佐々木さん、夏の雲は何に見える? の巻
キョン「相変わらず暑いな佐々木。せめて喫茶店か図書館にでも入らんか。
勉強すると確約はできんが、アイスコーヒー代くらいはおごるぜ」
佐々木「いや、そうでなくともSOS団で出費が多い君の懐に、これいじょうのダメージを
与えるのも忍びない。それに今は宿題を片付ける学生で図書館は満員だよ。
冷房にあたり続けると健康によくないし、今日は日陰でのんびりしないかね」
キョン「まあそれでもいいが。せっかく夏休みに呼び出したんだから、遊園地とかプール
とか言うのかと思ったぞ」
佐々木「そういうのは涼宮さん達に任せるよ。いつもいつも行楽地にお出かけじゃあ、
君も疲れるだろう。僕は地味に散歩で十分楽しめるよ。中学の時だって、そうだっただろう」
キョン「意外だな。風があるせいか、木陰はかなり快適だな」
佐々木「だろう。日本は昔から、こういった一抹の涼を取ることで、夏をしのいできたんだよ。
これに風鈴の音があればなおいいのかもしれないね。
まあ、エアコンの室外機がたちならんだヒートアイランドの現在では、それだけではたちゆかないけれど。
……ああ、大きな入道雲が流れていくよ。今日もよく晴れている」
キョン「そうだな。なんか独特な台形してるな、あれ」
佐々木「あえて言うならば、長く伸ばしたウエディングドレスの裾と言ったところかな」
キョン「うーん、俺には富士山がひっくり返ったようにしか見えないなあ。
想像力あるな、佐々木」
佐々木「君のたとえの方が突飛さでは上だろう。じゃあ、その隣のはどうだい」
キョン「あれは一目瞭然だろう。顔面にパンチくらって突き抜けてしまい、大ダメージのアンパンマン」
佐々木「……せめて平凡にドーナツとか言えないものかね。僕はエンゲージリングと見立てておこうか」
キョン「じゃあその上のはどうだ」
佐々木「花束。他のと合わせると、新婦のブーケといったところかな。
ちょっと僕にしては、メルヘンチックに過ぎるかもしれないね。ふふ」
キョン「そうでもないと思うぜ。ま、たまにはいいんじゃないか」
佐々木「お、おや、君にしては珍しいね。じゃあ珍しいついでに、君の見立ても伺おうか」
キョン「んー、新人がテンパって、山盛りにしすぎて収集がつかなくなったアイスクリーム、かな。
そうだ佐々木、アイス食おうぜ。途中でソフトクリーム屋見かけたの思い出した」
佐々木「やれやれ。冷たいものばかり食べると夏バテになると、ご母堂から注意されたばかりだろう」
キョン「だめか? 結構うまそうだったぞ、アレ」
佐々木「全く。君は時々妙に子供っぽい振る舞いをする。敢えてわかってやっているのなら
噴飯ものだが、本気で無意識なだけに手におえないところがあるね」
キョン「高校生でもアイスくらい食うさ。まあ、妹に多少影響されてるところがないとは言わんが」
佐々木「ああ、まさにその切り替えしだよキョン。全く、君は難攻不落の要塞なみだね」
キョン「よくわからんが、食うんでいいんだな」
佐々木「そうだね。そういうことにしておいてくれたまえ。僕は……」
キョン「ラムレーズン。確かお前の好みはそれでよかったよな」
佐々木「……全く君ときたら。そのとおりさ。忘れずにいてくれてうれしいよ、キョン」
ネタがないのでだらだらと書いてみてダラダラと終わる。
最終更新:2007年08月14日 10:35