◆シュテルンビルトの英雄の帰還?一番くじ
2016年10月22日(土)より「一番くじ TIGER&BUNNY -The Rising- ~Good things come to those who wait.~」と題したライアン帰還記念キャンペーンの一番くじ(以下、公式ツイッターのタグより『一番くじおかえりライアン』)が、順次発売予定である。
http://www.bpnavi.jp/kuji/item/1735
ライアンことライアン・ゴールドスミスは「ライジング」のゲストキャラクターに位置づけられた人物である。
物語序盤に解雇された虎徹にかわってアポロンメディアに移籍・バーナビーとコンビを組んだヒーローで、物語終盤「新たなオファーを受けたから」とシュテルンビルトの街を去っている。(詳細は
キャラクターについて→
ゴールデンライアン/ライアン・ゴールドスミスの項目を参照)
今回のキャンペーンに限らず、このライアンは「ライジング」公開前から大々的に取り上げられており、公開終了した現在でも未だに虎徹とバーナビーのコンビはおろか他のヒーローズも押しのける勢いで、まるで主役級の優遇ぶりが続いている。
※ちなみに一番くじを発売しているバンプレストは、「ライジング」作中でのライアンのスポンサーでもある。
『一番くじおかえりライアン』の公式HPには以下のプロローグのようなものがあるが、「ライジング」本編でのライアンの言動や「タイバニ」の設定やコンセプトから疑問や矛盾点が生じてくる。
豪華な室内のTVからの声が響いている。
シュテルンビルトの英雄がやってくれました! 潜水艦強奪事件をドッドーンと解決! 我らがヒーロー……ゴ~ルデン、ライア~ン!!!
画面にはライアンの顔がどアップで映っている。
「俺のブーツにキスをしな!?」
TVの中のライアンと一緒に台詞を口にする男がいた───。 ライアン・ゴールドスミスだ。 そんな、ご機嫌な彼の元に一つの郵便物が届く。 スポンサーのエンブレムがデザインされたボトムメール。
「シュテルンビルトに召集。 詳細は現地にて……なんだこれ???」
謎のメッセージを受け取ったライアンは、 シュテルンビルトへの帰還を決める。
(『一番くじおかえりライアン』プロローグより) |
※くじの賞品の一部に、シナリオ担当者としてかつてTV版で西田氏と共同脚本を担当した兒玉宣勝(こだま のりかつ)氏の名が確認されているが、上記のプロローグをはじめとした『一番くじおかえりライアン』関連の全シナリオを兒玉氏が担当したかは不明である。
現在のライアンは別の街(又は国)でヒーローを続けているようだが、「ライジング」での彼は、一般市民をはじめコンビのバーナビーや他社のライバルヒーローを自分のNEXT能力に巻き込む反則レベルの危険を冒したり、シュテルンビルトへ移籍する前までコンチネンタルエリアという場所でヒーローをしていた彼を連れてアポロンメディアのCEOに就任したシュナイダーが、秘書のヴィルギルによるシュテルンビルトの街を壊滅させたテロ事件により失脚、投獄された後は「もうこんなチンケなとこでやってられねえってわけ」と、雇用先のアポロンメディアやその他スポンサーとの契約を一方的に破棄した形で去っている。(それらのフォローや後始末について本編では一切触れられていない)
更に、現在の場所では「チンケなとこ」と評したシュテルンビルトの名称を、ちゃっかり自分のヒーロー活動のアピールに利用している。
そのような経緯を持つライアンが、今更どの面を下げてシュテルンビルトへ「帰還」する事ができるというのだろうか?
また、ライアンが解決した『潜水艦強奪事件』というのも、シュテルンビルトのヒーローとの立ち位置の違いが明らかにされている。
元来「ヒーローシステム」は、TV版に登場したアポロンメディアのCEOアルバート・マーベリックが【独自に作り上げたオリジナルのシステム】である。
シュテルンビルトのヒーローは司法局の管轄であり、緊急など特別な場合を除き警察やその他機関からの要請を受けて司法局がGOサインを出してから、はじめて出動することができる。(逆に司法局の許可がなければ、出動はおろか個人資格すら取得できない)
TV版では裏で街の権力を牛耳り、バーナビーを理想の英雄に仕立て上げようと目論んでいたマーベリックのヒーローシステムが、どのような形で他国に輸出・流出されたのかは謎だが、活動や存在が完全に司法局ありきで警察・軍とは一線を画しているシュテルンビルトのヒーローに対して、現在のライアンは『潜水艦強奪事件』という、軍の重大機密にも触れる(富豪でも個人で所有できるのは『潜水艇』どまりなので『潜水艦』レベルの大型な物は完全に軍関連の物である)可能性の高い事件に軍内部や警察を差し置いて、出動している(またその様子も平然とTV放送されている)事から、シュテルンビルトのヒーローシステムと、現在ライアンが活動する街のシステムはまったく異なるものであるといっても過言ではない。
最終更新:2016年12月12日 22:09