「心に虹が掛かる時」と同じ時間軸です。
目の前で沢山の白い服を着た人が慌てている。
何か言っているみたいだけど聞き取れない。
ただ普通の事態じゃない事が分かって、酷く怖くなった。
その時、人と人の間に隙間ができてそこから人だかりの中が見えた。
見えたのは、ちょうど白い手がお腹から滑り落ちた、ベッドに横たわっているのは…めぐ。
何か言っているみたいだけど聞き取れない。
ただ普通の事態じゃない事が分かって、酷く怖くなった。
その時、人と人の間に隙間ができてそこから人だかりの中が見えた。
見えたのは、ちょうど白い手がお腹から滑り落ちた、ベッドに横たわっているのは…めぐ。
その瞬間、のりの視界は見慣れた自分の部屋に変わった。
酷く息が乱れ、嫌な汗を全身にかいて酷く不快だ。「…夢…また…」
体を起こし、夢だということが分かり汗を拭い溜め息を吐いた。
喧嘩した次のお見舞いにあっためぐの発作が起きた場面。
あの時、あのままめぐが消えてしまいそうな気がして酷く恐ろしくなった。
それと同時にあの光景が焼き付き、大分時間が経った今でも時々夢に見る…。
酷く息が乱れ、嫌な汗を全身にかいて酷く不快だ。「…夢…また…」
体を起こし、夢だということが分かり汗を拭い溜め息を吐いた。
喧嘩した次のお見舞いにあっためぐの発作が起きた場面。
あの時、あのままめぐが消えてしまいそうな気がして酷く恐ろしくなった。
それと同時にあの光景が焼き付き、大分時間が経った今でも時々夢に見る…。
「やだな…なんでこんな日に…」
今日はめぐとデートの日。それなのにあんな夢を見た自分を呪った。
「汗だく…シャワー浴びよう…」
汗が気持ち悪く、のりは朝食を作る前にシャワーを浴びようと立ち上がった。
ーーーー
今日はめぐとデートの日。それなのにあんな夢を見た自分を呪った。
「汗だく…シャワー浴びよう…」
汗が気持ち悪く、のりは朝食を作る前にシャワーを浴びようと立ち上がった。
ーーーー
時間は流れて、のりは今待ち合わせである街中の広場でめぐを待っていた。
ベンチに座って辺りを見渡すが、未だめぐが来る気配はない。
とはいえ、携帯の時計はまだ待ち合わせ時間より二十分ほど早い時間を指しているのだが。
「めぐちゃんまだかなぁ…」
ベンチに座って辺りを見渡すが、未だめぐが来る気配はない。
とはいえ、携帯の時計はまだ待ち合わせ時間より二十分ほど早い時間を指しているのだが。
「めぐちゃんまだかなぁ…」
いつもならこの待ち時間はどこに行こうかとか、何をしようかとワクワクしているのだが、あの夢を見たせいで今日はそんな気分になれない。
ただただ不安で、めぐに会って安心したい…それだけだ。
「…めぐちゃん…」
「だーれだ」
溜め息を吐いたと同時に目の前が真っ暗になり、そして今一番焦がれていた声が聞こえてきた。
それを確認して、のりは少し安堵した。
目を覆っている手を握って後ろを向くと、笑顔を浮かべているめぐがいた。
「めぐちゃんだ…」
「待たせちゃった? ごめんね」
「ううん、そんな事ないわよ」
「なら良かった。じゃ、行こう」
そう言ってのりに掴まれたままの手を握り返し、お互いに微笑みあった。
だがめぐはのりの笑顔を見て首を傾げた。
それを見て、のりは不審に感じた。
「めぐちゃん、私の顔に何か付いてる?」
「…何でもない。気のせいかな?」
「…? おかしなめぐちゃん」
それだけかわすと二人は歩き出し、街へと向かって行った。
ただただ不安で、めぐに会って安心したい…それだけだ。
「…めぐちゃん…」
「だーれだ」
溜め息を吐いたと同時に目の前が真っ暗になり、そして今一番焦がれていた声が聞こえてきた。
それを確認して、のりは少し安堵した。
目を覆っている手を握って後ろを向くと、笑顔を浮かべているめぐがいた。
「めぐちゃんだ…」
「待たせちゃった? ごめんね」
「ううん、そんな事ないわよ」
「なら良かった。じゃ、行こう」
そう言ってのりに掴まれたままの手を握り返し、お互いに微笑みあった。
だがめぐはのりの笑顔を見て首を傾げた。
それを見て、のりは不審に感じた。
「めぐちゃん、私の顔に何か付いてる?」
「…何でもない。気のせいかな?」
「…? おかしなめぐちゃん」
それだけかわすと二人は歩き出し、街へと向かって行った。
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それから二人は映画を観たりショッピングをしたりしてデートを進めていった。
その間は大分のりの夢による不安は紛れたが、時々脳裏を掠めその度に怖くなった。
その間は大分のりの夢による不安は紛れたが、時々脳裏を掠めその度に怖くなった。
「楽しかったわねぇ。次どこ行こうか」
少し休憩にと入った喫茶店で、のりはめぐにそう尋ねた。
めぐはジュースを一口ストローで飲んでのりの顔を見ると、少し考える素振りをして俯いた。
しばらくすると顔を上げ、もう一度のりの顔を見て口を開いた。
「…私の家に来ない?」
「めぐちゃんの家?」
「今日、パパ休日出勤だし水銀燈は真紅に会いに行ってていないからさ。どう?」
どう、と聞かれても断る理由は無い。
「うん、じゃお邪魔しようかな」
「決定。じゃ行こうか」
次に行く所も決まり、二人はグラスを空にすると店を出ていった。
少し休憩にと入った喫茶店で、のりはめぐにそう尋ねた。
めぐはジュースを一口ストローで飲んでのりの顔を見ると、少し考える素振りをして俯いた。
しばらくすると顔を上げ、もう一度のりの顔を見て口を開いた。
「…私の家に来ない?」
「めぐちゃんの家?」
「今日、パパ休日出勤だし水銀燈は真紅に会いに行ってていないからさ。どう?」
どう、と聞かれても断る理由は無い。
「うん、じゃお邪魔しようかな」
「決定。じゃ行こうか」
次に行く所も決まり、二人はグラスを空にすると店を出ていった。
ーーー
「はい、ミルクティー。砂糖多目にしておいたから」
「ありがとうめぐちゃん」
めぐが淹れてきてくれたミルクティーを受け取ると、めぐは小さなテーブルを挟んでのりの向かい側に座った。
のりがミルクティーを一口飲むと、めぐも同じように一口飲んだ。
「ん、美味しい」
「前にのりから教えてもらった淹れ方したのよ」
「そうなんだ。前より美味しいわ」
「良かった、美味しいって言ってもらえて」
それから二人は他愛もない話をしていった。街中を歩き回るのも良いが、こうゆったりとしたデートも良いものだ。
「ありがとうめぐちゃん」
めぐが淹れてきてくれたミルクティーを受け取ると、めぐは小さなテーブルを挟んでのりの向かい側に座った。
のりがミルクティーを一口飲むと、めぐも同じように一口飲んだ。
「ん、美味しい」
「前にのりから教えてもらった淹れ方したのよ」
「そうなんだ。前より美味しいわ」
「良かった、美味しいって言ってもらえて」
それから二人は他愛もない話をしていった。街中を歩き回るのも良いが、こうゆったりとしたデートも良いものだ。
「…ところでさのり、何かあった?」
「え…何かって?」
やがてカップの中が少なくなってきた頃、めぐが心配そうな目でのりの顔を覗き込んできた。
「何だか元気無いと言うか、不安そうと言うか…いつもののりと違う気がするわ」
「…そう見える?」
「のりの事は分かるのよ。なんとなくね」
優しい笑顔でそう言われ、のりは目を伏せて少し笑う。
結局お見通しだったのか。
「…夢を見たの」
「夢?」
こうなったら全部話してしまおう。そう思ってのりは口を開いた。
「え…何かって?」
やがてカップの中が少なくなってきた頃、めぐが心配そうな目でのりの顔を覗き込んできた。
「何だか元気無いと言うか、不安そうと言うか…いつもののりと違う気がするわ」
「…そう見える?」
「のりの事は分かるのよ。なんとなくね」
優しい笑顔でそう言われ、のりは目を伏せて少し笑う。
結局お見通しだったのか。
「…夢を見たの」
「夢?」
こうなったら全部話してしまおう。そう思ってのりは口を開いた。
「まだめぐちゃんが入院してたときに発作を起こした、あの時…。ほら、喧嘩した次に会ったとき…と言うか、私がめぐちゃんに告白した時の事」
「…ああ、あの時…」
めぐも思い出したのか、少し頷いた。
「あの時、めぐちゃんが消えちゃうような気がして、凄く怖かった…悲しかった…」
のりはミルクティーを一口飲むと、話を続ける。
「…その光景が凄く怖くて頭から離れなくて…今でも夢に見るのよ」
「そう…」
「その度にめぐちゃんがまた消えちゃうんじゃないかとか不安になって…」
「…その夢を見たんだ」
めぐにそう尋ねられ、のりは静かに頷いた。
めぐはフッと微笑むと立ち上がり、のりに近づくと抱きしめた。
行きなり抱き締められた事に少し驚いたが、少ししてからのりからもめぐを抱き締め返した。
「…ああ、あの時…」
めぐも思い出したのか、少し頷いた。
「あの時、めぐちゃんが消えちゃうような気がして、凄く怖かった…悲しかった…」
のりはミルクティーを一口飲むと、話を続ける。
「…その光景が凄く怖くて頭から離れなくて…今でも夢に見るのよ」
「そう…」
「その度にめぐちゃんがまた消えちゃうんじゃないかとか不安になって…」
「…その夢を見たんだ」
めぐにそう尋ねられ、のりは静かに頷いた。
めぐはフッと微笑むと立ち上がり、のりに近づくと抱きしめた。
行きなり抱き締められた事に少し驚いたが、少ししてからのりからもめぐを抱き締め返した。
「…大丈夫よのり。私はのりを置いてどこにも行かない」
「…めぐちゃん…」
「私はずっとのりのそばにいる。何があったって、ずっと一緒…そういう約束でしょ?」
「…うん」
「だから、何も不安になることはないわ。安心して」
めぐはのりの頬に手を添えると、優しく口付けた。
触れる程度の優しいキスだったが、のりの不安を取り除くには十分だった。
やがてめぐが口を離して見つめ合うと、二人は微笑んだ。
「めぐちゃん」
「なに?」
「…大好き。世界の誰よりも…めぐちゃんが大好き」
「…私も」
それからはそのまま何するでもなく、抱き合ったまま時間を過ごした。
「…めぐちゃん…」
「私はずっとのりのそばにいる。何があったって、ずっと一緒…そういう約束でしょ?」
「…うん」
「だから、何も不安になることはないわ。安心して」
めぐはのりの頬に手を添えると、優しく口付けた。
触れる程度の優しいキスだったが、のりの不安を取り除くには十分だった。
やがてめぐが口を離して見つめ合うと、二人は微笑んだ。
「めぐちゃん」
「なに?」
「…大好き。世界の誰よりも…めぐちゃんが大好き」
「…私も」
それからはそのまま何するでもなく、抱き合ったまま時間を過ごした。
そんなデートの一コマ。
終わり