みつ×のり
み「こんにちわー。ジュンジュンいるー?」
の「あらみつさん、いらっしゃい。でもジュン君は図書館に勉強に行ってるのよ…」
み「そう…新しく出来た服見てもらおうと思ったんだけどな」
の「どうもすいません」
み「そうだ! のりちゃん、この服見てみて!」
の「え? 私が?」
み「ジュンジュンのお姉ちゃんだから見る目はあるはずよ! さあ!」
の「…じゃあ、見るだけでも」
の「…人間サイズの服ですね。みつさんにしては珍しいかも…」
み「のりちゃん、ちょっと着てみてくれない?」
の「え、私が?」
み「人が着なきゃ分からないもの」
の「そうですけど…分かりました」
の「すごい、手作りとは思えない…おかしくないですか?」
み「うん! 我ながら良く出来てるわ! 良く似合ってるわよ!」
の「本当? …でもサイズもピッタリ…よくここまで合わせられましたね」
み「え? ああ、のりちゃん一般的な体格だし、たまたまよたまたま!」
の「そう?」
み(…のりちゃんの事を考えて作ったなんて、恥ずかしくて言えないわ…)
の「お風呂借りました、いいお湯でしたよ」
み「そう、よかった。はいアイス(練乳入り棒アイス)」
の「わぁ、ありがとうございます」
アイスを噛むと中から練乳が流れ出した。
の「あっ、練乳が服に掛かっちゃった」
み「っ!」
の「服がベタベタ…ちょっとティッシュを…。みつさん?」
み「いい、いいわその姿! とっても興奮するわ!」
の「え、えぇ?」
どこからともなくデジカメを取り出しのりのその姿を連写し始めた。
の「ちょ、ちょっと止めてください!」
み「すっごくそそられるわその姿! もっといやらしい目をしてこっち向いて!」
の「な、何言ってるんですか!」
み「ほらほら、もっと大人っぽく!」
の「止めてくださいってばー!」
「あ…」
あるビルのショーウィンドウの前でのりの足が止まった。
それに気付き、みつも足を止める。
「どうしたの?」
「いえ、これが気になって…」
のりが指差す先には、ショーウィンドウに飾られたウェディングドレスが幾つも展示されていた。
それで合点がいったようにみつは頷く。
「…ああ、今ジューンブライドだからね」
「ええ、やっぱ素敵だなって思って」
「ふーん…憧れる?」
「そうですね、憧れますね」
「のりちゃんはどんなのがいいの? フリフリのーとか、キラキラしたのーとか」
「うーん…白がいいですけど…他はまだ特に決まってないですね」
「そうなんだ。今はまだ良いけど、もう少したったらどんなのが良いかイメージ固めといてね」
「え? 何でですか?」
「何でって…決まってるでしょ?」
一旦そこで区切って、笑顔でのりの方を見る。
「私がのりちゃんのウェディングドレスをデザインするからに決まってるじゃない」
「あっ…はい!」
みつに言われて、のりは満面の笑みで頷いた。
そんなデートの一コマ。