結局俺は佐々木やハルヒと同じ大学を受験したが見事に滑り、仕方がないので地元の二流大学に進学した。
奴らと俺の学力の差があり過ぎるのは解ってはいたがな。
ハルヒには受からないと死刑やら言われたが、俺の落ち込んでいる姿をみて最後は渋々許してくれたと思う。
長門や周防は最後の情報爆発後行方不明になり、古泉と橘はなんの因縁かは俺にも解らないが付き合っているみたいだ。
お互いに意識しあっていたのだろうよ。この前会った時。
確か…橘のお腹が大きくなっていたのは気のせいだろう。いや絶対気のせいさ
少し話が脱線したみたいだ。俺が受けた大学に一緒に行くのは谷口やクラスの数人、だから淋しいとは思わないが…
春、入学式、そして柔らかな日差し…新入生には希望の光。季節を感じさせる木の芽も膨らむ今日この頃。
俺は谷口と待ち合わせしている場所へと向かっていた。
前を見ると佐々木がいた。俺をみると100000スマイルで微笑みかける
信じられない光景だった。佐々木は国立呑み受験したはずだし、しかもハルヒと同じ大学だった。
「おはよう、キョン。急がないと入学式に遅刻しちゃうぞ」
俺は夢を見ていると思い頬をつねってみると、痛い…どうやら、本当のようだな。
「くっくっ、実は内緒でここの推薦で来ることにしたのだよキョン。だだ涼宮さんには内緒だがね」
お前なあ、わざわざレベル落として、お前考えている?
「なんともったいない。しかし何故こっちに来た理由が解らないぜ?向うなら、いい就職につけるのに」
すると佐々木は俺の腕を取りながら、理由を言った。
「あ、あ、アレだよ。キミの御母堂にお世話を頼まれてね。仕方がなく…なのさ
それに高校時代の教訓をいかすためにね!離れていれば意識してもらえると思ったら
でもキミは違かったし…」
後半は小さい声で何を言っているか解らなかった。でも俺の親の言い付けで人生を決めて良いものか?
「まっこれから四年間宜しくな!佐々木」
「うん、相変わらずニブチンなんだね。これからは時間が僕に味方してくれるはずだからね」
ますます意味深な事を言うが俺には理解できなかった
しかし、この数秒後の事だった。ある人物が俺たちを見つけると全力疾走で向かって来たのだ。
「ゼイ…ゼイ…ちょっと待ちなさいよ!このよくも騙したわね!この泥棒猫」
肩で息しながら、喋っている女
我が敬愛する団長涼宮ハルヒ!髪型は変わっていてカチューシャはやめてポニーにしている。
後に佐々木に聞いたのだが…
実は話の経緯はこうだ。佐々木もハルヒも俺が国立がダメになってから推薦でここに大学に来ることに決めていたらしい。
だから渋々許してくれたのだ。俺と同じ学校でいいのか?二人とも…
ハルヒは佐々木を牽制する為に一計企んだ。一緒に勉強をしましょうと騙して
佐々木を国立に行かせようとしたが、どうやら二人してお互いに同じ事を考えていたようである。
結果必然にこうなったのだ。
やれやれ憂欝な四年間になりそうだ。