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作品





雨



石ころは立ち止まる
角の取れたその姿、彼の青春も過ぎたのだ
それを見て雲は笑う
「何をしている大地の奴隷よ。体を滑らす涙は枯れたか。」
石ころは言い返す
「雲の分際で何を言う。貴様はいつでも空とべったりだ。見ているだけで吐き気がするね。」

あくる日、石ころは水に流されていた
そして彼は思うのだ。「雨でも降ったのかな?」と


590 名前:雨 [sage] 投稿日:2005/12/13(火) 14:22:27 ID:g6G+f6nK


【コメント】

618 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:03:24 ID:p701hVV+
>>590さん。
短い詩のかたちを取った寓話。簡潔に物事を伝えるには「たとえ話」が良いのかも。
それにしても、寓話にしては台詞がえらく生々しいですね(笑)
何だかネット界の「煽り」を暗示している様で、別の意味で考え込んだり。

626 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 08:44:34 ID:qv6QNB/P
>>590 雲と石の対話という設定が、やや無理めに感じるのはなぜだろう。住
む世界が違うからだろうか。最終連は好きなんだけど。

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>590    ギビングユーザベネフィット/ペブルス


【得点】 1点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点





ギューってしたい



今どこにいますか?
寒くないですか?
ウチより楽しいですか?
もう苦しくないですか?
ギューってしたい
いつまでもギューってしていたかった

歩けなくなっていたのに キミはいつの間にかベッドを抜けだし
洗面台のすみでカラダを隠すように浅い息を繰り返していた
その夜ベッドから転がり落ちたのも きっと死に場所を求めていたのだろう
次の朝 首もあげられないのに 
眼でぼくを追いながら かすかにシッポを振ったのは 
サヨナラのつもりだったのだろうか
仕事が終わると もう意識もなくなっていたけれど
それでも帰りを待っていたかのように
わずか5分にも満たなかったが ぼくに時間を与えてくれた
「ありがとう… もうがんばらなくていいよ…」
この言葉に答えるように 頬を合わせたまま呼吸をやめた
抱き上げた彼女の首が垂れ下がるのが とてもイヤだった

神様 天国ってありますか?
ワンコも天国にいけますか?
いつか会えるときがきますか?
お願い 最後までいい子だった彼女にギューってしてあげて
ぼくの代わりにいっぱいご褒美のギューをしてあげて下さい

うっすらと雪化粧をした砂浜を キミの友達がご主人様を連れ通り過ぎてゆく
きっと墓参りなんかに行かないボクは 彼女の一番好きだったここを選んだ
話しかける 話しかける 静かに 優しく そして声が震えないように
独り言は悲しくはない キミが横にいないのがたまらなく寂しい
線香代わりに立てたタバコを 粉雪が濡らしてゆく
立てた襟のたもとから彼女のにおいがした


591-592 名前:ギューってしたい [sage] 投稿日:2005/12/13(火) 22:46:09 ID:HVyyINks


【コメント】

618 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:03:24 ID:p701hVV+
>>591-592さん。
タイトル通り「ギューってしたい」、この一言に全て尽きるのでしょう。
感傷と自分を切り離すのは難しい作業、なので、
何時か悲しみを客観視出来る時が来たら、もう一度同じ題を取って欲しいな。

626 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 08:44:34 ID:qv6QNB/P
>>591-592 この詩自体は、これでいいと思う。主観と客観のバランスがよく、
読みやすい。一方では、保健所送りになって「ドリームボックス」で処分され
る、年間16万頭のワンコのことも思う。その時になってもワンコという生物は
尻尾を振ってるらしい。

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>591-592 夢の中へ/斉藤由貴





魚の涙



震えるような抱擁のあとで君はじっと天井の染みを見つめている
何について考えているのか僕にはわかるので目玉の大きなヤモリになった
こっそり布団を抜け出して柱を駆け上がり天井に張り付いてみる
その染みは間近で見ると達磨大師のようないかつい視線をギロッと投げる
木目が波紋のように広がるその中心にたどり着くと僕は口をパカッと開けて
互いの目玉同士の威嚇を続けてふと下を見れば君の目線は別の染みを追う
そうやって染みと染みの間の木目の波頭を飛び石のように伝わっていくと
いつしか煤けた滲みが一点にゴソゴソと集まってきて僕の行く手を遮るのだ
君の瞳の驚きと僕の目玉の怯えが共振して天井にはポッカリと暗く空虚な穴
換気扇に溜まった黒い埃のようにモワモワな輪郭をだらしなく歪めながら
その穴は僕を呑み込み木目は波動となってブルブルと床の畳にまで達し
君は黄色い蛾となって舞い上がり僕と一緒に天井の穴に吸い込まれてしまう
僕は君を守るためにヤモリの本分を思い出して蛾の君をパクリと丸呑みする
暗闇のトンネルの壁にはグラジオラスの花が襞のように何重にも咲き乱れ
そのムッとした香りに眩暈を覚えながらも必死に四肢をムササビの如く広げ
抗うわけではないが速すぎないスピードで濁流に吸い込まれていけば
いつしか広い世界に出るのかと思いきや突如現れる行き止まりの壁に衝突
罠にかかったヤモリと胃袋の中の蛾はなんとか道を引き返そうと試みるのだが
後から後から押し寄せる蜘蛛の子供の大群がブリザードのように吹きつけて
息もできない手足も動かせないまさに磔状態のまま闇の肉壁にめり込んでいき
このまま何万年も経てば化石になると思った時には本当に化石になっていて
発掘されるのを待っている自分が妙におかしくて笑い出すと急に地響きが聞こえ
周りの蜘蛛で出来た琥珀が砕け散る音が目覚まし時計のけたたましさで響き渡り
ここは水の中のようなものだと初めて気づくとこの穴の正体もわかってくるわけで
天井の木目を泳ぐ魚は君の不安を吸い上げて涙を流して染みを作っていたのだと
わかったつもりが結局水の中で泣いたところで自分にも誰にも気づかれないので
僕は自分の大きな目玉をヤモリらしく自らの舌でベロリと舐め回し掃除を終えると
気合を入れて涙の代わりに金色の鱗粉を撒き散らすのだ


593 名前:魚の涙 [] 投稿日:2005/12/13(火) 23:46:40 ID:z5qH84yg


【コメント】

618 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:03:24 ID:p701hVV+
>>593さん。
疾走する悪夢、ひといきに話される圧倒的な質量。
これは、言葉を吟味するのとは逆のベクトルで攻め立てる手法なのかな。
引き込んで読むと、軽くトリップ体験の出来る作品です。

626 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 08:44:34 ID:qv6QNB/P
>>593 とっつきにくさはあるが、限られた空間に、時間をびょーーんと引き
延ばした、視覚を中心とした変容が、クセになりそうな面白さ。「水の中」
「魚の涙」に到る伏線の糸が細いのが、難。

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>593    ロボットラブ/リザード

945 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:2005/12/17(土) 21:31:50 ID:6o3LY0cw
>本593
父や母となることがあるいは「磔」だとしてもそのために
解消される「不安」があります。彼らは彼らの子孫として
永遠に生きるチャンスを手にすることになるからです。
射精を想起させるラストはこのことを「散」るのだが「金色」の
実となるというかたちで鮮やかに表現しています。
「波紋」という同心円に遊ぶ「ヤモリ」(男)と「舞」う「蛾」(女)。
象徴的でありファンタジックなイメージです。

960 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/20(火) 03:37:08 ID:PcZa1rMO
今回、「魚の涙」というのを自動書記のような感じで書いてみました。
雨さんの評価にある「トリップ体験」とはまさにその通りで、書いてる本人がトリップしておりました。(笑)
Canopusさんの評も確かでありまして、まずタイトルつけてから書き始めて悪ノリしていったため、なかなか魚が出てこなくて自分も最後は強引に登場させました。(恥)
それで書いてUPしてから思ったんすけど、「木目を泳ぐ魚」って誰かの小説にありましたよね。だから、これは失敗したなあ、と。
でも爬虫類好きとしては魚じゃなかったけどヤモリについていっぱい書けたので満足しております。←なんだそれ。

読んでくださった方々、本当にありがとうございました。

962 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2005/12/20(火) 03:44:16 ID:MTrwE9VY
>>960
 にいちぇ先生
 審査員お疲れ様でした

 ああさすがだにいちぇ先生作だったんだ
 今初めて気が付いた
 作風つかめないからおもしろいね
 いいなと思った作品の一つですた
 くやっすいーけど 笑


【得点】 3点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:2点
  • ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY:1点





カーテン



ビル・エヴァンスのピアノの中にいる


ロヒプノール 意識が弛緩している
部屋の電灯は闇に近い橙色


ジョン・レノンのメロディーは
ついさっき どこかにいった

いったいどこにいってしまったんだろう??


夜の音色 ウッドベース


 なにも映さない窓
 すこしまぶしい液晶に
 くゆるラッキーストライク

 ギターに
 写真

 全て 静物



まぶたはゆっくり ゆっくり ひらいて とじては ゆっくり ひらく



 考えることも
 疑うことも
 いまは
 ベッドのぬくもりに眠る

私は
今は
泣いてはいない


594 名前:カーテン[sage] 投稿日:2005/12/14(水) 01:40:50 ID:JHdgNEAG


【コメント】

618 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:03:24 ID:p701hVV+
>>594-596さん。
音楽を生活の一部とした人が読めば、きっとピアノの音が聞こえるんだろうな。
ゆったりとした律動がカーテンの様に揺らぐ、心地良い文章です。
只、最後の連で、何故か駆け足になったのが不満。リズムをキープして欲しかったな。

626 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 08:44:34 ID:qv6QNB/P
>>594>>596 ビル・エヴァンズのピアノトリオは、小宇宙。ジョンレノンの
ボーカルは、そこはかとない感傷。そんな位置付けでいいのかな。音楽を詩で
表すのはすごく難しく、彼らの魅力を引き出せてるとは言い難い。「夜の音色」

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>594>596 不思議の国のアリス/ビルエヴァンス 


【得点】 1点
  • ◆L4LyBSss3w:1点





すめにしみいるこってがわ
もるの箱根はケサランパサラン
総督の光栄にさらわらう神戸かな


600 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2005/12/14(水) 18:19:25 ID:7g/hihBc


【コメント】

619 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:04:19 ID:p701hVV+
>>600さん。
…えーと、敢えて「無意味」を狙ったのかな?涙、では無いよね。

626 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 08:44:34 ID:qv6QNB/P
>>600 こってがわと箱根と神戸の関係が、よく分らん。分ったら、意外と面
白いのかもしれない。

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>600    そして神戸/内山田洋とクールファイブ





ディープインパクト



僕が彼を初めて見たのは3月の弥生賞だ
のちに英雄と呼ばれる彼を僕は本命には据えていなかった
馬券は当たった
その時の彼は凄まじい勝ち方とは言えなかった
普通の追い込み馬 そう思った

クラシックへと時が進むに連れ
普通という言葉を口にした自分が恥ずかしくなってくる

競馬は夢 
馬券は現実
彼は夢も現実も叶えてくれることになる

時は過ぎて10月23日午後3時40分
彼は無敗の3冠に大手をかけていた
もうまるで雲の上の存在

単勝支持率は80%を超えたという
8割の人間が勝つと信じたのだ


ゲートが開いた
馬群に控える彼を眺めながら
3000mの距離という不安 3冠の壁という不安
僕に二つの不安が降っていた
僕はびしょ濡れだった
傘を開いたところで仕様がない

ザー ザー
雨音に似た雑音が響いていた

最後の直線
彼はやってきた
アドマイヤジャパンに2馬身ほどに迫った瞬間
音が消えた 消えたんだ
彼と僕の間の人ごみも視線から消えた
スーッとゴール板を駆け抜けていた







勝負が終わり 何かを取り戻した僕は
気付くと涙を流していた

テンポイントの最後を人の口から聞いた 
涙は流せなかった
シンボリルドルフの無敗の3冠も人の口から聞いた
涙は流せなかった
オグリキャップの有馬記念はこの眼で見た
幼かった自分は涙を流せなかった

この涙は誰のため?
3冠ジョッキーとなった武豊のため?
記録に並ばれたシンボリルドルフと岡部幸雄のため?
勝ちきった彼のため?
違う

この涙は同情や悲しみや悔しさを一切含んでいない
この涙は今この瞬間を喜ぶものでも称えるものでもない

そう
無限の可能性への これからのための
涙


601 名前:ディープインパクト 1/2[sage] 投稿日:2005/12/15(木) 16:31:23 ID:H9KXhYKm


【コメント】

619 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:04:19 ID:p701hVV+
>>601-603さん。
正直、競馬は知らないのですが…崇拝に足るドラマだったのでしょうね。
語られる対象を讃える美しさ、でも、それが「普遍」にまで通じる言葉で有ったか、と言えば、
やっぱり現実の出来事に託す部分が大きい、範囲の「狭い」言葉、だと思います。

628 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 19:57:14 ID:qv6QNB/P
>>601-603 その涙は、現場にいたからこそ流せた涙であって、テンポイント
やルドルフやオグリと比較するのは筋違いだと思う。そもそもディープインパ
クトは、血統的に母系はヨーロッパ系で距離も持つし、相手に典型的なステイ
ヤーもいなかったし、負けるとすればアクシデントか気性的なものくらいしか
なかっただろう。事実1周めの第4コーナーでかかって、少しヒヤヒヤしたし。
ぼくがあのレースで感動したのは、2着のアドマイヤジャパン。彼らは間違い
なく勝ちに行ってた。
ともかく、インパクトにはキングジョージから凱旋門賞に行ってほしい。そこ
で勝って、はじめてぼくは泣くだろう。エルコンドルパサーの時のように。

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>601-603 走れコータロー/ソルティシュガー





失恋



涙袋の大きい目元が印象的な
背の高い女の人
更に桃色のハイヒールまで履いていちゃったりして

腰までの長い髪が歩くたびに揺れて
あなたに触れる
それをあなたは静かに受け止めて
時折笑顔を見せたりもする

階段を踏み外す
多分わざと
それしっかりと受け止めるあなたの優しい腕
長い長い髪の毛が絡んで
侵されて行く感じ

そして彼女は少し私の方を振り向いて
手で髪を梳かしながらくすりと笑った
悔しかったら髪を伸ばせと言いたげに

私の髪は
彼女を真似する程の長さも
失恋をしてバッサリ切る長さも無かった

どうしようもなくて
しょうがないから
とりあえず泣いてみた


604 名前:失恋[sage] 投稿日:2005/12/16(金) 01:28:05 ID:35jLqTG8


【コメント】

619 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:04:19 ID:p701hVV+
>>604さん。
うわぁあ、この相手生理的に嫌だ(汗)何だか自分に引き込んで読んでしまいます。
ちょっと冷静に距離を取って、でも「彼女」の描写が鮮やかで、意味も無く凹みそう。
“とりあえず泣いてみた”この一言がリアルでもう。

628 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 19:57:14 ID:qv6QNB/P
>>604 はっきり言うと、桃色のハイヒールって、趣味悪い…。この描写から
は、魅力的な女性というより、アホな男を喰う長い髪のバケモノを連想させた
な、ぼくには。

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>604    赤いハイヒール/太田裕美





穂



窓の明かり、薄墨色
赤ん坊の掌に載るくらいの小さな切符

目を閉じれば天井が回り座席が沈む
宮殿の回廊に反響する木霊のように
一時間に一本の下り路線が行きつ戻りつ、寄せては返す

 切符を拝見

霧のような潮風に車体は線路の上できぃきぃ軋む
6両編成の空洞を抜ける錆色のスキール音

今年も田んぼでは米が実りすぎている
山間の窪みに
トラクターの看板に
老人の曲がった腰に
呪いのように米が実っている

海に外灯がクラゲのように浮かんでいて
いつまでも夕方

 馬鹿みたい バカミタイ

海と山とを分かつファスナーが
ごっとんきぃ ごっとんきぃ


605 名前:穂[sage] 投稿日:2005/12/16(金) 18:31:10 ID:zgblGfPq


【コメント】

619 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:04:19 ID:p701hVV+
>>605さん。
言葉を尽くす、のでは無く、言葉を吟味する事で到達する境地。
匂いや気配まで伝わる程の切れ味に、ただ敬礼するばかりです。
「呪いのように米が実っている」これが陰鬱さの根本なのかな。

628 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 19:57:14 ID:qv6QNB/P
>>605 これは後で。

629 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 19:58:48 ID:qv6QNB/P
>>605 この作品に関しては、少し長くなります。この詩は、ある意味すげー
巧くて、同時にすげー下手。

情景描写のユニークさは群を抜いてて、基本的には海に面した農村の夕暮れと、
海沿いを走るローカル線と、低い山々、てな具合なんだけど、それがプラネタ
リウムや宮殿、波濤やら呪いやらクラゲやら、いろんなものに変容しないまま
重層していく。んで最後には列車がファスナーになって、世界をツーと分割し
て、終劇。いくつも膝を叩くような表現が畳み込まれて、ひとつの作品でいう
のは何だが、才能を感じます。

が、その素晴らしいイメージが、すべて単発。小さな切符のイメージはそのま
ま使い捨てだし、回る天井、沈む座席、宮殿の回廊だって、ここの情景にふさ
わしいかどうか、疑問。
中盤になって、農村と山と海の描写になって、ようやく世界につながりが生れ
てきたな、と思ったら…

「馬鹿みたい バカミタイ」

…めちゃくちゃじゃん、これ。このたった五文字に、世界のすべてを託すつも
りか?よしんば託すとしても、世界がまだつながりを見せてない内にこれをや
ったら、ツナギのないハンバーグみたいになっちまう。
まあ、今まで築いてきた、現実とも幻想ともつかない情景を「馬鹿みたい」と
笑い飛ばしたとしよう。じゃあ、最後の1行はいったい何さ?ということにな
る。さっき笑い飛ばしたことの繰り返しをやるつもりだろうか。

ぼくの評価としては、「ヒット15本もかっ飛ばして、ピッチャーはヒット2本
に抑える力投。でもダブルプレーとフォアボールとタイムリーエラーの嵐で、
2対3で敗け。監督ゲキ怒り」です。

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>605    田園/ベートーベン

975 名前:大木人[sage] 投稿日:2005/12/21(水) 00:10:45 ID:BtVglDTx
長介ジュニアさん、あぶくさん、おめでとうございます。
どちらも3点級、特上の松といったところの良作で、自分も審査に参加していたらやはりこの2作品を選んだろうなぁと思います。
私自身は今回「穂」を書きました。
採点・寸評ありがとうございました。
そろそろ眠いので続きは明日以降にでも…。でわでわ。


【得点】 5点
  • ◆L4LyBSss3w:2点
  • 虫 ◆Yh5.nC8OlA:2点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点





帰ろう。



なぁ、かぁちゃん。

なんでそこで眠ってんねん。

病院のベッドは寝心地悪かろ?

なぁ、かぁちゃん。

もう帰ろうや。

庭のざくろは今年もたくさん実がなったで。


せやから

帰ろうや。


606 名前:帰ろう。[sage] 投稿日:2005/12/16(金) 23:44:51 ID:shjQLNUf


【コメント】

619 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:04:19 ID:p701hVV+
>>606さん。
テーマ「涙」が読み手の涙腺を刺激するものであるなら、この詩が最高点です。
直接に涙を流す描写も、悲しみを表す言葉も置かなかった分、尚更。
泣かせる手法のツボを外さない、ある意味あざとい作品だなぁ。

628 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 19:57:14 ID:qv6QNB/P
>>606 これはザクロを選んだ、作者のセンスを買いたいです。死者やいなく
なった人には、ザクロがよく似合う。

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>606    イッツオールライトマ/ボブディラン

632 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:33:05 ID:H9H5J1Ga
>>606 「帰ろう」の作者の方。三位なので本当は0.5点くらいにしないと二位の方に悪いような気もしますが、サービスで1点あげます。

979 名前: ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:2005/12/21(水) 10:45:16 ID:94Gp02Pv
審査員の皆様、集計・確認された方、投稿された皆様お疲れ様でした。

わたしが書いたのは「帰ろう。」でした。
雨さんゼッケンさんにぃちぇさん点数ありがとうございました。
カノプスさん評ありがとうございました。
久しぶりに戴いた点数、、、、うれしいです~
インチキ関西弁も言葉数少ないせいかばれずにすみました。よかった。


【得点】 3点
  • ◆L4LyBSss3w:1点
  • にいちぇ ◆UQRl.WeFEk:1点
  • ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY:1点



■▲▼




















    な   み   だ






607 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2005/12/16(金) 23:56:48 ID:NJFHAYnn


【コメント】

619 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21:04:19 ID:p701hVV+
>>607さん。
落ちて散る涙を、そのまま言葉に表したのですね。
空白や改行、配置、いわゆる「間」を最大限に生かした作品です。
「秘するが華」、言わない事も表現になると勉強になりました。

628 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 19:57:14 ID:qv6QNB/P
>>607 うーん、例えばこれは、毛筆だとか絵だとかで表現するべき方法じゃ
ないかなあ、と思う。活字、しかも掲示板だと、やっぱり弱くなるね。

631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22:03:32 ID:H9H5J1Ga
>607    なみだの操/殿さまキングス




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最終更新:2006年09月04日 09:54