翠「ハッピーハロウィーンですぅっ!さぁ、翠星石のチョコをもらって翠星石の家来になって、鬼ヶ島に行くですぅ!!」
銀「随分と本来の仕様からはずれたハロウィンねぇ」翠「うっせーですぅ!さぁ、はやく翠星石のチョコを受け取るですぅ!そしt
銀「私はこっちのほうがいいわぁ」
チュッ
翠「な、ななななな!!」銀「うふふ、ごちそーさまぁ」
翠「こ、こここのバカ銀燈ー!!」
ズドォッ!!
銀「ヒデブゥッ!!」
「翠星石って、銀姉の事…好きなの?」
「なっ…何言ってるですか!!」
「この間、銀姉に朝御飯抜きって言ってたけど、結局あとでおにぎり持っていってたじゃない」
「あ、あれは…その……そ、蒼星石だって銀姉の事…す、好きじゃないんですか?」
「お、お姉さんとして好きなだけだよ…」
「そうですかぁ?銀姉にキスされても逃げようとしないじゃないですか」
「そ、それは…っ」
「あらぁ…どうして喧嘩してるのかしらぁ?」
「「ぎ、銀姉!」」
「むにゃ…ふふ…心配しなくても…二人とも愛してるわぁ……」
「ど、どんな夢見てるんだろうね…」
「き、気持ち悪いですぅ…」
「あらぁ、何飲んでるのぉ?」
「ん、ピル〇ルだよ」
「さっき近所のおじじから貰ったんですよ」
「良いわねぇ、私にもちょうだぁい」
「あ…ご、ごめん…」
「これは二個しか貰ってないですよ」
「なら、こっちから貰えば問題ないわぁ」ヒョイ
「あー!翠星石のピル〇ル返せですぅ!」
「ふふ、これは貰うわねぇ」
「もう、銀姉ったら…」
(翠星石の悔しい顔と蒼星石の呆れ顔、さらには翠星石の飲みかけ……良い収穫だわぁ)
それはあるとても寒い日の出来事。
翠「ふい~、とんでもなく寒いですぅ。こんな日はマフラーでも巻かないとつらいですぅ。・・・ん?あの姿は、、」
銀「ハァ、私のお馬鹿さぁん。寒さで翼が動かなくなるなんて予想だにしなかったわぁ。厚着もしてないのに歩いて帰るしかないじゃなぁい・・こんなとこ姉妹の誰かに見られたら一生の恥だわぁ。」
翠「何してるですか?水銀燈。」
銀「!!!す、翠星石・・これは・・その・・・」
翠「まったく、マフラーひとつすらしないで出歩いてたら風邪引いちまうですよ。それに、いつもみたいにその翼でひとっ飛びすればいいじゃねぇですか。」
銀「う、うるさいわねぇ・・貴女には関係ないでしょお?」
翠「それはそうですけど・・チラッ
銀「・・・」ブルブル
翠「――やっぱりほっとけないですぅ。ホレ、コレでも着けるですぅ」フワッ
銀「な、これは・・」
翠「翠星石自作のマフラーですぅ。コレを着ければどんな寒さもへっちゃらなのですぅ。今日は特別にオメェに貸してやるですぅ。」
銀「でもそれじゃあ貴女が寒い思いをするんじゃなぁい?いまさら返せとは言わせないわよぉ。」
翠「大丈夫ですぅ。翠星石には――」ファサッ
翠「水銀燈の翼があるですぅ。とても暖かい貴女の翼が・・」
銀「翠星石・・」
翠「まあ、翠星石の特製マフラーの方がこの翼より数十倍は暖かいですぅ。」
銀「・・そうねぇ。貴女のやさしさと温もりがこもっていて、とても暖かいわぁ。」
翠「・・水銀燈。」
銀「でもぉ、生きている私の翼のほうが貴女のマフラーなんかよりもずぅっと暖かいけどねぇ。」
翠「なっ、だったらこっちはその数百倍暖かいですぅ!」
銀「じゃあこっちはそっちよりずっとずぅっと暖かいわぁ」
翠「だったらこっちは・・っわぁ、雪ですぅ!」
銀「そういえば今日は雪が降るって予報だったわねぇ。」
翠「雪といったらこの歌ですぅ。
――雪やコンコ、あられやコンコ、降っても降ってもまだ降り止まぬ――」
楽しそうに歌う翠星石を見つめる水銀燈の表情は、これまでに見たことないくらいにやさしい笑顔でした。――雪はまだ、降り続きそうですね。