武装神姫SSまとめ@wiki内検索 / 「第壱章第四節:奴が来た!?」で検索した結果
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第壱章第四節:奴が来た!?
{奴が来た!?} 午前七時、晴天。 天薙龍悪とアンジェラス達は安らかに寝ていた。 それもとても気持ち良さそうに。 まるで天国で寝ているかのようだ。 だが、この天国はすぐに終わりがおとずれようとしていた。 天薙家の門の前に仁王立ちして両手を腰にあてながら見ている、一人の人間によって。 「ウフフフ」 薄紫色のアホ毛一本ありのロングヘアー。 スレンダーな体形に童顔な容姿。 服は一般的に何処にでもある高校の制服。 ミニスカートが風にフワッと揺れる。 「先輩、今行くわ♪」 天薙家の敷地に入りスカートのポケットから鍵を出す。 カチャカチャ、と音を出しながらドアのロックを解除しドアを開ける。 易々と家に侵入すると礼儀正しく靴を脱ぎ並べ、すぐさま二階に上がり目的の龍悪が居る場所に向かう。 龍悪の部屋に入ると四つん這いになり、ベットで寝ている龍悪... -
双子神姫
...ってみるか 第壱章第四節:奴が来た!? 第壱章第伍節:夜、二人きりで行くにはムードが無い場所だな 第壱章第六節:喰われた!18禁です。 第壱章第七節:表の世界の戦闘選択肢あり。 第壱章第八節:裏の世界の戦闘選択肢あり。グロテスクです。 第弐章 第弐章第壱節:文化祭って、こんなだったけ? 第弐章第弐節:夢の中で…其の壱 第弐章第参節:ストラヴァル&ストレガの誕生だぜ 第弐章第四節:夢の中で…其の弐 第弐章第伍節:あれ?俺のが無いぞ?? 第弐章第六節:夢の中で…其の参 第弐章第七節:どうでもいい話し合いと、真面目な話し合い 第弐章第八節:夢の中で…其の四 第弐章第九節:2VS2!さぁ、バトル開始だ!!選択肢あり。 第弐章第拾節:夢の中で…其の伍18禁です。 第参... -
第壱章第四節:奴が来た!?>
{奴が来た!?} 午前7時、晴天。 天薙龍悪とアンジェラス達は安らかに寝ている。 それもとても気持ち良さそうに。 まるで天国みたいな環境だ。 だが、この天国はすぐに終わりがおとずれた。 天薙家の門の前に仁王立ちして両手を腰にあてながら見る一人の人間によって。 「ウフフフ」 薄紫色のアホ毛一本ありのロングヘアー。 スレンダーな体形に童顔な容姿。 服は一般的に何処にでもある高校の制服。 ミニスカートが強くない風にフワッと揺れる。 「先輩、今行くわ」 天薙家の敷地に入りスカートのポケットから鍵を出す。 カチャカチャ、と音を出しながらドアのロックを解除しドアを開ける。 家に侵入すると礼儀正しく靴を脱ぎ並べ、すぐさま二階に上がり目的の龍悪が居る場所に向かう。 龍悪の部屋に入ると四つん這いになり、ベットで寝ている龍悪の顔近くまで接近する。 ... -
第参章第四節:Vier
{Vier} 前は何にもデータの中身を見る事が出来なかったが、今回は違う。 セキュリティ解除に時間と俺の精神力を犠牲にしながら頑張った結果、『Vier』のセキュリティを突破し閲覧する事が出来たのだから。 「さてさて、中身はどんな事が書かれているのかな?」 注意深く見ながら次々に色々な項目を見ていく。 …なるほど、これは製造の日記みたいなモノだな。 西暦2027年12月×日 我が社が武装神姫というプロジェクトに参加するになった日。 そこで我が社はオリジナル、つまり試作型MMS(Multi Movable System)を開発する事になった。 試作型の数は四体。 西暦2029年5月1×日 この時はまだ武装神姫は一般に公開されていなかった。 『Vier』は『Drei』と一緒に誕生したMMS。 『Vier』の識別はDevil Ty... -
妄想神姫
妄想神姫:メインメニュー 注意 本作品は“突飛な設定”の類を多分に含有しております。 意図的に行っているので、その手の要素を苦手とする方は 閲覧に細心の注意を払って下さいます様、お願いします。 あらすじ 登場人物紹介 本編 外伝 後日談 各種解説 おまけ 協力・引用 あらすじ アキバの隅にMMSショップを構える幼女店長、槇野晶。 彼女の側には“妹”と言うべき、三人の武装神姫がいた。 長女“アルマ”と、次女“ロッテ”に、三女“クララ”。 これは、そんな姉妹のマッドで百合気味な日常とバトル、 更に武装神姫を逸脱気味なメカを、妄想のみで綴るお話。 登場人物紹介 登場人物MMSショップ“ALChemist” ライバルの神姫達 黄昏よりの使者+α(ネタバレ有り) 本編 序章 「苛烈なる少女?と、目覚めし神の姫」 第一章 「晴れた日には、2... -
第壱章第六節:喰われた!
{喰われた!} 俺は何処にいるのか解らない。 ただ解ると言えば辺り一面の草原。 剛毛な俺の髪の毛を風が優しくなびかせる。 髪の毛だけではなく、私服の服もサワサワとなびかせる。 空中にはシャボン玉みたいのが無数に浮かび、空には雲がまばらにあり太陽もある。 晴天。 いったいここは何処んだ。 まさか夢の中か? もし夢ならば都合がいい。 このまま解らないまま夢の中でも寝てしまおう、と思い草原に寝そべり瞼を閉じる。 その時だ。 「…マスター…」 幼い声で『マスター』という声が聞こえた。 すぐさま瞼を開き上半身だけ起こす。 するとそこにいたのは。 「アンジェラス…なのか?」 そう。 アンジェラスだった。 だが違和感を感じる。 何故、身長が女性の人間並みにあるのだ。 武装神姫の身長は15cmだったはず。 なのに今目の前にいるアンジ... -
第壱章第七節:表の世界の戦闘
{表の世界の戦闘} 現在、俺がいる所は神姫センターにいる。 細かく言うと神姫センターの中にあるオフィシャルバトルという部屋に居る。 この部屋には巨大な箱型の筐体がいくつもあり、その中で武装神姫達が戦うバトル用の室内みたいなもの。 ルールは簡単。 武装神姫同士がバトルし、力尽きた神姫が負けというシンプルな勝敗だ。 オーナーの場合、基本的に神姫が闘っている間はオーナーはただ見てるだけ。 観戦というべきかな? ある程度オーナーからの指示とか命令を言ってよいとも聞いたし、まぁ司令塔みたいなもんだな。 俺はそんな部屋の中が見渡せる場所の椅子に座って煙草を吸ってた。 勿論喫煙用の席でだ。 ん、何故俺がこんな所にいるかって? 一応バイトだからといって、俺はこいつ等(アンジェラス達の事)のオーナーだからなぁ。 ズーっと部屋の中で遊ばせとくのも、ちょっとなぁ~、と思い俺は神姫... -
第弐章第四節:夢の中で…其の弐
{夢の中で…其の弐} 「よっ。また会えたな」 「はい、マスター」 今、俺がいる場所は果てしなく広がる草原。 ここは俺の夢の中。 何度も言うけど、夢の中でここまで意識が明白というかハッキリしてるのはちょっと気持ち悪い。 けど人間というものは、その環境に慣れてしまえば違和感が無くなる生き物だ。 実際、最初の時よりも気持ち悪さがない。 そしてあの時の約束を果たさせてもらいにも来た。 「では、マスター。そこに仰向けに寝てください」 「ん、こうか?」 「はいそうです。それでは…」 俺が仰向けで寝てる所をアンジェラスが覆いかぶさるようにして俺に抱きつく。 「ちょっ!?」 「動いては駄目です。心を落ち着かせて、身も心もアタシに預けてください」 「で、でもよ~」 「こうしないとマスターの記憶を引っ張る事が出来ません。お願いですからアタシの言う通... -
第壱章第六節:喰われた!>
{喰われた!} 今、俺は何処にいるのか解らない。 ただ解ると言えば辺り一面の草原。 剛毛な俺の髪の毛も風が優しくなびかせる。 髪の毛だけではなく、私服の服もサワサワとなびかせる。 空中にはシャボン玉みたいのが無数に浮かび、空には雲がまばらにあり太陽もある。 晴天。 いったいここは何処んだ。 まさか夢の中か? もし夢ならば都合がいい。 このまま解らないまま夢の中でも寝てしまおう、と思い、草原に寝そべり瞼を閉じる。 その時だ。 「…マスター…」 幼い声で『マスター』という声が聞こえた。 すぐさま瞼を開き上半身だけ起こす。 するとそこにいたのは。 「アンジェラス…なのか?」 そう。 アンジェラスだった。 だが違和感を感じる。 何故、身長が女性の人間並みにあるのだ。 武装神姫の身長は15cmだったはず。 なのに今目の前にいる... -
第壱章第八節:裏の世界の戦闘
{裏の世界の戦闘} 夜中、満月がギラギラと光っていた。 そんななかに俺と右肩に座っているアンジェラスはある店の前に居た。 「おい、アンジェラス。本当にいいのか?」 「はい。これは私が決めた事ですから」 「ま、お前がそこまで言うなら仕方ねぇ~けど…無理だけはするんじゃないぞ」 「優しいですね、ご主人様は」 煙草を地面に落とし、靴の裏で踏みつけ火を消す。 今、俺とアンジェラスが居る所はアンダーグラウンドの神姫センターの目の前。 あの初戦のバトルの後、アンジェラスがこっそりと俺にこう言ったのだ。 『アンダーグラウンドで闘ってみようと思います。ご主人様が作った違法改造武器で…』 最初はなに血迷った事を言ってくれやがったのかと思い俺はアンジェラスを注意したのだが、頑固なアンジェラスは引かなかったため、俺が押し負けてしまい…故にこんな所に居る。 クリナーレ達に... -
第壱章第壱節:こんな出会いもありか?
{こんな出会いもありか?} 「だあ~、頭がイテ~。昨日は飲みすぎたぜ…」 二日酔いになりながらも車を安全運転し帰宅する。 大学の講義が終わったのでその帰りだ。 自分の家に着くと車を車庫に入れドアをロックする。 バタン、とドアが閉まる音が耳に入り脳味噌に響く。 「イテテッ。と~ぶん、酒は飲みたくね~なぁ」 俺の家は何処にでもあるような普通の一軒家だ。 一人暮らしの家にしてはちょっと贅沢かもしれないなぁ。 本来なら両親がいるはずの家だが、両親は共働きで今は海外出張中。 何処の外国に居るのか見当がつかない。 姉貴は結婚しても社会人バリバリのOLで頑張っている。 仕事は『武装神姫』の関係らしい。 まぁ、姉貴の仕事については全然興味ないからどうでもいいけどね。 それよりも今気になっているのは姉貴に頼まれた仕事の内容だ。 昨日の俺は酔いつぶれていた... -
第壱章第壱節:こんな出会いもありか?>
{こんな出会いもありか?} 「だあ~、頭がイテ~。昨日は飲みすぎたぜ」 二日酔いになりながらも車を安全運転し帰宅する。 大学の講義が終わったのでその帰りだ。 自分の家に着くと車を車庫に入れドアをロックする。 バタン、とドアが閉まる音が耳に入り脳味噌に響く。 「イテテ。とうぶん酒は飲みたくねなぁ」 俺の家は何処にでもある普通の一軒家だ。 一人暮らしの家にしてはちょっと贅沢かもしれないなぁ。 両親は共働きで今は海外出張。 何処の外国に居るかすら解らない。 姉貴は結婚しても社会人バリバリのOLで頑張っている。 仕事は『武装神姫』の関係らしい。 まぁ、姉貴の仕事については全然興味ないからどうでもいいけどね。 それよりも今気になっているのは姉貴に頼まれた仕事の内容だ。 昨日は俺が酔いつぶれていたので、詳しく仕事内容を聞いてなかったので何すればま... -
第壱章第参節:姉貴の会社に行ってみるか>
{姉貴の会社に行ってみるか} 「う~ん、やっぱ姉貴の会社に行ってみるべきかなー」 「何でですか?」 リビングに俺とアンジェラスがテーブルに座りながらウーロン茶を飲んでた。 今日は日曜日、晴れの午前10時。 「いやなぁー。実際、俺は武装神姫の事を色々調べてみたんだけど、どれもこれも古い情報しか入ってこなくてなぁ。色々と困ってる訳よ」 「そうなんですかー」 「そうなんだよ。…よし、日曜日で暇だし行ってみっかぁ」 「えっホントですか!?」 アンジェラスは驚きその後、嫌な顔になった。 まるで俺の姉貴の会社に行きたくないうような表情だ。 「うん?どうした、嫌なのか??」 「…はい。あんまりあの会社にはいい思い出が無くて…」 「思い出…ねぇ~」 俺は立ち上がり煙草を口にくわえ、火を点け換気扇のスイッチを入れる。 自分が生まれた場所を嫌う... -
第壱章第参節:姉貴の会社に行ってみるか
{姉貴の会社に行ってみるか} 「う~ん、やっぱ姉貴の会社に行ってみるべきかなー」 「何でですか?」 リビングに俺とアンジェラスがテーブルに座りながらウーロン茶を飲んでた。 今日は日曜日、晴れの午前10時。 「いやなぁー。実際、俺は武装神姫の事を色々調べてみたんだけど、どれもこれも古い情報しか入ってこなくてなぁ。色々と困ってる訳よ」 「そうなんですかー」 「そうなんだよ。…よし、今日は日曜日で暇だし行ってみっかぁ」 「えっホントですか!?」 アンジェラスは驚き、嫌そうな顔をした。 まるで姉貴の会社に行きたくないうような表情だ。 「うん?どうした、嫌なのか??」 「…はい。あんまりあの会社には、いい思い出が無くて…」 「思い出…ねぇ~」 俺は立ち上がり煙草を銜え、火を点け換気扇のスイッチを入れる。 自分が生まれた場所を嫌うアンジ... -
第四章第四節:アンジェラスとシャドウ・アンジェラス
{アンジェラスとシャドウ・アンジェラス} アンジェラスの視点 「…ん…こ、ここは?」 目を覚ますと辺りは一面真っ白の世界につつまれていた。 音も風も無い…視界に入るのは白色だけ。 遠近感も重力感もない。 身体はフワフワと浮いてるような感じ。 いったいここは何処なの? キョロキョロと辺りを見回すが、何処から何処までも真っ白い世界だった。 白以外なにも無い…私を除けば。 「ここは貴女の心の世界よ、アンジェラス」 「!? 誰!」 自分の声によく似ていた。 まさかと思いつつ、声がした方向に振りむかえると。 「こんにちは、アタシ♪」 「…私…なの?」 自分とそっくりな私がいた。 でも髪の毛は長く目つきも微妙に違う。 「ど~お?自分の心の殻に閉じ込む気分は?」 「心の殻?」 もう一人の私が何を言ってるのか分か... -
徒然続く、そんな話。 第四節。
天気。快晴。 気温。平年並み。 予定。休日。 コレで出かけない道理はない!……いや、ないよ? ……休日はだらだらしたいんだけどそこはまー、ほら、碧鈴のため? 「……マイロード、独り言は寂しいですよ?」 哀れんだ眼で心配そうな碧鈴。 「あ、声に出てた?」 苦笑、俺ってやつは。 「……私がいるのに独り言なんて」 ぽそぽそ、と呟く碧鈴 「悪い、碧鈴」 苦笑しながら頭をなでる。 「……ポテチ買ってくれたら許します」 小さな声で、そう呟く……尻尾は横に豪快に振られ。 「はいはい、りょーかい」 碧鈴を頭に載せ、近所を散歩する。 町はバレンタインだかヴァレンティヌスだかの浮かれモード。 すっかり縁などございません、大体チョコ会社の陰謀だっつーの くそ、笑うな、そこのカップル、今俺を笑ったなぁぁぁー と、やさぐれも止めておこう、空しい…… 現状確認。 ... -
第壱章第二節:武装神姫についてと俺について
{武装神姫についてと俺について} あの事件(俺の後頭部が机に炸裂)してから一週間が経った。 それからというものの、アンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカは色々な事をしはじめた。 アンジェラスとパルカは料理や掃除がやりたいと言い、俺は武装神姫用の包丁や掃除機とかを作り渡した。 クリナーレは何か運動するものが欲しいと言い、武装神姫用のダンベルとか作り渡した。 ルーナはパソコンがやりたいと言い、俺のパソコンを貸した。 まぁ、人それぞれに趣味があるのは当然な事。 だから俺は、こいつ等が何が欲しいとか何が必要とか言われれば作ったり準備してやった。 だが、やる分には構わないが余計な事はしないで欲しかった。 アンジェラスとパルカは料理にしろ掃除にしろ全然道具の使い方が酷かったために台所は地獄と化し滅茶苦茶になる、クリナーレはダンベルをグルグルと回し俺が『危ないぞ』と言った瞬間に... -
第壱章第二節:武装神姫についてと俺について>
{武装神姫についてと俺について} あの事件(俺の後頭部が机に炸裂)から一週間が経った。 アンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカは色々な事をはじめた。 アンジェラスとパルカは料理や掃除がやりたいと言い、俺は武装神姫用の包丁や掃除機とかを作り渡した。 クリナーレは何か運動するものが欲しいと言い、俺は武装神姫用のダンベルとか作り渡した。 ルーナはパソコンがやりたいと言い、俺のパソコンを貸した。 まぁ、人それぞれに趣味があるのは当然な事。 だから俺は、こいつ等が何が欲しいとか何が必要とか言われれば作ったり準備してやった。 とても良い事だと思う。 だが、やる分には構わないが余計な事はしないで欲しかった。 アンジェラスとパルカは料理にしろ掃除にしろ全然使い方が酷かったために台所は地獄と化し滅茶苦茶になるし、クリナーレはダンベルをグルグルと回し俺が『危ないぞ』と言った瞬間にク... -
第壱章第伍節:夜、二人きりで行くにはムードが無い場所だな
{夜、二人きりで行くにはムードが無い場所だな} 夜。 午後十一時過ぎぐらいに俺はムクリと起きた。 パンツ一丁で寝てたから私服に着替え机に近寄る。 机にはアンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカが充電器(クレイドル)の上でスヤスヤと寝ていた。 四人とも可愛い寝顔で寝ているのを見て俺の心に癒しが与えられる。 もうパルカなんて右手の親指をくわえて寝てる姿なんて萌え萌えで凄すぎるぜ。 そんな彼女達を起こさないように、俺は抜き足差し足で部屋を出て行こうとする。 ドアノブを左手で回し部屋を出ようとした…その時だ。 「何処に行くのですか、ご主人様?」 「…アンジェラス。起きてたのか?」 アンジェラスが机の端のギリギリ辺りで立っていた。 いつの間に起きていたんだ!? 気配を完全に殺していたぞ。 それに見つかってしまった。 任務失敗、ゲームオーバー、デストロイ... -
第壱章第伍節:夜、二人きりで行くにはムードが無い場所だな>
{夜、二人きりで行くにはムードが無い場所だな} 夜。 午後十一時過ぎぐらいに俺はムクリと起きた。 パンツ一丁で寝てたから私服に着替え机に近寄る。 机にはアンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカが充電器(クレイドル)の上でスヤスヤと寝ていた。 四人とも可愛い寝顔で寝ているのを見て俺の心に癒しが与えられる。 もうパルカなんて右手の親指をくわえて、寝てる姿なんて萌え萌えで凄すぎるぜ。 そんな彼女達を起こさないように、俺は抜き足差し足で部屋を出て行こうとする。 ドアノブに左手で回し部屋を出ようとした…その時だ。 「何処に行くですか、ご主人様?」 「…アンジェラス。起きてたのか?」 アンジェラスが机の端のギリギリ辺りで立っていた。 あぁ~見つかってしまった。 任務失敗、ゲームオーバー、デストロイー。 「何処に行くんですか」 真顔で言うアンジ... -
第参章第拾四節:楽しい日々の終焉
{楽しい日々の終焉} ☆ 西暦2030年10月5日の記憶 「…女の子?」 今、僕の目の前に一人の女の子が大きな試験管のようなものの中に入っている。 裸でブクブクと何かの液体に入っていて息が出来るのかな? 苦しくないのか? というか身体が物凄くちっちゃいなぁ。 まるでお人形さんみたい。 「……ン?」 「あ、起きた」 女の子が目を覚まし、眠そうに僕を見る。 すると無表情で僕に語りかけてきた。 「人間の…子供?」 「え?あ、うん。僕は子供だけど」 「子供が何故このような場所にいる?それに何故、我の部屋に侵入?」 「ごめんなさい、ボタンを押したら勝手に開いちゃって」 「勝手に押した?…不確定要素が多数、原因解析。…解析完了」 「何か、解ったの?」 「どうやら貴方は勘でこの部屋に侵入できたらしい。監視カメラの映像を閲覧し... -
第四章第壱節:{離別と愛}
{離別と愛} あの事件から一ヶ月が過ぎた。 俺は無事に退院し、すぐにVIS社に駆け込んだったのだが。 予想していた通りに門前ばらいだった。 でも諦めずに無理矢理侵入しようとしたら、警備が厳重ですぐに捕まってしまう事が解り、現状では門の前で指を咥えてただ建物を見ている状態。 そこで俺の頭脳を24時間フル回転で働かせ色々と考えたのだが…どれもこれも無駄と解ってしまった。 所詮、一介の大学生が考える程度じゃ無理という事だ。 『畜生』『悔しい』『会いたい』『助けたい』そんな気持ちで俺の心はいっぱい。 最初はそんな気持ちだった。 しかし時間が過ぎる度にその気持ちはダンダンと薄れてっていく。 会いたくても会えない。 苦しい、とても苦しい。 この手で抱きしめたい、この足で追いかけたい、この唇でキスしたい、身体全体で感じたい。 そう思う度に胸が苦しい、頭が痛い。 こんなに... -
第四章第七節:クリナーレとネメシス
{クリナーレとネメシス} 猛攻撃をなんとか切り抜けながら次のシャッター前まで来る事が出来た。 もうパルカは数え切れない程の人間を殺しているのが少し悲しいが今は躊躇なんかしていられない。 パルカのシャッターと同様にシャッターの横にあるIDカードを通す機械があった。 カードを機械に差し込み引く。 すると赤のランプから緑のランプに変わり、英語で『Three』と書かれているシャッターが徐々に上がっていく。 よし、ここまで同じだ。 「パルカ、敵が来たら早急に排除してくれ。俺はクリナーレを助ける!」 「はい!姉さんを助けてあげて!!」 「まかせろ!」 シャッターが人間が潜れば入れるぐらいまで開くと俺は身をかがめ侵入する。 体勢をたてなおしつつ辺りを見渡すと、これまたパルカと同じ構造になっていた部屋だった。 ど真ん中には大きな試験管があり、そこには一体の武装神姫... -
第弐章第伍節:あれ?俺のが無いぞ??
第弐章第伍節:{あれ?俺のが無いぞ??} 「ただいま~」 俺はある箱を持ちながら家に入った。 ある箱とういのは少し内緒だ。 まぁ、すぐそのうちに教えるから少しだけ待ってくれ。 さて、独り言なんかしていないで、とっとと二階に上がってあいつ等にこれを渡すかぁ。 階段を上り、自分の部屋に入った。 「お~す、いい子にして待っていたかぁ~?」 俺が顔を見せるとアンジェラスがいち早く俺が来た事を察知し、机の端ギリギリまでトコトコと走って来た。 「お帰りなさいませ、ご主人様♪」 「おう、今帰ったぞ」 明るい声と笑みするアンジェラスに俺は気分よく迎えられた事を実感する。 ここんとこ最近、アンジェラスの奴がこの行為をよくやる。 まるで、新婚さんに近い行為だ。 まぁ、だからって嫌な気分にもならないし別にいいやと思い、アンジェラス自身にはどうこう言... -
第四章第六節:パルカとライフフォース
{パルカとライフフォース} シャッターの横にあるIDカードを通す機械があった。 俺はこの服を奪った奴からIDカードも頂戴していたのでこれで通れるはず。 すぐさまカードを機械に差し込み引く。 すると赤のランプから緑のランプに変わり、シャッターが徐々に上がっていく。 どうやら正常に機動してるみたいだ。 もし触手型ウイルスが、ここまで進行していたら正常に機動しないはず。 でも機械は正常に機動している。 となると…地上の電子機器と地下の電子機器は別々にされていると考えた方がいいなぁ。 もしくは地下の対ウイルスプログラムは地上よりレベルが高いのか。 まぁどちらにせよ、地下研究所が正常なのは少し誤算だ。 いくら地上が慌てふためいた所で目的の地下研究所が正常通りだと俺が侵入した事がバレテしまう。 ほんでもって捕まってしまったら本末転倒だ。 「ダァーッ!そうなったら、... -
第弐章第壱節:文化祭って、こんなだったけ?
{文化祭って、こんなだったけ?} 「う~ん…」 「何か悩み事ですか?」 「あはっ、アニキの奴が悩んでるよ」 「欲求不満ならあたしが解消してあげましょうか?」 「お兄ちゃん…話してくれれば相談に乗りますよ」 俺が悩んでいると机に居た神姫達が寄ってきた。 嬉しい事だが、多分言っても無駄だと思う。 何故ならばとうとう来てしまったのだ、この招待券が…。 封をされていて中身が見えないけど、俺は一発で解った。 だってこの茶封筒の表紙だけで想像出来たからだ。 表紙に書かれてあった文字を読むと俺の母校だった。 そして高校だったら何処もかしこも必ず一年間に一回あるという行事。 代表的な名前で例をあげるのなら『文化祭』だな。 今日の朝、俺が新聞を取りにポストに行ったらポストの中に余計な物が一つ入っていた。 それは俺が高校生の時に通ってた我が母校の文化祭の招待券である。... -
第四章第参節:強攻と突破!
{強攻と突破!} ついにこの日がきた…。 夜の街を愛車のスカイラインが目的の場所に向かって走行する。 ガソリンは満タン。 本来後部座席は人間が座る場所だが、今回は違うモノが座っている。 そのモノは一つの火があれば、周りモノを吹き飛ばし巻き込む、というとんでもない奴だ。 …その名もダイナマイト。 こいつは今回のブチギレ第壱号君だ。 「………」 そんな危ないモノと一緒にドライブする感覚はなんとも言えなかった。 でもこれもアイツ等のためである。 煙草から出る紫煙が窓の隙間から出ていき冷たい風が入り込む。 その風に吹かれ髪の毛と首に巻いてる四つのネックレスも揺れる。 この四つのネックレスは必ずアイツ等の力になってくれるだろう。 ついでに言えばブチギレ第弐号君達とも言ってもいい。 「…目的到着…てかッ」 愛車を止め、煙草を灰皿の中にぶち込... -
第参章第九節:イリーガル・レプリカ迎撃指令…クリナーレ編
{イリーガル・レプリカ迎撃指令…クリナーレ編} アンダーグラウンドの帰り。 イリーガルを破壊をするためにアンダーグラウンドまで行ったのだが、結局敵とは遭遇せず、帰るはめになった。 そして今現在はアンジェラス達と一緒に車に乗って家に向かって帰ってるわけだが…。 「あーもー、今日は何にも無くてつまらなかったな~」 俺の頭の上で仰向けでゴロゴロしながら不満足そうにフル装備したクリナーレが言う。 あのさ、せめて装備を解除してから頭に乗れよ。 悪魔型の武装品はゴツゴツしたものばっかりだから、頭に当たって痛いんだよ。 それに重い。 「姉さん、お兄ちゃんが困ってます。すぐに降り方がいいですよ」 クリナーレの妹、フル装備したパルカが俺の左肩に飛び乗って言う。 更に重りが…。 でも、肩ならまだ大丈夫。 それにもっと言ってくれ。 この貧乳姉にガツンと一... -
妄想神姫:第七十四章
呪いと嘆きの縛鎖を、断ち切って(その二) 第三節:奈落 嵐が吹き荒ぶ、ビルの街。道路の上に立ったアタシ達の前で、“悪夢”は 殺す為の姿を形取ったわ。それは、バケモノ。漆黒の鎧は騎士っぽいけど 一つしか目のないソイツは、身の丈に迫る様な大きい鈎爪を振りかざして 吼えたのよ!……その瞬間、周囲の空気が音速を超えて盛大に弾けたわ。 『ォォォォォ──────ッ!!!!!!』 「ぅ、っ……!咆吼だけで、ヴァーチャルフィールドを歪めてますの!」 『聞こえるか二人とも!アルマとクララの“騎士と龍”も装填した!』 「サンキュ、マイスター……!さぁ、お姉ちゃん達を返しなさいッ!!」 でも、それに怯んではいられない。アタシは、背中の二連可変翼を開いて 全速力で突撃したわ。躯が軋むけど、そんな泣き言は言ってられないの! マチェットを抜き払い“敵”を削除する為に……ま... -
第四章第拾節:脱出!
{脱出!} ゴゴゴゴ、と地響きが鳴り地震のように揺れる。 今にもこの地下研究所が崩れ落ちる状況を醸し出す。 とてもイヤな気分になりつつ、俺は立ち上がり、問い掛ける。 「アンジェラス、いったい何がッ!?」 何が起きてるのかアンジェラスに問いただそうとした…だが、俺の問い掛けは途中で途切れた。 何故ならばアンジェラスが俺の右腕を掴み、物凄いスピードで引っ張ったのだから。 そしてそのままアンジェラスが捕獲されていた実験から飛び出すようにでる。 俺はというと、アンジェラスに右腕だけを掴まれているので他の身体の部分はおろそかになり壁やら地面にガリガリ、と擦り付けられていた。 そんな訳で引き千切れるそうな痛みが右腕全体に走るのだが、俺は以外にも冷静だった。 本来なら『イテェーーーー!?!?』だの『ギャーーーー!?!?』だのと喚くのだが、今の俺は衝撃的な事ばかり起き... -
妄想神姫:終章(後半)
前を見た少女と、煌めく神の姫達(その二) 第四節:真心 楽しかった夕餉も終わり、私達は電車で次の場所へと向かった。そこは、 冬のお台場である。バレンタインには相当早い為か、夜と言ってもさほど カップルの数は多くない。私達の邪魔をされないという意味では、上等! 「とりあえず、観覧車にでも乗るか?街の夜景を見るのも、いいだろう」 「はいっ!あたし達も、こんな所に来るのは初めてですから緊張します」 「……多分それは、マイスターも同じなんだよ?だって頬が、紅いから」 「マイスターも来た事無かったの?大丈夫かしら……でも付いていくわ」 「折角のデートですから、デートコースはマイスターにお任せですの♪」 民放キー局が遠くないこの場所にあるのは、湾岸地区の夜景を楽しむには 最適と、午前中に買い求めた雑誌の記事で書かれていた大観覧車である。 なるほど……目の前... -
妄想神姫:第六十八章
姫の閉ざされし檻、呪われし高貴(その二) 第三節:賢者 半ば日が中天に差し掛かる頃、私達はアキバへと帰ってきた。昼食さえも 摂る時間を惜しみ、駅の売店で買った栄養補助食品とスポーツ飲料を皆で 分け合いながら、神姫センターへと赴く。連休も明けて暫く経った平日の センターは、多少賑わっていた物の……混雑という程の人は居なかった。 「ふぅむ……緊急充電用のレンタルクレイドルは、どれも正常だな……」 「ん~……電源ケーブルが何処かへ引っ張り出された跡も、ないですの」 「となると、ロキちゃんは一体何処で充電しているんでしょうね……?」 「……ひょっとして、充電が不要な位のジェネレータを積んでるのかな」 一緒になってクレイドル周辺をまさぐる梓から、そんな推論が飛び出す。 しかし、強ち的外れとも言えない事情がある。それは、彼女の躯に備わる “装備”だ。可変式... -
徒然続く、そんな話。
あらすじ それは偶然であったり、そーではなかったりする話。 勇気と友情と愛情とえろ、はあるのかな…… 著/碧鈴の持ち主。 コラボレート歓迎、と言うほどにはいろいろ出来ていませんが、未だ(汗 人物設定 用語・設定など 徒然続く、そんな話。 第一節。 徒然続く、そんな話。 第二節。 徒然続く、そんな話。 第三節。 徒然続く、そんな話。 第四節。 徒然続く、そんな話。 第五節。 徒然続く、そんな話。 第六節。 徒然続く、そんな話。 第七節。 徒然続く、そんな話。 第八節。 徒然続く、そんな話。 第九節。 徒然続く、そんな話。 第十節。(前) 徒然続く、そんな話。 第十節。(中) 徒然続く、そんな話。 第十節(後) 徒然続く、そんな話。 第十一節(前) ... -
妄想神姫:第六十五章
過去と流血に囚われし、嘆きの姫(その二) 第三節:怨霊 ゆっくりと、幽鬼の様な動きでその姿を見せたのは……神姫ともその他の MMSとも判断しがたい、軍隊風の装束に身を包んだ12センチの少女だ。 否……軍隊風、というのは正確でない。どちらかというと“戦闘機”だ。 流暢な日本語で捲し立てるその娘を見て、私は率直にそんな印象を抱く。 「来るなって、言ってるでしょ!?……貴女、やっぱり当局なのね!」 「日本語が分かるのか。いや、私達は権力を持たぬ……只の民間人だ」 「嘘よ!アタシを叩き壊す為に来たのよ、奪う為なんだわ!そうよ!」 「マイスター、この娘……脚が……ううん、腕も全部……武器ですの」 ロッテが青ざめた様な表情で呟く。彼女の言う通り、私達の眼前に居る MMSの姿は酷く歪だった。両脚が、無骨な武器に置換されていたのだ。 左脚は、膝にパイルバンカー... -
妄想神姫:第七十一章
ただその翼は、姫を解き放つ為に(その二) ──幕は切って堕ちる、羽は舞い散り焔となる。それは、ボクらが彼女を 受け入れる為の“儀式”。大切な人の願いを叶える為に、捧げる“舞”。 迷いはある。けど、絶対叶えてあげたい。そしてその先に、ボクの──。 第三節:決闘 ボクらは、彼女の内に秘められた殺気を殻の肌で感じ取るんだよ。そう、 同じMMSとして……ボク・クララとお姉ちゃん達には、誰よりも分かる。 けれど憎悪の果てにある暖かい光を抱きしめる為なら、恐がれないもん。 「……本気ね?もし負けたら、アンタだけじゃない。そっちの神姫も」 「遠慮無く殺ってくださいですの。マイスターを喪えばどの道、ね?」 「あたし達は生きられませんから……ならせめて一緒に滅びたいです」 「ボクらは、死を畏れない。一緒にいられない事が、恐ろしいんだよ」 そう。自分を呪... -
第四章第八節:ルーナと沙羅曼蛇
{ルーナと沙羅曼蛇} クリナーレとパルカと一緒に走り続けながら次の場所に向かう。 両足の血液循環が早くなり心臓もバクバクと動く。 肺は酸素を欲しがりフル活動。 ヤッベェ、もう疲れてきちまったぜ。 「お兄ちゃん!あのシャッターて、もしかして!!」 パルカが言う先を見ると廊下の右側に大きなシャッターがあった。 パルカやクリナーレと同じ形に大きさも同じ。 違うと言えばデカデカと、シャッターに『Two』と書かれていたぐらい…。 いや、違う! シャッターが開いている! これはいったい何が起こったのだろうか。 俺達が来る前にシャッターが開いてるという事は…まさかすでにルーナは破棄されたのか!? クリナーレとパルカを援護させながら俺はシャッターに向かって走り中に入る。 「ッ!?…ヒデェ…」 シャッターの部屋の中は酷い惨状だった。 人間の死体が... -
彩音とトモコと黒い神姫(前編)
● 三毛猫観察日記 ● ◆ 番外編3 「彩音とトモコと黒い神姫(前編)」 ◆ ≪第一節:「彩音」中学一年生≫ 「ねぇ、学校帰りにみんなで寄り道していかない?」 「いいわねぇ。先週オープンした例の店に行きましょうよ!」 「……彩音ちゃんも誘う?」 「彼女はムリよ。どうせ習い事で遊んでる時間なんて無いだろうし」 教室の奥から同級生の会話が聞こえてきた。彼女達の思っている通り、ウチには 遊んでいる時間なんて無い。と言うより「自分の時間」なんてモノ自体存在しない。 ウチの実家は江戸時代から続く呉服屋で、礼儀作法とか厳しい家柄だったんや。 笑えるやろ?ウチ小学校に入る前から日舞とか琴とか習わせられていたんやで! まぁそんな感じやったから……友達なんて居なかった。でも寂しくなんてなかったんや。 ウチには「本物の」友達は居なかったけど、心の中に「想像上の」... -
第四章第九節:アンジェラスとGRADIUS
{アンジェラスとGRADIUS} 「ここが…アンジェラスがいる所か…」 今の俺はあるシャッターの目の前に立っていた。 そのシャッターは今までの…クリナーレ達のシャッターとは比べれものにならない。 頑丈・セキュリティー、何もかもレベルが違うのだ。 シャッターには『One』と書かれていて、そこにクリナーレがリアパーツに付いてるチーグルで殴りまくっても傷一つつかない。 クリナーレ達のシャッターと同様にシャッターの横にあるIDカードを通す機械があったが、カードを機械に差し込み引いても拒否されてしまった。 俺が持っているIDカードではセキュリティーレベルが低くて通れないのか、もしくは俺が奪った事が敵にバレてIDカードの使用を停止させたと考えた方がいいだろう。 どちらにせよ、このシャッターを開けなければアンジェラスを助け出す事が出来ない。 実は先程からルーナがネット能力... -
第参章第壱節:もう一人のアンジェラス
{もう一人のアンジェラス} アンジェラスの視点 「今回の敵は手強いですね!」 今の私はアンダーグラウンドの神姫センターでバトル…もとい殺し合いをしています。 バトルの場所は都市です。 空中を飛び交いながらグラディウスを右手に持ち、振りかざすし敵に向かって振り下ろすが避けられしまう。 流石は鳥型のエウクランテです。 機動性が高くて私の攻撃が全然あたりません。 しかも神姫侵食に犯されているので更にステータス能力が高くなっている。 「っこのー!」 再びグラディウスで右斜め上から斬りつけるがカスリもしなかった。 だが、私の攻撃はまだ終わってません。 先に斬りつけた体勢からグラディウスの重量に任せて、私の身体ごと回転させる。 そして一回転した所で私の身体を撃つ体勢に固定。 狙いを敵に定め、グラディウスの先の間からサイクロンレーザーを撃った。 ... -
妄想神姫:第六十二章
新しき風と、揺れ動く錬金術師達(その二) 第三節:探求 翌日。私・槇野晶は、手早くシャワーだけ浴びると雑踏へと飛び出した。 食事はコンビニのパンで済ませ、爆破現場を中心とした馴染みの店主達と 幾度と無く情報を交換する。自分でも驚く程のハイペースでな。そんな、 忙しない移動と会話の中でふと後ろから掛けられた声に、動きが止まる。 「はぁ、はぁ……あ、晶お姉ちゃんどうしちゃいましたの……慌てて」 「ん?む、ロッテ……じゃない、葵か?アルマとクララも、一緒だな」 「当然ですよっ!昨日は失神してそれっきりだったじゃないですか!」 「……そして目が覚めた途端、人が変わった様に動き始めてるんだよ」 ……冷静になってみればそうだ。『出かけるぞ!』とだけ叫んで、私は 彼女らを置いて出てしまった。それだけ私が心理的に切羽詰まっている 証明なのかもしれないな……皆、... -
第四章第弐節:覚悟と決断
{覚悟と決断} あの偽りの世界から婪が俺の目を覚ませてくれてから二日目。 そして俺は目覚め、すぐさま行動を起こした。 多分この行動は俺の人生を大きく左右するだろう。 なんせ犯罪を起こすのだからな。 運が悪ければ人を殺すかもしれない。 失敗すれば豚箱…刑務所行きは確実だ。 でも今の俺にはそのぐらいの覚悟が必要なのだ。 そして現在の所在地はオヤッさんの店『★BLACK・STAR★』で騒がしく色々なブツを物色している。 アンジェラス達を助けるための武器や材料が欲しいのだ。 「おいおい、閃鎖。ちゃんと金を払ってくれるんだろうな?」 「「だろうな~♪」」 カウンター席でオヤッさん、その続きにメイルとテイルが金払えコールをする。 前の俺だった一々ツッコミを入れていたかもしれないが、今はそんな事に時間を費やしていられない。 皮肉な事に金はフンダンに銀行に入っ... -
第壱拾五話:嫉妬の炎は燃え上がる!?
再生され始めた映像は所謂ヒーローインタビューだろうか、そこら中からフラッシュが焚かれている。 背後の横断幕に書かれた日付から、メサイアが行方不明になる直前に撮影された者と判る。 《では、今大会の優勝神姫とそのオーナーにインタビューをしようと思います。優勝、おめでとうございます!》 《ありがとうございます!これも、オーナーの的確な指示と、皆さんの声援のおかげです》 イベントコンパニオンの衣装を着たインタビュアーが男の肩に乗った神姫から彼に話の矛先を変える。 《オーナーの方はどうお思いですか?》 《そうですね・・・、決勝の相手は重武装ながらかなりのスピードを出せていました。パーツ配置を適切に行ったからこそ、つかみ取れた優勝だと思います》 《ありがとうございました》 「アネゴ・・・・・、これは?」 映像が終わり、おずおずと口を開く優一。それを聞いた聡美は端的に事実を述べ... -
第参章第拾弐節:Schatten Eins
{Schatten Eins} 前回はアンジェラス…『Eins』を調べた。 これが本当の最後になるのか。 ともかく『Schatten Eins』のセキュリティーを突破する事に成功した。 でもこのセキュリティーは易々と侵入する事が出来た…。 「…そもそも『Schatten Eins』てなんだよ?確か『Schatten』てドイツ語で『影』だったよな『影のアンジェラス』か…なんだか嫌な予感がしてきたぜ」 注意深く見ながら次々に色々な項目を見ていく…と、いっても量は少ないみたいだな。 西暦2030年11月1×日 まったくの同型を用意するのに困難したが、無事に用意できた。 ただし、同型といっても大きさは人間サイズである。 これは別のプロジェクトで使用するための物だったが、急遽こちらに手配してもらったのだ。 この際仕方ない。 早速、データを移行する... -
妄想神姫:後日談・二幕(後半)
白花と黒華──あるいは聖者の再来(後半) 第三節:純愛 十二時過ぎ。アタシ達は、秋葉原駅から電車に乗り込んで移動を始めた。 出てくる途中に見た……その、アタシが“罪”を犯した現場。今はもう、 その痕跡も殆ど無くて、看板とかの再建工事がかなり進んでいたわ……。 「……でも、良かったわ。本当に、誰か一人でも“殺す”事が無くてさ」 「そうだな……怪我だけで済んだのは、本当に良かった……なぁ、皆?」 「ええ。だからこそこうして、今のエルナちゃんを抱きしめられます♪」 そう呟いたアタシ・エルナを、アルマお姉ちゃんが抱きしめる。彼女も、 アタシの中に残っていた“悪夢”が原因で、色々酷い目にあったのに…… マイスター同様、彼女もクララお姉ちゃんも……アタシを赦してくれた。 「ん。もう、誰にも咎められずに……こうしていちゃいちゃできるもん」 「いちゃいち... -
第参章第八節:Zwei
{Zwei} 前回はクリナーレ…『Drei』を調べた。 中身は『Vier』とほぼ同じだったんでそれほど驚愕はしなかった。 残念ながら俺の記憶に関する事は書かれていなかった…。 まぁ、そりゃあそうだよな。『Drei』に関するデータだったんだからな。 …あれ、前もこんなセリフ言ってなかったっけ? まぁいいや、で今日は『Eins』『Zwei』の二個中の一個、『Zwei』のセキュリティーを突破する事に成功した。 ホント、セキュリティーを突破するのにどれだけの労力を使ったことやら…。 「ツヴァイ…どんな事が書かれているかな?」 注意深く見ながら次々に色々な項目を見ていく。 西暦2027年12月×日 我が社が武装神姫というプロジェクトに参加するになった日。 そこで我が社はオリジナル、つまり試作型MMS(Multi Movable System)を開... -
第弐章第拾節:夢の中で…其の伍
{夢の中で…其の伍} 俺は夢の中の草原にいた。 空中にはシャボン玉みたいのが無数に浮かび、空には雲がまばらにあり、太陽の光が俺の目を覚ませさる。 「マスター、こんばんわ」 「ヨッ、元気だったか?」 アンジェラスが後ろから声を掛けてきたので、俺は振り替える。 その瞬間、俺はアンジェラスの可愛さに立ち尽くしてしまった。 袖なしの肩紐で白のワンピースを着たアンジェラスがいたのだ。 何処かで見た事があるその白のワンピースに感動。 素直に可愛いと思った俺はポカーン、としてしまい、アンジェラスの奴は不思議そうな感じで俺の顔を覗き込む。 「マスターどうしたんですか?」 「え!?いや、なんでもないよ!ちょっとボーッと、しちゃっただけだから」 「変なマスター。アハハッ」 笑われてしまった。 ちょっと恥ずかしい、話題を変えないと。 「そうだ。早... -
零之壱
第壱話 ~2036年・4月15日午前10時30分~ ピリリリリリリリ 半ば巣と化した寝床の枕元に置いた目覚まし時計がけたたましく電子音を鳴らすが、 この部屋の主であり、この物語の主人公である黒崎 優一は空手チョップでアラームを切った。 「マスター、起きてください!お休みだからってゴロゴロしていたら体に毒ですよ!」 彼の武装神姫・アーンヴァルタイプのアカツキが起こしに来た。 彼女の髪はアーンヴァル特有の金髪ではなく、どちらかというとアッシュブロンドに近い感じがする。 彼女が来たと言うことは朝寝坊予防の第二防衛ライン発動、と言った所だろう。 「うーんアカツキ、11時になったら起こしてくれ。見逃してくれたら昼飯はソース焼きそばにしてやる」 そう言うと優一はごろんと寝返りを打ってアカツキに背を向けてしまった。 「了解です。ってそうじゃなくて!!こうなったら... -
第壱拾壱話:押しかけ妹!?
第11話 「うーんムニャムニャ、だからそこでプルコギは無いでしょ・・・」 深夜、アカツキが訳のわからない寝言を言いながら寝ている傍ら、優一は黙々と作業を続けていた。 その机の上にはバラバラになった神姫のパーツが置かれていた。 「叔父貴の奴、気紛れで神姫の試作品を送り付けやがって・・・。よっしゃ、組み立て完了っと。起動はまた明日にしよう」 神姫の開発者をしている優一の叔父が彼に送り付けてきたのは・・・、現在性能評価試験中の最新鋭の神姫、パーツ状態の忍者型のフブキタイプとクレードル一式だった。 添えられていた手紙には「テストオーナーとして定期的にデータをメールで送ってくれ。量産化の暁には正式にオーナーにする」と書かれていた。 「答えたくなっちまうから、あまり過剰な期待を寄せないでいただきたいよ。ホント」 次の日、優一は大学から戻ると早速フブキの起動作業に取り掛か... -
樫坂家->序幕・終話
樫坂家の事情! 序幕~とある学生の夏休みにおける変化とその記録~ 一つの記録が語られ、これからの話が紡がれる。そんな日の朝、樫坂家にて。 「あ、今何時です?」 「………6時37分19」 「なんとか、読み終わったわね」 「もうくたくたなのです。充電しないとまずいのです…」 「その前に、マスターを起こさないといけませんわね」 「ますたーはくーたちがいないとろくに起きれないからねー」 樫坂家の夜が終わり、朝が始まるようです。 「とりあえず、ゆいなはいつものあれをするんだよね」 「いや、今日は投げるものが無いから出来ない」 「じゃあ今日はキュリアさんとリムさんがダイブするのです!」 「え?なんであたし達が?」 「こーれーぎょうじというものなんだよ」 「………フィーは?」 「さすがにふぃーはすれいぷにてぃがきけんだと思うんだ」 「そう... -
第壱拾八話:狂気渦巻くは暗闇の果て。
第十八話 「弾薬の補給と装備の換装を確認。アカツキ、調子はどうだ?」 《はい。やっぱりこれがしっくりします》 ソフィアとは別のリペアスペース、その中でアカツキはウェルクストラ装備から別のセットに換装していた。 リアウィングには赤のストライプが描かれており、両脚はエウクランテのそれを模した脚部パーツとなっている。 それら以外はいつものトランシェ2装備だ。 《それでマスター、戦況はどうなっているんですか?》 「現段階で残っているのは俺たちを含めて5体、トリスタンも健在だ」 《よかった・・・・。それじゃあ、行きます!》 それを聞いて胸をなで下ろしたアカツキは、ケーブルをパージするとハッチを開けて飛び立って行った。 「初の実戦と聞いてはいたが、どうやら相当訓練は積んでいたようだな・・・・」 《合ったり前よ。俺のトリィを舐めるなよ!》 その後、拓真の声が通信に割り込ん... - @wiki全体から「第壱章第四節:奴が来た!?」で調べる