武装神姫SSまとめ@wiki内検索 / 「第十幕」で検索した結果
-
第十幕
第十幕、上幕。 ・・・。 銀色のケースがある。 丁重に扱われるように、多重になっているケースがある。 小さなそのケースには、かつて『生きていた』神姫のパーツが一つ、大切に納められている。 小さなケースの中の、とてもとても小さなパーツ。 たった一体の神姫の、たった一つの身体のパーツに過ぎない。 だけど。それでも、ほんの少しとはいえ、確かに大切な時を歩んだカラダには。 人さえ信じる者が少ない大切な物・・・心。それがあると。 そう、信じていた神姫がいた。 心に伝えようとした、声。 心と歩もうとした、脚。 心を包もうとした、手。 心さえ見つめようとした、瞳。 それらと共に・・・未来へと馳せられた想い・・・そのものが。そのケースには納められていた。 だが。それが、もしも。 ... -
第十間幕
...さん。2036の風。第十幕。ご覧頂きありがとうございます」 マーチ。顔を上げる。その目の部分には、引き裂いたような白い布がぐるぐるに巻かれていた。 マーチ「これよりは最終第四編になります。冬。十二月も末。2036年も、あと一週間で終わります」 淡々と紡がれる、抑揚さえ無い無機質な声。 マーチ「それは・・・落ちていくとき。高い高い崖から落ちていくとき。 周りは暗闇。落ちているという事さえ解らないとき。貴方は。目を開けますか?」 感情が無い声を、マーチは続ける。 マーチ「もしも、目を開けたとして。 落ちていく感覚だけ。近づいてくる最期の時だけをはっきりと認識してしまうとき。 周りは暗闇。何も無く。何も聞こえず。何も救いとして存在しないとき。 貴方は、目を開け続けますか?」 ... -
2036の風
...・第九間幕 第十幕 ・・・・・・・・・第十間幕 第十一幕 ・・・・・・・・・第十一間幕 第十二幕 後幕 幕間外伝ショートショート集 短章 1 「誇る名前」 短章 2 「野生の力」 短章 3 「背負う御旗」 コラボレート企画 コラボレート短編 その1 「ねここの風」 ・・・・・・・・・原作:ねここの飼い方 -
第十一間幕
第十一間幕。 差し込むスポットライト。 床一面に、粉々に砕け散ったガラスの破片が散乱する薄暗い廊下。 無音。 ただ、無音。 その中心、ライトの下。シーツを被った、一体の神姫。マーチではないようだ。 「2036の風。第十一幕・・・お読み頂き。本当に感謝しております」 声はするが顔を俯かせ。頭から体全体をくるんでいるシーツの為に。 その姿を窺い知る事は出来ない。 「・・・芽を出さない種は、生きているのでしょうか?」 静かな、沈んだ声。 その声はどことなくヴィネットに似ているが、明らかにアクセントが違う。 「私には・・・」 シーツの間から、長い髪の一端が見える。 その髪は鮮やかな翠の色。 「芽を出さない種が、生きているか・・・は解りません」 沈んだ... -
ネコ日記:第十一話
ここから急展開・・・にできたらいいけどな オイルが山田家に住む事になってから一週間以上が経ったある日、珍しく家のポストに手紙が入っていた。 「何だ?差出人は・・・書いてないな。誰かのイタズラか?」 「とりあえず、あけてみたら?」 ビリビリと中の便箋に気をつけながら封筒を開封する。中には、水色の二つ折りにされた紙が入っていた。 「なになに・・・ 『山田礼奈様とその神姫・キルケ様、そしてオイル様 貴方方はこの度山形にて開催される大会への出場権を獲得しました。』 なんだこりゃ・・・?」 『場所や時刻などは出場意欲があるならば下記に連絡して下さればその時お教えします。』 その下に、電話番号が書いてあった。 「怪しいな・・・こりゃ、新手のイタズラか?」 「いえ、その手紙に書いてある事は事実のようです」 またもやどこからか現れたペルシスが言った。 「どうしてわかるんだ?... -
ネコ日記:第十三話
フリーエキシビジョン Aブロックの試合はまだまだある。俺達は試合を観ているのにも飽き、自室で休んでいた。 「Bブロックの試合、今日中にできるのか・・・?」 「早く試合がしたいよ!」 「はやくオイルちゃんのたたかいが見たいな~」 オイルもタマも試合が待ち遠しいらしい。 「そんなに戦いたいなら、フリーエキシビジョンでも行くか?」 フリーエキシビジョンとは、試合に出ない神姫や試合待ちの神姫が集まってバトルする、言わば暇つぶしだ。 「行く行く!誰とでもいいから戦いたいよ!」 「バトル好きなんだな・・・あいつを思い出すぜ・・・」 小さく呟く。 「ますたー?」 「ん?あぁ・・・行こうか」 タマに聞かれてしまったらしい。まぁ聞かれた所でどうにもならないが。 そんなこんなしている内にフリースペースに着いた。 大会の観戦者や参加者が何人かバトルしている。とりあえず受付で... -
ネコ日記:第十四話
獣と狩人 「・・・・・・」 上を見上げる。さっきまで見ていたドームの天井や控え室の天井は無く、青空が広がっている。 顔に当たる風が気持ちいい。だけどこの空も、風も、自然の物ではなくて。 「ここが、バーチャルスペースって奴か・・・結構いいね」 目を細め、伸びをする。 すると、近くの風が、揺れた。 「もう来ちゃったか・・・もう少し風に当たってたかったけど・・・バトルだし仕方ないか」 周囲には誰も居ない。と、ピクニックか何かに来た者なら思うだろう。 ただ、獲物を求めて周囲の気配を探る狩人なら、わかるはずだ。微妙な風の動きと、音。自分では無い、他人の接近。 オイルにはそれがわかった。なぜなら彼女もまた――― 「・・・闘ろっか」 狩人だから。 風が自分に向かって動いた。オイルはエアロヴァジュラを風に向けて構える。 次の瞬間、強い衝撃が刀身に走った。 「ッ・・・流... -
ネコ日記:第十六話
追っかけとか弟子入りは大抵追いかけられる側が迷惑してる お兄ちゃんがタマちゃんとオイルちゃんを連れて大会に行ったから、私はキルケとお留守番。 キルケにもう少し実践経験があれば、私達も付いてったんだけど・・・ 「はぁ~、暇だなぁ・・・」 思わず溜息ひとつ。 今日は大学もお休みで、物凄く暇。 「鍵かけてけば出掛けてもいいよね?」 「どこかへ行くんですか?」 「暇だからさ、オリュンポス行こっかなって」 神姫センター「オリュンポス」。私とキルケの初戦の場所だ。もちろん、今も時々行ってるけどね。 「いいですね、行きましょう!」 キルケも賛成したから、私達はオリュンポスに行く事にした。 オリュンポスは休日って事もあって、凄い人だった。肩の上に乗ってるキルケの声でさえ聞き取りにくいくらい。 「マスター、折角来たんですから、バトルして行きましょう!」 「うん、暇だから初... -
第十一幕
第十一幕。上幕。 ・・・。 私がマスターの神姫になって、もう。何日経ったでしょうか。 私はまだ、目を開ける事さえ出来ません。 ・・・。 その日。そう。その日。風の止んだその日でした。 不思議な日・・・マスターが『おはよう』も、『おやすみ』も言ってくれなかった日は、はじめてでした。 本当に私は。今もまだ、マスターのベッドの枕元にいるのかな? そんな事を考えながら耳をすましても。マスターの声は聞こえません。ただ、慌しい足音。それに、お母様と、誰かが話す声。 時折聞こえる私の名前。何を話しているかは解りません。 ・・・的確に刻まれる電子音が聞こえます。 液体が、一滴、一滴と落ちる音が聞こえます。 そして・・・何か、空気が。くぐもったように・・・漏れるような、音。 お母様の、泣く声に。マスター... -
ネコ日記:第十二話
大会開催!そして動き出す影・・・ そして大会当日。 指定された会場は大勢の人で賑わっていた。そのほとんどが神姫連れだから、多分出場者だろう。 「すごい人だな・・・」 「神姫がいっぱいだよ~」 「この人たちみんな出場者!?腕がなるなぁ!」 俺らは会場の前に立って話していた。礼奈とキルケは留守番だ。 「出場の方はこちらで選手登録をして下さい!」 受付の男が叫んでいる。選手登録は至って簡単で、マスターの情報登録と神姫のレギュレーションチェックだ。 違法改造武器などを持った選手がいないかチェックするためだ。この二つを済ませると、出場許可証が貰える。 俺たちも受付に行き、俺自身の登録とオイルのチェックを済ませ、許可証を貰って控え室に案内される。 試合はトーナメント式で、A~Hまでのブロックで一人づつ代表を決める第一回戦、代表者の中から優勝者を決める第二回戦がある。 「俺たち... -
ネコ日記:第十八話
前世の記憶とかって何か格好良いよね 開け放された控え室のドア。 そこに居たのは、俺の親父・・・正確には親父だった男。名前は山田信善。 「親父、心配いらないって・・・どう言う事だ?」 「筐体の仕掛けは、俺とこいつで行く」 親父が指差した先、親父の肩には、騎士型サイフォスの武装神姫が乗っていた。 「メサイア。俺の助手兼相棒だ」 「よろしく」 メサイア・・・救世主か。沢山の神姫の命を救う点じゃ相応しい名前かな・・・ 「さぁ和章、そろそろお前達の試合だ。行って来い」 「あぁ。親父、頼んだ」 「任せとけ」 俺はタマとオイルを連れて会場へ向かった。 「で、何でなん?」 和章が行った後、晴子が信善に尋ねた。 「何がだ?」 信善は軽く笑みを浮かべながら聞き返した。 「アンタはいつもそうや。知っとるクセしてはぐらかす・・・何で今更戻って来たんか聞いとるんや」 晴子... -
第十二幕
第十二幕、上幕。 ・・・。 長い沈黙。 耳が痛くなるような沈黙だけが続く。 瞳から光を失ったマーチは。やがて操り人形の糸が切れるように、かくん。と上に向けていた顔を下ろした。 その横顔から。完全に表情は消えていた。 震えることも無く。先のような怯えるような仕草さえない。 ただ、その場に立ち尽くすだけ。 小幡は流石に眉をも顰めて、その落胆という言葉では言い表せぬほどの、正に魂が抜けたような姿を見つめる。 ・・・よもや、ここまでの大きな衝撃を受ける事だったのか。 とすれば、やはり早まったのだろうか・・・。 しかし悔やんでいる時間は残されていない。彼女はそっと腕時計に目をやった。・・・夜も随分と更けてきた。最早。 「・・・」 だが。それでも。 たとえそれでも、小幡は待ち続ける事にした。それ... -
ネコ日記:第十七話
最終兵器と書いて「リーサルウエポン」と読む キルケに装備と武装を装着してあげる。 今回の装備は GA2“サバーカ”レッグパーツ DTリアユニットplus+GA4アームにイーダのサブアームを付けて4本腕にしたもの 争上衣「ツェンシャンイー」 衝袖「ヒューシウ」 裂拳甲「リークアンジア」×2 防壁(ファンビー) アングルブレード×2 シュラム・リボルビンググレネードランチャー モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ カロッテP12 カロッテTMP で、防壁は左リークアンジアに、アングルブレードは頭に、グレネードランチャーはイーダのサブアームに、 ウズルイフは右手に、カロッテはそれぞれGA4アームに。 今回も重装備で銃撃主体の装備になった。まぁ、ツバサちゃんが惚れたのがそこらしいから、仕方無いかな? 装着を終えたキルケを筐体にセットする。さぁ、バトル開始だよ! ... -
第十三研究室の昼下がり
「……教授に一服盛れば、レポート消えるかな」 「マスター、何バカな事言ってるんですか」 二つの声が部屋の中に響く。前者は恵太郎、後者はナルだ。 この部屋は第十三研究室。文字通り研究のための部屋で、当然の如く様々な神姫用機械や資料が並び散らばっている正しい研究室だ。が、戸棚やら机の引出しを開ければあら不思議。 マンガに雑誌、ゲーム機は勿論の事、各種お菓子やインスタント食品、果ては炊飯器やガスコンロにフライパンまで揃っている。 その気になれば、一週間程度は暮せてしまう部屋なのだ。 「実習のレポートなんぞ結果書いてお仕舞いで良いと思わないか? 何で使った機械の詳細も書かなきゃならんのね」 「今の苦労は追々役に立つものですよ、マスター」 ナルはクレイドルの上に腰かけ、神姫サイズの雑誌に目を通している。ちなみに、見出しには『レニオス製新型アクチュエータの性能に迫る... -
ネコ日記:第十話後編
雪と油・後編 何を言ってるんだこいつ?マスターがいない?マスターがいない武装神姫なんて普通あるわけが無いだろ。 「なんでか知らないけどさ、誰かに起動させられてマスター登録も無しに外に放り出されたんだ。装備と一緒にね。」 「・・・なんでそんな事を?」 「知らないって言ってるだろ?それでふらついてたらさ、いきなり上からたくさん雪玉が降ってきて」 埋もれてた・・・って訳か。 「で、これからどうするつもりだ?また彷徨うか?」 「そうだねぇ・・・ここに住んじゃダメ?」 「は?」 いきなり何を言い出すんだこいつは。オイル切れか?いや、オイルはさっきからずっと飲んでいる。 「だーかーら、ここあんたの家だろ?ここに住んじゃダメか?って事。」 「駄m「オッケーオッケー!大歓迎だよ!」 「ちょ、勝手n「他に行くあてがないなら、どうぞ」 「おい人が話s「ありがとう!」 「・・... -
ネコ日記:第十九話
ハリウッドスターは誰でも一度は憧れる 晴子・ペルシスside オイルと武士型とのバトルが終わった頃。 「ここやな、敗退者が捕まってる言う所は」 会場から約5km離れた所にあるビルの前に、晴子が居た。 ペルシスの入手した情報によれば、ここに大会で敗退したマスター達が捕らえられている。 晴子の目的は勿論、マスター達の救出だ。 「・・・信善の言っとった『確認』の意味・・・サッパリわからへんかったな・・・」 ビルに入る前に晴子は控え室での信善の言葉を思い出していた。 「ま、聞いても教えてくれへん事くらいはわかってるんやけどな」 にはは、と笑ってビルに足を踏み入れた。 「・・・こりゃ、簡単には行きそに無いなぁ」 晴子はまた笑みを浮かべた。ただし、さっきより引き攣った笑みだ。だがそれも無理は無い。 ビルに足を踏み入れた瞬間、晴子はペルシスに転ばされた。次の瞬間、晴子の... -
ネコ日記:第十五話
決着、事実、決意。そして・・・親父 風が吹き、ヴァーチャルの草が揺れる草原に、二体の神姫が対になって寝ていた。 「相打ちかぁ・・・残念」 その内の一体・・・オイルが、溜息を漏らしながら呟いた。バトルは引き分け。 「・・・でも、楽しかった」 その隣で寝ているアースも呟いた。 「二回戦で待ってる。それまで・・・」 「・・・絶対負けないでよ」 そして二人の体は粒子となってフィールドから消えた。 「お疲れさん。なかなか良いバトルだったぞ」 「かっこよかったよ~!」 バトルから戻ってきたオイルに、労いの声を掛ける。 「相打ちだったのは惜しかったけど・・・目標ができたから結果オーライだね」 「目標?」 そう言えば戻ってくる前に対戦相手と何か話してたな。きっと再戦の誓いだろうが・・・ 「二回戦、絶対アースに勝ってみせるよ」 「その意気で優勝も狙うか」 「もちろん... -
第十四話『ノリノリ』
「ハチやんハチやん」 「ん? どうしたのマイ」 「ナナやんと話した?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えぇと」 クラブハンド・フォートブラッグ 第十四話 『ノリノリ』 「え、まだ話してないのか?」 そういってマイは腕を組んだ。 どうも昨日今日と七瀬と話してないのを気にしているらしい。 っていうかいつの間にかもう金曜日だし。 「あ・・・まぁ・・・そうなるね」 「何で話さないかなー。今度のデートなんていいチャンスじゃないかなん」 「あー・・・そう簡単にいければ僕も苦労しないと言うかなんと言うか・・・」 そう、この間のみや姉の一言で、僕と七瀬は互いを意識しまくっているのだ。そんなわけで、普段なら一緒に登校したりしてるんだけどこの二日はお互いそれすらない。 どうしたもんかと思うけど、... -
CL:第十三話 脱出
前へ 先頭ページへ 次へ 第十三話 脱出 基地内は静かだった。あれだけ歩き回っていた人間がまばらだ。ほとんどの人員は飛行船の作戦司令室に陣取っているのだろう。脱出行は難なく完遂できそうだった。 ただ、外からいくつもの飛行船のエンジン音がくぐもって響いてきていた。まだ隊列を整えている最中だが、発進が始まったら時間を経るにつれて撃破は面倒になってゆく。 一隻たりとも逃してはいけない。絶対に、神姫と人間とを戦わせてはならない。神姫は人間の敵になるために生まれてきたのではない。人の隣にいるための存在なのだ。人の社会の、世界の、空間の隣に神姫のそれがある。そういう世界が始まっているし、おのずとやってくる。それをノウマンはあさっての方向にぶん投げようとしている。 結果的にノウマンは人間の敵だった。彼自身が気づいていない、無意識下の敵。彼自身は神姫のためを思ってやっている... -
第十三話『黒衣の死神』
「・・・・ねぇ、彩女」 「なんですかアメティスタ・・・よいしょっと」 「・・・・二人っきりだね」 「そうですね・・・・っと」 「バトルなんかやめてさ、二人でどっかいこうよ。ほらあそこ、ホテルあるよ」 「そうですか・・・・・・・よっと」 「・・・・・・・・おっぱい揉んでいい?」 「駄目です」 * ホワイトファング・ハウリングソウル * 第十三話 * 『黒衣の死神』 『都市ステージ』を、彩女とアメティスタは歩いていた。 ・・・いや、正確には歩いているのは彩女だけである。アメティスタは歩いていない。 ならば彼女はどうしているのか。 彩女におぶさっているのである。 「・・・いくらなんでもですね。・・・・よっと、こういう時くらい二本足にしたらどうですか・・・・っと」 「ヤだ。だってこのヒレはボクのトレードマークだよ? アイデ... -
第十二話 ヒーローにかけた夢
第十二話 「ヒーローにかけた夢」 『ぐああああっ!』 『ファッファッファッファッ……どうだビートルA、手も足も出まい?』 『ぐ……、なんて力なんだ! 今までの怪獣とは全然違う!』 『ファッファッファッファッ……当然だ。このゼットキングは貴様を倒す為に作られた最強の怪獣なのだ』 『くっ、ならばアクティオン光線で!』 『おっと、いいのか? ゼットキングが倒されれば、体内に仕掛けられたタイマーが作動し、お前のオーナーは街ごと木っ端微塵になるのだぞ?』 『何だって!? 卑怯だぞ、バノレカン星人!』 『ファッファッファッファッ……卑怯もラッキョウもあるものか。食らえ、エポキシパテ爆弾!』 『うわあああーっ……』 『バノレカン星人の卑劣な罠によって、ビートルAはブロンズ像にされてしまった! ラ... -
CL:第十話 知性
前へ 先頭ページ 次へ 第十話 知性 理音たちが乗せられたのは護送車ではなかった。 完全に焦げて崩れ落ちた屋敷の裏庭に、軍用の最新式ティルトローター機が二機、鎮座している様を見たときは、職業上その方面のことをややかじったことのある理音は度肝を抜かれた。 よくよく見れば自分達を連行する兵士達の装備も、造反グループという肩書きにしては先進国の一線級のものばかりで、それは何か、予想外に強大な後ろ盾が存在するのではないかということを予感させた。 理音と鶴畑兄弟の四人は、機体中腹の、パネルで増設された雑居房のようなところに入れられた。雑居房といっても、ちゃんとゆったり座れる長椅子が対面して設置されてあり、真ん中にはテーブルがあった。トイレは別室として併設されている。 目的地に着くには時間がかかるが、ぞんざいに扱うつもりは無いらしかった。 理音は興紀と並んで... -
第十話『にゃ~』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 彩女は自らが切った竹の中、節の上に座禅を組み考え事をしていた。 主の様子が、何かおかしい。 「(普段は吸っていた煙草を、私とノワール様が引き分けた日の翌日から吸わなくなった。そして仕事の量が増えた)」 記四季の職業は物書きだ。小説だろうがエッセイだろうが何でも書く。そしてその仕事の最中、記四季は集中するために彩女を追い出すのだ。 最後にはいつも、書きあがった原稿を見せてくれた。彩女は記四季の一番の読者なのだ。 「(にも拘らず原稿は一向に完成の兆候が無い。そしてここ最近私は主の原稿を見ていない。・・・編集さんに電話したけれど、今の主の仕事量はやはりおかしい)」 急に書けなくなったという事もありあえるだろう。しかし今までそんなことが無かったのだ。 「・・・・・・・・・主、一体何をなさっているのですか」 * ... -
第十七話『大きな壁』
「ちょ・・・・ちょっと・・・・ここまでくれば・・・もう・・・いいんじゃない!?」 「え、あ、そ、そうだ、ね」 * クラブハンド・フォートブラッグ * 第十七話 『大きな壁』 散々走った私達は息切れをして、傍にあったベンチに座り込んだ。 ・・・・八谷ったら、私の手を握ったまま全力疾走するんだもん。男と女じゃ体力に差がありすぎるわ・・・。 「ご、ごめんね七瀬・・・大丈夫だった?」 「・・・あんたのお陰でね。八谷は・・・ああもうやっぱり汚れてるじゃない。ほら動かないで」 ポケットティッシュを取り出し八谷についた汚れを拭き取る。 その間本人は真っ赤になってそっぽを向いていた。 ・・・・私まで恥ずかしくなってくるからやめて欲しいんだけどな。 「あ、ありがと・・・」 「ん・・・・うん・・・」 「・・・・・・・・」 「・・・・... -
第十八話『てのひらを』
「・・・・ホーク、ショーの準備はどうだ」 「順調そのものだよグレゴリー。クレアの調子はどうだい」 「上々だ。デルタにいた頃よりも、彼女は楽しみにしているようだ」 「そいつぁ重畳。・・・で、だな・・・なんでそいつらがここにいいるんだ?」 「いやぁ久しぶりじゃないかね鷹野大尉」 * クラブハンド・フォートブラッグ * 第十八話 * 『てのひらを』 わたし達ストーキングチームがぶち当たった問題、チケットが無いのにどうやってはいるのか ―――――――この問題は意外にもあっさりと解決しました。 「まさか開催者側に知り合いがいるとは・・・・交友関係広すぎやしませんか」 「ふふん。神姫は何も隔てないのだよ。この間の大会で戦った相手が彼でね。その時の縁でチケットを貰ったのだよ」 むちゃくちゃです。 まぁ・・・・そのお陰で今こうして内部に潜入で... -
CL:第十七話 憧憬
前へ 先頭ページへ 次へ 第十七話 憧憬 『クエンティン、よろしいですか』 「えっ?」 シャフト内を降下するクエンティン。罠や待ち伏せがないか索敵しつつ降りるため、速度が出せない。目的地に着くまでには七分少々かかる。デルフィには動きはない。まるで到着するのを待っているようだった。そして、依然としてノウマンの反応も変わらない。 緊張を保ったままのときに、久々にエイダから呼びかけられたので、クエンティンはびっくりした。 こばむ理由はなかった。エイダとおしゃべりができることもあり、嬉しくもあった。 「なあに?」 『夢卵理音様のことをお伺いしたいのです』 「お姉さまのこと? いいわよ」 『大変失礼なことも訊いてしまうかもしれません』 「かまわないわよ。なんでも言っちゃう」 数秒の間。 『まずは、理音様のお名前です』 「ん? うん」 『ギヴンネームはともか... -
三毛猫観察日記
● 三毛猫観察日記 ● トップページ by 修理屋 ・これは主人公による猫型神姫(?)の観察日記。 大学の神姫サークルの仲間達との活動を軸に 物語は進んでいきます!! (現在、第十八話までと番外編4までを公開中) ◎◎◎ 外伝 デカ神姫 トップページへ ◎◎◎ ◎◎◎ 長編コラボ 神姫のお仕事。(海底編) トップページへ ◎◎◎ ★登場人物一覧★ (設定は物語開始当時に基づいています) ◆ 一年目 ◆ 第一話 猫、飼いました 第二話 激闘!あおぞら商店街! 第三話 意思を継ぐ者 第四話 最後の願い (注:神姫破壊表現あり) 第五話 アタシも日記を書いてみよう 第六話 誘われて・沖縄 第七話 ミア!電光石火!! 第八話 雨の日に来たレイン 第九話 文化... -
第三章 深み填りと盲導姫
第三章 深み填りと盲導姫 あらすじ: 夏のある日、俺達は神姫センターでサマーフェスタを楽しんでいた。 そんな時、ある人物と出会い、神姫の一つの可能性を垣間見る事に…… 第一話:宝探姫 第二話:双銃姫 第三話:違法姫 第四話:諸刃姫 第五話:成上姫 第六話:肩書姫 第七話:激動姫 第八話:実践姫 第九話:鉄鳥姫 第十話:血戦姫 第十一話:追剥姫 第十二話:負傷姫 第十三話:再生姫 第十四話:塵刃姫 第十五話:生贄姫 (この話ではウサギのナミダに関して一部のネタバレが存在しますのでご注意ください) 第十六話:偽眼姫 第十七話:鳥討姫 第十八話:札無姫 第十九話:罪明姫 (この話ではキズナのキセキに関して一部のネタバレが存在しますのでご注意ください) 第二十話:道行姫 この物語においては以下の作品から、キャラクター、設定を借り... -
ネコのマスターの奮闘日記
ネコのマスターの奮闘日記 これはネコ神姫(+α)のマスターが日常60%、非日常40パーセントくらいの毎日を綴ったお話。 キャラクターなどのレンタル希望はご自由に(ある場合はコラボ等にてご一報下さい) 著者 ネコマスター 登場人物・登場神姫紹介 舞台設定 本編 プロローグ とりあえず自己紹介は基本だな 第一話 いきなりですが妹襲来です。 第二話 キルケの初バトル 前編 後編 第三話 礼奈は大変な事を親に言われました 第四話 いつからご飯・味噌汁・焼き魚が日本の朝食の代表になったんだろうか? 第五話 ネコのマスターのクリスマス・買い物編 第六話 ネコのマスターのクリスマス・プレゼント編 第七話 盗撮は犯罪です。 第八話 離婚してもしばらく経つとどうでもよくなるんだよね 第... -
クラブハンド・フォートブラッグ
クラブハンド・フォートブラッグ 作者:ミヤコン 砂漠ステージのみ最強の砲台型と、それに日々弄られる少女の物語り。 2/25 番外編を久しぶりに更新。 コラボ大歓迎です! ちなみにこっちでも神姫SSを公開してたりします。 クラブハンド本編ともリンクしてるんで、もしよかったら読んでやってくださいm(_ _)m CHF 登場人物紹介 CHF 武器紹介 * クラブハンド・フォートブラッグ本編 第一話『Desert scorpion』 第二話『八谷とマイ』 第三話『主の日常と姫君の退屈』 第四話『第23回・サラはどうして勝てないのか会議』 第五話『Desert eagle』 第六話『THE交通事故』 第七話『ダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!』 ... -
ホワイトファング・ハウリングソウル
ホワイトファング・ハウリングソウル 作者:ミヤコン 世を捨て、竹の生い茂る山に引き篭もった老人と、銀色の狼の物語。 『――――それは、恋でもなく愛でもない』 5/26 最終話を更新、いままでありがとうございました! コラボ大歓迎です! 前作クラブハンド・フォートブラッグと前々作ハウリングソウル(外部リンク注意)とリンクしています。 もし宜しければそちらとあわせて読んでみてくださいm(_ _)m WFHS 登場人物紹介 WFHS 武器紹介 WFHS 設定 WFHS 白狼型MMS 『神凛』 * ホワイトファング・ハウリングソウル本編 第一話『老人と犬』 第二話『砂漠よりの使者』 第三話『爺の心労』 第四話『Prophet of amethyst』 ... -
ハウリングソウル
ハウリングソウル 作者:ミヤコン 雨の日に拾われた犬と、無表情な悪魔とお姉さんのはなし。 この作品は小山田喜久子様の作品『双子神姫』とほんの少しコラボしております 1/20 第十~最終話を更新しました。 コラボ大歓迎です! HS 登場人物紹介 HS 武器紹介 * ハウリングソウル本編 第一話『廃墟にて』 第ニ話『朝』 第三話『開店・本屋の朝』 第四話『神姫センター・謎の生命体出現!?』 第五話『トラウマ』 第六話『再開・天薙』 第七話『手がかり、そして麗しき肉体美』 幕間『in the dark.....』 第八話『悪夢、そして鋼のメシア』 第九話『許せない真相』 第十話『告白、そして決意』 第十一話『説得、人事じゃ... -
第十三話 灰染の女神
第十三話 「灰染の女神」 「……きらさん、輝さん、起きてよ」 「んあ」 「もうすぐ新宿駅だよ」 俺と健五は新宿に向かって、電車に揺られていた。 それというのも、直也から『すげえ奴が来てるらしいから、今すぐ健五と神姫センターに来い』とメールが来たからだ。 「土曜ぐらい休ませろっての。人の迷惑も考えやがれ」 「でも、凄い人って誰なんだろう?」 「さあな」 とりあえずメリーとクレアを連れて来たはいいものの、具体的に何をするのかは分からないまま、俺たちは新宿に行く。 直也はアッシュを連れて、駅にあるセンター方面の通路で待っていた。 「おっ、やっと来たな……って、お前その袋なんだよ?」 「ああ、まだ時間あったからよ、そこのデパートの北海道物産展でイカめし買ってた」 「アホかお前! 何しに行くと思ってんだ」 「そりゃこっち... -
CL:第十六話 共鳴
前へ 先頭ページへ 次へ 第十六話 共鳴 着地する。 よく整備された滑走路のアスファルトが、その下の整地用に敷かれた土と一緒に飛び散る。小さなクレータがひとつ出来上がった。 長大な滑走路の向こうには、飛行船が発進した森があって、滑走路のところだけが開いている。終端部にはやはり、地下の格納庫へとつづくであろう大きなエレベータハッチが口を開けていた。 ――開いている? “前方ハッチより反応多数。ラプターです” エイダの警告。 直後、いくつもの光点がハッチから飛び出してくる。十、二十、三十、四十――、まだまだ増える。 「いまだあれほどの戦力を隠し持っていたとはな」 ビックバイパーアタッチメントを纏ったルシフェルが後方から追いついた。その後ろにはファントマⅡを装備したネイキッドの部隊。 「こっちの戦力は」 「私とお前を除いて三十だ。数だけなら圧倒的に足り... -
第十話:血戦姫
第十話:血戦姫 「まずはワザと失速して背面に回り込むぞ。そこからなら相手もすぐに反応はできないはずだ」 「あっちも攻撃してくるんじゃない?」 「下を通れば問題ねぇ。それに接近できれば迂闊にミサイルを撃てなくできる。さらにミサイルを壊せればなおいい。ポジション取りは任せるぞ」 「わかった! ルナ、そういう訳でよろしく!」 「はいさっ! 蒼貴ちゃん、しっかり掴まっててね!」 「ええ」 ルナはその言葉と共にプレステイルを失速させ、自然落下を始めた。その刹那、彼女たちの上をファストオーガが勢いを止められずに通り過ぎていく。 蒼貴はそれを逃すことなく、下に備え付けられてあるミサイルを狙ってハンドガンを放つ。 導かれた弾丸は的確に小型ミサイルに当たり、爆発を引き起こした。 「なっ!?」 紅緒タイプは突然の破損に動揺し、背後を見る。そこにはいつの間... -
やべぇ!タイトルなんて考えてなかったよ!!
あらすじ ベテランマスター岡島士郎と彼の持つ神姫達が織りなす 笑いありハードバトルありな日常。 著 でこちゅー 登場人物 ストーリー一覧 第一話 「おっ昼~休~みはウッキウキショッピング♪」 第二話 「昼下がりの情事ヤマモト」 第三話 「ウサギって寂しいと死んじゃうんだよ!」 第四話 「だれも いないひ」 第五話 「悲しき戦士の咆吼」 第六話 「ジャロの身上相談所」 第七話 「美少女戦士、登場!?」 第八話 「知らなかった闇・本当の光」 第九話 「鶴畑の末姫、登場!」 第十話 「Paka-Paka RISING」 第十一話 「妹、襲来」 第十二話 「ジャロにマタタビ?」 第十三話 「三郎さん家のアネゴさん 勝手に外伝 ~冬だ!熱海だ!人魚姫... -
CL:第十九話 逃亡
前へ? 先頭ページへ 次へ ? 第十九話 逃亡 体温イコール外気温。 視界ゼロ。 落下中。 叫んでも、自分の声が聞こえない。無音。あるいは空気がないのだろうか。 違う。再現されていないだけだ。 ここはまだ仮想空間の中であり、エイダはほどんどの擬似感覚からデータ的に切り離されていた。かろうじて自分の擬似的な躯体と、落下しているという感覚はあるが、視覚、嗅覚、聴覚、味覚、外部との触覚は全てシャットされていた。 完全に仮想的な空間にはいないのだ、とエイダは気がついた。かといって、物理現実の素体に転送されきってもいない。 ダウンロードのプロセスが中断されて、自分の意識と呼べるものが――AIに意識があるのかどうかはさておいて――どこかの空き領域にプールされているのだ。あらゆるデータやプログラムから隔離された状態を便宜的に、頭脳は「落下している」をあてがっている... -
徒然続く、そんな話。
あらすじ それは偶然であったり、そーではなかったりする話。 勇気と友情と愛情とえろ、はあるのかな…… 著/碧鈴の持ち主。 コラボレート歓迎、と言うほどにはいろいろ出来ていませんが、未だ(汗 人物設定 用語・設定など 徒然続く、そんな話。 第一節。 徒然続く、そんな話。 第二節。 徒然続く、そんな話。 第三節。 徒然続く、そんな話。 第四節。 徒然続く、そんな話。 第五節。 徒然続く、そんな話。 第六節。 徒然続く、そんな話。 第七節。 徒然続く、そんな話。 第八節。 徒然続く、そんな話。 第九節。 徒然続く、そんな話。 第十節。(前) 徒然続く、そんな話。 第十節。(中) 徒然続く、そんな話。 第十節(後) 徒然続く、そんな話。 第十一節(前) ... -
第十六話『それぞれの思い』
会場内は静まり返っていた。 ファーストランカーであるジャンヌとルシフェル。その二人が揃って無名の二人に倒された・・・・その事実も充分にその原因であるとも言える。しかしそれは決定的な原因ではない。 つい先程のビルの屋上からのダイブ。そして側面を走りつつ抜刀し両断。そんな神業を披露されてはもはや黙るしかない。 「・・・・クッ」 都は微かに笑う。 本当なら大声を上げて笑いたいところだが今はそんな空気ではない。 凄い。やっぱり彩女は凄い。もう一度戦って・・・今度は勝ちたい。都はそう考えていた。 「・・・・・・・・・・すご・・・」 都の隣にいた春奈が呟く。 それが静まり返った空気に波紋を起こし、すぐに割れんばかりの歓声がセンターに鳴り響く。 都はそんな様子を心底楽しそうに見ながら、煙草に火をつけた。 ホワイトファング・ハウリングソウル 第十六話 『そ... -
第十二話『爺、魂の咆哮』
翌日 ―――記四季たち三人は神姫センターにいた。 キャンペーンバトルに参加するためである。 「俺らの出番は何番目だったか?」 「二番目で御座います。一番手は・・・あ、春奈お嬢様とそのお友達のようですね」 記四季は電光掲示板に表示された名前を見る。 一つは孫娘の名前、そうしてもう一つは・・・ 「八谷良平・・・あいつ、いつの間に男作ったんだ?」 記四季の言葉にアメティスタが苦笑する。 言い方が娘を心配する父親のそれに似ていたからだ。 「順番までまだ時間があるけど、どうする? ボクは控え室に行ったほうがいいと思うけど」 「主、どうなさいますか?」 アメティスタが提案し、彩女が選択を迫る。 「・・・・とりあえず都んとこ行くぞ」 ホワイトファング・ハウリングソウル 第十二話 * 『爺、魂の咆哮』 「・・・・・暇だ」 結果と... -
第十二話『ブレイド』
廃工場の一室に彼女はいた。昔、この場所で開催されていた違法バトルの監視室である。摘発があった際もその映像を映していたのだろう。 その長い腕で己の体を抱くように、彼女は一人で座っていた。 彼女の名は『狗怨』。 心も無く、感情も無く、記憶も無い、ただの人形。 彼女に課せられた命令は唯一つ、『あの悪魔型と犬型を破壊しろ』という唯一つの言葉であった。 彼女の主である老人は既に、彼女の攻撃の流れ弾で死亡していたが彼女はそんなことを理解できない。また、理解しようともしなかった。 まだ心も感情も記憶もあったころの彼女ならば、或いは自分が自由になったと喜ぶのだろうか。それとも人をあやめてしまった罪を嘆くのだろうか。それは誰にもわからない。彼女自身にもわからないのだから。 「――――――――――――」 何かが近づいてくる物音が聞こえ、彼女は俯いていた顔を上げた。そ... -
岡島士郎と愉快な神姫達
あらすじ ベテランマスター岡島士郎と、彼の持つ神姫達が織りなす 笑いありHありハードバトルありな日常。 え?作品名ですか? うん、適切且つ妥当。 著 でこちゅー ◆CtUOuuxRW. 人物・神姫設定 <各種設定集~人物編~ > <各種設定集~神姫編~ > ストーリー一覧 第一話 「おっ昼~休~みはウッキウキショッピング♪」 第二話 「昼下がりの情事ヤマモト」 ※注)H要素あり 第三話 「ウサギって寂しいと死んじゃうんだよ!」 第四話 「だれも いないひ」 第五話 「悲しき戦士の咆吼」※注)神姫破壊描写あり 第六話 「ジャロの身上相談所」 第七話 「美少女戦士、登場!?」 第八話 「知らなかった闇・本当の光」※注神姫破壊描写あり) 第九話 「鶴畑の末姫、登... -
第十二話:負傷姫
第十二話:負傷姫 「OH……これは酷いですネ……」 「皆ボロボロ~。ど~した~?」 「バーグラーにやられたものでしてね……」 あの後、俺達はバーグラーの情報を聞き出す事を引き受けてくれた縁の勧めでヒルダの尋問が終わらない内に何とか修理しようと奔走していた。不本意ながらも頼っていた杉原の研究室は彼が出張しているために使えなかったのである。 ああだこうだ言っておいて肝心な時に役に立たない杉原に毒づきながら、俺は次の当てである縁の働いている喫茶点兼神姫ショップ『リップル』のカルロスの下へ真那と共に行き、蒼貴達を見せた。 「治りますか?」 「難しいし、時間がかかるかナ……特にこのフブキちゃんはコアの傷が酷いシ……」 彼女達を見て彼は苦い顔をして説明をしてくれた。カルロスに診断してもらった三人の中でやはり蒼貴のダメージが一番大きかった。 CSCは無... -
Mighty Magic
ここは「マイティのひと」が作成した武装神姫ショートストーリー 『Mighty Magic』シリーズを掲載しております。 著/マイティのひと ※コラボレーション大歓迎也。 ※文字サイズを通常よりも一段階小さくしてご覧になると読みやすくなります。 ※本文は随時加筆修正されます。更新履歴をご参照ください。 ※現在諸事情により更新速度が激減しております。何卒ご了承ください。 - 昨日 - 今日 - 合計 神姫とそのオーナーたち 装備構成解説 設定解説 本文ページ(妄想設定準拠) マイティ編 Mighty Magic ・インターバトルO「アーキタイプ・エンジン」 ・強敵 ※『不良品』?とのコラボ作品 ・犬達の出会い ・バトリングクラブ ・インターバトル1「プレゼント」 ・変身! ※魔女っ子神姫☆ドキドキハウリンとのコラボ作品 ・主... -
第十六話:偽眼姫
第十六話:偽眼姫 腹をくくった俺達は次の日から輝を神姫センターにて、捜していた。手っとり早い話であれば施設に行くのがいいが、あそこでは彼が認めない場合、敵陣まっただ中に立たされる羽目になって追い出されるか、それ以上の事態になるかで面倒になるのは火を見るより明らかであるため、そこには行かなかった。 それでも輝という個人を人混みの中から捜し当てるのはあまりにも面倒ではある。が、リスクは安く済む。正直、裏世界に関わるのは個人的には好ましくないし、ある程度距離をとらなくては面倒が残る。 と、効率とリスクを考えた上で手段を弾き出したものの…… 「見つからないわね」 紫貴の言葉の通りだった。二日を費やしてみたが、彼は一向に見つからない。盲目の青年なら特徴的で見つけやすいかと高をくくったのが少々、仇になっている。 こうなるのは予想できていたが、いざそうなるとこれは... -
CL:第十一話 決意
前へ 先頭ページ 次へ 第十一話 決意 ティルトローターから下ろされると、強い潮のにおいを含むべたついた風が吹き付けた。 それで、理音はここがどこかの島であることを知った。ヘリポートの周囲は真っ暗で、植物からどの辺の緯度にある島なのかは推測できなかったが、どうやら断崖絶壁の岬のような土地にヘリポートは建設されているらしかった。 手錠は外されたが、そのまま兵士達に囲まれ、ヘリポートの隅にある地下への入り口から中へ通される。地下道は広かった。かなりの手間をかけて建造された軍事基地のようだった。 すれ違う人間は揃って武装した兵士達だったが、奥に進むにつれて白衣を着た科学者らしき者たちが増えてきた。なんと、あの一つ目ども、ラプターも普通に飛び回っているではないか。 通路は入り組んでいて、駅のような案内板はほとんど無かった。そんな通路を右へ左へくねりながら、理音... -
<正しい時系列で読んでみる>
凪さん家の十兵衛さん <正しい時系列で読んでみる> え、時系列がめちゃくちゃで分からないよ~! ですって?(笑) OK、OK。じゃあ種明かしだぜ。 下に書いてある順が正しい時系列さ。 これで分かるんジャマイカ? <正しい時系列> 第一話 <出会い> 第二話 <眼帯> 第三話 <ある日の休日> 第四話 <十兵衛、参戦> 第五話 <殺戮の歌姫> 第六話 <朝霧の紅眼> 第八話 <真・十兵衛、推参> 第十話 <その名はG> 第七話 <冬の日> 第九話 <GとJ> 第十一話 <弁慶参上> 第十二話 <3×7> <時系列無視> 閑話休題その一 <眼帯の休日> <凪の暴走>#18禁要素有り <妄想> <番宣CM> -
第十話:首切姫
第十話:首切姫 「まずは建物の中へ入って屋上から仕掛けろ」 「了解」 俺は紫貴に建物の中へと逃げ込むように指示をする。まずは撹乱してあの破壊力のあるレーザーキャノンから逃れなくてはならない。 そして間合いを詰めなくては、こちらはほとんど攻撃できないに等しい上に再生する頭部の角を破壊することができず、こちらからのダメージはすぐに治療されてしまう。 まずは角の破壊。これが、俺達が勝つためには欠かせない事だ。 「くっ! 逃げる気か!」 アークは紫貴が建物に逃げ込む様子を見てすぐにレーザーキャノンを放つ。しかし、タイムラグのあるそれは紫貴が逃げ込んだ時に着弾し、建物の壁を吹き飛ばすだけで彼女を逃してしまった。 一方、紫貴は建物から屋上へと登って屋根から屋根へと飛び移ってアークに接近しつつ、アサルトカービンを彼女に放つ。 アークは防御をしつつ... -
第十一話:追剥姫
第十一話:追剥姫 「……紅緒タイプ、戦闘続行不可能の判定が出たわ」 マナがそう言った事で戦いが終わった事を俺はそれを認識し、蒼貴達を見る。そこにあるのは上半身と下半身を斬り分けられ地面に転がっているイリーガルマインド装備の紅緒タイプと隻腕、隻眼の蒼貴が立っているという構図があった。 ありえない。 最初に思ったのはそれだ。通常、神姫がスキルを行使するには使いたいスキルを発動するための武器が必要である。その武器を使っての技だという事と武器にはスキルを発動するためのプログラムが内包されてある事の二つの理由があるが故に自発的なスキルの発動は出来ないというのが今日の認識だ。特定の神姫が放つオリジナル技ですら媒介となるカスタム装備をしているぐらいなのだ。 ところが蒼貴の苦無『飛苦無“散華”』はあんな斬撃技は組み込まれておらず、あくまで苦無である通常武器でしか... -
真・凪さん家の十兵衛さん
凪さん家シリーズ あらすじ 「…十兵衛…うん、私は十兵衛」 「とりあえず…そうね…じゃあ”銃”兵衛で」 「十兵衛…では我は真・十兵衛としよう…」 ここでは千空チアキが書いて描いて作ったりした「真・凪さん家の十兵衛さん」を掲載しています。 著/千空チアキ <真・登場キャラ紹介> <舞台設定> OP「Faze to love」 ED「芽生えドライブ」 お話一覧 第一章 第零話 「それは」「常」 七月…すべての始まり 第一話 歓 合間(乾杯) それは八月…十兵衛の始まり 第二話 普? 第三話 興? 第四話 銃? 第五話 闇? 第六話 斬? 第七話 九? 第八話 義? 第九話 乱? 第十話 人? 第十一話 決? 第十二話 明? 第二章 第特別話 「それは盛大な」「祭」 鳳凰杯という祭、にぎやかに... - @wiki全体から「第十幕」で調べる