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土竜の一派

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poke_fan

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 もぐらのいっぱ。土竜とだけ呼ばれることも。

 遥か西、龍の山と呼ばれる山脈に住まう一族。
 現在彼らは「山の土竜」と「街の土竜」に分けられており、
 街の者と山の者との差は、田舎と都会の差そのものといっていい。

 どちらにも共通する項目を挙げると、
 竜を愛する民であり、その中でも"土の竜"と呼ばれる神――上位精霊を信仰する。
 "土の竜"は太陽を呼び、大地に温もりを呼ぶ。しかし一度その怒りが湧き上がれば、大地は灼熱によって枯れ果て、何者も住めない土地へと変貌を遂げると言われている。
 こうした側面を持つ神――人に害を成す事もある荒神である為に、畏敬の念によって信仰されているようだ。


 街の土竜はアルバタウンの元となった村を作った民として、貴族に近い地位にある。過去はこの街の統治をも行っていたが、今は一帯の交易を取り仕切る程度になっている。

 ただし山の土竜は"絶対的な極秘事項"によって隔離された民であり、その存在自体が極秘事項となっている。それ故若い街の土竜の中には、その存在を知らぬ者も多い。
 彼らはただの人間として交流することはあるだろうが、彼らが土竜の一派であることを明かすことはまずない。
 以上の事柄から、土竜の一派といえば街の土竜を指していると思って間違いないだろう。

詳細

 以下は一般人の知り得ない(=土竜の一派しか知りえない)情報となっているので、取り扱いにご注意ください。



 山の土竜が隔離されている理由はただひとつ。"泉守"の存在である。
 彼(もしくは彼女)は"土神"と直接対話を行う事が許され、またその力を借り受けることが出来る存在である。その力ゆえに一般人と関わることは少なく、また他者との争いを恐れた民により山の土竜ごと存在を秘匿されている。
 なお泉守は性別関係なく啓示によって指名され、その人間が死ぬまで次の啓示は行われない。基本的に、泉守が複数存在することはない。啓示に血筋が関わってくるため、山の土竜以外が泉守となった例は無いようだ。

 彼らに伝わる聖なる装飾品として、『紅色の羽飾り』がある。
 これは泉守の証であり、土神の制御を行い、そして力を借り受けるための品である。
 泉守はこれを肌身離さず身につけていなければならず、またその他の者がこれを所持する事は一切禁ずる、というのが決まりだそうだ。

 山の土竜は、それぞれが相棒となる竜の精霊を連れている。
 ある条件を満たした竜の精霊は、その者にとって最高の相棒になる、と言われているからだ。
 中でも天を操る力を持つと言われる"ハクリュー"は、土神の怒りを退ける有難い存在のようだ。



もっと詳細

以下は一般人どころか、土竜の一派である人間も知らない可能性のある情報です。
取り扱いにはホントに注意してください。

 "土の竜"=グラードン。その名を無闇に呼ぶと、人々に求められていると勘違いされて日照りが襲う、とされている。故に"土の竜"と呼ばれることが殆ど。

 "土神の泉"が常に移動し続けるのは、半ば封じられた状態のグラードンが移動しているため。
 "土神の泉"は彼の神の世界への入り口であり、そして出口である。

 紅色の羽飾りで大切なのは、あくまでも宝玉の部分。その他は本当にただの飾り。この宝玉があるからこそ、グラードンとの交信を行える。これを利用してグラードンを制御する事も可能ではあるが、それには相当な精神力を必要とする。
 グラードンとの"契約"を示す証でもあり、合言葉を唱えると鎧に変化し、所持者を護る。

 泉守はその血筋と契約により、『紅色の羽飾り』を利用したグラードンの制御が、他者よりも遥かに容易に行える。
 しかし無関係なものが制御を行おうとした場合、余程の神官や巫女でない限りはその意思と力に飲み込まれ、身を滅ぼす事が殆ど。
 故に泉守は他者の安全の為にも、『紅色の羽飾り』を手放すべきではない。

 しかし紅色の羽飾りは、グラードンから送られる力の受け皿でもある。
 これを鎧に変化させる、という事は、グラードンから力を目いっぱい受け取っている状態でもある。
 あまりこれに慣れすぎると、力の影響をうけ、次第にその身は人を離れていくだろう。



 泉守とは番人であり、そして生贄だ。
 "土神の泉"を守る――荒神がむやみに外へ出る事を防ぐが、
 荒神の怒りが頂点に達した時は、その身を依り代(依巫)とし、荒神へと捧げる定めにある。
 契約の全文は現代に伝わっておらず、彼らはその事を知らない。


@でも最終的には悟ると思う。
 荒ぶる怒りの神は、何か知っている気がする。
 この世界が繰り返し繰り返し作られていると言う事も、
 繰り返し繰り返し壊されている、と言う事も。
 大地の創造者、という点が変わってなければだけれどな!(ぇえー

 繰り返しの記憶が、依巫に伝わっても不思議じゃない。終末の極短い間だけだろうけど。



 遠い遠い昔、まだ戦争も起こっていなかった頃、この地を未曾有の大旱魃が襲った。
 原因は、誰の目にも明らかだった。これは土神グラードンの仕業だ。

 人々はグラードンに願おうとして、気がついた。ここに今、巫女としての役目を果たせる者はいないのだ。
 原因は単純だった。女が少ない。子を成せる女がいなければ、一族は死滅する。――巫女として清いままである女がいないのだ。清いままであるのは、精々巫女としての役目を終えた老婆か、幼子達だけだった。
 そして木々は枯れ、大地は罅割れ、人も精霊も疲弊し、餓え、何もかもが死に絶えるしかない。一族が精霊と運命を共にするか、他の大地へ移り住むかを真剣に議論していた時だった。

 旅する巫女の"トア・ルテナ"。正しく、彼らにとっての救世主だった。
 彼女は天操る竜を連れての全国行脚の最中に、偶然この地へ立ち寄ったのだ。

 彼女は辺りの惨状を目にし、土竜の一派の一人を供とし――土神グラードンの元へと歩を進めた。
 彼女とグラードンの"語らい"――戦いは熾烈を極め、最終的に彼女はグラードンを封印するに至った。
 そして周囲に雨を呼ぶと、封印の要である"紅の宝玉"を供へ手渡し、何処かへと旅立った。


 ――ここまでが、現在はっきりと解っている話だ。

 旅立った後の"トア・ルテナ"の同行は全く知れず、他の土地で名を変えて人の助けとなった、人知れず命を散らした、何処かに定住した――などなど、由縁の知れぬ憶測ばかりが飛び交う状態である。

 また供となった青年として"ヨガホシノ カレツチ"(漢字表記不明)という名が伝わっているが、彼についての情報は驚くほど少ない。
 ある文献によれば、"巫女になるとの予言を受けて生まれてきたが、男だった"という話があり、当時巫女不足の部族にとってはまさに期待はずれ――罪がなくとも文句をいいたい心境であったろうし、また"紅の宝玉"を持ち帰ってきた彼の姿は、『正しく"威容であり、異様であった"』との記録がある。
 "村人との接触が極端に少なかった為"という説が立てられる状態の為、彼についての情報が残っているかどうかは現在絶望視されている。所詮、見つけられるのは記録に残された情報のみなのだ。

 この話の後の彼については、この程度しかわかってない。
 ――曰く。

『彼奴は自身の庵に我を呼び出し、そしてこの飾りを渡した。
 "これさえあれば、我々は巫女が居らずとも土神を抑えることが出来る"と。
 そして"それを使うことが出来るのは、土神に選ばれた者だけだ。今は私が使うことが出来るが、私が死んだら別の者が。其の者が死んだら、また別の者が――そうして選ばれていく仕組みだ"と。
 そして最後に、"時々霧の向こうへ行って、奴と仲良くしてやって欲しい。"そう言って、奴は死んだ。
 訳のわからない奴だったのに、これほど厄介な荷物まで残していくとは』

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