27-463「キョン一家の会話」

キョン「さて、特に何もない日曜日の締めくくりとしてほんのささやかなイベントである我が家の夕食について話そう」
キョン父「我が家の本日の夕食は、全国のお子様に大人気。嫌いなやつは別にかまわん。カレーライスである」
キョン母「さて、このカレーライス、見事な濁り具合である。世界中の不平不満、とまではいかないでもこの国のストレスを軽く水で溶いたような風にも見えないでもない」
キョン「しかしこのカレータイス、大した人気である。それはきっとこのそこの見えないルーの中に、まるでパンドラの箱のように母親の愛情が隠し味程度に入っているかも
    しれないし、そうでもないかもしれない」
キョン父「しかし我ながら随分といやな例え方をしていしまったと思う。これで当社日三倍程度は食べづらくなったかも知れない」
キョン母「では、どうしたらこの夕食の王様カレーライスをおいしくいただけるのだろうか?寒いところで食えばいささかおいしくいただけるのではないだろうか?」
キョン「そこらへんはロシアでもアラスカでもいって自分で確認してほしい。しかし確認するまでもなく気まずい食事をとることができる場所を俺はしっている。
    紹介してほしければ俺のところにこい」
キョン父「しかし、延々とカレーについて脳内談義をしたところで特に何か得るものがあるわけでもなく、目の前のカレーがただただ倦怠期の新婚夫婦のように
     色落ち、冷めていくだけだ」
キョン母「さて、なぜこうもたかがカレーについてこだわるのかというと。こんな言い方はカレーに失礼であるが、いや、カレーに人格がないのだが。まあいい、
     そのエピソードを紹介しよう」
キョン「実は、昨日某友人宅でカレーをおいしくいただいているのである。カレーと言っただけでもう分かる人にはお分かりになるだろう。そう、あの我らがSOS団
    影の一番の功労者。長門である」
キョン父「皆の者、こういう経験はないだろうか?義務教育のころ、給食で出されたものと夕食がまったく重なってしまうというちょっとした奇跡と呼ぶにはあまりに
     くだらない偶然を」
キョン母「ちょっぴり残念な気持ちと、その偶然の出来事に面白さを感じてしまう。よく複雑な心境になったものだ」
キョン「しかし今の俺はその程度で一喜一憂したりはしない。宇宙人襲来、超能力者との邂逅、未来人との遭遇に比べたら、なんてことないものである。
    むしろカレーと比べる時点で朝比奈さんに失礼である」
キョン父「しかし、そういうときにも対処法がある。それは食べ比べることだ。もちろん、主観的であるので、どっちがおいしいかではなく、どっちが自分の
     好みかということになるんだが」
キョン母「この対処法はなんにでも使える、たとえば・・・と、例を挙げる必要もないだろう、ましてやそんな大げさな話ではない。しかし、我が息子が
     女性に対して吟味しているのではないかと心配になるときもある」
キョン「いや、それはない。信じてくれ。作者が悪いんだ」
キョン父「ほんとうにそう言い切れるだろうか?我が息子の周りには美人が多いときいている。うらやましいものである。その運を10分の1でいいから
     俺と谷口のせがれに分けてほしい」
キョン母「なんて、軽いジョークを飛ばしていると、来るべき時は訪れた。まさにこのカレーが絶望の色に染まるときが来たのだ。まったく、神様でもないのに
     比喩が現実になるとはな。やれやれ」
キョン父「ひげぶっ!!!」
キョン妹「おかわりー!!」


佐々木「あの家は僕にもよくわからないんだ・・・」

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最終更新:2008年01月13日 11:04
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