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業火とうまいぼうはレストランに来ていた。

「俺は…このBセットだな。うまいぼうはどうするんだ?」
「そうだなー…じゃあこの刺身定食で。」

二人は店員にそう注文を告げた。

「かしこまりましたー。」

妙に気力のない言葉でそう言い二人が居るテーブルを後にした。

「なー、うまいぼう。今日のお前、妙に全体的に変だぞ?」
「変…?どこがさ?」
「なんつーか…妙に男っぽいっていうかなんていうか…」
「当たり前だ!!俺は男なんだぞ!!女なんかじゃない!」
「だからお前は女だろーが…変な風邪にでも掛かったか…?」

そういい業火は自分のおでこをうまいぼうのおでこにあてる。顔がものすごく近い。

「!!!???!!!!!;;;;;」
「熱は…無いみたいだな…」
「いきなりなにするんだよ!!!!」

そう叫び業火を突き飛ばした

「おっと!!何って、お前の熱測ったに決まってるだろ。いつもお前だってこうやって測ってくれてるじゃねーか。」
「な…!?そんな事した覚えはない!!!」
「今日マジでどうしたんだよー……」
「だから、俺はどうもしてないってば!!!」
「あ、分かった。いっつもお前は大人しいから、たまに違う風に振舞って俺を喜ばそうとしてくれてるのか…嬉しいなぁ……」
「な……っ…!?」
(大人しい…いつも…!?俺は業火ともそんなにしょっちゅう会ってないし…大人しい……!?………!!!!)

その時、うまいぼうは一つの答えに辿り着いた。
自分の身体の変化。そして業火が恋人のように振舞ってくる…こんなおかしな状況を作り出せるのは、アシベしか居ないと。
うまいぼうは行動に出るために席を立った。

「ん?どうした、うまいぼう。」
「アシベを探してくる。」
「はぁ?アシベを?いきなりどうしたんだ。」
「聞いてくれ!!!俺は元々男で、お前とも恋人なんかじゃない!!!アシベに操られてるんだよ!!」
「………わけがわからないよ…」
「だから!!!」
「お待たせしましたー、Bセットと刺身定食ですー。」

うまい棒の反論を遮るかのように料理が運ばれて来た。

「まあ、先ずは落ち着いて飯でも食べろよ。空腹を満たせば少しは落ち着くだろ。」
「…………」

うまいぼうはおとなしく座る事にした。
二人は会話をしながら…うまいぼうの方は適当に返事をしながら食べ進めていった。

「ほら、うまいぼう、あーん♪」
「?」
「いや、そんな疑問を抱く表情しなくていいから…あーん♡」
「へ?」
「いやいや、いつも二人で食べさせ合いっこするのも忘れたのか?」
「………ぇ………;」
「ほらー、あーん。」
「……あ、あーん…」

業火が注文したBセットの焼き魚のほぐし身がうまいぼうの口へ運ばれる。

「どうだ?美味しいか?♪」

うまいぼうは静かに頷く。

「じゃあ、今度は俺の番だな♪」
「え…」

などと色々なやりとりをして居る間に結構時間が経っていた。





業火達が外に出たときは、すでに黄金色の夕日が輝いていた。

「な……なあ……うまいぼう………」
「何だ..?」
「その…約束…覚えてるか…?」
「?」
「ほら…一周年の日、二人で一緒にうまいぼうの家で過ごすって……//」
「」

無論うまいぼうはそんな約束した覚えがない。アシベがどれ程「設定」をいじくったのやら……

「そういえば…そうだね……じゃあ、行こっか…私の家………」
「ああ……お前、いつもの感じに戻ったな…やっぱり、いつものお前が一番いいな……///」

うまいぼうは、ここは断ったら面倒な事になりそうだから取り合えず招こうと考えた。
アシベも多分うまいぼうの家にいると信じて。





しかし、その予想は見事に外れていた。
アシベの影は愚か気配すらないのだ。
しかも妙に自宅が女の子っぽい内装になっている。これもプロパティコントロールの影響であろう。
洋服も半分ほどが女物へと変貌している。

「ハァ…」

深くため息をつくうまいぼう。

「うまいぼー、先シャワー借りちゃうぜー。」

家の間取りは変わっていない、声の方向は風呂場からだと検討がついた。

「どーぞー。」

と若干無気力な返事をするうまいぼう。
自分の身に、あんな事が起きるなんて予想もしていなかっただろう。





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最終更新:2012年08月01日 17:20