『秋色のマフラー』
秋も深まり、そろそろ冬の足音が聞こえる時期。いつもより少しだけ厚着の巴は、桜田家を訪れていた。
「こんにちは」
「あ、トゥモエー!」
「いらっしゃい、巴」
いつものように巴に飛び付く雛苺。本を読みながら迎えてくれた真紅。二人に親しみの笑みを向けると、誰かを探すように辺りを見渡した。
「あら、ジュンなら二階で翠星石と喧嘩してるわよ」
「そうじゃなくて……のりさん、いるかなぁって」
「のりを?」
真紅は微かに首を傾げた。巴がのりを指すなんて珍しかったのだ。
「のりなら、お部屋で何かやってたのよ」
「そっか、ありがとう。お邪魔します」
優しく雛苺の頭を撫でると、靴を脱いで玄関にあがった。そのまま階段を上っていき、のりの部屋の扉を軽く叩いた。
「こんにちは。巴です」
「あら、巴ちゃん。入って良いわよぅ」
声を確認し、扉を開く。のりはベッドの上に座って微笑んでいた。巴が来るのを知っていたかのようにも見えた。
「いらっしゃぁい。…あ、手貸して」
「? はい」
よく分からないまま、言われた通り両手をのりに差し出した。すると、のりはその手を取り、ギュッと握りしめた。
「…やっぱり。寒かったでしょう」
「…ちょっと、だけ」
「じゃあ暫く温めてあげるねぇ」
そう言うと、今度は体ごと抱き締められた。
「! の、のりさ…」
「のり、でしょう?」
「……の、のり…」
「うん。良くできました」
子供のように頭を撫でられ、段々恥ずかしくなってきた。けれど、巴を抱き締めるのりの腕は微動だにしない。
「え、えっと……さ、さっきまで何してたんですか?」
巴の視線は、のりが座っていた真横に向けられていた。そこには毛糸で出来た何かと、編み棒があった。
「そろそろ寒くなってきたでしょ?だからマフラー編んでたの」
一旦巴を解放すると、マフラーを手に取った。ふふ、と微笑み、それを巴に差し出した。
「さっき出来たのよぅ。…はい」
「………え?わ、私にですか?」
「もちろん。巴ちゃんの為に作ったのよぅ」
「あ、ありがとうございます…」
ベージュ色のマフラーを受け取ると、大事そうに抱き締める。ほんのりと頬を赤くして。
「あ、お姉ちゃんがいる時はマフラーしちゃ駄目よぅ?」
「え?どうしてですか?」
不思議そうに首を傾げる巴。そんな巴をよそに、のりはいつものにっこりとした笑みを見せながら言った。
「巴ちゃんを温めるのは、お姉ちゃん自身の役目だもの」
その後、呆然としていた巴の顔が真っ赤になったのは言うまでもない。
end
昨日アクセスの多かった掲示板スレッドランキングです。話題のスレッドを見に行こう!
- れんあいそーだん2 - 初音ミクwiki掲示板wiki
- 歌おーぜ! - 初音ミクwiki掲示板wiki
- エイダに戦術回避ってどうやってつけるんですか...? - EOF,デッドランド攻略Wiki【非公式】
- 歌い手リスナーいる?! - 初音ミクwiki掲示板wiki
- もしもここの住民が同じ学校の生徒だったら?弐拾 - 初音ミクwiki掲示板wiki
- スレ民についてのカプ雑談ふぁいぶ - 初音ミクwiki掲示板wiki
- ボーカロイド工場異変事件について - 初音ミク Wiki
- ブイズ。様に素材届けます!! - ブイズ。
- ただ叫ぶスレ - 初音ミク Wiki
- 好きなボカロの歌詞だけ貼ってくスレ - 初音ミク Wiki
急上昇Wikiランキング
急上昇中のWikiランキングです。今注目を集めている話題をチェックしてみよう!
最近作成されたWikiのアクセスランキングです。見るだけでなく加筆してみよう!
atwikiでよく見られているWikiのランキングです。新しい情報を発見してみよう!
最近アクセスの多かったページランキングです。話題のページを見に行こう!