15-97「妹佐々木」

「妹佐々木」

さて古泉、解説しろ

「毎日毎日佐々木さんといちゃついてるから涼宮さんが危機感覚えてそーいうふうにしちゃったんじゃないですか?
 っていうかまた閉鎖空間があるんで失礼します」

古泉は超常現象担当解説役としての勤めを果たした後ハルヒ担当エスパーの職務に戻っていった。
やけにぼろぼろで肩で息をしていたのはここのところ閉鎖空間が頻発しているかららしい。
今もたった一行と少しの解説のために閉鎖空間から飛んできたらだとか。
やれやれ、ハルヒの奴は何がそんなに不満なんだか。
とはいえ今はそれはどうでもいい。
とりあえず現状確認だ。
朝起きたら佐々木が妹になっていた。
以上。
って言うか短いなおい

「くくっ、涼宮さんも面白いことやるもんだねぇキョン。いや、兄さん」

100%の確率で中心人物になってる俺の身にもなれ。
ていうか今までの経験からするとお前のポジションは大抵何事も無かったかのように妹をやっているはずなのになぜお前は普通にしている。
あと兄さんは止めろ、見知らぬ属性が開拓される。

「巻き込まれる苦労においてはわずかばかりの同情とある程度の羨望をあげるよ。
 僕にも親友としてのの記憶も妹としての記憶もあるのは涼宮さんと似た力をわずかばかりでも持ってるからじゃないかな?
 くっくっ、いいじゃないか兄さん。昔からそう呼んでいた、という設定みたいだしね」

俺と同じ行構成で完璧に質問に答えるな。
設定って何だ、というかなんで同じ部屋にいるんだ。

「ふむ、君には兄妹としての記憶は無いのか。それはだね、兄さん、僕らに個別の部屋が与えられていないからだよ」

おいおい、あっちの妹は自分の部屋持ってるじゃないか。

「そこも改竄されてるね、妹ちゃんは両親と同じ部屋で寝てるから自室は無いんだ」

やれやれ・・・・・・まぁハルヒが満足すれば直るんだろ。
急ぎで治さなきゃならない事態じゃないみたいだしとりあえず学校行くか。

「そうだね、兄さん。じゃあ今日も自転車の後ろに乗せてくれ」

ん?学校違うんじゃないのか?

「いや、同じなんだよ。実は僕かなりのブラコン設定みたいでね、兄さんと同じ学校に行きたがったんだ」

まじか。

「まじさ、ついでに言うと双子の妹みたいだから学年もクラスも同じなのだよ」

・・・・・・やれやれ。
その後のことはざっと解説するだけにとどめることにしよう。
とりあえず接し方は苗字で呼んでいたのを名前に帰るだけでよかったのでたいした苦労は無かった。
違いといえば佐々木が妙に俺にくっついて来たことくらいか。
何故か聞いてみたら「僕はブラコンなんだよ、だからこれが普通なのさ」とか言ってたな
直そうにも直し方が解らないし、実害もないので1月ほど放置していたらいつの間にか直っていた。
理由はよく解らない。
理由といえば古泉が日に日にボロボロになっていったのは何でだろうな。




「今回のことは涼宮ハルヒのみが原因ではない。彼女を彼の血縁者にと願ったのは確かに涼宮ハルヒだがその願いの中に
 いくつかの改竄が見られる。彼と彼女が同室であったり双子の妹で同学年同クラスだったのがその一例と思われる。
 涼宮ハルヒの願った願いを捻じ曲げるということは情報統合思念体でも不可能。
 出来るとするならそれは涼宮ハルヒと同等の力を持った者だけ。
 改変の効力が消滅する直前に戻そうとする力と固定しようとする力のせめぎあいが合ったのも恐らくそれが原因。
 それが可能な能力を持った人物は1人しかいない、つまりもう1人の犯人は・・・・・・」


あー長門、いいじゃないか治ったんだから。




「・・・・・・そう」

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最終更新:2007年07月22日 21:18
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