俺は受験に失敗し浪人生活を余儀なくされた。
予備校に通っているだけでは成績が上がらないと母親は判断して
中学の頃によく俺の勉強を見てくれた佐々木に家庭教師を頼んだそうだ。
そして今日も佐々木は俺の家庭教師に来ている。
「キョン、今日帰ってきた予備校の模試の結果を見せてくれないか?」
佐々木に模試の結果を渡すと検証し始めた。
「国語の現代文が満点だが、キミはいつもこんな点数が取れるのかい?」
「いつも満点じゃないが、大体9割近くは常に取れている。小説はほぼ毎回満点だ。
長門の表情を読むのに比べれば、登場人物の心理的描写なんて簡単なもんだ。」
「そうかい、ちょっと安心したよ。勉強が出来ない子には問題の意味が理解できない子が居るのさ。
キミは読解力はあるからその心配はなさそうだ。僕としてはその読解力が現実の人間にも・・・」
何やら佐々木が溜息をついてる・・・。俺の成績はそんなにやばいのか・・・
「僕が家庭教師に来る日は数学と英語を重点的にやろう。
理科系と歴史系は僕が高校の時に作ったまとめノートを渡すから自分で勉強してくれたまえ。
2週間に1回理科と歴史系はテストをするよ。」
「今日は俺の家で夕飯を食べていかないか?
うちの母親がいつもの様に4人分の料理を作るつもりで準備していたそうだが、
親父が急遽飲み会らしくて困っているんだ。それでな、もし佐々木が良ければ・・・。」
「キミのお袋の味を僕も覚えておきたいと思うから有難く頂く事にする。」
「ん、どうして俺のお袋の味なんて覚える必要があるんだ?そんなに俺の母親の料理は美味いか?」
佐々木は大きな溜息をついている。何でだろうね
最終更新:2007年11月24日 09:41