【名前】 アーカード
【出典】 HELLSING
【性別】 男
【年齢】 500以上
【名ゼリフ】
「刹那でいられなかった幻想は……人間でいられなかった弱い化け物は、刹那たる人間に倒されなくてはならないのだ」
【本ロワの動向】
みんな大好き我らが旦那。とりあえずそこらへんに放置されていた天魔・悪路の剣を拾うといきなり襲い掛かってきたラハールとガチ戦闘に発展する。
更には騒ぎを聞きつけてやってきたネウロも参戦し、魔王vs魔人vs最強の吸血鬼というラストバトルでやれと言いたくなるような決戦を登場話でやらかしてしまうのだった。
結果こそ痛みわけに終わったものの、思わぬ強敵の登場に「もしかしたら」というわくわく感が沸きあがり、初っ端からテンションが爆上げとなる旦那であった。

続く話ではブレドランをワンパンでぶっ飛ばすサイタマを遠目で確認。その圧倒的な力に驚愕すると共に歓喜をも覚え、早速戦いを挑もうとサイタマのいる方向へと足を進める。
なおこの時の旦那は非常に舞い上がっており、それは近くまで来ていた神峰・窓付きコンビに気付かないほどであった(そして二人はアーカードの心を読むや否や一目散に逃げ出した)。
しかしその途中で綿月姉妹と遭遇、神を名乗る彼女らに旦那思わずぷっつん、そのまま戦闘へと発展する。
旦那に負けず劣らず綿月姉妹も相当の実力者(というか東方最強キャラ)なのだが、制限に加え本来の武器が失われていたために二人がかりですら苦戦。遂には天魔の大剣が振り下ろされようとしたが……

そこに現れたのは五代雄介。誰かの笑顔を奪おうとするアーカードを彼が見逃すはずもなく、またアーカードも自身の嫌う神よりもずっと好みな五代との戦いを優先することにより、綿月姉妹の命は首の皮一枚で繋がったのであった。
各種フォームを駆使し変幻自在の戦いを仕掛ける五代に対しアーカードは生命力に物を言わせた消耗戦で応える。周りの地形を破壊しながら行われた戦いはしかし、アーカードが五代にかかった制限を見抜き興が削がれたことで決着を迎える。
忌わしき戒めが解けたのならばまた相見えよう、ライダー(人間)よ。そう言い残しアーカードは三人の元を去るのだった。

その後はサイタマを見失っていたためにぶらぶらしていたが、横島&クマ吉のコンビと遭遇。
ついでとばかりに襲い掛かるが、逃げ足の速さに意外な機転の早さ、更には文殊の力とギャグ補正を駆使され川に突き落とされることで一時的に無力化させられてしまう。
ちなみに同じように横島たちの手で川に突き落とされたBRSにも戦闘を仕掛けたのだが、逃げに徹する彼女を追尾できず取り逃がす結果となってしまった。横島たちに対しては「それもまた戦いの一つ」と上機嫌だったのに対しBRSのことは「腰抜け」と罵倒するなど、若干贔屓というか評価の基準がよくわからない旦那であった。

ちょっとだけケチがつきイライラしていた旦那が次に出会ったのはフツオ合流前のチーム不良であった。
そこに属していた東方仗助は、周知の通り黄金の精神の持ち主。先ほどまでのイライラなど刹那で忘れちゃった旦那は喝采しながらチーム不良へと突撃する。
しかし制限に加え今までの激闘も祟ってかその力は大幅に減じており、仗助のみならずウォルターやゼットンくんといった強力な参加者とも同時に戦うにはいささか辛い状態であった。
結局両者は致命的な損害を出す前に戦闘終了となり、撤退するアーカードをただ見送るチーム不良という構図で幕を閉じるのだった。(無論「人間」に殺されるのであればアーカードとしても本望であったのだが、人外であるゼットンくん一強状態であったために撤退したという側面がある)

過去最高クラスのテンションで愉快気に道を歩いていた旦那は、しかし次の瞬間には一気に落胆の表情となる。
視線の先にいたのはフツオことザ・ヒーローと今泉影狼。目の死んだ腰抜けと狼女というアーカードにしてみたら糞以下とも言うべき組み合わせに、旦那は腹立ちついでに皆殺しにせんと彼らに襲い掛かる。
かつて綿月姉妹をも圧倒した旦那を相手に影狼が拮抗できる道理もなく、ほぼ瞬殺に近い形で吹き飛ばすも、しかし次の瞬間には思いもよらない光景がアーカードの目に飛び込んでいた。
紅蓮の刃を振りかぶるフツオが、アーカードの胴体を両断していた。
これに最も驚愕したのは、当然ながらフツオでも影狼でもなくアーカードだ。しかしその驚きは普通とは少々趣の異なるものであった。
腑抜けと断じ、侮っていた男が立ち上がり、自らに刃を向けた。単なる虚勢の類ではなく、実際に手傷を負わせて見せた。
その勇気、その力量。これを賞賛せずして一体何が化け物か。
謝ろう、見直そう。お前は確かに素晴らしい”人間”であると不死王が喝采する。

アーカード「そうだ、それでいい、ヒューマン! 犬を殺し死人を殺し私の胸に杭を突き立ててみるがいい!」
フツオ「神を殺した。悪魔を殺した。幼馴染を殺した。友を殺した。そんな人間のどこがいいっていうんだよ」

自分に真っ向から対峙する人間の、何と勇敢で雄々しいことか。
神に縋らず、悪魔に迎合せず、人としての矜持を貫くその姿の何と素敵で輝かしいことか。
ああ、だから人間は素晴らしい。

いつ果てるとも知れぬ人と化け物の闘争は、しかし影狼の安否を気遣ったフツオがアーカードの四肢を切り落とした隙に撤退したことで終わりを告げる。
またしても不完全燃焼に終わってしまったアーカードであったが、しかしその胸中に一切の曇りはなかった。
"この場には、必ず自らを滅ぼす人間がいる"
これまでの出会いを通じ、アーカードはいつしかそんな願望を胸に抱きつつあったのだ。

が、直後に出会った十叶には非常に強い嫌悪感を現す。
というのもこの少女、人間ではあるが人間ではないという非常にズレた存在であり、アーカードにとっては見ているだけでイライラするような人物なのである。
そしてトドメはこの一言。

十叶「大丈夫、きっとみんな貴方を受け入れてくれるよ。だって人間は優しい生き物なんだから」

この一言には流石の旦那もマジギレ、思わず大剣でプチっと潰してしまう。

時を同じくして神州王の『禁忌王のモード』が発動し会場中でゾンビが大量発生、当然ながらアーカードの元にも無数の死者が現れたのだが、ここで旦那はまさかの零号解放を行ってしまう。インテグラの許可なしでも大丈夫なのと突っ込まれたが旦那故致し方なかった。
俗に言う総軍大戦の始まりであり、周囲に湧いていたゾンビをも死の河に取り込みながら増殖を続けていくアーカードの姿はまさに魔王かラスボス。更にラインハルト・ハイドリヒやイスカンダルといった軍勢召喚能力者がこぞって召喚しまくったせいで会場中がパニックへと落とされることに。
そんな中、一人の男がアーカードの前に立ちふさがった。
アドルフ・ラインハルト。雷の力を身に宿す、アーカードが望んで止まない『人間』。
背中に庇う少女らを守るため、アドルフは単身アーカードへと挑み死の軍勢を撃ち滅ぼしていった。
広域殲滅に優れるアドルフの力により死者は見る見るうちにその数を減らしていくが、アドルフの耐久力は常人のそれ。消耗を厭わない死者たちの攻撃により既に彼の体は瀕死のものとなっていた。
自らの損耗をも省みずひたすらに抗い立ち向かってくるその姿に、アーカードはかつて自分を討滅した男を思い浮かべて。

アーカード「なんという男だ、よくぞ人の身でここまで練り上げた。
      敵よ、殺してみせろ!この心臓に雷電を突き立ててみせろ!
      500年前のように、100年前のように! このわたしの夢の狭間を終わらせてみせろ! 愛しき怨敵よ!」

いくつもの雷鳴が轟き、周囲には既に死者たちの影はなく、遂にアドルフがアーカードの懐へと飛び込み……

アドルフ「あんまり人間をいじめるなよ。俺たちは、弱いんだからよ」
アーカード「そうだ。だからこそ、儚く、美しい。だからこそ、私を倒すのは人間でなくてはいけないのだ」

そして……崩れ落ちたのはアドルフのほうだった。
突き立てた手裏剣は心臓を穿つには足りず、残ったのはアドルフの亡骸と、ただ立ち尽くすアーカードのみ。
お前もわたしを倒すことはできなかったのか。いささかの落胆を覚えながらも、アーカードは次なる闘争へと足を向ける。

そして相対するのは黄金の獣、ラインハルト・ハイドリヒ。奇しくもアドルフと同じ名を持つ彼は、しかしアーカードにとっては嫌悪の対象でしかなかった。

アーカード「人の身でいるのがそんなにも不服か、黄金の獣」
ラインハルト「貴殿が言うと重い言葉だな、人でいられなかった鬼よ。
       ……だが今にして思う。飽いていれば良い、飢えていれば良いのだと」

両者の戦いは泥仕合の様相を呈していた。互いが互いの軍勢を取り込み、吸収を繰り返すために決着はつかず、必然軍勢の主たちによる殴り合いが勝敗を分ける形となる。
本来ならば数万の命を持つアーカードだが、死の河を展開している現在においてはたった一つの命しか持たない。
周りで巻き起こる軍勢同士の争いが児戯に見えるような二人の殺し合いは、しかしその激動たる闘争とは裏腹にあまりにも呆気なく終結した。

ラインハルト「ふむ、卿の心臓を貫いたのは我が槍ではなかったということか」
アーカード「……ああ、私は”人間”にこそ敗北したのだ」

アーカードへと伸ばされたハイドリヒの槍。それはアーカードに届くことはなかったが、しかし、その胸に突き立てられた手裏剣を押し込む形で心臓へと突き刺していた。
それはアドルフが最期に遺した一矢。ともすれば無駄な足掻きにも見えたこの一撃が、アーカードを打倒する最大の要因となったのだ。
だからこそ、この結果をアーカードは甘んじて受け入れた。愛すべき人間に倒されるなら本望であると、黄昏の地平線を想起しながら。

彼は漸くに己の”刹那”を取り戻せたのだ


幻想と刹那、人外と人間という混沌ロワの根幹を成す要素と深く絡み、かつ最初から最期まで戦い通しの上に相手の大半が彼の理想とする「人間」たちであったこと、最期には失ったはずの刹那を取り戻すことから、旦那は混沌ロワでも屈指の重要キャラかつロワ充とされている。
これまで何度も妄想ロワに参戦しその都度活躍してきた旦那であるが、今回の旦那はその集大成とも言うべき多方面の活躍を残すに至った。これも単なるマーダーでは留まらない旦那の人望あってこそのものか。

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最終更新:2014年12月17日 00:59