「真紅~紅茶淹れたの」
家来として働かせている雛苺
最近は私の好む紅茶の淹れ方も覚えて来て、ますます重宝している
時々うるさいのと我が儘な事がなければ申し分ないのだが…
「ごくろうさま雛苺…あら…?」
「真紅?」
ティーカップを取ろうとして、腕の違和感に気付く
重い…とても動かせそうにない…
「螺子が…切れるみたいね…悪いけど…私のカバンから…取ってきてくれない…?」
「わかったの!」
こんな感覚は久しぶり…
いつもは余裕を持って巻くから…
銀×雛
【姉の言う事も聞けないジャンク】
「ネジさ~ん♪ネジさ~ん♪」
軽快な足取りで階段を登って行く雛苺
ジュンは留守だが、何故か半開きになっているドアを、これ幸いにと警戒もせず中へ入る
「真紅のカバン…よいしょ…」
開けてゼンマイを取り出し、カバンを元の位置に戻す
一分にも満たない作業だったが、下に戻ろうとした時、ドアが閉まっている事に気付いた
「うゆ…?ヒナ閉めてないのよ…?」
背伸びをして手を伸ばすが、ドアノブまで届きそうにない
それでも必死に開ける努力をする
「早くしないと~…」
別に時間をかけても真紅が死ぬわけではないが、下僕としての義務感が雛苺を急かした
それにここから出られなければ、ジュンが帰って来るまで待たなければならないかもしれない
「何か…何か棒みたいなもの…」
真紅のステッキみたいなモノがあれば何とかなりそうなのに…と
代用できそうなモノを探すが、それすら見当たらない
遂には痺れを切らしてドアに体当たりを始める
「はぁ…はぁ…ダメなの…」
結局ドアはビクともせず、失敗に終わった
うなだれて視線を下に落とす
そこでようやくドアの下に挟まる黒い異物を見つけた
「羽…?」
それは黒い羽
雛苺は何の羽であるのか理解するよりも早く、かつて似たような光景を体験した事を思い出した
雛苺が桜田家に来てすぐ、真紅と共にトイレに閉じ込められた時の事…
その時もこんな羽が…そしてその犯人は──
「うふふ…うふふふ」
「ひぃっ!」
パソコンの画面が膨らみ、無数に舞い上がる羽と共に水銀燈が姿を現した
「す…水銀…燈…」
最も苦手なドールに、最悪のタイミングで遭遇
逃げなきゃ…でもどうやって…
退路を塞いだ犯人は、間違いなく目の前にいるドール
逃げれる逃げれない以前に、逃がさないという敵意が雛苺を捉えていた
「…何を持ってるのぉ?」
「!」
問われ咄嗟に隠す雛苺
その不自然な動作が裏目に出るのは言うまでもなく
「何でも…ないの…」
「ウソが下手ねぇ…おチビさぁん」
「あぅ!!」
あっさりと水銀燈の羽に捕まってしまい、右手を捻られ、手に持っていたゼンマイを落とす
水銀燈はそれを拾い上げると身動きのできない雛苺へと詰め寄った
「…真紅のぉ?」
「ぅ…ぁぅ…」
「聞かれた事にはちゃぁんと答えなさぁい」
顎をクイッと持ち上げるが、口を開こうとしない
怯えているのか真紅への思いか…
「なぁんにも言わないなら…これ壊してもいいわよねぇ?」
「だ…ダメッ!!」
「あらぁ?何でダメなのぉ?」
じっくりと雛苺の精神面を責める
水銀燈には真紅の螺子が切れたと察しが付いていた
「それを壊しちゃ…だめ…なの」
「真紅が動かないからぁ?」
「!!」
「あんな傲慢でお嬢様気取っちゃってるお馬鹿さん…いない方がマシじゃなぁい?」
「…」
「そうねぇ…今すぐあの子をジャンクにして来ようかしらぁ…動けないのならねぇ」
「ダメッ!だめなの!そんな事しちゃダメぇ!!」
そんな必死さが、水銀燈には滑稽に思えた
無論、螺子の切れた相手のローザミスティカを奪う事は許されない
そんな事ができるなら、最初に目覚めたドールがまだ眠っている他のドールから奪い取る事も可能になってしまう
水銀燈もそれを破るほど愚かではないが、パニクっている雛苺の頭には真紅が危ないという事しかなかった
「だったらぁ…あなたが私の相手をしてくれるのぉ?」
「うぅ…」
既に体の自由は奪われ、睨まれるだけで震え上がる
そんな雛苺には「相手をする」という意味がわからなかった
アリスゲームという意味ならもはや敗者は決定している
「無言ならイエスと取るわよぉ?もっともぉ──」
羽が棒状に凝縮し、水銀燈の手中で剣へと変わる
その冷たい切っ先が雛苺の喉に当たった
「ノーでも結果は一緒だけどねぇ」
もう片方の手で雛苺を縛る羽を操作し、頭上で腕を十字に組ませて壁に固定する
殺される…
そう覚悟し、強く目を閉じる
直後、喉から刃の感触が消え、何か布の切れる音…
「フフ…」
「!?…え…?」
首に巻いたリボンごと、ドレスが縦に真っ二つに切り裂かれていた
「フフ…膨らみはあるのねぇ」
「い、イヤッ!!」
水銀燈の手が、雛苺の胸を包む
殺気からは考えられないぐらい優しく、楽しむように揉み始めた
「いや…やめて…なの…」
「ジャンクにされるより嫌なのぉ?」
「んぅ…ぅ」
「こことか…感じるぅ?」
「きゃう!!」
突起を摘まれ、悲鳴を上げる
快感より不快感の方が大きいであろう
そう判断した水銀燈は、次に唇を奪った
「んぅう!?」
突然の行為に、まだ整理できていない頭がさらにオーバーヒートする
方や水銀燈は逃がれようとする顔を固定させ、強引に舌をねじ込んだ
「ぅ…くぅ…んぅ!!」
苦しそうな声を出すが、水銀燈の舌は容赦なく雛苺の口内を蹂躙する
ようやく解放された時には、口内と喉を水銀燈の唾液に支配されていた
「うぇ…げほっげほっ…」
「なかなかよかったわぁ…さて次は…」
「ひっ!?」
指を股へと当て、割れ目を探りなぞる
初めての感覚と不安で足を閉じて抵抗を試みるが、水銀燈も負けじとさらに強く弄った
「んっ…くっ…もう…やーなの…!」
「ジャンクにされるよりぃ?」
「あ…あぅぅ…!!」
細い指が、下着越しに雛苺の膣を圧迫する
拒絶しながらも息を荒くし、僅かだが性器を濡らしている事に雛苺自身も気付いていた
「この湿り気はなぁにぃ?」
「ひぅっ…」
「気持ちいいんでしょぉ?」
「違っ…うの…!」
食い込んでくる指
抵抗できない状況
こみ上げる快感
何でこんな事をされてるの?
真紅…真紅のため?
「脱がしてもいいわよねぇ?」
「あっ…やっ!」
不意に下着を奪われた
最も恥ずかしい部位を隠す物はもうない
さらに右足を持ち上げられ、完全に性器が露出した
「グショグショじゃなぁい」
「イヤ…いや…」
「何が嫌ぁ?見られる事?触られる事?それとも…」
「…んっ…あっ」
ヘソの辺りや太ももに指を這わせる
その指を徐々に膣へと近づけ、溢れる愛液と絡ませながら入り口に到達した
「挿れられる事ぉ?」
「あ…ひぃぁぁぁ!!」
グチュっという音と共に水銀燈の指が雛苺の中に侵入する
「その声…もっと聞かせなさぁい」
「あっ!やめっ…やめてなの!!あぁぅ!!」
何も受け入れた事のないであろう膣内を、縦横無尽に掻き回す
両手は縛られ、右足は掴まれたままの姿勢での責めに、
体重を支える左足がガクガクと震える
限界が近かった
「無理しなくてイっちゃっていいのよぉ?」
「あっ…いやぁぁぁぁぁ!!」
膣内が強ばり、指を締め付ける
水銀燈はその指を引き抜くと、手に付いた愛液を舐めとった
「フフ…まだまだ足りないわぁ…だけど」
グッタリしている雛苺の首に、持参していた鎖付き首輪を嵌める
「アナタは今から私のモノよぉ…真紅の家来なんかじゃなく私の下僕…わかったわねぇ?」
涙目で水銀燈を見上げながら、静かに頷く雛苺
水銀燈の狙いは最初からこうする事だった
「そうと決まれば早速帰って続きよぉ」
鎖を引っ張り階下へ移動し、雛苺を鏡へと誘導する
途中、ネジの切れた真紅がリビングのソファーに座ってるのを見つける
「…姉の言うことも聞けないジャンクなんていらないわぁ…一生そうしてなさぁい」
真紅のゼンマイも水銀燈が握ったまま二人は鏡へと消えて行った
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