歴史

243 :初代1 ◆zhFdGsjV7M:2006/02/13(月) 00:06:28 ID:aQFZV0Y9
人という生き物はやっかいなもので、自分が理解できる限界の外でのできごとは
とりあえず、否定しようとする。
あり得ない、あるはずがない、できるはずがない、理解できない、そんなはずがない。
歴史を振り返れば、そんな事例は数限りなくある。
一度は否定され、やがて浸透し、馴染み、あたりまえとなる。
科学的証明という技術を得た現代であっても、その傾向はいまだに存在する。
それが、存在しないのであれば、なおさらであろう。

村人から見て、ナナッシは変人である。
ときおり、虚空を眺めては独り言をつぶやき、便利ではあるが謎なものを村にもたらす。
一日の大半を、空をながめたり、土や石をいじったり、木を削ったりして過ごしている。
そして、時おり村人たちに、どうでもよいようなことを、聞いて回ったり
重たい石を持ち上げさせたりさせている。
客観的に見て、変人以外の何者でもない。
しかも、妬ましいことに、彼が作る陶器と甘い酒は彼しか作れず
富が彼に偏っているように見える。
ウズメの様に社交的ではなく、聖女信仰集団との継りがあるように見えるのが
妖しさに拍車をかけている。
故に、彼に商売以外の目的で接する人は極端に少ない。
「妹と子供をなくして、気がちがってしまった」
「ネ申に子供の心臓を捧げてる」
「阿呆が伝染るから、子供を近くによせるな」
等ともいわれてたりする。
ウズメと仲がよかったり、ある程度富んでいたりすることが原因で流れている
噂なのだが、どうも若い世代を中心に定着しているっぽいところもある。
そんな、彼とは対称的に、ウズメは漁業と菜種油を背景に人望を集めている
この差はムサイおっさんと、ピチピチの娘の差なんだろうか?

歴史
最終更新:2006年02月13日 15:31