佐々木団の会合にて。
「藤原」
「なんだ」
「君に尋ねたいことがあるんだが」
「言ってみればいい」
「未来人は、現代人に比べて生物学的見地から見て進化した存在と言えるのかい?」
「何?」
「君の話を聞く限り、人類の叡知の結晶とも言える科学技術は飛躍的な進歩を遂げているようだが、それと並行して、ホモ・サピエンス……すなわちヒトそのものも生体として進化しているのか、ということさ」
「ふん…まあ、そういう意味では大きな進化はないな。ただ…」
「ただ?」
興味深そうな視線を送る佐々木と橘をチラリと見て、藤原は続けた。
「女の胸囲の平均値は大幅に上昇したようだ。僕が現認する限りにおいては」
「…………」
「…………」
「橘さん、彼を私の内面世界に放り込んできてくれないかな」
「了解なのです」
最終更新:2007年10月27日 10:34