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作品
口紅桜色
672 名前:口紅桜色[sage] 投稿日:02/07/23 23:44 ID:???
ああ
どきどきする
母の鏡台引き出しに
そっと手をかけ
取り出した
初めてのルージュ
淡い桜の花びらが
口元を飾り
鏡の向こうで
桜が弾ける
なんて
ぎこちない笑顔
あの人は笑ってくれるだろうか
ああ
どきどきする
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夜明け前
678 名前:mu-mi[] 投稿日:02/07/24 04:17 ID:rpZXv3aG
「夜明け前」
4年前、パイプベッドの上でぼくは
薄暗い道をあるいていた
肩をすくめたまま足音を
植えこみのチラシの上に響かせ
ケシ粒のような車やトラックが
こちらを振り向いてはどこかへ消えていく
見知らぬ町の上空には
漢字みたいな月が現れて
ぼくはまるで胸から下が無くなってしまった
ようだった
キリキリと痛む身体をかばうように
視界を潤ませて、どこまでも行こうとした
散らばる星を築き上げる文明について
考えていたら
朝が来る前に、ぼくはそこからいなくなった
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呼ぶ声
688 名前:呼ぶ声[] 投稿日:02/07/25 00:18 ID:r8T8woEu
海の向こうを目指した猫は
泳ぎ疲れて死んでしまった
海の向こうの何処かから響いてくる
自分を呼ぶ声を追いかけて行ってしまった
あれから三年経ったが
今でも海の向こうから声がする
呼ぶ声に誘われて
また新たな猫が海へと入って行く
どこへ行けるのかなどわからない
どこにも行けないのかもしれない
それでも人間の町で
生かされて殺されるよりはと思うのか
海の向こうに
猫の国があると信じているのか
また新たな猫が海を渡って行った
呼ぶ声は確実に遠ざかっている
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へい彼女冒険しない?
694 名前:へい彼女冒険しない?[] 投稿日:02/07/25 11:28 ID:f0dOAp5P
冒険 銅剣片手に探検
首相官邸にのりこんだ俺は童貞
川が輝き 雲は いつものように 揺れている
木陰に隠れた闇が 手招きをしている
いつも冒険はそこにあった
同じような毎日の中で 草をかき分け 森の奥深くへ
見たこともない石に 感動を感じ
それを宝物に
冒険 ありきたりが冒険だった毎日が
今では 当たり前になって
輝きを失った
ガラクタが輝いていた頃 冒険で得た宝物
どうだい今でもお前は冒険してるか?
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月
699 名前:月[] 投稿日:02/07/25 14:31 ID:KfxdRcY8
台所の窓から
ぼーっと空を眺めていたら
凛とした夕暮れの月が
ふいに声をかけてきた
冒険は子供だけのものですか?
5時の鐘が鳴っていた
終わらないワルツみたいな日常
冒険は子供だけのものですか?
私は黙ってカーテンを閉めた
あれ以来 月を見ると
なんだか心がざわっとする
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桜吹雪
700 名前:桜吹雪[] 投稿日:02/07/25 17:44 ID:hR94jw5n
―――嘘
大好き
その一言が言えない
愛している
思っていても伝わらない
いつも口から出る言葉は
『嘘』
大好きなのに
大嫌い
愛しているのに
口に出せない
行動だって全て私は
仮面を被って嘘を吐く
分かってほしい・・・
アイジョウノウラガエシヲ・・・・
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旅立ち
702 名前:旅立ち[] 投稿日:02/07/25 19:47 ID:VCcQHL92
夏の暑い日
赤で街が染まる時
貨物駅の棚に寄って
汽車を見ていた
気怠い煙を吐き
鋼鉄の騒音が
再び去って行くのを
暮方の町で眺めた
想い出すと
甘い
哀しみという雨が降る
過ぎ去った事だけが
確かなことだとすれば
未来はどこにあるのだ
夕日が
未知の道を照らすほど
明るくないとしても
目の前に広がる
映し出された赤光の街を
珠数のようにつらなって
旅立ちは輝く
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文章是冒険
703 名前:文章是冒険[] 投稿日:02/07/25 20:15 ID:OzJpWhL4
死んでも夢のある文章なんて書かねぇぞ!!
ユメみたいな文章は書くけど。
死んでも寝呆けた文章は書きたくねぇ!!
熟睡した文章は書くけど。
死んでもつまらない文章は書くもんか!!
退屈する奴はするだろうけど。
死んでも想像で文章は書きません!!
空想を文章にはするけど。
死んでも一定の場所から文章を書いてたまるか!!
キャンピングカーは欲しいけど。
死んでも本当の事なんて書いてやるものか!!
嘘ばっかりで塗りたくってやる。
死んでも嘘の鳥なんか羽ばたかせてたまるかい!!
真実のトリモチにかけてやる。
死んでも神様なんか持つものか!!
キリストだろうが資本主義だろうが、
俺に何か与えようとしてくる奴はシカトだ。
絶望風呂の中で溺れ死んでやるんだ!!
ああ、主よ、この愚か者をお許しください。
死んでも本当の事なんて書いてやるものか!!
真実のトリモチにかけてやる!!
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わしの冒険
704 名前:わしの冒険[sage] 投稿日:02/07/25 21:22 ID:???
みのもんたの茶けた顔が消え 婆さんは皿洗いをする
新聞の続きでも読むか どこに置いたか拡大鏡
プルルと電話が無遠慮に鳴り 予定を切り崩しはじめる
踊っとる 癇に障る声 3軒向こうの 丸山の爺
呼び出されたわしらは なめくじの速さで 向かった
「おーい丸山さん
来ましたよ・・・
・・・入りますよ」
がらがら音たてる格子戸 熱気に落とされる 陰
開いた足で仁王立ちしている 腕組んだ丸山の
・・・丸山の?
整髪剤で固めた横の髪 すだれに落とした 前髪
横でばあさんが息を飲む音 黄色い 丸山の頭
わしはぽかーんとしていた 背をしゃきっとさせるのも忘れて
カナブンの色をした爺を ぼさっと ぼさっと
「いやー床屋の兄ちゃんが『お若いですからどうですか』ってさ。
ファリソンフォードにしてくれって言っちまいました いいでしょう。」
気持ちは若くなきゃ駄目でしょ いいもんですよこういうのも
補聴器はつけたままなのに 声が遠く にぶっている
土間に立つわしの頂点を 丸山が目で なでている
鬼の首でも取ったみたいに 勝ち誇った顔をして
垂れ流す講釈に ミンミンゼミが音量を 上げた
あの爺めが偉そうに わしと2歳も違わんくせに
わしらは地べたを見ながら 家へ 向かっていた
腹に据えかねたわしの隣 婆さんは 怒り心頭
今にみておれ今にみておれ 爺さん床屋へ行って
床屋へ行って。
「婆さん・・・」
ふくら雀みたいな 婆さんが軍曹に見えた
長閑な午後は爆破された 青筋でたぎる 血液
喉仏が 上下した 一回二回 三回
四回目と同時に 薄くなった眉を上げ頷いた
ああ見返したるい。
705 名前:わしの冒険つづき[sage] 投稿日:02/07/25 21:23 ID:???
いつもと違う床屋に行く 外人のポスターが沢山の
変わった椅子 さながら電気椅子 わしは 生まれ変わる
「あのエゲレスの ベッカムみたいにしてくれ」
何がハリソンフォードだ 今の時代若もんはベッカムだ
禿ちゃびんのわしの頭 兄ちゃんの 指が止まる
「あのでもっすね」
「ベッカム!」
「・・・・・・ベッカムすか」
横の髪を寄せて集めて 何とか 禿が埋まる
うむそれとなく玉ねぎ
色も忘れずつけてくれ ベッカムに男前にしてくれ
出来上がる金色の玉ねぎ なかなかやるな わし
通りを歩く奴らが 振り返りよる
中学生も主婦も犬も わしのことを 見とる
ええ気分だ久しくなかった ええ気分だ
出来る限り張った胸で闊歩
待ってろ 丸山
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ぼうけんってこんなもん?
708 名前:ぼうけんってこんなもん?[sage] 投稿日:02/07/25 21:43 ID:???
「ながいたびがはじまる」
流れたメッセージは泥沼のような戦いを予告した
今時、冒険なんてこんなものでしかないと
昔のテレビゲームを片づけた
セーブもできないしね
そんなことよりさ
何度やっても
バッドエンディングにしかならない
この恋愛ゲームね
攻略法がわかんなくて
なげだしちゃいそうなんだよ
ってなこと話してさ
胸がドキドキするんだ
心がワクワクするんだ
頭はボーッっとして
景色なんかまるで
目に入ってきたりしないんだ
ぼくは何を話しているんだろう
とにかく
初めてなんだ
なんていうかさ
こんなに柔らかったのかとか
こんなに湿っていたのかとかさ
こんなに暖かいのかとかさ
観覧車がもうじきてっぺんになるんだ
ねえ
キミが隣に座っているのは
どうしてなの?
何を話せばいいんだろう
選択していい行動がわかんないよ
焦るよ
参るよ
それより
キミが目を閉じていて
ああ、ね
キスするまでってほんとに
まるで冒険なんだって
まるで冒険だよねって
ねえ、そう思うよね?
それよりボクは
どうすればいいんだろ?
ああ、吐息が甘くかかってくるよーっ!
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最終更新:2006年11月05日 10:38