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作品





受胎告知



ちょっと待て俺にそんなことを信じろとはなんてこった
俺は正しい人だというんだなそうだ俺は結婚をやめたい
だって子供がいるんだろあの子のふくらんだ腹の中
あんな若くてかわいい女がおれと結婚してくれるなんて
俺は舞い上がっていたよああ認めるよ考えなしだった
罠だ罠こんな髪もしょぼくなってきた独り身の俺を
ひどいこと引っかけやがったなくそ馬鹿にしやがって
俺の初夜はどうなるんだ今まで誰にも言わなかったが
あんたには言ってやろう俺はおろしてないまっさらの筆
童貞だ童貞なんだどんなに肩身が狭かったのかわかるまい
今までまっとうにつまりつまらん人生を送ってきた俺が
やっと手に入れるところだった人並みの幸せをお前ら
よってたかって台無しにしやがって聖霊だとかなんとか
俺は大工を継いで欲しいだけなんだよ民なんかどうでもいい
この上俺に何をおっかぶせるんだやめてくれ重い重い
俺はかわいいあの子と幸せに暮らしたかっただけなのに
あの子と
小さな家で
そんでガキも生まれて
おお
うう
嘘だろうこの歳になってこんな博打をすることになるとは
皆が俺を寝取られ亭主と呼ぶのが今から聞こえるようだ
なのにあの子もガキもまとめて面倒見なきゃなんないんだな
ああくそこんな蛮勇俺の他に誰が持っているっていうんだ天使よ!


287 名前:受胎告知[] 投稿日:2005/10/10(月) 21:43:53 ID:ywHSkyiP


【コメント】

717 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2005/10/14(金) 15:39:58 ID:XMRJVoMU
>287 受胎告知
今回はキリスト教色が強いですね。天使との会話。
うまいのだけど。。

723 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:2005/10/15(土) 09:30:14 ID:u0VN1LMN
>287 かなり好みの詩だったんです。ただ「日本語」で表現しなかった、その
意図が汲めなかった。はじめは縦読みの詩かと思ったくらい。狼狽と錯乱だけ
で、この文字列を説明するのは、少々ツラいです。


【得点】 1点
  • @携帯 ◆L4LyBSss3w:1点





対話



うれしい
このこなら
だいじょうぶ
すてきなひとだと
うまくいかないから


289 名前:対話[sage] 投稿日:2005/10/10(月) 23:30:00 ID:r3IHLR2D


【コメント】

310 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2005/10/14(金) 22:57:39 ID:aQtGBzi8
>>289 対話 1点
安易に見えるけど、こうすっきり書けるのは
センスがいいのでしょう。きれいです。

723 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:2005/10/15(土) 09:30:14 ID:u0VN1LMN
>289 「うれしい」は、ほんとうのうれしさではない、といった逆説。その発
見、ということだよね。

726 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2005/10/15(土) 20:50:03 ID:hfaBLFKr
「対話」書きました。寸評ありがとうございます。ぱっと思いうかんでから
削っていくんでああなってます。自分は「ぬくもり」がすきでした。


【得点】 1点
  • 虫 ◆Yh5.nC8OlA:1点





スーパー アース モンキー



僕らはアースモンキー

蓄積していく
頭に詰め込んで
トゲがあったらどうするの?
削除!さくじょ!サクジョ!

何をするために生きてるの?

スーパーアースモンキーA1:
私タチハ子孫ヲ増ヤスタメニ生キテイルノデショウ

宿命的な性欲
雪のように降り
中途半端に凍って 氷を一面にはり
つもりやすい”下地”を準備している

アーアー
僕らはアースモンキー

スーパーアースモンキーA2:
ノー ノー 僕ラハ”モンキーズ” オーケー?

ねぇみんな聞いたかい
頭がパンパンに膨れ上がった連中は
スーパースペースモンキーになったって

スーパーアースモンキー B1:
空モ飛ベルノデスカ

そりゃそうだろう
なんたって宇宙へ行くんだから


291 名前:スーパー アース モンキー[sage] 投稿日:2005/10/11(火) 10:54:35 ID:g0Jrkfyj


【コメント】

718 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2005/10/14(金) 15:40:39 ID:XMRJVoMU
>291スーパー アース モンキー
この明るさいいですね 自分らは アースモンキーなもんで、本当はちょっと悲惨なわけだけど
軽いペーソスぐらいに消化しきってるとこがなんか嬉しい。

721 名前:ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY [sage] 投稿日:2005/10/15(土) 03:53:48 ID:25Pnr+4f
スーパーアースモンキー、いいですよね。
空モ飛ベルノデスカ

そりゃそうだろう
なんたって宇宙へ行くんだから

ってさ。

723 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:2005/10/15(土) 09:30:14 ID:u0VN1LMN
>291 書いてる内容は、ものすごく浅いよね。「生きてるんだから、生きてん
だよ。文句あっか」的な、あっけらかんとした浅さ。そのポップさと表層的な
「進化」、そのセンスが見事でした。

725 名前:soft@アク禁中代行[sage] 投稿日:2005/10/15(土) 15:27:30 ID:j5vvloAN
pointが規制されたんで代行を頼みました。


スーパー アース モンキー 書きました。

いやー、最初Canopusさんが2点くれた時、「お、これはいけるかも」って思ったんだけどなーw
寸評、批評をしてくれたCanopusさん、リーフさん、どうもでした。


【得点】 2点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:2点





ぬくもり



頬にてのひらを乗せる
きみは煩そうに顔を動かす
小さなてのひらが
私のてのひらを押しのける

目覚めたばかりのきみは
瞳はきょろきょろしてて
私に目が留まると
顔いっぱいの笑顔を見せる

わたあめのような
甘いにおいのする
きみの頭に鼻を近づけ
きみは手を伸ばして
わたしの首に手を回す

すこし高い体温
伝わってくる早い鼓動
まだ会話のできないきみと
皮膚と皮膚で会話する


293 名前:ぬくもり[sage] 投稿日:2005/10/11(火) 14:24:30 ID:Ma1KXKlz


【コメント】

310 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2005/10/14(金) 22:57:39 ID:aQtGBzi8
次点 >>293 ぬくもり
こういうのって絶対書けないので。正直すぎるつくりが眩しい。

718 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2005/10/14(金) 15:40:39 ID:XMRJVoMU
>293 ぬくもり
丁寧な描写で赤ん坊を書いてます。
少々硬い文体が赤ちゃんのやわらかさを削いでしまったのが残念。

723 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:2005/10/15(土) 09:30:14 ID:u0VN1LMN
>293 実はこれは、かなり正確でリアルな描写なんです。子供持ちには、手に
取るようによく分る。記憶を呼び起こされて、すんごいいい気分でした。

727 名前: ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:2005/10/16(日) 12:03:23 ID:HV4WCWQg
ゼッケンさん、チャンプおめでとうございます!!
皆様お疲れ様でした。

「ぬくもり」かきました。
昔から書いてるテーマなんですが
そのわりに完成度低くて自分的にはもうちょっと
書き込めばよかったと反省です。
批評していただいたリーフさん、カノプスさんありがとうございました。
虫さん、次点にあげていただいてありがとうございます。
そして、>726さん~~~ありがとうございました。うれしいです。

最近練り物ハンターさんにはまってしまった。
いつまでもこの調子で行って欲しいです~





cry



愛情は満ちている
暖かさは溢れている

あなたが小さな箱に
私を入れようとした事に
お互いに気がついていなかった
歪んだ何かをぶつけあっていた
酸素が足りないみたいに
気持ちを拾い上げるのが
困難になっていった

愛情は満ちている
暖かさは溢れている

だけど何も分からなかった
分からないものの上に
分からないものを重ねていった
だから私たちの叫びは
意味のない只の音だった
どれだけ重ねても

分からないまま私たちは泣いていた

泣きながら手を繋げば
愛情は満ちている
暖かさは溢れている
音は何も聞こえない
聞こえてこない


295 名前:cry[sage] 投稿日:2005/10/11(火) 21:55:36 ID:Ux8hV2T9


【コメント】

718 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2005/10/14(金) 15:40:39 ID:XMRJVoMU
>295 cry
”小さな箱に私を入れようとした”という比喩はいいなあ。

723 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:2005/10/15(土) 09:30:14 ID:u0VN1LMN
>295 「愛情」や「暖かさ」って、すごく繊細で大きなテーマになりうる、と
思うんです。それを「満ちている」「溢れている」の一言で片付けてしまった
がために、詩の展開を限定してしまってんじゃないかなあ。





推敲



手に馴染んだペティナイフ。
玉葱をさっと剥いて、水を張ったボウルに空ける。

おおよそのレシピは暗記しているけど
舞茸が特売だったり
ちょっと濃い味付けが恋しかったり
その度にちょっとづつアドリブも挟んで

バターが弾ける。
香ばしい音を立てるフライパンから、ひとつまみ。

本当はコンビニ弁当でも構わない
誰の為にでも無い食卓
虚しくならない、と言えば嘘になるけど

鍋のふちに小さく泡が昇って来る。
溶き卵は煮立つ寸前を見極めて、廻し入れる。

キッチンで忙しく目を配るひととき
ほんの一瞬、食材の声が聴こえた様な気になる
只の錯覚と言われても

そして、出来上がりを丁寧に盛り付ける。
自分の為だけに作った料理、だけど、
誰かに食べてもらえたら、もっと嬉しい。


「いただきます。」


296 名前:推敲[] 投稿日:2005/10/11(火) 22:02:41 ID:EwV9/892


【コメント】

718 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2005/10/14(金) 15:40:39 ID:XMRJVoMU
>296 推敲
題一つで、料理と詩の創作を重ねています。
料理のように丁寧に作ってある詩だなと思いました。
「ごちそうさまでした」

723 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:2005/10/15(土) 09:30:14 ID:u0VN1LMN
>296 詩の推敲部分は、ほぼ完全なメタファーとして、水面下に収めているん
だよね。それであれば、料理の描写をさらにリアルに、献立まで分るくらいに
前面に押し出してはどうだったんだろう。



■▲▼


蒲鉾と私



色赤らかに染まり 風心地よくすり抜け
縁側に座する 猫と私
なあ、とばかりに妻君を呼び
ビールと板ワサを注文に至

朧気な赤の色合いの中
鮮やかに艶やかな朱

いかがでしょうか?
私の歯ざわりは 
これが私の季節感です
さあ、山葵で語感を洗い
ビールでもいかがですか?

ああ、と私は心無く返事し
ビールの泡を髭に乗せる

猫が不思議な形で悶えている
土と交互に自らを引掻いて

その蒲鉾には山葵が乗っているのだよ
私は妻君と蒲鉾に語りかけた


300 名前:蒲鉾と私[] 投稿日:2005/10/11(火) 22:59:29 ID:34Nqkm/J


【コメント】

718 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2005/10/14(金) 15:40:39 ID:XMRJVoMU
>300 蒲鉾と私
この猫はもしや「蒲鉾」という名なのでしょうか?
不思議にレトロな暖かい風景が心地良かったです。

723 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:2005/10/15(土) 09:30:14 ID:u0VN1LMN
>300 板ワサは秋の味、という意見は初めてかも。うん、無色である練り物を
作者が季節に染める、という手法は、かなり斬新かもしれません。面白い。
詩の味わい自体は、少しおいしい、くらいの評価。塩分ひかえめ。


【得点】 1点
  • @携帯 ◆L4LyBSss3w:1点




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最終更新:2006年09月04日 18:10