作成中です・・・

ページ:1 2 3

作品





いん



718 名前:いん [] 投稿日:03/11/11(火) 15:30 ID:fEoUTIGd    New!!

She puts the seeds in me
Plant this dying trees
    「In The Shadow Of The Vally Of Death」

  彼女は僕の中に種を蒔く
  すべてはこの見え得る世界のために
  彼女は台所に秘密を隠す
  すべては見下ろす窓のために

  僕は僕の爪を切って擬態する
  テレビの中では嘘だった事が
  PCの中では本当になる
  父はもう二度とズボンを履かない

  彼女は自分の僕に水をやる
  僕はいまや三つだ
  この数は欠けることがない
  すべて見え得る世界のために

  彼女は擬態している
  僕たちの擬態の上に
  彼女は野菜と水と卵を落とす
  僕たちはスクランブルされる

  彼女が僕の想像だったら良いけれど
  僕が彼女の偶像だったのならば
  僕は彼女のために生きることもできるだろう
  彼女の秘密を暴くものから彼女を守るのだ



719 名前:いん (2/3) [sage] 投稿日:03/11/11(火) 15:31 ID:fEoUTIGd    New!!

  僕は女だ。そして僕はもう二度とズボンを履かない。父はもう二度と風呂に入る事はない。垢で自分を肥大させるのだ。
  もしも僕に道徳に反するこころが残っているのなら、僕は近親相姦と自殺と、それから自立とを為さなくてはならない。
  それは退屈な通過儀礼かもしれないが、僕はまだ楽しむこころをも保たなくてはならない。
  家の中での食事、テレビを見ること、ベランダの植物に水をやり、長く家をあけることはなく、誰からも不相応な尊敬や期待を受けることなく、罪と仕事を同時にこなすこと。
  誰かの言葉である「悪徳と美徳」を、僕はこの家での慣習に合わせてアレンジする。溶き卵には唾をしのばせる。「愛か掃除」のために、僕たちのトンネル工事、あるいは葡萄を踏む舞踏。



720 名前:いん (3/3) [sage] 投稿日:03/11/11(火) 15:32 ID:fEoUTIGd    New!!

  僕は詩のために自分を変えなくてはならない。
  道を行く人から僅かな注目を集め、それを羞恥と誇りに変換し、両親と両腕へ分配する。
  僕は詩人に僅かに軽蔑され、詩人に僅かに好まれ、詩人に見向かれず、詩人にならなくてはならない。
  そのとき平和な世界に太陽があれば良いのに。
  彼女のボールの中に、どうか光が射しますように。
  オムレツの中の、平伏すための尊厳。
  冷蔵庫の下で乾いた胡瓜のための詩。
  変わり映えのない食卓にある幸福と不幸。
  それは最も多い人種、詩人によって守られる。
  僕たちは擬態した子ども。
  彼女は台所で、僕(しもべ)の中に種を蒔く。
  すべて見え得る世界のために。





【コメント】



【得点】 0点





衆生



721 名前:衆生 (1) [] 投稿日:03/11/11(火) 19:26 ID:czY5FxpC    New!!
何よりも恐ろしいのは死を実感しながら生きることだ
夜中に怖くてどうしようもなくなって看護婦さんを呼んだり
気味の悪い幻覚に襲われて子供みたいにわんわん泣いたり
そういう日々を私は生きている

昨日は何回も吐いた
夕方になっても吐き気は止まず
お母さんはずっと私の背中を撫でていた
奇妙な悪夢を見ているみたいだった
ぶにゃぶにゃとした心地の悪いベッド
体を起こすと周りの空気かスポンジみたいに感じる
自分がミイラになって
生きながらにして棺桶に入っているような気がする
痛いのと苦しいのと
世界にはその二つしか存在しないみたい

私はマラソンで学校代表に選ばれたことがあるし
スイミングクラブでは同級生の中で一番速い選手だった

でも今ではトイレまで歩いて行くことも出来ない

722 名前:衆生 (2) [] 投稿日:03/11/11(火) 19:26 ID:czY5FxpC    New!!
ずいぶん前だが久しぶりに気分の良い日があったので外に出た
私は中庭に面した食堂を眺めていた
そこには私と同じ年頃の女の子がいて
脚にギプスをした父親とランチセットを食べながら談笑していた
女の子は学校のことでも話していたのだろうか
世界で一番可愛い動物を抱いているみたいに幸せそうだった

私は鏡に映った自分の姿を見た
車椅子に座った私は
髪は抜け
眼窩は落ち窪み
死人のような顔つきをしていた

私は泣いてしまった
看護婦さんがどうしたのと訊いた

神様どうしてなんですか
神様がいるなら私をカニューラに繋がれたままで冷たく死なせたりしないはずだ

その後病室で思った
私は確かに軽くなりつつあるのだ
神様は私から少しずつ無駄なものを取り除いて
地上の何者も引き止められないようにしているのだ
そうして神様は私を救ってくれようとしているのだ

723 名前:衆生 (3) [] 投稿日:03/11/11(火) 19:29 ID:czY5FxpC    New!!
私がこうなる前
告白してくれた男の子がいる
放課後の廊下で
私の手をぎゅっと握ってくれた

もうその男の子に会うことはないだろうと思っていた
この前の日曜日
いつの間にかその男の子が私の枕元にいた

にこっと笑って
眠り姫みたいだねと言った

今となって思うとあれは白昼夢だったのかもしれない
セリフもあまりにも芝居じみている

しかしどうであれ
あれから私は神様の言うなりにはなるまいと決めた

私は確かに生きているのだから
この世の全ての人々と等しく生きているのだから

夜中に恐怖にも
不気味な幻覚にも
あらゆる痛みと苦しみにも私は耐え抜いてやる

そしていつか

冬の冷たい空気の中を走り回りたい
水に溶けしまうくらい泳ぎ続けたい

あの楡の森を
あの夏の清涼な水面を

724 名前:衆生 訂正です… [] 投稿日:03/11/11(火) 19:35 ID:czY5FxpC    New!!
(2) ×鏡に映った自分の姿→○ガラスに映った自分の姿

(3) ×夜中に恐怖→○夜中の恐怖

脳内補完お願いします…



【コメント】



【得点】 0点





/ベゴニア



725 名前:/ベゴニア [sage] 投稿日:03/11/12(水) 00:13 ID:7rjwqq9W    New!!
夕焼けと朝焼けが眩しくて見分けがつかない

dとwの間で眠る肌色の足元に

同じようにとどかないものが眠っていて

呼吸の合間にただ

手を伸ばしては五時を迎える



【コメント】



【得点】 0点





たとえばラジオのようなもの



727 名前:たとえばラジオのようなもの [] 投稿日:03/11/12(水) 01:45 ID:oX+Z652F    New!!
ラジオから流れだす声のようなものは
色にたとえるならば 
乳白色をしていた

雨が強く降る日には
電波の入りが悪く
ときどき砂嵐のようなノイズが
その柔和な声をかき乱した
音量をあげると 音が割れて
ひどい頭痛に悩まされた

朝の5時と夜の5時に
決まって流れてくるその声で
一日が始り 一日が終わる
時計などまだなかった

人々はラジオの姿見えぬ声の主をたよりに
日々をおくり 歳をとった
優しい声に飽きる事もなく
いつもかわらない音程を信じ
意味もわからずに言葉のようなものを聞きつづけた

目を大きく見開いた背の低い男に
解体されて 音が出なくなっても なお
信仰は捨てずに むしろ男を殺した
優しい声は耳元で響きつづけていて
処刑された小さな男をも含めた
すべての人類に



【コメント】



【得点】 0点







728 名前:海 [sage] 投稿日:03/11/12(水) 03:57 ID:OdQz/9iu    New!!
痴呆をわずらって三年
祖父は毎日
遠くの海をぼんやりと眺めていた
しだいに翳ってゆく小さな瞳で
波の音までは届かない
小さな海を

海の男として生きた
祖父は毎日
さまざまな海をみてきたに違いない
それでも一番美しかった海は
祖母と二人で見た
ハワイの 真っ青な海

三年待っても
連絡船が来ないので
祖父はとうとう自分から海を渡った
翳った瞳が一瞬
大きく見開かれたに違いない

神様は何もしない
人が自分自身で生きるために
わざと何にもしないのだ と
祖父は言っていた

人が自分自身で生きるために
神様は何もしなかった
ぼくはその偉大さにむけて
こっそりと 祈った



【コメント】



【得点】 0点





f (re-write)



730 名前:f (re-write) [sage] 投稿日:03/11/12(水) 22:27 ID:etIdnltw    New!!

あなたが 本を開いたそのページの上で踊る
彼の映像が 少しずつ薄れていく
その上の階で彼女は 窓を開けたまま眠りにつく

  名前もないような 右と左の順序を決めて
  パイ生地を順序良く 積み重ねて
  埋め尽くした先の 脚本のページ

向こうから歩いてくる男の 車の流れも夕闇に遮られず
ビルの上の電光掲示板で 歌手が好き勝手に形を変えて
今日もオーバーコートの女性が ゆっくり歩いていく


彼の前にあるテレビが 衛星から指令を受けて
彼女のデータだけを 数値化演算を繰り返していく
そんなあなたの物語りが このノートの上で少しずつ繰り返されて


    《「・・・百歩譲って「神の視点」を設定したとしても、
       神の眼に映じるのは「永遠の現在のはずですから、・・・・・・」
     (野家啓一「講義の7日間-歴史のナラトロジー-」 岩波書房『新・哲学講座8 歴史と終末論』 より引用)》



「わたし」は いつまでも いない


738 名前:730作者 [sage] 投稿日:03/11/13(木) 00:18 ID:hCu3wRkN    New!!
ゴメンナサイ、1つミス訂正です。
×岩波書房→○岩波書店

なんという馬鹿ミスを・・・・・・すみませんでした。


【コメント】



【得点】 0点





町とアラームと雨とワルツと天国*


731 名前:*町とアラームと雨とワルツと天国* [] 投稿日:03/11/12(水) 23:31 ID:Tc3fvM8e    New!!
<*ピノキオ*>
雲が日をかくし
町はスモッグのもやのなか
ここはピノキオを飲み込んだ大魚の胃
いやな臭いには慣れたけど
胃液は着実に私を消化していく
火は指一本でおこせるし
たばこだってある
ここには生活に必要なものだけはなんでもある

<*スリーピング*>
あなたの声はデジタルなアラーム
耳元で鳴っていても
私は気付かぬふりをする
(あと5分だけ眠らせて…)

<*雨*>
口のなかに一滴

甘い
甘い
感傷
もっと降れ
どんどん降れ
いや降るな
もう降らないで

735 名前:*町とアラームと雨とワルツと天国*2/2 [] 投稿日:03/11/12(水) 23:55 ID:Tc3fvM8e    New!!
<*アンビバレンス*>
私の左足につながった獰猛な栗毛よ
右足につながった気高き白馬よ
駆けろ
私のことは気にしなくていい
私は結局破れなどはしないのだから
思う存分廻って踊れ
廻って踊れ
私たちは廻って踊る一つの意志

<*雲のうえ*>
私は天国を信じている
死後の安息などではない
今も頭上に確かにある
雲のうえの国のこと

なぜなら
私は雨雲を日が赤く染めることを知っている
スモッグの粒子を発光させることを知っている
そこに星の海があることをしっている

灰色を透かして
私は天国をみる



【コメント】



【得点】 0点





苦しいときに神頼みする者への詩



732 名前:苦しいときに神頼みする者への詩(1/2) [] 投稿日:03/11/12(水) 23:46 ID:HpdyATY3    New!!
『神』ッ!
それは軌跡である!
古今東西ッ!
人は神を信じてきたッ!
人が滅びるまで信仰は絶えぬであろうッ!!
しかしッ!!!!
未だかつて神を見た証拠を持つ者はいないッ!!!
気の遠くなる歴史の中で!
星の数ほどの人類が生まれ落ちたッ!!
そしてその誰もが神の存在を証明できずに死んでいったッ!!
もう気づいていいだろうッ!!
堂々と宣言するッ!!
共に叫べッ!!
神はいないッ!!!

声 を 潜 め る な ッ ッ ツ ! ! ! !

もはやこれは揺るぎようのない事実であるッ!!
しかしッ!!
まだ神に祈る者がいるッ!!
試験前夜の受験生ッ!
ラストゲームのギャンブラーッ!
浮気がバレたダメ亭主ッ!
己の手に負えない状況ッ!!
そこで人は神頼みをするッ!

甘 え る な ッ ! !

733 名前:苦しいときに神頼みする者への詩(2/2) [] 投稿日:03/11/12(水) 23:47 ID:HpdyATY3    New!!
その状況に陥ったのは誰のせいかッ!
ここで祈る者ならば!
まず間違いなく己に原因があるだろうッ!!
しかしッ!!
そうでなくても神に祈りたくなる時があるッ!
妻の出産ッ!
遠くで危機に陥った者の安否ッ!
席替えのくじ引きッ!
己の力ではどうしようもないものがあるッ!!
ならば神は後者を救うのかッ!
否ッ!
果たして前者を救うのかッ!
否ッ!
神は状況で判断しないッ!
状況を救うモノッ!
それはそこに至るまでのプロセスであるッ!
状況に陥るまでに最善を尽くした者にだけッ!!
救済はやってくるのだッ!
そう!神とはそれまでの己の行いであるッ!!
軌跡によって起こされた奇跡は必然であるッ!
時には救いが無いこともある!
しかしッ!
手を尽くさぬ者は決して報われることはないッ!!
どんな神であってもッ!
怠け者を赦す教えはないッ!!
とりあえずッ!
やるだけやれッ!!
やらなかったらできんッ!!
神に祈るということはッ!
己を信じるということだッ!!!



【コメント】



【得点】 0点







734 名前:今 [] 投稿日:03/11/12(水) 23:54 ID:oXW+MHro    New!!
君がいなくなってから
もう数週間がたった。
今でも君はいるようで。
でもホントは届かなくて。
ムズガユイな…。
君の最後ヲ見たときに。
こらえてたものが一気にあふれた。
あたたかい、もの、が。
今君を思い出しても。
カナシクナイ。ナカナイ。クヤシクナイ。クヤマナイ。
ただ君がいると信じてしまえば。
ウレシイ。イッショ。
そして
タノシイ。



【コメント】



【得点】 0点




ページ:1 2 3


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2006年09月25日 22:47