蒼×金
「吸血鬼って、知ってるかしら?」
「ううん。聞いたこと無いなぁ」
「みっちゃんに聞いた話だと、吸血鬼って人の血を吸うらしいの。吸われた人は、その吸血鬼の虜になってしまうって」
「ふーん…。……結構近くにいたりしてね」
「こ、怖い事言わないでほしいかしら…」
「だって、もう僕は君の虜だもの」
「……恥ずかしい台詞、禁止…」
「態度なら良い?」
「もっと駄目かしらぁ!」
「お弁当作ってきたかしら。良かったら一緒に…」
「うん。一緒に食べよう」
「(…見事な黒と黄色だ…。しかも、すごい甘ったるい香りが……)」
「遠慮しないで食べるかしら」ニコニコ
「(そ、そんな顔されたら……)い、いただきます…」パクッ
「どうかしら?」
「(に、苦…でも甘い……どうやったらこんな風に作れるんだ…?)」
「……お、美味しくなかった…かしら?」ウルウル
「!…お、美味しいよ…」
「よ、良かったかしら…」
「きゃー!猫耳カナ可愛いー!」
「み、みっちゃん…このカチューシャ取っていいかしら…?」
「待って!今カメラ持ってくるから!」タッタッタッ…
「こんにちは」
「あ…い、いらっしゃいかしら…」
「……その耳は?」
「えっと…いろいろあって……そ、そんなに見ないで欲しいかしら…」
「……………」
「遅れてゴメンねー!……って、カナー?何処行ったのー?」
「金糸雀、朝だよ」
「んー…むにゃむにゃ…」
「…ほら、起きて」
「卵焼きぃ…かしらー……」
「……………」
チュッ
「ん…?……んー!?」
「はっ……おはよう、金糸雀」ニコッ
「い、いきなり…き、キスなんて、卑怯かしらー!」
「ふふ、起きない君が悪いんだよ?」
「朝御飯、じゃなくて昼御飯出来てるよ」
「い、今行くかしら」
「「いただきます」」
「やっぱり、あまぁい卵焼きは最高かしら~」
「僕はそんな金糸雀の表情が最高だよ」
「は、恥ずかしい事言わないでほしいかしらぁ…」
「でも、やっぱり夜のあの表情の方が……」
「わー!何も聞こえないかしらー!!」
「今日は予定とかあるのかしら?」
「うん。午後から部活なんだ」
「そ、そう……ボソッ…くんくんの映画、一緒に見に行こうと思ったのに……」シュン
「あ、もしもし、今日体調が良くないので…」
「ず、ズル休みは駄目かしらー!!」
「一日くらい良いって。理解ある先輩で良かったよ」
「で、でも…大丈夫なのかしら…?」
「金糸雀とデート出来るなら、海外にいても戻ってくるよ」ニコッ
「で、でででデートぉ!?か、カナはそんなつもりじゃ…」
「さ、着替えて行こうか。あ、着替え手伝おうか?」
「い、いいかしら!セクハラはんたーい!!」
「じゃあ行こうか」
「あ、朝から盛り過ぎかしらぁ…」
「すっごい混んでるかしら…」
「日曜日だからね。そこの店で時間潰そうか」
「そうするかしら」
「ご注文はお決まりですか?」
「苺パフェとチョコレートケーキ、バナナクレープとオレンジジュースひとつずつ!」
「紅茶をひとつ(なんでそんなに食べられるんだろう…)」
「お待たせ致しました」
「頂きますかしら!」
「……よくそんなに食べられるね…」
「甘いものは別腹かしら~!」パクパク
「ごちそうさまかしら」
「……あ、クリーム着いてる」ペロッ
「!?、な…ななな…!!」
「やっぱり甘いねー」
「もうすぐくんくんが始まるかしら…」ドキドキワクワク
「(クスッ…可愛いなぁ…)パンフレット買ってくるね」
「えっと、売り場は…」
「真紅ぅ、早くしないと良い席取られちゃうわよぉ?」
「待って水銀燈!おこづかいの関係でキーホルダーが一個しか買えないの!アザラシの着ぐるみを着たくんくんか、イルカの着ぐるみを着たくんくんか……決められないわ…!」
「…二人も来てたんだ」
「あらぁ、蒼星石。貴方がくんくんを見に来るなんて意外ねぇ」
「金糸雀とデート中でね」
「ふぅん。熱々ねぇ」
「そっちは真紅と?」
「まぁねぇ。必死に選ぶ真紅も可愛いわぁ…」クスクス
「……相変わらずだね。でも後十分も無いよ」
「あらいけなぁい。真紅ぅ、行くわよぉ」
「待って頂戴!くんくん!くんくーん!!」ズルズル
「僕も早くパンフレット買って来よう」
「ただいま」
「遅い!もう始まっちゃうかしら~」
「ごめんごめん。真紅と水銀燈に会って」
「二人も来てたかしら?…あ、始まったかしら」
『これは…ちくわを使った巧妙なトリックだったんだ!』
「くんくん…素敵かしら…」
「…、……」ムッ
「!……な、何してるかしら…?」
「…別に」サワサワ
「ふ、太股…擽ったいかしらぁ…」
「………」サワサワ
「あ、あぅ……」
「なんであんな事したのかしらー!?」
「…何となく」
「な、何となくって…」
「金糸雀だって感じてたじゃないか」
「そ、それはそれよ…(明らかに不機嫌かしら……どうしてかしらぁ?)」
「………」
「………」
「(き、気まずいかしら…)」
「………」
「(…と、とにかく…あれを渡さないと…)そ、蒼星石…」
「…何?」
「えっと……そ、そこの公園に……」
「…うん」
「…どうしたの?」
「えっと…その………これ…」スッ
「…これって…くんくんキーホルダー?」
「今日は…付き合ってくれて、ありがとう…。だから…お礼かしら…」
「……………」
ギュッ
「そ、蒼せ…?」
「…ありがとう。嬉しいよ」
「……蒼星石」
チュッ
「!…」
「えへへ…されてばっかりじゃあれだし…たまにはカナだってやるかしら」
「……金糸雀の気持ち、よく分かったよ」
「…へ?」
「今夜は寝かせないからね?」ニコッ
「ちょ、ちょっと待つかしら!どういう事かしらぁ!?」
「あ、たまには金糸雀にされるのも良いかなぁ」
「そ、そっちの意味じゃないかしらー!!」
金「え?え?何するかしら~蒼星石」
蒼「大丈夫だよ・・・痛くしないから」
金「ふえっ、ドール同士で・・・そんなことしちゃダメかしら」
蒼「翠星石も真紅もみんなしてるよ?してないのは金糸雀くらいだよ」
金「で、でも・・・あんっ・・・」
蒼「すぐ気持ちよくなるから・・・・」
うあぁぁぁぁ俺にはカナは汚せないよぉ!!!!11
蒼「金糸雀、バイオリンの引きかたを教えてくれないかい」
金「あら蒼星石、めずらしいかしらー。カナに任せるかしら」
蒼「こうかな?」
金「違う違うこうかしらー」
蒼「あはは、むずかしいな…。…金糸雀、指綺麗だね」
金「な、なに関係ないこといってるかしらー」
蒼「それにいい匂いだ…。バイオリンは巧くできないけど」
金「わ、わ、わわ!」
蒼「君は巧く弾ける…」
金「やめ、ん…やめるかしら…」
蒼「ほら、いい音が出てきた」
「もうすぐお昼かしら!お昼ごはんはお砂糖たっぷりの卵焼k」
「冷やし中華ね」
「えー!?」
「朝も食べたでしょ?これ以上食べたら糖尿病になる」
「でもぉ…」ブー
「……糖尿病で僕より先に死んだら許さないよ?」
「! か、顔が怖いかしら……ついでに近いかしらぁ……」
「冷やし中華で良いね?」
「わ、分かったかしら…」
「そんなにすねないの。金糸卵多く作ってあげるから、ね?」
「! ありがとかしらー!」ギュッ
「(か、可愛いすぎる…!)」
「あぅ……く、擽ったいかしらぁ……」
「我慢して、ね?」
「ひ…あ………痛…!」
「此処?」
「っ……い、痛いかしらぁ……」
「すぐ慣れるよ」
「い……あっ…―――!!」
「いったいかしらぁぁぁ!!」
「痛いって事は何処か悪いんだろうね。健康第一だよ?」
「ぐすん…足つぼマッサージなんて大嫌いかしらぁ~…」
うん、すまない
足つぼマッサージなんだ
「今日は一日中雨だったかしら……つまんない」
「でも、雨は大地に潤いを与えてくれる…。それに、雨が降らなければ水も無いよ」
「そ、それは分かってるけど……おうちの中より、お外で遊ぶ方が楽しいかしらぁ…」
「……じゃあ…おうちで出来る、夜のお遊びでもしようか」ニコッ
「い、いいかしら!遠慮す……ひゃ…!」
「……くしゅんっ…」
「ん、大丈夫?」
「うぅ……何か寒いかしら……」
「今日は雨降ってたしね。…おいで、」
「……うん……あったかい……蒼星石の匂いがするかしら……」
「ふふ、そう…?」ギュッ
「ん………」ギュッ