69-568『バレンタイン症候群β』

69-154『チョコレート症候群』続編
※ポンジーいじめのβ。攻め、エロ佐々木注意

バレンタイン。最後にチョコを貰うのは佐々木。17年生きて初めて貰う本命チョコ。きっとどれよりも味わい深くなるだろう。俺の部屋のベッドに腰をかける佐々木。
「これが僕の本命チョコだよ。」
佐々木が取り出したのは、リップクリームの筒。
「……まさか、お前がこんなコテコテで来るとは。」
「定番というものは、使い古されているからこそ定番だと言えるのさ。」
佐々木がニヤリと笑う。
「そして、それは起こり得ない。……だからこそしてみたい。キミはそう思わなかったかい?」
……全くだ。漫画などの定番、リップクリーム形のチョコ。甘い口唇を舐めるのは、定番だ。定番だが起こり得ない。何故か?そんなキモい真似をする女はいないからだ。
妄想の定番、そして即物的な男の悲しい産物。それがリップクリーム形のチョコ。
「くっくっ。」
佐々木は、リップクリームを俺に塗る。……何故?WHY?どうしてだ?!
「知っているかい?チョコは、かつては媚薬として活躍していた事実を。」
佐々木の目が邪悪に光る。ま、まさか……。佐々木がベッドに俺を押し倒した。ち、ちょっと待て、佐々木!それじゃ逆だアッー!

「んっ!ぐぅぅう゛!む゛ヴうう゛!」
「んっ……ぷぁ…………キョン……」

きんぐ☆くりむぞん

……こうして俺のバレンタインは終わりを告げた。貰ったというか奪われたような気がするのは何故だ?
そういや、妹がパンジーを持っていた。どういう経緯を辿ったかは知らんが、藤原はダメだったようだな。
「キョンくんと佐々木お姉ちゃんから、チョコの匂いがするー。」
変なモンに目覚めちまいそうだから、チョコは暫くいい。俺は佐々木に耳打ちした。
「ホワイトデー、覚悟してやがれ。」
佐々木はニヤリと笑うと、耳に吐息を吹き掛けながら言った。

「三倍返しで頼むよ。」

END

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最終更新:2013年04月01日 01:31
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