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『本の内容』

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rozen-yuri

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『本の内容』
久々の社長銀×秘書蒼


「……ふふ……うふふ………」

 一冊の薄い本を読みながら、妖しい笑みを浮かべる女性。この女性こそ、日本でトップクラスの総合会社、『メルクリーコーポレーション』社長こと、水銀燈である。
 一週間前に同人会社社長から貰った本が随分気に入ったようなのだが、はたから見たら正直怖い。
 そんな訳で、そろそろ社長のやるべき事をやってもらおうと、秘書である蒼星石は動いた。

「…社長、そろそろお仕事に戻ってください」
「んー、後でねぇ」

 やはりか、と、まるで分かっていたかのような表情を見せた蒼星石。付き合いが長いせいだろうか。

「後で、じゃありません。このままじゃ前に進めませんよ!」
「だってぇ…この本面白いんだものぉ…」

 だだをこねる子供のように言う水銀燈(精神年齢およそ五歳)に、蒼星石は大きな溜め息を吐くしかなかった。
 それほどまで水銀燈を夢中にさせた本。内容はよく分からないが、題名が社長×秘書というさっぱりなものだった。

「そんなに面白いんですか?その本」
「まぁね。……内容、知りたい?」

 にやり、と笑みを浮かべて問う水銀燈。よからぬ事を考えているとは知らず、純粋な興味で蒼星石は頷いた。

「…ふふ、分かったわぁ」

 そう言うと、何故か水銀燈は本を閉じてしまった。席を立つと、蒼星石に近寄り――唇を奪った。

「んぅ!?」

 突然の事に、蒼星石はパニックになっていた。本の内容を問うて、何故キスされるのか。今の彼女には、正常に判断出来る訳がなかった。

「んんっ……は………ねぇ、今どんな気分?」

 唇を離すと、蒼星石の瞳を覗き込んだ。綺麗でどこか艶めかしい紅い瞳が妖しく光る。

「…な、なんか…変な、気分……」
「…ふーん。ここはどうかしらぁ?」

 好奇心旺盛な子供のような瞳で、目の前にある胸を揉み始めた。

「っ…しゃ、社ちょ…んぅっ……」

 徐々に頬は赤く染まっていく。オッドアイは涙で濡れ、息は荒い。

「……もう、いいかしらねぇ?」

 ふ、と揉んでいた右手を下半身に滑らせ、スカートの中に侵入した。

「! やっ…」
「……嫌?本当に嫌ならしないわぁ。貴方の嫌がる事はしたくないものぉ」
「……すみ、ませ…ん…」
「いいのよぉ。こっちも突然して悪かったわぁ」

 謝罪の代わりに、蒼星石をギュッと抱き締めた。暫くすると、弱々しく、けれどしっかりと抱き締める腕が背中に回った。

―――――

「な、なんてハレンチな本を読んでるんですか!!」

 あれから暫くして、いつもの二人に戻った後。漸く蒼星石は本の内容を理解した。
 簡単にいうとエロ本だったのだ。

「だって気に入ったんだものぉ。真紅も素晴らしい本を作るわねぇ」
「……後で同人会社と話し合わなきゃなぁ……」

 相変わらず、スケジュールがいっぱいいっぱいなメルクリーコーポレーションだった。


end
 

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