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日記その十九 姫たちの輪舞曲 - (2009/05/05 (火) 10:44:49) の1つ前との変更点
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試合開始より00:27
現在脱落者015名
バトルロイヤル開始よりおよそ三十分
現在、ミコとユーナの指揮をとっている俺である
「ねー、ご主人さまー。ノアねぇ大丈夫なのかなぁ…」
人差し指同士をツンツンとつき合わせながら上目づかいのミコが俺にそう問うてきた
「なぁアニキ…いくらアタシ達の指揮に回ったからって姉さんとの通信を一切断ち切っちまってよかったのか?」
ユーナもさっきからそわそわとしている
なんだかんだで二人ともお姉ちゃん子だからな…心配なんだろう
「ああ、お前らの指揮に回るんならこの方がいい」
「なんでさ?」
「お前らのほうに気を配りながら出す俺のアドバイスなんてな、アイツにとっちゃ必要ないのさ。それどころか下手すると集中の邪魔になりかねんし」
それ位のレベルなんだよアイツは…
「はぁ…やっぱりノアねぇってば、ご主人さまの信頼度抜群だよね~。正直、羨ましいなぁ……」
ミコが溜息ながらにそんなことを口にする
「あれだよな、離れていても心は通じ合ってるってやつ?」
ユーナも半ば呆れ気味といった感じで…って何を好き勝手言ってくれていやがりますかこのお嬢さん方は!
「何言ってやがる、俺はただ客観的事実をだなぁ…」
「へー客観的事実ですってさ」
「どうだかねー」
こ、こいつら…
「あのなぁお前ら…それに今は翡影達がついてんだ、頼もしい限りってもんだよ。な、赤丸?」
ユーナのリアウイングユニットにサポートとして付いているプチマシーン弐号の赤丸
ホントは彼もノアの頼もしい護衛役の一人だが今はユーナの相棒役である
「は!主にそのように仰って頂き誠に光栄極まれり候…彼の若輩どももそのお言葉を聞けばさぞや喜びましょうぞ…」
うん、相変わらず渋いっすね赤丸さん…
「さてと…ほんじゃまぁ、ほかのメンツと合流急ぎますかーねってなもんだ」
第一目標はレイアとの合流
レイアがやられちまったら本末転倒だからな
その次に見方陣との合流
個人プレーよりもこちらも数を組んでいくほうが有利であることは間違いない
この二つの条件をクリアできれば後はまぁ…何とかなるだろうさ…
「ん?……お!?おおおおおおおおっ!?あ、アニキ、アニキアニキ!!」
「ど、どうしたユーナ、いきなり慌てだして…」
「そ、それが…脱落者カウントがものすごい勢いで増えてくんだけど…」
んーどれどれ…あー確かにユーナの言う通り
30…35…37…とカウント数がいきなり上がってきた
なるほど、あいつ等が動き出したってことか…
試合開始より00:45
現在脱落者043名
「ふぅ…流れは止まったか…」
横一文字に振り抜いた後、愛刀の≪菊一文字則宗≫を鞘におさめる
ひ、ふ、み………六人か。調子を確かめるにはちょうど良いくらいの数だったな
「御苦労様、調子は良さそうね冥夜」
主の言葉通り今日の私は好調子のようだ
「ああ、なかなかのものだ」
「ふふっ、最近お熱のノアールさんと同じ戦場にいるせいかしらねぇ?」
またそんなことをいう…
「やめてくれ主、手前と主を一緒にしないでもらおうか」
「あらあら、冷たいのね………右から来るわよ?」
主の声に私はただ抜刀するのみ
そちらを向かずともそれだけで相手の攻撃を防ぐことなど今更ながらにたやすい事となっている
「っく…こっ、こいつ…」
相手は標準装備のジルダリアであった
私に攻撃を受け止められたためいったん間合いを取ろうと後方に跳躍する
私から離れて手に持ったモルートブレイドの柄を握りなおすジルダリア
「なんだって…こいつは…」
「ま、マスター、如何なさいま…!?」
「手前の前でのんびり御喋りとは…なめられたものだな」
「なっ!!?」
リアウイングのバーストで間合いを一瞬で詰める
私の前では多少の間合いなど無意味なんだ
まぁしかし、それはこうもやすやすと間合いに入れてくれるようなレベルの神姫に限るんだがな
「未熟さを噛締め落ちるがいい…これは手前から、せめてもの手向けだ」
「あ、あぅ…」
少しにらみを利かせると固まってしまったジルダリアの真ん前で≪菊一文字則宗≫を下段に構え袈裟掛けとともに彼女の脇を一足飛びで抜ける
「狼桜牙・弐式…」
私はもう一度≪菊一文字則宗≫を横一文字に振り抜いた後、鞘におさめた
その唾鳴りとともにジルダリアはパタリとその場に倒れこんだ
「く…黒き…狼…?」
唖然とするような彼女の主の声
「『緑色のケルベロス』と並ぶ…接近戦のスペシャリストと名高い…あの…」
「むっ……」
ノア―ル殿と並ぶって…光栄なような、少し悔しいような複雑な気分だな…
試合開始より00:56
現在脱落者044名
「はぁああっっ!!」
ランの気合と共に打ち出される一撃に相手のエスパディアは崩れ落ちた
標準装備とはいえどそのものの装甲の壁が厚く、接近戦向きの神姫であるがゆえになかなか苦戦を強いられた
しかしながら先日ノアちゃんより譲り受けた龍刀【紅蓮】の威力は様久である
まだまだ扱いきれてはいないであろうランであっても性能の高さに救われている面が見受けられる
「どうだ、ラン。やっぱりまだ…完全には扱えきれないか?」
少し心配になりランの様子をうかがってみた
こいつの場合、扱えきれなかったら『不甲斐無いです!!申し訳ありません!!』とか言い出しそうだしなぁ…
と、思ったが俺の思いは杞憂であった
振り向いたランの顔はイキイキとしていて透き通るような蒼い瞳は子供のように輝いている
「昴さん!!!」
「はいぃぃ!!?」
ランらしからぬ少し興奮気味の大きめな声に俺は少し驚いて返事をしてしまった
「これ!これ凄いですよ!!」
ブンブンと【紅蓮】を上下に振りまわすラン
「扱いきるなんてとんでもない…まだまだ不慣れで、それこそこの刀の10%も引き出せているかどうか…しかし!!それほどまでにこの刀は底が見えないんです!!なんて私の胸を躍らせ、ときめかせてくれるのでしょうか…」
【紅蓮】を掲げながらウットリとした眼でその刀身を見つめている…
「そ…そうか、かなり気に入ったようだな…よかったよ」
「はいぃ…これは…まるで恋に落ちてしまったような気分です」
うちの神姫は刀に恋してしまったようだ
どうしたものか
かなりインパクトのあるカミングアウトだなこれは…
試合開始より01:17
現在脱落者048名
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続きを執筆中
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試合開始より00:27
現在脱落者015名
バトルロイヤル開始よりおよそ三十分
現在、ミコとユーナの指揮をとっている俺である
「ねー、ご主人さまー。ノアねぇ大丈夫なのかなぁ…」
人差し指同士をツンツンとつき合わせながら上目づかいのミコが俺にそう問うてきた
「なぁアニキ…いくらアタシ達の指揮に回ったからって姉さんとの通信を一切断ち切っちまってよかったのか?」
ユーナもさっきからそわそわとしている
なんだかんだで二人ともお姉ちゃん子だからな…心配なんだろう
「ああ、お前らの指揮に回るんならこの方がいい」
「なんでさ?」
「お前らのほうに気を配りながら出す俺のアドバイスなんてな、アイツにとっちゃ必要ないのさ。それどころか下手すると集中の邪魔になりかねんし」
それ位のレベルなんだよアイツは…
「はぁ…やっぱりノアねぇってば、ご主人さまの信頼度抜群だよね~。正直、羨ましいなぁ……」
ミコが溜息ながらにそんなことを口にする
「あれだよな、離れていても心は通じ合ってるってやつ?」
ユーナも半ば呆れ気味といった感じで…って何を好き勝手言ってくれていやがりますかこのお嬢さん方は!
「何言ってやがる、俺はただ客観的事実をだなぁ…」
「へー客観的事実ですってさ」
「どうだかねー」
こ、こいつら…
「あのなぁお前ら…それに今は翡影達がついてんだ、頼もしい限りってもんだよ。な、赤丸?」
ユーナのリアウイングユニットにサポートとして付いているプチマシーン弐号の赤丸
ホントは彼もノアの頼もしい護衛役の一人だが今はユーナの相棒役である
「は!主にそのように仰って頂き誠に光栄極まれり候…彼の若輩どももそのお言葉を聞けばさぞや喜びましょうぞ…」
うん、相変わらず渋いっすね赤丸さん…
「さてと…ほんじゃまぁ、ほかのメンツと合流急ぎますかーねってなもんだ」
第一目標はレイアとの合流
レイアがやられちまったら本末転倒だからな
その次に見方陣との合流
個人プレーよりもこちらも数を組んでいくほうが有利であることは間違いない
この二つの条件をクリアできれば後はまぁ…何とかなるだろうさ…
「ん?……お!?おおおおおおおおっ!?あ、アニキ、アニキアニキ!!」
「ど、どうしたユーナ、いきなり慌てだして…」
「そ、それが…脱落者カウントがものすごい勢いで増えてくんだけど…」
んーどれどれ…あー確かにユーナの言う通り
30…35…37…とカウント数がいきなり上がってきた
なるほど、あいつ等が動き出したってことか…
試合開始より00:45
現在脱落者043名
「ふぅ…流れは止まったか…」
横一文字に振り抜いた後、愛刀の≪菊一文字則宗≫を鞘におさめる
ひ、ふ、み………六人か。調子を確かめるにはちょうど良いくらいの数だったな
「御苦労様、調子は良さそうね冥夜」
主の言葉通り今日の私は好調子のようだ
「ああ、なかなかのものだ」
「ふふっ、最近お熱のノアールさんと同じ戦場にいるせいかしらねぇ?」
またそんなことをいう…
「やめてくれ主、手前と主を一緒にしないでもらおうか」
「あらあら、冷たいのね………右から来るわよ?」
主の声に私はただ抜刀するのみ
そちらを向かずともそれだけで相手の攻撃を防ぐことなど今更ながらにたやすい事となっている
「っく…こっ、こいつ…」
相手は標準装備のジルダリアであった
私に攻撃を受け止められたためいったん間合いを取ろうと後方に跳躍する
私から離れて手に持ったモルートブレイドの柄を握りなおすジルダリア
「なんだって…こいつは…」
「ま、マスター、如何なさいま…!?」
「手前の前でのんびり御喋りとは…なめられたものだな」
「なっ!!?」
リアウイングのバーストで間合いを一瞬で詰める
私の前では多少の間合いなど無意味なんだ
まぁしかし、それはこうもやすやすと間合いに入れてくれるようなレベルの神姫に限るんだがな
「未熟さを噛締め落ちるがいい…これは手前から、せめてもの手向けだ」
「あ、あぅ…」
少しにらみを利かせると固まってしまったジルダリアの真ん前で≪菊一文字則宗≫を下段に構え袈裟掛けとともに彼女の脇を一足飛びで抜ける
「狼桜牙・弐式…」
私はもう一度≪菊一文字則宗≫を横一文字に振り抜いた後、鞘におさめた
その唾鳴りとともにジルダリアはパタリとその場に倒れこんだ
「く…黒き…狼…?」
唖然とするような彼女の主の声
「『緑色のケルベロス』と並ぶ…接近戦のスペシャリストと名高い…あの…」
「むっ……」
ノア―ル殿と並ぶって…光栄なような、少し悔しいような複雑な気分だな…
試合開始より00:56
現在脱落者044名
「はぁああっっ!!」
ランの気合と共に打ち出される一撃に相手のエスパディアは崩れ落ちた
標準装備とはいえどそのものの装甲の壁が厚く、接近戦向きの神姫であるがゆえになかなか苦戦を強いられた
しかしながら先日ノアちゃんより譲り受けた龍刀【紅蓮】の威力は様久である
まだまだ扱いきれてはいないであろうランであっても性能の高さに救われている面が見受けられる
「どうだ、ラン。やっぱりまだ…完全には扱えきれないか?」
少し心配になりランの様子をうかがってみた
こいつの場合、扱えきれなかったら『不甲斐無いです!!申し訳ありません!!』とか言い出しそうだしなぁ…
と、思ったが俺の思いは杞憂であった
振り向いたランの顔はイキイキとしていて透き通るような蒼い瞳は子供のように輝いている
「昴さん!!!」
「はいぃぃ!!?」
ランらしからぬ少し興奮気味の大きめな声に俺は少し驚いて返事をしてしまった
「これ!これ凄いですよ!!」
ブンブンと【紅蓮】を上下に振りまわすラン
「扱いきるなんてとんでもない…まだまだ不慣れで、それこそこの刀の10%も引き出せているかどうか…しかし!!それほどまでにこの刀は底が見えないんです!!なんて私の胸を躍らせ、ときめかせてくれるのでしょうか…」
【紅蓮】を掲げながらウットリとした眼でその刀身を見つめている…
「そ…そうか、かなり気に入ったようだな…よかったよ」
「はいぃ…これは…まるで恋に落ちてしまったような気分です」
うちの神姫は刀に恋してしまったようだ
どうしたものか
かなりインパクトのあるカミングアウトだなこれは…
試合開始より01:17
現在脱落者048名
「どう?孫市、レイアさんは発見できた?」
「いや、今のところはそれらしき姿やシグナルは感知できていませんな…」
私は孫市に指示を出しビルが密集した市街地エリアでビルの最上階に近い所に陣を構えさせていた
孫市にとって多数との近接戦闘はあまり得策ではない
紅緒にしては珍しく射撃…スナイピングを好む彼女にとっては移動しながらレイアさんや仲間と合流するよりかは一か所にとどまり彼らを発見したほうが生存率的にも良いのではないかと私は判断した
「はぁ…毎度ながらに持久戦でござるな…」
「仕方ないじゃない。あなたの特性から考えるとこれが一番無難な策よ」
孫市は怨徹骨髄が銃口の先についてい銃剣式になっている愛用の気炎万丈を肩に立てかけた
「“すないぱぁ”の宿命でござろうなぁ…分かってはいますが、ランスロットがこの戦場を駆けているときに手前は…と考えると…」
ワザとらしく爺くさい顔でため息をつく孫市
せっかくの可愛らしい顔なのにやめてもらいたい
「むぅ…姫様ぁ…たいくつでござるぅ…」
だからって急に可愛く本音を言われてもねぇ…
しかしどうやら彼女の我儘には答えてあげられそうだ
「孫市、よかったわね。御客様みたいよ?」
「むっ!!」
こちらに向かってくる敵影が2つ
飛行してくるがあれはユーナさんでも冥夜さんでもないようだ
となると今井さんの鷹千代さんの線も考えたがどうやらそれも違うようだ
「孫市、撃ち落とせる?」
「まぁやってみましょうぞ。元よりこの場で陣を構える前から飛行タイプとの戦闘は覚悟の上でありましたからな」
「しかし…あれは……ふっ」
孫市の口元が少し悪そうに歪む
「どうしたの?」
「どうやら新型のようで…悪魔型…軽装型でありましたか?“う゛ぁろーな”という“たいぷ”でござろう」
タイプ ヴァローナ
レイアさんやミュリエルさんのタイプ ストラーフの姉妹機として開発された新型…
「まだ私たちの経験したことのないタイプってわけね」
「これはこれは…姫君殿…確かに退屈しなくても済みそうですぞ!!」
孫市の放つ気炎万丈の銃声が辺りに鳴り響いた…
試合開始より01:32
現在脱落者052名
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続きを執筆中
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