何でこんなことになってしまったんだろう・・・・・それなりに慎ましく、平凡な人生を今まで生きてきたはず。
こんな目にあう予感なんてありませんでした。今朝のTV占いでも平凡な一日って言っていたのに。
そう・・・今日、この瞬間まではずっと縁がないと思っていた。そんな状況が、今の私が置かれた状況です。
私がいるのは物凄いスピードで走るバイクの後部座席。そして、後ろから追って来るのは暴徒鎮圧用の無人MS。
ピース・アストレイ・・・普段は私たちを怖い人達から護ってくれるその機体が、今は私たちを追ってきている。
(もしかしてこれは夢・・・?)
思わず現実から逃避した次の瞬間、後ろから飛んできた緑色のビームが地面に当たって爆発を起こしました。
「きゃぁぁぁっ!!」
「叫ぶのは構わないけどな、しっかり掴まれよッ!」
前から聞こえてきたのは、私が必死でしがみついている男の人の声。やはり夢じゃありません。これは現実です。
風圧で私は目も開けられずに、黙って男の人の言うとおりにしがみつくしかありませんでした。
「シン、このままでは追いつかれるぞ!」
「分かってるよ、レイ!コニールからの連絡はまだか!?」
「・・・・繋がった。このまま西に向かえとのことだ。」
「了解だ、任せろ!」
誰と話しているのか分かりません。通信機か何かでお話しているのでしょうか。
(どうなるんだろう・・・私。)
不安はますます強くなるばかりです。