我がAA軍は永遠に不滅です ◆LcLEW3UbhI
\ /ニYニヽ / r'ニ;v'ニ;、
イラッシ \ /( ゚ )( ゚ )ヽ / _,!_(9i (9i:
なかまをた\ /::::⌒`´⌒::::\ で/ / `ヽ,. ┘ヽ
ごようのかた\ | ,-)___(-、| / i ′′ }
スーパード\ | l |-┬-| l | / l、 、 ,!
∨ \ \ `ー'´ / / ヽ.____,ノ` ,∠!
□ \ ∧∧∧∧∧∧ `ーァ ヘ>
\ < で > i′ ヾZ___/`i
λ...... \< w っ > | , ヾ;.、ヾ;、 !
< の w で > l、 | |,.、ヾ二_)|
―――――――――――< 予 w い >――――――――――――
< 感 w う > / ノ Y ヽヽ
< !! > o゚((●))((●))゚o
∨∨∨∨∨∨\ /:::::::⌒`´⌒:\
,、 ,、 / \ ミ .| ,-) (-| ミ ミ ミ
<((・)・), -、 / \⌒. | l ヽ__ノ l| /⌒)⌒)⌒)
</⌒ヽ '' ) ./ ,、 ,、 \ \ |r┬-| / (⌒)/ / / // バ
ヽ_,, `ーノ<l__l> / , - (・(・))> でっていう\ | | | \ ゝ :::::::::::/ ン
┌--z / oQ./o 。/! / ( '' ,r'⌒゙i>,、、.,、,、、..,_ \ | | | \/ ) / バ
γ⌒ヽ ̄ ̄l7l. __ '、j / ヽー´ ,,ノ:、. .:、:, :,.: ::`゙:.:゙:\ `ー'´ / / ン
.ゝ_ノニニ○ーヽノ / '、;: ...: ,:. :.、.:',.: .:: _;.;;..; :..‐\ l||l l||l 从人 l||l
/ ニYニヽ
/ (ー)(ー)ヽ いい加減待つのに飽きてきたって言う。あの竜が百貨店に消えてからもう何分も経ったっていう
/ ⌒`´⌒\
/ ,-) (-、\
| l __ l |
\ ` ⌒´ /
/ニYニヽ
/( ゚ )( ゚ )ヽ
/::::⌒`´⌒::::\ と思った側から人間が一匹吹き飛ばされてったていう
| ,-)___(-、|
| l |-┬-| l |
\ `ー'´ /
/ニYニヽ
(ヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /)
(((i ) /::::⌒`´⌒::::\ ( i))) 漁夫の利作戦実行っていうwww
/∠_| ,-)___(-,|_ゝ \ 早速追いかけてって食うっていうwww
( ___、 |-┬-| ,__ )
| `ー'´ /´
| /
(ノ(ノ:: `゛''ィ.,_`゛''ィ..,_ /ニYニヽ _,.ィ''"´_,.ィ''"´ ::ヾ)ヾ)
ミ,,(ノ(ノ./ /`゛''ィ., (ヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /)ィ´_,.ィ'"´\ \.ヾ)ヾ),,ミ
ミ,,(ノ(ノ::. /:: (((i ) /::::⌒`´⌒::::\ _,.( i)))\ ::\ .::ヾ)ヾ),,ミ゙
゙ミ,,(ノ(ノ./ :: /∠_| ,-)___(-,|_ゝ \ :: \.ヾ)ヾ),,ミ゙
゙ミ,,(ノ(ノ(ノ( ___、 |-┬-| ,__ )ヾ)ヾ)ヾ),,ミ゙
ミ,,(ノ(ノ(ノ(ノ/.| `ー'´ /´\ヾ)ヾ)ヾ)ヾ),,ミ"
゛ミ,, (ノ ,.` | / `、ヾ) ,,ミ"
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| !? |
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V
(ノ(ノ:: `゛''ィ.,_`゛''ィ..,_ /ニYニヽ _,.ィ''"´_,.ィ''"´ ::ヾ)ヾ)
ミ,,(ノ(ノ./ /`゛''ィ., (ヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /)ィ´_,.ィ'"´\ \.ヾ)ヾ),,ミ
ミ,,(ノ(ノ::. /:: (((i ) /::::⌒`´⌒::::\ _,.( i)))\ ::\ .::ヾ)ヾ),,ミ゙
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゙ミ,,(ノ(ノ(ノ( ___、 |-┬-| ,__ )ヾ)ヾ)ヾ),,ミ゙
ミ,,(ノ(ノ(ノ(ノ/.| `ー'´ /´\ヾ)ヾ)ヾ)ヾ),,ミ"
゛ミ,, (ノ ,.` | / `、ヾ) ,,ミ"
あ…ありのまま 今 起こった事を話すっていう!
/⌒Y⌒uヽ 『でっていうがさっきの人間を食おうと
/(○) (○)ヽ 思っていたら何かに落とされた』
_ /::::⌒`´⌒::::\
/´ | ,-) (-、| な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
/' | l ヽ__ノ l | おれも何をされたのかわからなかったていう…
,゙ / ) \ `⌒´ /、
|/_/ ヽ
// 二二二7 u' __ ヽ
/'´r -―一ァ"i .-‐ \ そろそろAAが廃れてきただとかやる夫ロワほとんど残ってねえだとか
/ // 广¨´ /' /´ ̄`ヽ ⌒ヽ そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえっていう
ノ ' / ノ :::/ / ヽ }
_/`丶 / ::i {:::... イ もっと恐ろしい尻叩きの片鱗を味わったっていう…
/ニYニヽ
/ (・)(・)ヽ いきなり何するっていう。折角の食料を見失ったっていう
/ ⌒`´⌒ \
| ,-) (-、.|
| l l |
\ ` ⌒´ /
|
\ __ /
_ (m) _
|ミ|
/ .`´ \
/ニYニヽ
/ (0)(0)ヽ
/ ⌒`´⌒ \ 仕方ないからお前を代わりに食ってやるっていうwww
| ,-) (-、.|
| l ヽ__ ノ l |
\ ` ⌒´ /
/ニYニヽ こんがり焼いてやるっていうwww
(ヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /) (巛ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡ミ彡)ミ彡ミ彡)ミ彡)
(((i ) /::::⌒`´⌒::::\ ( i))) ,,从.ノ巛ミ 彡ミ彡)ミ彡ミ彡ミ彡)ミ彡)''"
/∠_| ,-) (-,|_ゝ \ 人ノ゙ ⌒ヽ彡ミ彡)ミ彡)ミ彡)''"(巛彡ミミ彡)
( __ l ヽ__ノ ,__ ),,..、;;:~''"゙゙ ) 从 ミ彡ミ彡)ミ)ミ)
\ |r-_,,..、;;:~-:''"゙⌒゙ 彡 ,, ⌒ヽ 彡ミ彡)" ´
| | | ::゙:゙ '"゙ ミ彡)彡'
| | |``゙⌒`゙"''~-、:;;,_ 从从) 彡,,ノ彡~'' "〉 ,,ミ
`ー'´ ゙⌒`゙"''~-、,, 从从从 ,从,彡从⌒''~''",,ミ ~'
、′ 、 ’、 ′ ’ ; 、
. ’ ’、 ′ ’ . ・
、′・. ’ ; ’、 ’、′‘ .・”
’、′・ ’、.・”; ” ’、
’、′ ’、 (;;ノ;; (′‘ ・. ’、′”;
’、′・ ( (´;^`⌒)∴⌒`.・ ” ; ’、′・
、 ’、 ’・ 、´⌒,;y'⌒((´;;;;;ノ、"'人 ヽ
、(⌒ ;;;:;´'从 ;' ; ;) ;⌒ ;; :) )、 ヽ -‐,[]
( ´;`ヾ,;⌒)´ 从⌒ ;) `⌒ )⌒:`_,,..・ヽ/´
′‘: ;゜+° ′、:::::. ::: ´⌒(,ゞ、⌒) ;;:::)::ノ‐''"..,,_
`:::、 ノ ...;:;_) ...::ノ ソ,. r ''" `''‐,,._ X
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/ ノ Y ヽヽ
(ヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /) いい加減に焼けたところでいただきますっていうwww
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/∠_| ,-) (-,|_ゝ \
( __ l ヽ__ノ ,__ )
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/=Yニ ヽ
/(-)( 0) ヽ ん?
/⌒`´⌒ \ チラッ
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| ヽ__ ノ l |
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\ ヽ ヽ | / /
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\ ヽ ! | /
\ ヽ ヽ / / /
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). c/ ,つ ,l~
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ゝ lノ ヽ,) ,/
/ニYニヽ
/( ゚ )( ゚ )ヽ 普通に耐えやがったていうwwww
/::::⌒`´⌒::::\ 誰かと思えばワゴン君じゃないかっていうwwwwwww
| ,-)___(-、| お前もこっちに来てたのかっていうwwwwwww
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\ `ー'´ /
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/ .<●>::::::<●> \ ワゴンだと? オプーナーのことか…オプーナーのことかーーーっ!!!
| (__人__) |
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`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
/ \Y/ヽ キリッ
/ (ー)(ー)ヽ
/:::::::⌒` ´⌒:\ オプーナーのことか… オプーナーのことかーーーっ!!!
| ,-) ヽ__ノ(-、|
| l |r┬-|| |
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
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ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
/ ノ Y ヽヽ
o゚((●))((●))゚o
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ミ ミ ミ .| ,-) (-| ミ ミ ミ 何当たり前のこと聞いてんだっていうwwwwww
/⌒)⌒)⌒. | l ヽ__ノ l| /⌒)⌒)⌒) これだから即ワゴン行きのマイナー糞ゲーは困るっていうwww
| / / / \ |r┬-| / (⌒)/ / / // バ
| :::::::::::(⌒) | | | \ ゝ :::::::::::/ ン
| ノ | | | \/ ) / バ
ヽ / `ー'´ / / ン
| | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
. r'ニ;v'ニ;、
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/_\::: /_\ オプーナーは超メジャー神ゲーだ!!
/<●>:::<●>::\ ,. -- 、 それを否定するものは例外なく地獄に落ちてもらう!!
/::::::::(__人__):::::::: / __,>─ 、
| |r┬-| / ヽ
| | | | { |__
| | | | } \ ,丿 ヽ
| | | | / 、 `┬----‐1 }
| | | | / `¬| l ノヽ
\ `ー'ォ / 、 !_/l l / }
{ \ l / ,'
\ ´`ヽ.__,ノ / ノ
\ ヽ、\ __,ノ /
 ̄ ヽ、_ 〉 ,!、__/
__ rr‐-、
l´ li |l、_i
. lー‐' ! i l
l | l |
. | | | │ ___ .__
l L_. _/ ̄ヽ !r´ i´ 〉
/⌒'| / ̄ヽi ̄ヽ /ニYニヽ / ', | ,|Y | /
r‐'i | | | |. /( ゚ )( ゚ )ヽ | | ! `´ l |
| ! ' ! ! l、 /::::⌒`´⌒::::\ ! ' | !ワゴンはさっさと国に帰れっていうwww
! ,! | | ,-)___(-、| | ' |あ、でっていうが食うから帰れなかったっていうwww
| ヽ | | l |-┬-| l | | /
. \ | \ `ー'´ / ! /
. \ / _/ ヽ、 ヽ /
\ |--‐┬=''´ `Tー‐┬ | |
/ ̄\
| |
\/ヽ/
/| \
__/  ̄  ̄ \__
\ ::\:::/:: / ガイバーユニット殖装……。
/\ <●>::::::<●> / 、 オプーナーを否定するものに神の鉄槌を……
| > (__人__) < |
\/ / `⌒´\ ヽ/
/ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ヽ
小早川ゆたかはそんな二人……いや、二匹のやり取りをオプーナーの中、完全な第三者として聞いていた。
自分の体が言葉を発しているという自覚はまるでない。既に自分の体に起こること、自分の体が起こすことの全てが彼女にとっては人事だった。
自分の体が言葉を発しているという自覚はまるでない。既に自分の体に起こること、自分の体が起こすことの全てが彼女にとっては人事だった。
「なんで、こうなっちゃったんだろ?」
小早川ゆたかは……いや、もはやオプーナーと化した『もの』の『一部』は考える。
何処で間違い、どうして今自分はこうなってしまっているのかと。
何処で間違い、どうして今自分はこうなってしまっているのかと。
始まりは何処だろうか。
あの妙な刺激物を掛けられて妙なボンボンや鎧と融合したところだろうか?
変態からまともな人を守るために自らも変態になると決意したところからだろうか?
KOOLでロリが好きとか言ってた露出狂のヘンタイさんや、いい男を名乗ったヘンタイさんと出会ったところだろうか?
黒井先生を助けるために自分を捨て、最もヘンタイな変態さんであるキョンに屈したところだろうか?
最も変態でヘンタイな変態さんであるキョンに『妹の部屋』なる良く分からない部屋に拉致されたところだろうか?
最もヘンタイであり変態でヘンタイな変態さんであるキョンに出会ってしまったところだろうか?
あのルイズなんとかさんに出会って、いきなりチェーンソーで襲われたところからだろうか?
あの妙な刺激物を掛けられて妙なボンボンや鎧と融合したところだろうか?
変態からまともな人を守るために自らも変態になると決意したところからだろうか?
KOOLでロリが好きとか言ってた露出狂のヘンタイさんや、いい男を名乗ったヘンタイさんと出会ったところだろうか?
黒井先生を助けるために自分を捨て、最もヘンタイな変態さんであるキョンに屈したところだろうか?
最も変態でヘンタイな変態さんであるキョンに『妹の部屋』なる良く分からない部屋に拉致されたところだろうか?
最もヘンタイであり変態でヘンタイな変態さんであるキョンに出会ってしまったところだろうか?
あのルイズなんとかさんに出会って、いきなりチェーンソーで襲われたところからだろうか?
あるいは……この、こんな変態な世界に来てしまってからだろうか?
「分かんないよ……」
涙を零しながらゆたかは考える。
この世界に来たのは自分の間違いではない。どうしようもないことだった。どうしようもないことだったのだから、どうしようもない。
ルイなんとかさんに出会ってしまったのも仕方のないことだった。はじめにいた位置が悪かった。自分の力では防ぎようがなかった。これもどうしようもないことだったのだから、どうしようもない。
最も変態且つヘンタイであり変態でヘンタイな変態さんであるキョンに出会ってしまったことも、仕方のないことだった。あっちが勝手に出会ったのだ。ルなんとかさんの対応に追われていた自分には、やっぱりどうしようもない。
『妹の部屋』なんて場所に連れて行かれたのも仕方のないことだった。病弱な自分の力では、どうやっても抵抗することは出来なかった。どうしようもない。
黒井先生を助けたのだって間違いじゃない。あの後で変態になっちゃったけど、それまでの黒井先生はまともな人だったんだから、助けようとしたのは間違いじゃなかった。
それに助ける手段が他になかったのだから、ああいう態度をとったのもどうしようもないことだった。どうしようもない。
KOOLでロリが好きとか言ってた露出狂のヘンタイさんや、いい男を名乗ったヘンタイさんと出会ったのもどうしようもなかった。逃げるのに必死だったのだから、誰に会ったって不思議じゃなかった。
出会った人が全部ヘンタイさんだったのは運が悪かったとしか言いようがないけれど。どうしようもない。
変態からまともな人を守るために自分も変態になったのだって間違いじゃない。変態を倒し、まともな人を守るためには、力が足りなかった。その力を得るためには変態になるしかなかったのだから、他に選択肢はなかった。どうしようもない。
妙な刺激物を被され、ボンボンと鎧と融合したのも、仕方のないことだった。まともな人を守るために変態を倒そうとして、その変態から反撃を受けた結果なのだから、どうしようもない。どうしようもない。
変態を倒し、まともな人を守ると決意したのだ。なら、変態を前に戦わないわけには行かないではないか。
この世界に来たのは自分の間違いではない。どうしようもないことだった。どうしようもないことだったのだから、どうしようもない。
ルイなんとかさんに出会ってしまったのも仕方のないことだった。はじめにいた位置が悪かった。自分の力では防ぎようがなかった。これもどうしようもないことだったのだから、どうしようもない。
最も変態且つヘンタイであり変態でヘンタイな変態さんであるキョンに出会ってしまったことも、仕方のないことだった。あっちが勝手に出会ったのだ。ルなんとかさんの対応に追われていた自分には、やっぱりどうしようもない。
『妹の部屋』なんて場所に連れて行かれたのも仕方のないことだった。病弱な自分の力では、どうやっても抵抗することは出来なかった。どうしようもない。
黒井先生を助けたのだって間違いじゃない。あの後で変態になっちゃったけど、それまでの黒井先生はまともな人だったんだから、助けようとしたのは間違いじゃなかった。
それに助ける手段が他になかったのだから、ああいう態度をとったのもどうしようもないことだった。どうしようもない。
KOOLでロリが好きとか言ってた露出狂のヘンタイさんや、いい男を名乗ったヘンタイさんと出会ったのもどうしようもなかった。逃げるのに必死だったのだから、誰に会ったって不思議じゃなかった。
出会った人が全部ヘンタイさんだったのは運が悪かったとしか言いようがないけれど。どうしようもない。
変態からまともな人を守るために自分も変態になったのだって間違いじゃない。変態を倒し、まともな人を守るためには、力が足りなかった。その力を得るためには変態になるしかなかったのだから、他に選択肢はなかった。どうしようもない。
妙な刺激物を被され、ボンボンと鎧と融合したのも、仕方のないことだった。まともな人を守るために変態を倒そうとして、その変態から反撃を受けた結果なのだから、どうしようもない。どうしようもない。
変態を倒し、まともな人を守ると決意したのだ。なら、変態を前に戦わないわけには行かないではないか。
「どうしようもなかった……。全部、どうしようもなかった……」
その全ての結果として、自分はこうして体をオプーナーに乗っ取られ、好きなように使われている。体の支配が自分に戻ることはほとんどない。
単純に意志の強さがオプーナーの方が遥かに強く、それに比例するように体の支配を奪われていた。
単純に意志の強さがオプーナーの方が遥かに強く、それに比例するように体の支配を奪われていた。
「私は、一つも間違ってない。全部、私の責じゃない。全部、どうしようもないことだった……。なのに、どうしてっ、どうしてっ!?」
どうして、こうして誰にも聞こえない泣き声を出すことしか出来なくなってしまったのだろうか?
もう、まともな人を守るために変態を始末することは出来ない。自ら変態に身を堕としたのに、誰も守れない。
むしろ、自分が最たる変態として奇行を続ける姿を延々と見続けることになってしまった。
もう、まともな人を守るために変態を始末することは出来ない。自ら変態に身を堕としたのに、誰も守れない。
むしろ、自分が最たる変態として奇行を続ける姿を延々と見続けることになってしまった。
小早川ゆたかは嗚咽をあげて泣く。やはり、他にどうしようもなく、泣き続ける。
「酷いよ……酷いよ……」
こうなるまでに、一切ゆたかは自分の意思を挟めなかった。一切選択肢のない一本道をただ歩むことしか出来なかった。その結果が、これだ。
こういうのをなんと言っただろうか……? そう、運命だ。
こういうのをなんと言っただろうか……? そう、運命だ。
「嫌だよ……こんなの、酷いよ……」
小早川ゆたかはただただ泣き続ける。一人静かに、もう取り戻すこと叶わぬであろう自分の体の中で……。
でっていうの尾が風を切ってオプーナーへと迫る。
オプーナーは片足を引いてそれを避けると、そのまま半身を反らした状態ででっていうの懐に飛び込んだ。
ガイバーユニットに包まれたオプーナーの腕がでっていうの腹部に触れる。
だが、オプーナーの腕が触れると同時に、でっていうの舌がオプーナーのその腕の軌道を逸らし、更にそこに出来た隙にでっていうが右足を突っ込む。
オプーナーはそれを読んでいたかのように体勢を低くすると、頭に付いたボンボンででっていうの足の動きを押さえ込んだ。
オプーナーは片足を引いてそれを避けると、そのまま半身を反らした状態ででっていうの懐に飛び込んだ。
ガイバーユニットに包まれたオプーナーの腕がでっていうの腹部に触れる。
だが、オプーナーの腕が触れると同時に、でっていうの舌がオプーナーのその腕の軌道を逸らし、更にそこに出来た隙にでっていうが右足を突っ込む。
オプーナーはそれを読んでいたかのように体勢を低くすると、頭に付いたボンボンででっていうの足の動きを押さえ込んだ。
「中々やるっていうwww」
でっていうは右足での攻撃を諦めると、眼前のボンボンを舌で絡め取った。そのままオプーナーの体を地面に引きずり倒す。
オプーナーはそれに逆らわなかった。なされるがままに倒され、だが倒れる体をでっていうの舌に包まれたボンボンを使って強引に支えると、ボンボンを軸にそのまま回転し、足ででっていうの体を蹴り飛ばす。
でっていうはそれを避けずに、受け止めた。そのまま抱え込むように短い腕でオプーナーの足を掴むと、超至近距離から火炎を浴びせかける。
「この程度の炎、オプーナーの燃え上がるような熱い展開に比べたら、極寒の南極に過ぎぬ!」
オプーナーはその火炎を真っ向から左腕で受け止めると、残った右腕で炎の出所を殴り飛ばした。
でっていうの舌の拘束が緩み、その隙を突いてオプーナーは更なる攻撃を仕掛けるが、その時にはでっていう自慢の羽を使って遠く上空へと逃れていた。その顔に小さな痣が見える。
オプーナーはそれに逆らわなかった。なされるがままに倒され、だが倒れる体をでっていうの舌に包まれたボンボンを使って強引に支えると、ボンボンを軸にそのまま回転し、足ででっていうの体を蹴り飛ばす。
でっていうはそれを避けずに、受け止めた。そのまま抱え込むように短い腕でオプーナーの足を掴むと、超至近距離から火炎を浴びせかける。
「この程度の炎、オプーナーの燃え上がるような熱い展開に比べたら、極寒の南極に過ぎぬ!」
オプーナーはその火炎を真っ向から左腕で受け止めると、残った右腕で炎の出所を殴り飛ばした。
でっていうの舌の拘束が緩み、その隙を突いてオプーナーは更なる攻撃を仕掛けるが、その時にはでっていう自慢の羽を使って遠く上空へと逃れていた。その顔に小さな痣が見える。
「接近戦は多少分が悪そうだっていうwww 遠距離から弄り殺すのが得策だっていうwww」
でっていうの口から火炎が、冷気がものすごい勢いで放たれていく。火炎は大地を焼け野原へと変え、冷気はそこらじゅうを凍てつかせる。
そんな中、火炎や冷気を、あるいは回避し、あるいは真っ直中を突き抜けながらオプーナーはでっていうへと接近していく。
「これならどうだっていう!」
叫ぶでっていうの舌が、視認するのすら困難な速度でオプーナーに肉薄する。
回避は不可能。
即座に断じたオプーナーは両腕を胸の前に交差させて防御の態勢を敷くと、衝撃に備えた。
でっていうの舌がオプーナーの腕に接近し、衝突する。そしてオプーナーの体をはね飛ばした。
ガイバーユニットの防御力はでっていうの舌の破壊力に互角以上に渡り合っていたのだが、いかんせん装着者であるオプーナーの肉体……小早川ゆたかの体重が軽過ぎた。
攻めぎ合うことすら叶わず、オプーナーの体が後方に吹き飛び、その先にあった木の一本を叩き折ったところでその動きが止まる。
そんな中、火炎や冷気を、あるいは回避し、あるいは真っ直中を突き抜けながらオプーナーはでっていうへと接近していく。
「これならどうだっていう!」
叫ぶでっていうの舌が、視認するのすら困難な速度でオプーナーに肉薄する。
回避は不可能。
即座に断じたオプーナーは両腕を胸の前に交差させて防御の態勢を敷くと、衝撃に備えた。
でっていうの舌がオプーナーの腕に接近し、衝突する。そしてオプーナーの体をはね飛ばした。
ガイバーユニットの防御力はでっていうの舌の破壊力に互角以上に渡り合っていたのだが、いかんせん装着者であるオプーナーの肉体……小早川ゆたかの体重が軽過ぎた。
攻めぎ合うことすら叶わず、オプーナーの体が後方に吹き飛び、その先にあった木の一本を叩き折ったところでその動きが止まる。
「ようやく朝食にありつけるっていうwww」
でっていうの舌が再度オプーナーへと迫る。
オプーナーは飛びそうな意識を強引に現実に引き戻すと、折れた木を背に、再度防御の姿勢を敷いた。
再びでっていうの舌とオプーナーのガイバースーツに包まれた腕が衝突する。
だが、今度は先程のようにはならない。木を背にしたオプーナーは後方に吹き飛ぼうとする衝撃を木の支えを使って堪え、でっていうが舌を引き戻そうとするのに合わせて、腕を伸ばし、その舌を掴んだ。
オプーナーは飛びそうな意識を強引に現実に引き戻すと、折れた木を背に、再度防御の姿勢を敷いた。
再びでっていうの舌とオプーナーのガイバースーツに包まれた腕が衝突する。
だが、今度は先程のようにはならない。木を背にしたオプーナーは後方に吹き飛ぼうとする衝撃を木の支えを使って堪え、でっていうが舌を引き戻そうとするのに合わせて、腕を伸ばし、その舌を掴んだ。
ブニャッという不快な感覚がオプーナーの両手に走る。
だがオプーナーは構わずに、芋でも引き抜くようにでっていうの舌を引っ張った。
だがオプーナーは構わずに、芋でも引き抜くようにでっていうの舌を引っ張った。
「でっていう!」
悲鳴? と共にでっていうの体がオプーナーに向かって飛ぶ。
だが、でっていうとてされるがままではない。飛んでいる中でも羽を使って強引に態勢を立て直すと、自らの舌を引き戻さんと、力を込める。
一瞬の均衡。オプーナーとでっていうが、互いに綱引きのような態勢で動きを止める。
先に折れたのはでっていうの方だった。オプーナーが地面に足を着けているのに対し、でっていうは空中という地理上の不利。そして何より、自分の舌が引っ張られる痛み故に、踏張りが利かない。
だが、でっていうとてされるがままではない。飛んでいる中でも羽を使って強引に態勢を立て直すと、自らの舌を引き戻さんと、力を込める。
一瞬の均衡。オプーナーとでっていうが、互いに綱引きのような態勢で動きを止める。
先に折れたのはでっていうの方だった。オプーナーが地面に足を着けているのに対し、でっていうは空中という地理上の不利。そして何より、自分の舌が引っ張られる痛み故に、踏張りが利かない。
「だがこれも作戦だっていうwww」
オプーナーに向かって飛びながら、でっていうは冷気を吐き出す。当然そんなことをすれば吐き出される冷気よりも更に高速で飛んでいるでっていうはもろに冷気を被ることになるが……。
「氷の槍だっていうwww」
でっていうの体が冷気に包まれ、纏ったその冷気が体を一本の槍のごとく鋭利化した。
即座に防御の姿勢をオプーナーが敷く。だが、高速で飛来する巨大な槍を防ぐには、あまりにも力が足らない。
オプーナーの両腕を氷の槍が貫く。
前にオプーナーはでっていうの舌を離すと、その場から跳び、でっていうの着弾点から距離をとって離れていた。
でっていうの氷の槍が折れていた木を抉り切る。オプーナーは見届けると同時に接近しなおすと、氷の槍を殴り飛ばした。
即座に防御の姿勢をオプーナーが敷く。だが、高速で飛来する巨大な槍を防ぐには、あまりにも力が足らない。
オプーナーの両腕を氷の槍が貫く。
前にオプーナーはでっていうの舌を離すと、その場から跳び、でっていうの着弾点から距離をとって離れていた。
でっていうの氷の槍が折れていた木を抉り切る。オプーナーは見届けると同時に接近しなおすと、氷の槍を殴り飛ばした。
バリンッ。
派手な音とともに氷が砕け散る。だが中から現れたでっていうは何事もなかったように攻撃を放った体勢のままのオプーナーの懐に飛び込むと、思い切り頭突いた。
舌を引き戻した反動を使っての頭突きだ。破壊力は氷の槍と同等。
オプーナーの体が再び弾け飛び、でっていうがそれを追って飛ぶ。
舌を引き戻した反動を使っての頭突きだ。破壊力は氷の槍と同等。
オプーナーの体が再び弾け飛び、でっていうがそれを追って飛ぶ。
「これで終わりだっていうwww」
吹き飛ぶオプーナーに追いついたでっていうはオプーナーを地面に叩き付けんと頭を振りかぶり……。
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そこでオプーナーは目を開いた。
更にその目ででっていうを捉えると同時に回転し、でっていうの頭突きの攻撃範囲の内側に潜り込むと、拳を抉るようにでっていうの腹部にぶち当て、そのまま全力を持って殴り飛ばした。
更にその目ででっていうを捉えると同時に回転し、でっていうの頭突きの攻撃範囲の内側に潜り込むと、拳を抉るようにでっていうの腹部にぶち当て、そのまま全力を持って殴り飛ばした。
「でっていう!!」
でっていうの体が大きく吹き飛ぶ。オプーナーはその間に空中で体勢を整えると、両腕と両足、全てのバネを使って着地し、同時に弾けるように飛び出して、でっていうを追いかけた。
でっていうは吹き飛ぶ中ゆっくりと体を反転させる。そして羽を使って強引にその勢いを鎮めると、殺すべき敵であるオプーナーの姿を確認しようと視線を動かし……。
「!」
既に自分のすぐ下に跳び上がっていたオプーナーを発見することになった。
オプーナーの拳が再びでっていうを捕らえんと、迫る。
でっていうは軽く羽ばたくと自らの位置取りを少しずらし、オプーナーの攻撃の打点をギリギリ致命傷にならない位置に逸らした。更に攻撃後の隙を見せるオプーナーを蹴り飛ばして大地に叩き付け、更に距離を開ける。
オプーナーの拳が再びでっていうを捕らえんと、迫る。
でっていうは軽く羽ばたくと自らの位置取りを少しずらし、オプーナーの攻撃の打点をギリギリ致命傷にならない位置に逸らした。更に攻撃後の隙を見せるオプーナーを蹴り飛ばして大地に叩き付け、更に距離を開ける。
距離が開き、少し余裕が出来たところで、でっていうは考える。オプーナーの攻略法を。オプーナーを倒す、明確な手段を。
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