武装神姫SSまとめ@wiki内検索 / 「〝無価値〟」で検索した結果
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〝無価値〟
【〝無価値〟】 恋に違法神姫を提供した謎の青年。年齢不詳で、無価値(ワァスレス)はコードネーム。 詳細不明の違法神姫グループに所属しており、オーナーに違法神姫を提供・貸与してそのデータを収集しているらしい。 一説では各関連企業や軍事企業とも繋がっていると言われているが真相は不明。 道化を自称し、神姫同士の戦いの場をセッティングするのを趣味としている。それはとても悪意に満ちた舞台である。 -
神姫狩人
...静真 氷雪 恋 〝無価値〟 桐沢 一真 篠房 留美那 登場MMS紹介 マルコ・ソロネス ベルゼヴァイス ハティ マオファ? サマエル? ブラッドバニー? シザーウイング? リッパーリング? クトゥルフオブナイン [[]] ご感想、ご要望やリクエストなどは、こちらへ 名前 コメント すべてのコメントを見る ... -
幻・其の十九 ~価値、そして代償~
「……どうして、ですか?」 「そうしないと、そもそもあなたは戻れないのよ。抽象的な話になるけど、ここは今、私とあなたが同時にいる事で、バランスがとれた状態になっちゃってる。どっちかが消えてバランスを崩さないと、どうにもできない」 「そんな……!」 「……気にすることなんかないわよ。初対面だし、私は一度死んでる。遠慮なく刺して頂戴」 確かに、生みの親ともいうべき存在ながら、イヴと私は今まで出会うことはなかった。でも、 「……そうしたら、あなたはどうなるんですか?」 「完全に消えるでしょうね。そもそもが、データの屑だし。文字通り跡形もなく、きれいさっぱり消えるはず」 「……」 「ああでも、運がよければ、あなたに私の記憶データが引き継がれるかもね。まあ、あなたは自分の物じゃない記憶に苦しむかもしれないけど」 いずれにせよ、本来生きているはずのイヴは、完全にいなくなってしまう... -
悪魔のような天使の笑顔
小さな冷たい鉄の塊を、ドアノブに差し込む。 がちゃり、と軋んだ音がする。 家の中は、暗い。 広さが重く押しかかる。 誰もいない家。わたし以外、誰もいない。 お父さんもお母さんも仕事でいない。帰ってくるのは夜遅く。 だから、私はひとりぼっち。 小学校でも、家でも、どこでも。世界でひとりぼっち。 テレビをつける。 テレビの光が、部屋を照らす。 流れてくる番組は、小さなロボットが戦うおはなし。武装神姫、といっただろうか。 クラスの子が自慢していたのを覚えている。 私には到底買えそうにない、高価なおもちゃだった。 テレビの中で、女の子とロボットが笑顔で話をしている。 ――――無性に、腹が立って。 わたしは、テーブルの上においてあった花瓶をテレビに投げつけた。 くだらない。 つまらない。 なにが、ともだちだ。ロボットのともだち... -
誇大妄想家
赤い月が天窓に浮かぶ屋敷の広大なエントランスにて、銀色の輝く番犬が月光に照らされて鋭利な牙を光らせた。 その牙の先には床から壁から角から天井からと縦横無尽に跳び回る黒色と紫色の不躾者。 不躾ながらも一筋縄では往生しない実力者であるらしく、青いツインテールの彼女は既に何本もの番犬の牙から逃げ切っている。 されとて犬達の戦意は意気揚々と怖れず止まらず諦めずの精神を以て不躾者を仕留めてみせんと空を切った。 金属同士が鎬を削り合う際の荒い音が西洋風の屋敷の中で舞い踊ってはそそくさと舞台の外へ立ち去る。 既に何百と繰り広げてきた無骨な音の舞踏会は、しかし一人の役者と力不足によって台無しにされようとしていた。 ほんの僅かな隙、それこそ高名な評論家であっても見逃すであろう奇跡の隙間を番犬の一本が通り抜ける。 不躾者が自身の失態に気付いた時にはもう遅く銀色をした牙に腕一本を噛みつかれてしまう... -
「勝ち負けよりも価値ある性質の立ち合い」
そのじゅういち「勝ち負けよりも価値ある性質の立ち合い」 僕が武装神姫のオーナーだという事が学校で噂になった。 原因はもちろんあの女――モトカノをあの女呼ばわりもアレだけど――があること無い事吹聴してまわっている為だけど、それに伴って僕にとっては懐かしい事すら噂になっていた。 あんまり僕にとって愉快じゃない事なんで、明言は避けとくけど、まぁ、若気の――といっても今でも若輩なんだけど――至りってヤツで。 ついでと言っちゃついでなんだけど、僕に美人の彼女がいると言う噂までおまけに広まったもんだから、ここの所、どーにも学校が居心地よくない。 人の噂も七十五日とは言うけど、二ヵ月半もこんな噂に悩まされ続けるのかと考えると、自然と憂鬱になるというもの。 というか、年明けちゃうし。 更に更に、この噂のせいで、僕は今年一杯の部活動の禁止を顧問に言い渡された。 曰く、「精... -
鋼の心外伝:ぷれころ(リーナ編)
鋼の心:外伝 ~Eisen Herz~ 「あたしはね、パパと一緒にいっぱいお出かけするの」 少女の声がこだまする。 「あたしの作った車で…」 そう言って少女はお絵かき帳を拡げて見せた。 「それでね…。それでね…」 「…他にも何か作りたいものがあるのかい?」 「うん、あのね。あたしは………」 父親の声に少女は答えた。 ぷれころ(リーナ編) 「The Sixth Factory Production MMS "XIPHOS" Starting Up…(The Sixth Factory製MMS、サイフォス起動します…)」 人の型なす鋼の騎士に、息吹が宿る。 それが魂なのか、心なのか、あるいは他の何かなのか…。 誰も知るものは居ないが、何かが宿ったことだけは、“それ”を目にした者たちが皆、確信として確かに抱く。 「騎士型神... -
FOUNDLING DOG WALTZ
夜。 寒さが強くなってきた、夜の商店街。 そこに氷雪恋は立っていた。 玩具屋のショーケース、そこに飾られている武装神姫。 それを恋はずっと見つめていた。 買えない。お金がない。小学生のお小遣いではとても足りない。 そこに男たちが声をかける。 「ねぇお嬢ちゃん、神姫欲しいの?」 「俺たちが買ってあげようか?」 下心丸出しの下卑た笑い。 「ちょっとビデオ撮らせてくれるだけでいいからさぁ」 「そうそう」 無言を肯定と受け取ったか、男たちは恋の手首を掴み、路地裏へと連れて行く。 恋はただ無言のまま連れられ、夜の闇に消えていった。 神姫狩人 第三話 FOUNDLING DOG WALTZ 「納得、いかねぇ」 時刻は土曜の昼、場所は警察署。 桐沢静真(きりさわしずま)は、不貞腐れていた。 「なんで俺がケンカでしょっぴ... -
50音順キャラクター図鑑
キャラクター一覧 Wikiに登録及び出演しているキャラクターのみです 仮とあるのはまだ未登録な作家さんのキャラクターですのでご了解くださいませ 追記 現在キャラクター追加は、各作家さんの自主登録制となっております。ご了承ください。 かな索引 キャラクター一覧あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行 あ行 アース ネコのマスターの奮闘日記 アーニャ Les lunes アール アールとエルと 愛川 愛 神姫ガーダーシリーズ? 藍田 遼 おまかせ♪ホーリーベル 愛澤 祐太 神姫ちゃんは何歳ですか? アイリーン 神姫長屋の住人達。 青葉かすみ 幻の物語 アガサ ねここの飼い方 暁 光矢 Twin Sword s アキース・ミッドナイト(橘 明人) 橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 あくまたん 妄想神姫 悪... -
ポニーお子様劇場・その5
SHINKI/NEAR TO YOU 良い子のポニーお子様劇場・その5 『セントウノヒ』(後編) >>>>> 路地裏を進む番長児の後ろ姿を追いながら、ゼリスがシュンに小声で話しかける。 「シュン、良いのですか。先ほどからどんどん人通りの少ない方へ進んでいますが?」 「そうだけどさ……今さら逃げ出すわけにもいかないだろう……」 そうは言ったものの、シュンもだんだん不安になってくる。 とにかく着いて来いと凄まれたのでこうして後に続いてはみたものの、駅へと走る大通りから建物の隙間を縫うような裏道に入った番長治はそのままどんどん人気のない道へと進んでいく。 どうやらうまく雨に当たらないような遮蔽物のあるコースを選んでいるようで、雨に打たれないのはいいのだけれど。 ……まあ、すでに二人ともびしょ濡れだけどね。 「シ... -
第拾幕 「G」
二次予選にて待ち構える一桁ランカーは、いずれもセカンド級の実力を持つ強豪揃いである ランカー9位、背負った二本の折りたたみ式実砲とジャンプ戦術のストラーフ「ジルベノウ」 8位、無武装素手で闘うNINJAファイター、フブキの「ホークウインド」 7位、青竜刀の武神、カスタムハウリンの「仁竜」 6位、怒涛の勝ち上がりを見せた修羅神姫、限定版アーンヴァルの「G」 5位、全身これ武器の塊、ミサイルと銃弾の芸術家、ヴァッフェバニーの「タスラム」 4位、クレバーな狙撃スタイル、インビジブルハンマーの異名を取る砲撃神姫、フォートブラッグの「ストリクス」 3位、音速の女神、可変機構搭載の高速神姫、最早タイプに意味は無い「ズィータ」 2位、白い閃光、万能の非公式武装主義者、アーンヴァルの「リフォー」 対する「ナインブレイカー」は 元ランカー10位、ローラーダッシュによる高速移動とパイルバン... -
御影市、ひと夏の幻
2037年7月、それは、偶然に偶然が重なった出会い。 幻の始まり 幻・其の一 幻・其の二 幻・其の三 幻・其の四 幻を紡ぐ少年(デカ神姫、修理屋氏作)もあわせてお読みください。 幻・其の五 幻・其の六 幻・其の七(以下二話で三毛猫観察日記、修理屋氏作とリンクしています) 幻・其の八 幻・其の九(微エロです。十八禁ほどではありませんが、読まれる際は自己責任でお願いします) 幻・其の十 幻・其の十一 幻・其の十二 幻・其の十三 幻・其の十四 ~崩れた積み木~ 幻・其の十五 ~夜明け前の暗闇~ 幻・其の十六 ~在処~ 幻・其の十七 ~cogito ergo sum~ 幻・其の十八 ~鼓動、重ねて~ ... -
『13km』-2/3
『13km』-2/3 「ふへへ……」 ああ、ダメだ。 ニヤけすぎた顔が引き攣って痛むのに、いくら気を引き締めようとしても昼間のことを思い出してしまう。 さっきからずっとHDDの側面の放熱するアルミに顔を押し付けて冷やしてるけど、もう顔が届く範囲で冷たい箇所がなくなってしまった。 そして再びトロ~リ緩む、私の表情。 「ふへへ……」 「なんだなんだ、気持ち悪い飛鳥型がいるぞ。HDDに頬ずりなんかして、そんなに大切なデータがその中にあるのかい」 振り向くと、いつの間にか自称神様のオールベルンが私のクレイドルに寝そべって、私以上にニヤニヤしていた。 慌ててHDDから離れた。 「君は今日、愛しの彼とその神姫に負けたんだろう。だというのにその奇行、考えられる理由は2つだな。ひとつ、帰り道で100円を拾った。ふたつ、君は想いを寄せる相手に痛めつけられることで快感を得られるマ... -
せつなの武装神姫~僕とティキ~
「僕とティキ」 そのいち・改訂版 「前夜」 改訂前の「前夜」 そのに・改訂版 「回顧録・一」 音声ファイル2036を勝手に参照 改訂前の「回顧録・一」 そのさん・改訂版 「良く晴れた日」 改訂前の「良く晴れた日」 そのよん 「初陣」 『不良品』と勝手にコラボ そのご 「思春期男子なんだから時にはそういう事もある」 /エロ? ばんがい 「これがティキの日常なのですよ」 そのろく 「類は共を呼び友になるのか?」 そのなな 「回顧録・二」 そのはち 「そうだ、有名ショップに行こう♪」 HOBBY LIFE,HOBBY SHOPと勝手... -
選択肢3:脱出
くそっ、なぜ誰もMMSの価値を理解しない。これは革新的なシステムだ。機械を完全に支配し人がより豊かに生きるための重要な布石だ。それをたかだか人形遊びに費やすなんてばかげている。単なるオモチャに堕しているからMMSの普及はこんな規模に過ぎないのだ。やはりMMSは兵器であるべきだ。力があれば人はそれにすりよってくる。そして恐怖と経済効果をかねそろえた時MMSは新たな世界の支配者になるのだ。その時私の側で女王として世界に君臨するのはお前だよ…root 連続神姫ラジオ 浸食機械 12:選択肢3:脱出 西園寺を前にして思わず身構える。目の前にいるのは自分の欲のために神姫の大量破壊を行った男だ。 「まあ、管理者といってもここに閉じ込められて何もできない身だがね」 西園寺がにやりと笑いかけたところでハッとする。いつの間にか銃を向けていたのだ。 「神姫を愛する者として私を信じられ... -
愛など要らぬ
「ある少女が森で花を見つけた。その花はとても綺麗だったものだから少女は花の種を持ち返って家の庭で育ててみようと思った。でも少女が家の庭で一生懸命に育てた花は感動を与えた花を咲かせる事は無く枯れ果ててしまった。即ち花に限らずありとあらゆる生物は環境の奴隷で山中で綺麗な花を咲かせる花も環境が変われば花を咲かす事は無く枯れてしまうという事。僕はこれは人間の恋愛にも当て嵌まると思っている。例えとして同じ大学に通う相思相愛の男女がいるとしよう。男はいつもしっかり者の女が好きで女はいざという時に頼りになる男が好き。二人はデートから始まりプロポーズを経て×××をする。で、二人は何事も無く大学を卒業して職に就けたとする。それから数年経った後も二人の相思相愛は続くのか? 答えはノーだと僕は思う。先程も言ったけど生物は環境の奴隷だ。行く場所が大学から会社に変わり二人を囲む環境が変われば二人も変わってしまうんだ... -
とある海産物の超怨念目録
恨んでやるぅ。 呪ってやるぅ。 憎んでやるぅ。 恨めしや。 恨めしや。 恨めしや。 何故こうなった。 私が何をした。 如何してこんな事になったぁ。 とある海産物の超怨念目録 ダゴンちゃん戦記 「ただいまぁ♪」 元気に帰宅を告げ靴を脱ぐ少女、貴宮湊(あてみやみなと)。 友達と一緒に買い食いしてきた帰りだ。 食べた物によってはテンションも上がる。 美味しければ更に上がる。 それが高じると、今日のようにお土産を買って来る事もある。 上機嫌に見えた表情が凍り付いたのは次の瞬間だった。 「ますたー」 「え゛っ!?」 べちゃ。 直撃だった。 彼女の神姫、マリーセレスのダゴンちゃん。 その鈴を転がしたような声に上を向いたら、当の本人(*1)が落下してきて顔面にへばりついたの... -
3Sが斬る! その15
「では二本目です」 「引っぱる価値は皆無な話題ですけどねワン」 「……まさにスレの無駄遣い」 「暖かい声援を背に、行きます。 ……1人の男が、武装神姫を買おうと思いました。 そこで男は、武装神姫を持つ友人たちに、どんな武装神姫を買えばいいか相談する事にしました。 1人目の友人は、自分の武装神姫を示してこう言いました。 『こいつはね、バトルがすごく強いんだ! 色んな武器を使いこなすし、どんな敵と当たってもすぐに弱点を見破っちゃうんだ! やっぱり武装神姫といえばバトルだからね! こいつは最高の戦友さ!』 2人目の友人は、自分の武装神姫を示してこう言いました。 『こいつはね、生活サポートが優秀なんだ! メールやスケジュールの管理から最新情報のチェックまで、なんでも卒なくこなしてくれるんだ! やっぱり、武装神姫といえばサポート能力だからね! こいつは最高のパ... -
戦うことを忘れた武装神姫-38
戦うことを忘れた武装神姫 その38 ・・・昼下がりの会議。 実にだるい。 なんでも、新製品の受注数がさっぱり伸びないんだとか。 あたしは設計側の人間として同席するハメになってしまったのだが、一部の連中がヒートアップしてマーケティングと企画とで水掛け論状態。 新製品は、多機能健康コタツだとか。 全く・・・あたしがあれだけ忠告したのに。こんな無駄な機能満載の製品にしやがって・・・。 本当に売る気があるのかよ・・・。 「だから、より機能を充実させ、付加価値を高めて幅広い層に受け入れられるようにするべきなんだ!」 「違う! もっと調査サンプル数を増やし、厳選した機能にするべきなんですよ!」 それさっきも言ってたよお前ら。。。 あぁもう、アタマ痒くなってきたぞ! あたしのイライラがピークに達したその時。 「多機能高品質が今は求められているんだ!」 「... -
せつなの武装神姫 の時系列まとめ
せつなの武装神姫 時系列まとめ 註 この時系列順に読む事を推奨はしません。大まかに「こんな流れだったんだ」という事を説明する為に並べ換えただけです。 僕とティキ そのいち・改訂版 「前夜」 僕とティキ そのに・改訂版 「回顧録・一」 僕とティキ そのさん・改訂版 「良く晴れた日」 僕とティキ そのよん 「初陣」 僕とティキ そのご 「思春期男子なんだから時にはそういう事もある」 僕とティキ ばんがい 「これがティキの日常なのですよ」 僕とティキ そのろく 「類は共を呼び友になるのか?」 僕とティキ そのなな 「回顧録・二」 僕とティキ そのはち 「そうだ、有名ショップに行こう♪」 僕と... -
明日の為に、其の1!
<明日の為に、其の1!> 「これ以上戦えぬ者に手を出す気はありません、再戦を楽しみにしています。」 また今日もいつものように戦闘停止を申告し、結果的にはドローになる。 8戦やって0勝0敗8分、デビューしてから毎回この調子なのだ。 どうやら自分の趣味が彼女に変な価値観を植えつけてしまったらしい。 そもそも巷で大流行の武装神姫を購入する予定は一切無かった。 仕事で散々扱ってきたのに、病気で休職中の時まで見たくなかったのが正直な感想だ。 「リハビリ兼ねて、お前のボーナスは現物支給でコレだから。」 とは上司の台詞である。 本来は開発に携わった人物がバトルサービスに関わるのは好ましくないのだが、 神姫本体では無くバトルサービスのシステム開発部である事と、 ある種の市場調査を兼ねての特例との事らしい。 その際に都合良く休職中の自分に白羽の矢が立った訳だ。 こうして... -
ORIGIN
神姫狩りシリーズ 04 ORIGIN 篠房財閥。 古くは華族の旧家であり、貿易で財を築いた一大グループである。最近は電子産業にも力を入れており、篠房技 研が武装神姫市場への参入も表明している。 その参入第一弾として、騎士型MMS「サイフォス」と武士型MMS「紅緒」のロールアウトも決定している。 今までの神姫とはまた違うコンセプトの元に作られた神姫である。 「で。その篠房財閥のお嬢様が、何の用なんだ?」 マンガかなにかのよーなバカげた大きさの篠房邸に三人はそのまま招待された。ちなみに鶴畑の使いはそのまま トンズラしたことも追記しておく。 これまたバカみたいな応接間に通された静真たち。その正面に、篠房留美那は腰掛けて優雅に紅茶を飲んでいる 。 「何の用、と申されましても……」 「用件が無ければ、俺たちみたいな庶民もド... -
妄想神姫:第十一章(後半)
神は降りて、姫とならん(後半) シャッターの奥にあったのは、女性三人の裸体……より厳密には、 それは機械だった。外見では判別できないが、私のカンが告げる。 フェレンツェめ同様、伊達でマイスター(職人)を名乗りはしない。 人を模した肉の噐とでも言うべきか。それが3つ、目の前にある。 「マイスター、これって……なんだか感じますの」 「その感覚が事実ならば、フェレンツェ……貴様」 「如何にも。本来はロッテ君の為に用意したのさ」 ここで私は数年来の付き合いで初めて、博士の研究を知る事となる。 それは即ち『人と神姫のコミュ二ケーション』。高度知性体・人類と 人が産み出した新たな高度知性体・AI……その代表格たるMMS。 更にその中でも氾世界的にメジャーな存在となりつつある、神姫達。 「なるほど。博士の研究とは、相互交流に於ける諸問題か……」 「そう言... -
ACT 1-22
ウサギのナミダ ACT 1-22 ◆ ギャラリーにはどう見えているだろうか。 おそらくは、力と技がぶつかり合う、真っ向勝負に見えているだろう。 確かに、雪華は正々堂々、真っ向勝負を挑んできた。 逃げない。揺らがない。 ミスティ得意のレンジに踏み込んでまで勝負を挑んでくる。 その姿勢を貫き、勝利を目指す。 それこそが『クイーン』の二つ名の由来であり、神姫プレイヤーから人気を集める理由だった。 だが、バトルの当事者は思い知る。 真っ向勝負? とんでもない。 劣勢とか、そう言うレベルじゃない。 『そこでリバーサル! 二連撃!!』 菜々子の指示が飛ぶ。 もう何度目かの得意技。 この間合い、このタイミング、この速度、そして身体をロールさせながら繰り出す二連撃。 熟達したアーンヴァルでも、このリバーサル・スク... -
3話―the crisis approaches ―
『じゃ、明日行くから。見られたくないモノはちゃんと隠しておくのよ~』 電話から聞こえるのは母の声。俺は適当に返事をし、電話を切る。 電話の内容を整理してみる。つまりは母が一人暮らしの俺の家にちゃんと生活できているか平日だというのに視察に来る、ということだ。 うん、母が来るだけなら別にかまわない。見られたくないモノなんてのも特にない。問題なのは、母が連れてくる猫のボブだ。 こいつがかなり危険なヤツで、俺がまだ家で暮らしていた時に何度も俺の部屋に潜り込み、破壊活動を繰り返した悪魔なのだ。母はいつもこいつを連れ歩く割に家内などでは何をしようと放っておく。 そのため今日中にぽちやたまを守るための対策を練っておかねばならないのだ。どうしたものだろうか… 「お兄ちゃん、誰から電話ですか?」 難しい顔をして考えている俺にぽちが心配そうに声をかけてきた。 「あぁ、母さんだよ。なんか明... -
日記その十四 〈前編〉 彼女たちの宿命
「………増えてる」 この前来店した時の話をした後、香憐ねぇを連れて行こうかと考えていたことを思い出して…来ちゃいましたよアキハバラ お目当ての“ALChemist”についたのはいいものの………なんか前に来たときより神姫が増えている…… これはどうしたことかいなと晶ちゃ…マイスターから二人について一通りの話を聞いて、改めて二人と自己紹介 「は~、んじゃこの子は“あの”猪刈の神姫だったってか?」 「有無、アルマと言う…ほれ、アルマ……」 マイスターに促された彼女はというと…ロッテちゃんの後ろにオズオズと身を隠しながら半分だけ顔を出してこちらを伺っている 「アルマお姉ちゃん、大丈夫ですの。明人さんは優しい方ですの♪」 「う、うん…あ、アルマです…」 少し怯えたような瞳が俺を見ている …なるほど、『AIPTD』の影響か あ... -
妄想神姫:第四章
私と彼女、小さな小さな“幸せ”を 対戦相手に名刺を渡して意気揚々と帰る、私・槇野晶と神姫・ロッテ。 とは言えそろそろ、夕食の時間であるな……。買い物を手早く済ませ、 外食へ赴く事にしようか。たった2人のささやかな祝宴だが、十分だ。 「マイスターっ、わたしチキンのサンドが食べたいですの♪ねっ?」 「む?遠出になるが……よし、今日は頑張ったからな!いいだろう」 「やった!マイスター、マイスター、大好きですの。えへへ~……」 「わぷ、こらっ。すりすりするなっ!?うぅ、しょうがない娘だッ」 我々が帰りの足で向かったのは、神田神保町にあるサブウェイである。 少し秋葉原からは離れているが、ロッテの好物なのだ。仕方あるまい? 何、「神姫の食事って電気じゃないか」だと?……その筈、なのだが。 「いっただ~きま~すの~、マイスターっ!!チキン、チキンっ」 「冷... -
妄想神姫:第五十章(前半)
そして姫を護る、神竜へ(前半) 奇妙な住人が増え、数日。私・槇野晶は日々彼女らのアップトゥデートに 追われていた……ロッテ達“妹”を護る竜、“プルマージュ”の三機だ。 “アルファル”と同じくぷちマスィーンズの超AIを使用した彼女らには 宵闇を翔ける者“星龍姫(ライナー)”という称号まで与えた物の、難題が 山積していた。見るがいい、今日も作業台の上で皆の挑戦が続いている! 「ほら、大丈夫。飛べますの♪ゆっくり羽ばたいて~……わ、わわっ!」 『キュ、キュィ……ッ』 「……大丈夫ですの~、わたしが側にいますの。それとも重いですの?」 『キュイ、キュィッ!?』 「有り難うですの♪でも、困りましたの。怖がってばかりじゃ、ね……」 『キュイィィ……』 そう、ロッテの“霜天龍ウィブリオ”からしてコレだ。何をやるにも怯え 自信の無さを露呈させている。無論の事、戦... -
第三十七話『そしてすべては雨の日に』
「・・・元々、白狼型は火器制御を諦める代わりに“近接格闘や原始的な武器”に関する適応力を、他の神姫よりも底上げされているんです」 俯きながら彩女はいう。 「他の神姫は程度の差こそあれ、初期状態ですと大抵万能にセッティングされます。しかし私は違う。銃なんて使えない代わりに、格闘に関しては最高の能力を誇る。・・・そういうわけで邪魔しないでください。私はアメティスタに話があります」 ホワイトファング・ハウリングソウル 第三十七話 『そしてすべては雨の日に』 彩女は無言でアメティスタへと歩き出す。 それを防ごうとサラとハウが再び飛び掛るが、彩女は受け流し或いは軽く身をそらし全ての攻撃をいなしていた。 「彩女!」 受け流されたハウが再び彩女へと走る。 今度は彩女は・・・受け流さなかった。 「―――――ッ!?」 ... -
無頼7「のんびりショッピング」
学校の帰り道。 明日から長いようだがアッつー間に過ぎる夏休みである。 ジーナスの学校デビューも順調だし、特に問題はなかった。 ただし、ジーナス用のゴーグルを買うと言う「懸案事項」はまだ処理していない。 どれ…帰り道だがひとっ走りして神姫センターにでも行くか。 「センターに行くの? わたしも何か欲しいな~」 まぁ、この間の大会のゴホービをまだやってないからな。 「…隊長、別に高い物じゃなくてもいいですよ?」 こう言う時は素直に甘えるもんだぞ? ジーナス。 さて、久しぶりの神姫センターである。 この前、隣町でちょっとした事件があったから最近来てなかったんだよなぁ。 「安心しろ形人君。このセンターの警備体制は以前と隣町の件があったからかなり厳重になってるぞ」 うぉっ!? いつの間に居たんですかっ! 「ショップの前でうろついてた... -
人物設定
【オーナーデータ】 氏名:工藤早人(くどう はやと) 性別:男性 国籍:日本人 職業:事務職勤務 趣味:神姫購入以前より玩具をいぢるという楽しみを持っている。 特徴:黒髪に糸目、乱視につき眼鏡をはずされると見えないらしい。 性格:マイペースタイプで「世も全てことも無し」 が座右の銘な、のんびりタイプ、亀のようと言われる男、人畜無害。 神姫を購入してからべた可愛がりするようになるほどに。 愛着を見せたものには優しいが、それ以外には割りとクールと言うか無関心。 一人称は俺、二人称を苗字かあだなで呼ぶ。 肉親を火事で亡くしており、それ以来他人に素の感情を見せるのは得意ではない。 そのせいか、中学生時代は《無面目》と言う通り名で、周囲に不良としてぶいぶい言わせていたらしいが、「D」との接触で改心?させられた。 高校生時代の三年間... -
Gene2 花屋
それは小さな花屋さん。良くある商店街の隅の花屋さん。華やかであれどヒト気がビミョーに無いせいでイマイチ儲かってるんだか儲かってないんだかわかんない・・・え?そこまで言うと世の花屋さんに失礼だって?それもそっか。まーつまりはそんな花屋さん。 でも、そこが普通の花屋さんと違うのは・・・ 「あのさー、彼女に花を贈りたいんだけど、どんなのがいいのか俺わかんなくてさ、店員さん選んでくんない?」 「私様が知るわけ無いじゃない!! 適当に選びなさいよ!!!」 「へぁ!? あんたここの店員やってる神姫なんだろ? それも花のカッコしてんのに?」 「それは仕様!!」 そこには、花の嫌いな花型神姫ジルダリアの店員さんが居る事でした(笑) 「んな事言っても、こっちは瀬戸際なんだよ! いいから良さそうなのを適当に見繕ってくれよ!」 「ふん、ここで食い下がらないとはそこそこ根... -
第二十二話『アヤメ』
「じゃ、俺はこいつらを山の入り口まで送ってくっから。ついでに神社にも行ってくるわ。留守番宜しくな」 「行ってらっしゃいませ」 彩女はそういうと玄関先で記四季と春奈たちを見送った。 頭を下げたまま、三人の足音と話し声が聞こえなくなるまでその場にいた彼女は、三人が遠くに行ったのを確認するとようやく頭を上げた。 「主・・・申し訳ありません。彩女は悪い子になります」 そう一人呟いた彩女は、足音を忍ばせて記四季の書斎に向かった。 ホワイトファング・ハウリングソウル 第二十二話 『アヤメ』 彩女は黙って書斎の襖を開けて中に入る。 そこにあったのは大量の大きな本棚とそれに入りきらない数の本だった。漫画本もあれば骨董的に価値がありそうな古書、果ては料理に関する本まである。物書きの資料として買ったのか趣味として買ったのかいまいちよく... -
祝! アニメ第一話放送開始!
与太話11 : 祝! アニメ第一話放送開始! 注意! TVアニメ武装神姫、第一話のネタバレを盛大に含みます。 もう一度言いますが、 TVアニメ武装神姫、第一話のネタバレを盛大に含みます。 「うわあ……ビル一刀両断しちゃったよ、あのストラーフ」 「イルミ姉さんも、もしかしてあんなことできるんですか?」 メルとエルの期待の眼差しを、イルミはうっとうしそうに流した。 「同じストラーフなのだから不可能ではないだろうが――少なくとも私には無理だ」 「そんな事よりさ、あの武装を自在に出したり引っ込めたりするヤツとか、どんな場所でも仮想フィールド展開できる機械とか、あれすごくない? アタシもファーストとセカンドいつでも呼び出せるようにしたいぜ」 「確かに、私もあのシステムはとても有効だと思います。もう... -
引きこもりと神姫:6-2
次第に開けていく視界、その瞬間にかける風と、水が高いところから落ちる音。ステージ『渓流』だ。木々の間に流れる川には少し大きめの岩が露出し、木の幹が横倒しになってバリケードのようになっている場所もある。 (シリア、どう?) (こっちは問題ないよ) 武装セットを出してもらいながら、相手のデータを確認した。 戦乙女型、アルトアイネス。かなり大きな鎧のようなアーマーを着けている。武器は小剣に大剣、さらにそれを柄の部分で連結した双剣の3種。ウェポンプールには武器はない。 (そもそも遠距離戦は想定していない。近距離戦型か) (とりあえず、ボレアスとゼピュロス出しておくね) 二爪とランチャーが姿を現す。遠距離戦を想定していないなら、何かしらの対策があるとは思うが、やってみる価値はある。 さらにデータを読み進めていくと、相手がリアライドであることがわかった... -
愛しのエンジェル
一話 『愛しのエンジェル』 神頼みという言葉があるけれど、神様に祈って現実的にどうにかなると思っている日本人なんてほとんどいない、と思う。日本に八百人だか八千人だかの神様がいるせいかその有難味は薄れてしまって、神様と運がほとんど同義になってしまってはいないか。 神様に頼んだってこの暑さが和らぐことはない。 神様に頼んだって今日までの一週間で受けた中間テストの結果が良い方に転ぶわけもない。 「鉄子さん、携帯鳴ってますよ」 でも、その八億人の神様が気まぐれに私の願いを一つだけ叶えてくれるとしたら、私は世界中の人達と仲良くなりたい。だってそんなこと、私がどんなに頑張っても運が良くっても不可能だから。 「鉄子は明るい」だとか「人当たりが良い」などと言われる私だって、あんな奴は死んでしまったほうが世のためだとか、ジャージ店主から呼び出しの電話だウザイなあとか、人並みに考えてしま... -
妄想神姫:第十二章
新たに産まれ落ちた、その意味を 静かな冬の夜、と言っても暖冬の今年は雪など欠片も見あたらんが。 ともあれ今日の雑事を終えた私は、神姫達が眠る自分の寝床に赴く。 HVIFを得た事で、私の寝床では常にもう一人が眠る事になった。 「……すぅ、すぅ……」 「葵め、いい寝顔だな」 今日は槇野葵……立場上では私達“四姉妹”の三女となったロッテ。 諸処の事情でHVIFの運用にあたっては、当番制を敷く事とした。 昨日はアルマである茜、明日はクララである梓、明後日はお休みだ。 非番のHVIFは、下階の居室で自己メンテナンスをしながら眠る。 「人型神姫インターフェイス、か……便利ではあるのだがな」 “人間の心”と“神姫の心”に、違いは殆どないと私は思っている。 故にこそ、役割の違う“肉の躯”と“殻の躯”は共にあるべき要素。 それぞれの立ち位置を認識し、更... -
Phase01-2
SHINKI/NEAR TO YOU Phase01-2 シュンにとってゼリスは初めての神姫だった。 もちろん神姫のオーナーになっていなくても、世間はまさに神姫ブーム。 興味の有無に関わらず情報は入ってくるし、ちょっと興味を持って調べればそれこそ山のように時事、伝聞があふれてくる。むしろ多種多様な情報を取捨選択する方が大変なくらいだ。 少なくともシュンたち今どきのティーンエイジャーにとって神姫とはそれくらい身近な存在だったし、すでに神姫を持ってる友人もクラスに何人もいる。 だからシュンも漠然と「神姫ってこんなんだろうなぁ」くらいのイメージは持っていた。 しかし、実際に神姫の――ゼリスのオーナーになってそうした想像はもろくも崩れ去った。 少なくとも彼女にはそうした一般的な価値観や想像は当てはまらない、その事を彼はゼリスと出会ってからのこの... -
第拾壱幕 「MAD SKY」
姉さまは強い 槙縞ランカーには、その神姫本来の属性を外れた武装を使う者が多いが、その中でも姉さまはある種格別だ 姉さまは強力な武器を使わない 本来ストラーフはパワードアームやパワードレッグを使った白兵戦が強力なタイプだろう・・・が、姉さまがそれらを使っているのを見た事は無い 武器セットや改造装備の中からでも、姉さまは拳銃やナイフ等、普通に手動で操作出来る簡単な武器しか、使っているのを私は見た事が無い 常に自分の価値観での格好良さを第一に武装をコーディネイトして出撃し、遊びながらでも必ず勝って帰ってくる 姉さまは私にとって、マスターである以外に憧憬の対象でもあった だから、使わない本当の理由を、考えた事は無かった 「使わない」のではなくて「使えない」のかも知れない等と、考えた事も無かった 第拾壱幕 「MAD SKY」 ばらばらと、私の周りに無数の武器が現れ、あ... -
二日目 午前
平凡な人間が普通に生きていけば、他人の人生を直接終わらせる事はまず無い。 そんな平凡な人生でも何かの切っ掛けで道を踏み外す人間もいる。 理由はそうなってしまった人の数だけ在るだろう… でもこの子は目覚めた直後に、感情部分を戦闘に必要なデーターに埋め尽くされた。 そこにほんの僅かな心だけが幸か不幸か残った。 そして消えかけていた心が覚えていた…これまで自分が手に掛けた神姫達の顔を。 たとえ自分の意志では無くとも、確かに自分が手に掛けた記憶… 人の手によって生み出されていたとしても、この子達には心がある。 少なくとも俺はそう思っている。 この子の記憶は残酷なもので埋め尽くされている。 それ以外の思い出はない。 俺はこの子に何をしてあげられるのだろう 数ヶ月が経った良く晴れた日曜日。 眠りから目を覚ましたが、起き上がらず半覚醒状態の気... -
第九話:劣等姫
第九話:劣等姫 次の日、俺と真那はOHMESTRADA社に来ていた。修理した神姫達は自分の鞄の中にしまい、とりあえずバレない様に上手くここまで来た。 「ここまで来ちゃったね……」 「ああ。……まずはその賞金をくれる所にいこう。そこから交渉の糸口を見つけるんだ」 考えた事は実は特にない。何せこんな大きな会社の前に俺のような一般人が細かい事を取り決めする権利はないし、出来る事といえば交渉をすることだけだ。 少なくとも紫貴を奪う。俺の目的はこの一つだけだ。 後は……まぁ、知ったことじゃない事にしておこう。 「……行くぞ」 俺は真那を促すとOHMESTRADA社の入り口に入った。 入り口に入るとそこはOHMESTRADA社の作った最新鋭神姫であるHST型アークのデモンストレーション映像が流れる大型のテレビが並び、小規模ながらバトルブースも設... -
「Somewhere Nowhere」
私、ニビルは無事だった あれだけ悲劇風味の展開を重ねておいてそれかい!とか突っ込まないで欲しい 認めたくない事だが、結局機械の体である以上、破損した箇所は取り替えてしまえば良いのもまた事実だった 特に、私のオーバーロードは、「オーバーロードの使用」それ自体には何のペナルティも無い 単に、ストラーフの主力武装の殆ど、武装神姫の素体直付けパーツの使用に制限があるだけである 無論、もしかしたら他にも何か見えないペナルティがあるのかも知れないが 顕現しないものの事まで考えていても仕方が無いというのが私の結論だった ズタズタになった神経系を修復し、新しい四肢に慣れるのに数日を要したが、あとはいつも通り。決勝リーグに向けての調整を重ねるのだった 「Somewhere Nowhere」 「・・・じゃぁ、姉さまが今迄強化パーツを使わなかったのは?」 「そ... -
深み填りと這上姫:コメントログ
面白く読ませてもらっております 窃盗に成らぬ様如何に収めるか、とても楽しみにしております キャラ紹介にふりがなを付けて貰えると助かります -- 名無しさん (2009-04-09 16 02 38) どうもありがとうございます。そのような感想を言っていただけて幸いです。 本番は確かに戦いが終わった後になりますね。 どういう行動を取るか、『俺』達はどんな選択をするかが試される事となるでしょうし 了解いたしました。ふりがなを振っておきましたのでご確認くださいませ。 -- 夜虹 (2009-04-11 14 58 00) コレはなかなか面白い作品ですね。 今後が楽しみです。 -- ichguc (2009-04-11 22 36 12) ありがとうございます。その期待に応えられる様、頑張っていきたいと思います。 -- 夜虹 (2009-04-12 19 48 59) 振り仮... -
鳳凰杯編 「武の花の咲く頃に」
「フチがかなりほつれて来ているな・・・」 クイントスお気に入りの濃紺のマントは、もう既にあちこちが擦り切れて、ぼろぼろになって来ていた 川原正紀の神姫となってすぐの頃に、仕事に着いて行った先で買ってもらった物だ 彼女に対して川原がした最初の直接的物質的なプレゼントであり、彼女の性格を決定付けたアクセサリでもあった が、リアルバトルの際は外しているとはいえ、長い事使っていれば修復も追い付かなくなる・・・試合が終わったら新しいのを買って貰いに行こうかな・・・と、柄にも無く思った 鳳凰杯編 「武の花の咲く頃に」 ポッドに入る前に、兜を脱ぐ・・・熱気を孕んだ風を、人工皮膚で思い切り感じた 私には、戦場が与えられている 「どうしたんだいセロ?ポッドに入ってくれないと、もうすぐバトルは始まるが・・・?」 もともとマスターは、どちらかというとバトルには肯定的な方ではない。咎め... -
第十七話『女湯パラダイス』
「・・・・に、二時間・・・山奥とは聞いていたが・・・・・こ、これほどとは・・・・」 「ま、マスターしっかりしてください・・・!」 「・・・・真・・・・暗」 「・・・お姉ちゃん・・・私もう駄目・・・疲れた・・・」 「いいじゃないですか。ダイエットですよハルナ」 神姫センターを出てから電車で十五分。さらにそこからタクシーに乗り換え十五分。さらにさらにそこから徒歩で二時間かけてやっと記四季たちは自宅へと辿り着いた。 「・・・・どうでもいいがよ。なんで春奈までいるんでぇ?」 「都お嬢様がどうしてもと」 記四季の疑問に肩に乗った彩女が答える。その答えに記四季は軽く肩を落とした。 一方、今回の謀の首謀者たるアメティスタは記四季の左手の中で堂々としている。もはや何を考えているのかすらわからない。 「・・・・ま、とりあえず上がれや。昔ながらの日本家屋だ。ぼろいが風情はある」 ... -
Gene29 空き部屋
―――我思う、故に我在り――― てくてくてくてく・・・。 「ハアァ・・・、ボクハコレカラドウスレバ良インデンガナ・・・」 機械とは思えぬほど陰気な溜息を吐きながら、小さな木偶は歩いていた。木偶の名前はヘラクレスのデンガナ。武装神姫第9弾の“付属品”。されど今の其れは孤独であった。 「勢イ余ッテ家出シタノハ良イモノノ・・・所詮部品デアルボクニハ何ノトリエモナク・・・、持ッテイルモノト言エバ、何故カ出ルトキニ掴ンデイタ煮干シクライデンガナ・・・」 そう、木偶は、路頭に迷っていた。 「(猫語翻訳)ニャッニャッニャッ、お困りのようだニャ」 急飛来、巨影。 「ナ・・ッ!」 突如として、木偶の何倍もの巨躯をした猫が立ちはだかった。デンガナは戸惑いつつも身構える。だが― 「(猫語翻訳)まあ待つニャ小さいの。ニャーは別にお前を取って食おうって訳じ... -
神姫たちの舞う空編・9
前へ 先頭ページへ 次へ ? コンタクトイエロー~第一ラウンド終了 1312時 諸島沖合 B3甲板上(VR空間) 「そんなに私の貞操が奪いたいんですかっ!?」 乱れた髪をなおしつつ素っ頓狂な内容で声を裏返して、途端に自分の言った言葉にマイティは顔を真っ赤にして口元を押さえた。自分はまだ混乱したままなのか。それにしても貞操がどうのとか、そんな言動がでてしまうなんて、自分は変人、いや変神姫なんじゃなかろうか? 「やっぱりマイティはシュリーク(金切り声)だよね」 ねここと一緒に正座して小さくなっていたシエンがおずおずと申し出て、マイティは再び叫んだ。内容は覚えていない。 オービルのおかげでフルコンディションになった装備を纏って、その場から逃げるように再出撃。クリムゾンヘッドに乗り込んだシエンと、簡易装備のシューティングスターのねここが僚機として後方についた。... -
Gene6 靴屋
飛翔、上昇。空、加速加速加速。 黒いわたくしのウイングが、デジタルの空気を裂いて飛ぶ。ここは丘陵ステージ、飛行を妨げる遮蔽物の無いこの開けたステージは、わたくしのようなアーンヴァルタイプが最も得意とする領域。程無くして、対戦相手を視認する。フォートブラッグタイプ、セカンドランカーのフォトンさん。マスターによれば彼女は空を飛ぶ者の“天敵”らしいのですが、今の彼女は、あまりにも無防備。高高度から接近したわたくしに気付いてすらおりません。 「今なら・・ですのっ!!」 急、降下加速、射撃銃撃乱射乱射乱射。掠、掠、直撃。 雹のように突き進む、わたくしの黒。霰のように撃ちつける、マシンガンの弾丸。彼女は直前で回避行動に移り、致命傷には出来なかったものの、よろめいたその姿は弱々しい。 「もう一度でっ!!!」 重、起動。歪。 「えっ!?」 彼女のバ... -
猫と仔猫とぷち猫と……。/パート3と1/33
猫と仔猫とぷち猫と……。 パート3と1/33 見下ろせば、母なる大地は遥かに眼下。 (……私はカモメ) などと現実逃避しつつも、竜巻に巻き上げられ、遥か上空まで吹き飛ばされた事実は揺らがない。 「……はろー、すかぁい。って昔のヒーコーキ乗りは言ったもんだ」 『誰ッスか?』 「ジャック・バートレット大尉だな」 『思いっきり架空の人物ッス!! オマケに乗機がF4とF14なんで思いっきり現代人ッス!!』 「馬鹿野郎!!」 『ひうっ!?』 唐突に怒鳴られ、怯む仔猫。 「今は2036年。……30年以上前の奴なら昔でOK!!」 『そ、そんなもんッスか?』 「そんなもんさ、なぁ奈緒よう?」 「知らないわよ……」 取りあえず手足を広げてエアブレーキ代わりに、不規則にロール(回転)していた身体を立て直す。 絶妙のタイミングでスラスターを合わせてくれたのは、制御... -
ドキドキハウリン その9前編
「えーっと……頼まれものはコレで、後は……」 そう呟きながら男がカウンターに置いたのは、長方形の小さな箱と、小洒落たデザインのガラス瓶だった。蛍光灯の光を受けてきらきらと輝くのは、瓶の中にたゆたう金色の液体だ。 「ココちゃんが使ってるの、このオイルだったよね。確か」 ラベルにも凝った意匠が施されていて、一見すれば最高級のオリーブオイルか蜂蜜酒か、といった所だが……。 そんな物をホビーショップで扱うはずがない。 れっきとした、神姫用の消耗品だった。 「ええ。ハームレスの純正オイル、この辺りじゃエルゴにしか置いてないんですよねー」 金色の機械油のラベルを見遣り、少女は柔らかく微笑む。 オイルに払った金額は、消耗品の棚に並べられている神姫用純正機械油に比べて随分と多かったが……それでも満足そうな表情を崩さないあたり、その対価に十分な価値を見いだしているらしい。 「ま... - @wiki全体から「〝無価値〟」で調べる