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『ダメだ、見つけようが無い。』
「やはり、難しいかい?」

高級マンションの地下室にあるサーバールーム。
四角く何の飾り気も無く、数台のサーバーコンピュータだけが稼働している部屋で、累、ケイタは立っていた。
ケイタの左掌でアクティブフォームになったセブンが両掌を開いて呆れたのジェスチャーをしており、累がそれに顔を窄ませる。
この内セイバーには外の見張りを頼み、ライダーは霊体化してもらっている、狭いし。

ランサーとの交渉を済ませた後、ケイタは累に案内してもらい、地下に秘密に作られたサーバールームで痕跡を追っていた。
地下に重要な物が置かれている様は、アンダーアンカーの拠点を思わせた物だ。
累の許可を貰い受け、セブンにイニシエイト・クラック・シークエンスをGALAXサーバーに向けてアクセスしたが、今はこのザマだ。

『ご丁寧に痕跡が綺麗サッパリ消されている。立つ前に後を濁して欲しいとはこの事か。』
『やはりダメですか、セブンさん。』

サーバーからXの音声が鳴り響く。
Xとて何度か自身の内部を弄って解析はしてみた。
だが彼でも出来ないとなると―

「それで、この件はどうするんだい?」
「いや、それは勿論アンカーに送るけど……。」

美作さんに怒られるしな、と心内でボソリと言ったケイタは、向き直った累に答える。
セブンにウンと頷くと、セブンは直ぐにメールアプリケーションを起動し、メールを打ち出す。

「しかし驚いたな、まさかXに匹敵するほどの高機能なAIが存在していたなんて。
メールまで独りでに打てるだなんて。」

興味津々な目でケイタを見つめる累。
顔が近い。10センチ近い。
壁に背中をくっつけるような姿勢になったケイタ(と乗っかりながらもメールを打つセブン)に、累は顔をグイグイ近づけていく。

確か此処に来る道中で話していたけど、この人男なんだよなぁ……
いや、何度か任務でこの手の変わり者には幾度か遭遇はしたコトはあるが。
セブンの額に移されていたメールテキストウィンドウが落ちる。

『済まないなぁ爾乃美家累。それは此処に到着するまで、もう三回は聞いたぞ。
ハッハッハ、鼻が高い。』

本当に鼻が高そうなにこやかな笑顔でエッヘンのポーズを決めるセブンに、ケイタは少し呆れた顔を見せる。

『お言葉ですがセブンさん。例えAIであろうと、一個の端末に収まっているような存在が私よりも上だとは到底思えません。
しかしこの総裁X、何時でも、どこでも、数々のギャラクターの悩みを解決し、常に世界のアップデートに貢献―』
『ほう、やるか。良いだろう先程のケンカの続きだぁ!!』
「お前ら止せってもう!!」

ケイタの声で、セブンとXは互いに「フン」と言う電子音を発す。
此処に来る途中、ケイタは様々な事を累から聞いた。
XやGALAXの事を話し、ウイルスの事も話した。
そして―

「それと、さ、累さん。さっきの話の続きなんだけど。」
「ああ、間明蔵人の事?」

ケイタ、そしてセブンにもまた、間明と言う男は因縁深き人物であった。
並列分散リンクを幾度も引き起こそうと計画し、仕舞には世界を破壊しようとまでした狂人。
彼をのさばらして置くわけには行かない。
その気持は、一人と一体にとっても同じだった。
既に累は、間明が言った事をケイタに話している。
それはもう散々な驚きようだった。
やはりとは言っており、多少は気づいていたようだが。

『マジ、なのだな、X。』
『ええ、マジ、です。セブンさん。』

偉そうに腕を組むセブンに対し、変わらず物腰柔らかにXは応答し、更に音声を発す。

『そして、その間明が、本時刻より2時間後に、この様な催しを。』

その言葉と同時に、ピロロロンとセブンから着信音が鳴る。

『―勝手にメールを送るのは少々気持ちが悪い。』
『貴方のメールアドレスを、網島ケイタの予備の端末から取り出しておきました。』
「おい!!そしてセブンお前が言うな!!」
『ん?何のことだ?』

研修生になって間もない頃、何度も何度も勝手に人の電話帳覗き込んで人の携帯にメールを送り付けたことをケイタは忘れない。

「ハハ……安心してくれ。」
「あ、ああ……。」

苦笑いをくすっと浮かべる累に、ケイタも困惑しながらも同調して苦笑いを作る。

「それで、その催しって……。」
「……パーティーだよ。」
「パーティー?」
『どうやらそうらしい。これを見ろ。』

ケイタの問に、累も彼と同じ顰めっ面を無意識に作る。
それと同時に、手の上に立っているセブンがケイタに振り返る。
やはりセブンも、ディスプレイには「不機嫌」を現す表情が出来ており、とてもご機嫌そうには思えない。

『総裁Xから受信したURLにアクセスしてみよう……これだな。』

セブンのディスプレイが、顔からウェブサイトに変わる。
簡易的なサイトに映し出されたのは、夜空に浮かぶ客船の写真と、パーティーの概要。

『日時は先程Xが言ったように、今から2時間後、午後11時半から。
パーティーの名目は……やはり、ミゼル・ジーンとやらの成功記念か。』

ケイタも累も、当然その事は知っていた。
ミゼル・ジーンがバラ撒かれてから、未だにカレンダーは捲られていない。
だが英世一枚足らずで買えるその値段と、中身を積み込まずとも動かせるその画期的な構成から、IT関連の話題を一斉に攫った。
累も、GALAXを通して各ショップに行列が並んでいるのを確認している。
一番前の人は、カップ麺とテントを構えて1ヶ月前から並んでいた。中にはファミコンディスクシステムを買いに来たと言う人もいたらしいが、まあ其処は置いておこう。

「所で網島くん。」
「何だよ。」
「間明…間明蔵人は、こうして自己をアピールするような人間だったかい?」
「いや……流石に彼奴にその様な所は……無かったけど……。」
『見当たらなかったな。確かに間明は狂人だが、少なくともその様な単純な欲望で動く人間では無いだろう。
でなければあんな代物を980円(税込)で売り捌くはずも無い。
ゼロワンが間明と長いことくっついていたのも、恐らくその点が、彼のこれまでの共犯者との決定的な違いの一つであることが関係していただろうしな。』

顎に手を置いて考えるケイタに、セブンも同じジェスチャーで同調する。
それを見た累は、左親指をカリッと齧る。

「成る程。間明があんな物を作り出した理由には、少なくとも金銭的な目的は関与していないと。」
『そう……と言うか、そうとしか思えん。』
「じゃあ、そんな彼が、この様な催しを開くとしたら……。」
『何か考えているのだろうな、最も、彼が何を考えているのかまでは我々の知る範疇ではないが。』
「そうか……。」
(やはり、あの男は……)

【もし…君のGALAXが崩壊したら、世界はどうなると思う?】

昼間の間明の笑い声が反芻する。
あの男は危険だ。
カッツェとはある意味で違うだろうが、彼は間違いなく、このムーンセルを危険に晒す。
そうしたら、世界のアップデートどころの話ではなくなってしまう。


累は一度スマートフォンを取り出す。
起動したGALAXにあるクラウズマークを一瞥する。

(もしもの時は……)
「えっと、累さんどうするつもりなの?」

ケイタの問いに、累は一旦びっくりする動作を現すが直ぐに調子を戻し口を開く。

「……行くつもりさ、と言うより、既に行かされる準備は出来ている。」
「行かされるって……。」
「X。」
『了解しました。』

Xによって累のスマートフォンの画面が変わる。
画面に映ったのは、さながらファストフード店のクーポン券。
映されていたのは、何ともまあ味っ気のないデザインの「招待状」の様な物だった。

「これって……。」
「そう、招待状だよ、間明からのね。」
「はぁ?」

驚くケイタにセブンが振り向く。
ディスプレイには、「パーティーは招待制」と書かれている。

「じゃあ、俺達は……」
「いや、出来ることなら君達にも協力してほしい。」
「へ?良いの?」

驚くケイタに対し、累は不思議そうな口調で答える。

「何を言っているんだ、君達だって、間明を止めに行きたいはずじゃないか。」
「いや、そうじゃなくて……」

招待状が無ければ、船内には入れないはずだろう。
それなのに、どうやって自分達が。

「ハハッ、勿論、直接中に入り込むのは難しいだろうね―でも。」

明るげにそう言った累はG-NOTEを取り出す。
それを縦向きに構え、叫ぶ。

「これならどうかな?BIIIIIIIIIRD――――GO!!」

合図と共に、累の上下に光の輪が出現する。
それは彼女を包み、「ガッチャマン」へと変身させる。

「!!さっきのスーツ……。」
「驚いたかい……トランスポート。」

累の背中にあるX型の円盤が浮かび、転送空間を創り出す。
その様にケイタとセブンは空いた口を塞げなかった。
流石にこれは二回見ても驚く。
そして累は一旦これを仕舞い、Gスーツを着たままケイタとセブンに向き合って頷く。

「それじゃ行こうか、間明の所へ。」
「あ……うん。」
『そ……そうだな……。』

この後、セイバーも呼ばれ、ライダーも霊体化してついていく事となった。
形こそ違えど、目的は同じ。
こうして二人の少年は客船へと向かっていった。

後二時間で、パーティーは始まる。


【D-6/ビル街/1日目 夜(21:45)】

【網島ケイタ@ケータイ捜査官7】
[状態] 健康
[令呪]残り3画
[装備]
[道具] フォンブレイバー7
[所持金] 貧乏(一応エージェントなのでそれなりに貯金は有るはずだが、普段はセブンが口座をハッキングして勝手に使えないようにしている。
[思考・状況]
基本行動方針:SE.RA.PH生活を謳歌する。
1.アンカーのミッションの為、爾乃美家累に同行する。
2. ランサー(クー・フーリン)の同盟話に乗る。
3. 人を殺したり殺すのを見逃したりするのは真っ平御免。
[備考]

ライダー(フル・フロンタル)を確認、ステータスを把握しました。
バーサーカー(黙示録の獣)を確認、ステータスを把握しました。
ランサー(クー・フーリン)を確認、ステータスを把握しました。

【セイバー(剣崎一真)@仮面ライダー剣】
[状態] 健康、ブレイド変身中
[装備] ブレイラウザー
[道具] ブレイバックル、ラウズアブゾーバー、ラウズカード
[所持金] 無し
[思考・状況]
基本行動方針:マスターを護る。
1. 願いを叶えることについては悩んでいる。
2. ランサー(クー・フーリン)の誘いに乗る。
[備考]
ライダー(フル・フロンタル)を確認、ステータスを把握しました。
バーサーカー(黙示録の獣)を確認、ステータスを把握しました。
ランサー(クー・フーリン)を確認、ステータスを把握しました。
霊体化は出来ません。


【爾乃美家累@ガッチャマンクラウズ】
[状態]
[令呪]残り3画
[装備] NOTE
[道具]
[所持金] 裕福
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯戦争からの脱出。
1.間明の野望を止めに行く。
2. Xには申し訳ない。
3. 間明蔵人……彼は何としても……
4.ランサー(クー・フーリン)の誘いに乗る。
5.明日朝にはXを解放したい、状況次第ではCROWDSも配布する予定に有る。
[備考]
バーサーカー(黙示録の獣)を確認、ステータスを把握しました。
ランサー(クー・フーリン)を確認、ステータスを把握しました。
セイバー(剣崎一真)を確認、ステータスを把握しました。
間明蔵人対策の為、現在Xはワクチン制作に励んでいます、それが出来次第GALAXのX機能は解放される予定です。
網島ケイタから間明について聞きました。


【ライダー(フル・フロンタル)@機動戦士ガンダムUC】
[状態] 健康
[装備] 「可能性を喰らう者(シナンジュ)」
[道具]
[所持金]
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を獲得する。
1. 当分は累の方針に従う。
2. 代わりのマスターを探すことも考えておく。
3.累が自滅することを信じて疑わない。
[備考]
バーサーカー(黙示録の獣)を確認、ステータスを把握しました。
ランサー(クー・フーリン)を確認、ステータスを把握しました。
セイバー(剣崎一真)を確認、ステータスを把握しました。


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最終更新:2023年10月13日 11:11