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作品





トビコムソノサキハ(1)



251 名前:トビコムソノサキハ(1)[sage] 投稿日:03/01/03 00:35 ID:ySN9vZZ0
目を閉じて私は崖の上にたちずさみ
そっと目を開けると下に渦巻く波が見えた

碧く ぐるぐる 渦をまく

飛びこむその先には何があるのだろうか
私が求めているものはあるのだろうか

空を見上げるとあまりの眩しさに目がくらむ
青い空に向かい手を差し伸べてみた

助けの手は見えなかった

そっと目を閉じて、未来を夢見てみる
求める希望の未来を 世界を
焦がれるほどに甘い 世界を

飛びこむその先には何があるのだろうか
私が望む世界がそこにはあるのだろうか

後ろを振り返ってみるときらきらと眩い光を放ち、
私の足跡が続いている

過去は希望のカタマリだった

飛びこむその先には何があるのだろうか
私が求めているものはあるのだろうか
私が望む世界がそこにはあるのだろうか



252 名前:トビコムソノサキハ(2)[sage] 投稿日:03/01/03 00:36 ID:ySN9vZZ0
希望と絶望を背負ったまま、まっすぐ前を見据えてみる
私の目線のその先には
ほんの少しだけ 隙間が開いた ドアが見えた

飛びこむその先には希望があるのだろうか
飛びこむその先には私が欲しいものがあるのだろうか
飛びこむその先には私が望む世界があるのだろうか
飛びこむその先に未来はあるのだろうか

飛びこむその先に




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指先



258 名前:指先[] 投稿日:03/01/03 05:22 ID:h5gyWgCH
虚ろな影追って
輪郭の無い世界に来たの
(かたち)
夢覚めて貴方は消える
瞳閉じて貴方に遭える
空虚な未来ね
(あした)
指先で教えて
上手な口づけ
指先で応えて
冷たい言葉で

部屋に帰ると愛失い
諦めて愛溢れる
不条理な肢体ね
    (からだ)
指先でなぞって
ヒカリの軌跡を
指先で魅つめて
螺旋描くように

二人は雫





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爺さん最後の食事



259 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:03/01/03 15:15 ID:xLa+gZ3O
私は 今 悩んでいる
飯の悩みだ
老い先短い私には
食は何よりの楽しみだ

おかゆ 生野菜 ゆでたまご
そして私の好物 高野豆腐
この高野豆腐が問題なのだ
早く食べたい しかし 最後にペロリとも食べたい
半分づつにしては小さくなりすぎる
一気に食べないと 味がわからなくなってしまう

どうしようかな どうしようかな

私は自分で自分の容態がわかる
今にも命は消えそうなのだ
この食事が人生で最後の楽しみになるだろう
それほど老い先短い私のことだから
早く食べないと
突然倒れて それきり動けなくなるかもしれない
そしたら高野豆腐は食べられない

どうしよう ううん どうしよう

ええい 決めた
先に 食ってしまおう
私はぺろりとそれを食べた
突然目の前が暗くなった
最期の時が来たのだ
やった 先に食べたのは 正解だった
おかげで私は笑いながら天国にいけた


260 名前:名前はいらない[] 投稿日:03/01/03 15:51 ID:xLa+gZ3O
>>259
題名忘れた
「爺さん最後の食事」でいいや。




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先



261 名前:みかんビール ◆D4s/VC6zxA [] 投稿日:03/01/03 17:49 ID:pmKx8lrX
「先」

この世はまっくらだとおもっていました
わたくしは鬼に負けじと
何も見えない暗闇で
自らも鬼に化し戦っていました
だけどほんの半年前
とめどない欲望と不安の中で
ひとつうつくしいものを見つけました
わたくしはどうしても
それがほしくてほしくてたまりません
欲望はいつにも増して凶悪になり
不安はなおいっそう色濃くなりました
わたくしが醜くなればなるほど
うつくしいものは光輝き
わたくしの心を狂わせ
醜いわたくしをうつしだします
それはいいきもちではありません
だけれど光が必要なのです
この世はまっくらだと思っていたけれど
そうではない
こう気づかせてくれるのはあなたで
色とりどりの世界を見るには
あなたがぜったい必要なんです





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ろっシー



262 名前:ろっシー[] 投稿日:03/01/03 20:20 ID:Tje/SOJJ
光を手に入れた先にはまた
欲しいモノがでてきそうですね





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運命



263 名前:運命[sage] 投稿日:03/01/03 20:48 ID:EQhER2cP

「運命よ」


俺はにはもうつぶやくしかできなかった



暗闇の中俺はただ独りいた
積年の喪に服するかのように黒を纏って
ここにいて眼球を動かそうとしたことがなかった
いよいよ赤茶けた肌は
灰色の鶺鴒の冷ややかな未来を待って
盲人に変わらず一点を見つめていた

眠気であろうか覚醒であろうか
最早見分けもつかなくなっていた星の刈り入れ時
再びの春の時をおうごとに
炎は十万の人々を燬き
水は百万の人々を洗い流し
人は無数の人々を無とした

理性の舵 欲望の舵
全て戦慄のうちに溶けた蝋細工
フランス晴れのおぞましい雪
陶酔しきった中東の運転手
元より床もなかった幻想の正義の塔
恩も仇も返すことも知らぬ衰退した夢の都市の城
白でもない黒でもなかった神の肌



264 名前:運命(続き)[sage] 投稿日:03/01/03 20:49 ID:EQhER2cP

この祈りをもって最終章と告げ
そして雉れた氷河を
真っ白で透明な氷河を
せめて結末をくれてやる
と

しかしなぜだろう
散在の月光の中を歩くあの少年
窓々が銀河に向かって開いていた或る晩の
その飢餓にわが身を滅ぼそうとするあの少年を
俺はどうしてももう一度
抱きしめたかったそして



「運命よ」


俺は再びつぶやいた





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Pointe(ポアント;つま先で)



265 名前:Pointe(ポアント;つま先で)[sage] 投稿日:03/01/03 22:48 ID:0sLsEZgv

ぼくの知らない光
ぼくの知らない舞台(ステージ)
ぼくの知らない地平

君は舞台の袖で出番を待つ
ツンと顎をあげて横顔をみせる
新しくおろした空色のチュチュ
柔らかな菫色のトウ・シューズ
小さな希望に膨らみかけた胸 覚えたてのパ
アダジオからアレグロへ そしてパ・ド・ドゥ
速度を増していくピルエット
アラベスク・パンシェ グラン・ジュッテ
君は舞台の袖で ライトを浴びたプリマを見つめる
君の 外側を向いた指先とつま先が小刻みに震える

君の知らない闇
君の知らない北風
君の知らない茨の小路
いや 本当は
ぼくもまだ知らない

コオル・ド・バレエの間も
ぼくの眼は君を見つめ続けるだろう
君の指先から つま先から こぼれ落ちる光の曲線を
ぼくは 喜んで仮面の男になって
すべて飲み干そうとするだろう

プリマのパ・ド・ドゥに鳴りやまぬ賞賛の拍手のなかを
君は両腕をあげ つま先をたてて
群衆の一人として旅立っていく
ぼくの知らない舞台 ぼくの知らない地平へ


266 名前:Pointe(ポアント;つま先で)用語解説[] 投稿日:03/01/03 22:49 ID:0sLsEZgv

パ…バレエのステップの総称。
アダジオ…ゆっくりしたパ、動き。
アレグロ…はやいパ、動き。
パ・ド・ドゥ…二人での踊り。
ピルエット…片足を軸にして、くるくる回るパ。
アラベスク・パンシェ…片足をつま先立て、両腕ともう一方の脚を高くあげるパ。
      ここでは、プリマが男性に支えられてアラベスクを行う。
グラン・ジュッテ…両足を開いて高く跳び上がるパ。片足で踏み切り、もう片方の足で着地する。
      ここでは、プリマが男性に支えられて高く跳び上がる。
コオル・ド・バレエ…全体での踊り。      





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ショート03



268 名前:ショート03[] 投稿日:03/01/04 02:01 ID:AHqWdyI6
→の先ののは本来他の詞をアシストする役目で
こんな不意のサされようにはどぎまぎしたが
冷静に指摘した
「くるしまぎれです」

←の先は強固な窓枠のようでさらに壁のようでもあるが
どこかからこんな声がきこえてくる
だからどうしたと

↑の先にだが見える
辺縁に位置したがゆえにその下からサされているだだが
の同様事前に何も知らされていなかったので
「どういうことだ!」

ところで↓の先はいまのところ空白しかなく
この文章を挿入する頃には顕われるはずだったが
微妙なところをサしてしまった
茶を濁し貧困を露呈した気分の先だ

みかんさえない
みかんさえない




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最終更新:2006年09月17日 15:57