────────────────────────────────────────────────────────

「なあ妖夢、あの門はいつ閉じるんだ?」

「いつでしょうね?でも閉じたら…」

閉じたら、妖夢はこちらに滅多に来れなくなるだろう。今でさえ、彼女の買い物の合間でしかデートの時間はない。
閉じたときは、実質お別れの時だ

「大丈夫、まだまだ閉じないって」

「でも、いつかは閉じる…それに、映姫様にもこっちに親しみすぎだと怒られたし」

「まぁ、何とかなるって。何とかするいい手があるなら、俺だって命懸けで頑張るよ」

「…本当に、いいの?」



それ以来、妖夢の半霊が一つ増えた。そんな噂が立った。
彼は成仏も忘れ、彼女と共に過ごすのだ。

8スレ目 >>625

───────────────────────────────────────────────────────────

最近、と言うよりここ数日のこと、妖夢の様子がおかしいんです。
何処か眠たげな様子でぼーっとしていたり、食事もろくに取らなかったり。
植木の手入れをミスして切る枝を間違えたり、お皿を割ってしまったり。
普段の厳格な様子の彼女とあまりに違ったから、僕は訊ねてみました。
「何かありましたか? 妖夢さんらしくありませんよ?」
そうしたら彼女は言うんです。恥ずかしげにほっぺたを紅く染めて言うんです。
「実は…………」
なんと彼女は虫歯が出来てしまったそうです。
聞くところによると、幽々子様のご相伴に預かっている内、出来てしまったらしいんです。
口の中を覗かせて貰うと、何のことはありません、虫歯になっているのは乳歯でした。
これなら抜けば大丈夫です。そこで、古典的ではありますが虫歯に糸を結んでえいやと、引き抜きました。
「それにしても、妖夢さんはまだ乳歯残ってたんですね」
「あの……。血がたくさん出たのですが大丈夫なのでしょうか」
「大丈夫ですよ。これで妖夢さんも大人の仲間入りですね。その年でやっと、と言うのも珍しいと思いますけど」
「私は成長が遅いですから」
「気持ちよくなりましたか?」
「はい、有難う御座いました。私、あんなこと初めてでしたから緊張したのですが……」
「私も緊張してましたよ。これからは、自己管理に気をつけて下さいね」
「はい」
これにて一件落着です。


「あの、幽々子様……。どうして今日は御赤飯なのですか?」
「だって妖夢が大人の仲間入りしたって聞いたんだもの。お祝いよ」
「はあ…………」
「ありがたく頂きましょう、妖夢さん」
「ところで、二人とも。子どもはいつできるのかしら?」
「「ぶーーーーーーーーっ!!」」

8スレ目 >>682

───────────────────────────────────────────────────────────

本日ハ晴天ナリ 天気晴朗ナレドモ波高シ
と、言う訳でなぜか俺たちは海に来ている。
というのも、幽々子さまの「海に行きましょう」の一言からなのだが。
その張本人は、今、向こうの海の家で焼きそば相手に格闘している。
あのお嬢様は、自分のプライベートビーチに海の家があることとか、
それがあまつさえ永遠亭の兎がやっていることとか、不思議に思わないんだろうか。
……思わないんだろうな。
心の中で小さく溜息をつくと、もう一つの頭痛の種に声をかけた。

「なあ、妖夢。そろそろ離れてくれないか?」

魂魄妖夢。
いつもは凛々しい剣術庭師が、今日は俺の背中に抱きついたまま。
おりしも夏真っ盛りの日差し、流石に暑い。

「い、嫌です。
 だいたい、この水着って素肌に一枚しかないですし、
 下着みたいなものじゃないですか。
 こんな姿で男の人の前になんて……なんて……」

ぎゅっ。
俺を後ろから抱きしめる力が、また少し強くなる。
つつましくも、きっちりと自己主張する双丘の感触。

……いかんいかん。
煩悩退散、煩悩退散。

「なあ、妖夢。
 その……胸とか当たってるんだけど……」
「いいんです!
 こんな、あられもない姿を見られるくらいなら、
 多少胸が当たっている方がマシです!」

あられもない姿、って。
そんなことを言われると、なんだか見たくなってきてしまう。
……俺、Sだったのかな。
とりあえず、それは心の棚に仕舞い込み、作戦を開始する。

「あ、あんなところにUFOが!」

そう、そしてここで、妖夢が注意を逸らした隙に振りほどく。
振りほど……。
振りほ……。
振り……。
……あれ?
力が、弱まってない?

「そんなに、私の水着姿を見たいんですか?
 ……えっちですね」

動きを止めると、こころなしか非難するような妖夢の声。
でも、いつもの元気さが鳴りを潜めている。

「ああ、見たい。
 だいたい、それじゃあ幽々子さまやてゐに丸見えだろう?」
「いいんです!
 ……こんな風に抱きついていれば、あなたに身体を見られないで済みますから」

少なくとも、離れる気はない、ということか。
思案する俺の前に、1匹のシオマネキが顔を見せた。
……やってみるか。
素早くそれを捕まえると、間髪いれず妖夢へと放る。

「きゃっ!?」

緩んだ!
腕から一瞬のうちに抜け出すと、振り返って眺める。
彼女は驚きのあまりに腰が抜けてしまったようで、ぺたんと座り込んでいた。
ふむ。
グリーンと白のチェックか。
スポーツタイプのセパレートが、活動的な妖夢によく似合っている。
というか、これ普通の水着なんじゃあ……?
目が、合った。
すると、今まで呆然としていた彼女の目から、泪が溢れ出てくる。

「うえーーーーんっ!
 もう、お嫁に行けませんーーーーっ!」
「な、なら、俺が貰ってやる!」
「え?」

泣き出してしまった彼女に駆け寄って肩を抱くと、
無我夢中で言葉を紡ぎだす。
きょとん、とする妖夢。
……今、俺、何を言った?

「私のこと、好きなんですか?」

一瞬の間の後、話しかけてくる妖夢。
照れくさい。
思わず俺はそっぽを向いてしまう。

「そうだ。愛している。
 それより、妖夢はどうなんだ?」

それでも、告白ははっきりと。
ここで躊躇うようでは、仕方がないから。

「私ですか?
 ――もちろん、愛しています」

言葉とともに、後ろから抱きついてくる妖夢。
先ほどのような締め付ける感じではなく、
柔らかく、大事なものを包み込むように。
俺は、その手を指の一本ずつ、愛おしげに解くと、
妖夢へと向き直って、そっと、抱きしめた。

「ごめんな。指輪の一つも用意してなくて」
「いいです。私の恋人のあなたが、今ここに居るんですから」

耳元で囁かれる声。
ふと、妖夢の後ろに広がる海が見えた。
……そうだ。

「妖夢、ここで少し、待っていて!」
「え、ええ!?」

うろたえる妖夢を尻目に、俺は海へと駆け出した。
ほどなく、目的のものが見つかる。
と、そこへ、妖夢が追いついてきた。

「なんですか、これ?」
「蛤の貝殻、さ。
 この貝は、元々の2枚でないと殻が合わないから、夫婦の象徴なんだよ。
 これを、ね……」

少し力を込めると、貝殻は簡単に外れた。
その一方を自分で持ち、もう一方を妖夢に持たせる。

「指輪とは似ても似つかないけど、約束の印に」
「あ……、はい。嬉しいです」

そう言って、目を瞑り、静かにその貝殻にキスをする妖夢。
それを見て、妖夢に倣い、俺も自分の貝殻にキスをする。
目を開けると、潤んだ瞳の彼女が、俺を覗き込んでいた。

もう、言葉は要らない。

どちらからともなく頬を寄せ合い、吸い寄せられるように唇を交わす。

先ほどのシオマネキが、呆れたように俺たちを見ていた。

9スレ目 570-571

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