10-387「僕は、ここにいる」

 なぜ私はここにいる?
 きっかけは何だ?
 ・・・これは、ええと学校の校庭・・・象形文字?
 「私は、ここにいる」
 これが、スイッチか。
 ああ、我が半神よ、君はここから・・・。
 だから、私は生まれたのか?
 くっくっ、ああ、色々と繋がったよ、なるほど。
 「地ならし」・・・だけじゃないな、もしもの時のバックアップ・・・あるいは可能性のひとつか。
 ・・・おや、世界の改変が可能なのか。
 ならば、私が主になることも・・・くっくっ。
 おもしろい、おもしろいよ、これは。
 君のあの奇矯な振る舞いはこのためか。
 唯我独尊でありながらも溢れる優しさ。
 自らが生まれるための行為でありながら、それによって押しつぶされるモノたちへ反逆の機会を用意しておくとは。
 またひとつ、君の愛らしさを知ることができたよ。
 よろしい、ならば勝負だ。
 どちらが世界の主となるか。
 もっとも、私がそう決意するのも世界創造の一部かもしれないがね。
 それでも抗わせてもらおう、それが役目なのならば。
 君は私が勝利することを許しているのだからね、これは公正な勝負だ。
 勝てる可能性は十分にある、くっくっ。
 ええと、それでは私自身を再構成しようか。
 このままの記憶と能力を保ったままなら勝利は簡単なんだが、君はそれを望んでいないだろうし、こちらとしてもおもしろくなさそうだ。
 ゲームには一定のルールが必用だからね。
 では、私をこの世界に割り込ませようか。
 ふむ、個人情報はこんな感じで、彼女と交差するタイミングはこんなものかな?
 ええと、名前は・・・今日は七夕か。
 七夕と言えば、笹の葉に願い事か。
 じゃ、笹の葉から・・・佐々はちょっとマイナーだから、無難なところで佐々木かな?
 よし、これで介入、改変すべき情報に抜けは無いね。
 それでは、ゲームスタート。

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最終更新:2007年10月27日 10:33
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