武装神姫SSまとめ@wiki内検索 / 「草原2」で検索した結果
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草原2
マイ 「ん~~~♪ いい場所なのだなん。お日様は照ってるし草の匂いがいい感じだし! 昼寝するには最適な場所なのだなん!」 あたしが飛ばされた場所はデカイ草原だった。 ほらアレなのだ・・・モンゴルとかそーゆー感じ。 今はあんまりにも気持ちいいんで散歩して警戒中なのだ。 『・・・・マイ。幾らなんでも油断しすぎじゃ・・・』 ゲーム機の外にいるハチやんが心配そうに言う。 「問題ないのだハチやん。・・・・だって、もう敵に見つかってるし?」 あたしがそういうと同時に二本のレーザーが、上の方から発射される。 あたしは笑いながら、右手に持った槍ドリルの先端をレーザーに向けてから回転させた。 レーザーはドリルの回転に巻き込まれ拡散して消えた。 「なっ!?」 空の上にいた天使型が驚いてあちしを見下ろしていた。 む、何か気に食わないぞこのポジション。 「... -
草原
アンジェラスの視点 「もう、敵はいったい何処にいるのよ!」 バトルが始まってから数十分が経っていた。 私が最初に見たのは一面草原だった。 風は緩やかにふき、晴天の空。 すぐ近く敵がいるかもしれないと思い、グラディウスを召喚したものの。 …いくら探しても見つからない。 リアウイングAAU7を使って空から敵を探しても見つからない。 見つから…。 「あー!これじゃあバトルができないじゃないのー!!」 空で叫びジタバタする。 バトル以前の問題だわ。 その時。 『なぁーに、悶えてんだ?』 「!ご、ご主人様!?」 あぁ~、なんか恥ずかしいです。 あんな姿をご主人様に見られたなんて。 『アンジェラス、良い情報と悪い情報…どっちから聞きたい?』 良い情報と悪い情報…。 いったい何かしら? 「ご主人様の意思... -
草原3
アンジェラスの視点 「…アグッ!?…やっぱり、真正面からのドリルのダメージ高いみたいです」 私は、あのドリル攻撃を受けて草原へと落下しました。 幸いと言えば、落下した場所が山形になっていた草原に落ちた事。 地面に落ちた時のダメージが少し緩和されましたし、身を隠す事も出来ました。 今は寝転びながらグラディウスに傷を治してもらっています。 まさか、グラディウスにこんな機能があっただなんて思っていませんでした。 しかし、完全にダメージを回復させる事は出来ません。 表面上は無傷に見せる事は出来ましても、ダメージはしっかりと身体に残っているのですから。 でも、この際そんな事で文句なんか言えない。 寧ろ感謝しなければなりません。 「ねぇ、グラディウス。今の私の状態は?」 <Danger Danger!Caution!!Your HP were almost l... -
クラブハンドVS双子神姫~真夏の大決戦!ポロリはないよ!!~
* クラブハンドVS双子神姫 ~真夏の大決戦!ポロリはないよ!!~ ここはミヤコン様と 小山田喜久子様の コラボ小説置き場になります。 砂漠の話を更新しました。 残す刃それぞれのエピローグのみ・・・。 双子神姫サイド クラブハンドサイド 双子神姫側・プロローグ クラブハンド側・プロローグ | | |_________」 | ↓ 対談&説明 クラブハンドサイド・対談&説明 バトルスタート | ___⊥___ | | | | ↓ ↓ ↓ ↓ 草原 砂漠 海 街 | | | | | | | | |__⊥_ ⊥_ 」 「 | ↓ バトルエンド |... -
後幕
・・・。 ・・・。 いつもの銀色のクレイドルの上。日差しにウトウトとしていたが。ふっと、彼女は顔を上げて掛け時計を見やった。深く黒い、硝子の角が、今日も風景を照り返す。 スーツは赤と黒に彩られ、首元のワインカラーが美しいスミレ色の髪を更に際立たせる。 いけない、そろそろ時間だ。 ヴィネットはコンピュータのテレビのチャンネルを合わせると姿勢を正し、肩越しにマスターを呼んだ。 ・・・。 透き通る水面の上。純白のドレスのような美麗な装甲を纏った舞姫。 パールとグリーンに彩られ、官能的とも言えるラインで大胆にカットされたようなスーツカラー。 山吹色の髪には銀のカチューシャが煌く。彼女は流れるリズムに全てを乗せて舞った。その爪先が水にキスをする度に美しい波紋がダンスを一層彩り、身に着けた曲線を描くスラスターユニットは金色の輝きを軌... -
第壱章第六節:喰われた!>
{喰われた!} 今、俺は何処にいるのか解らない。 ただ解ると言えば辺り一面の草原。 剛毛な俺の髪の毛も風が優しくなびかせる。 髪の毛だけではなく、私服の服もサワサワとなびかせる。 空中にはシャボン玉みたいのが無数に浮かび、空には雲がまばらにあり太陽もある。 晴天。 いったいここは何処んだ。 まさか夢の中か? もし夢ならば都合がいい。 このまま解らないまま夢の中でも寝てしまおう、と思い、草原に寝そべり瞼を閉じる。 その時だ。 「…マスター…」 幼い声で『マスター』という声が聞こえた。 すぐさま瞼を開き上半身だけ起こす。 するとそこにいたのは。 「アンジェラス…なのか?」 そう。 アンジェラスだった。 だが違和感を感じる。 何故、身長が女性の人間並みにあるのだ。 武装神姫の身長は15cmだったはず。 なのに今目の前にいる... -
第壱章第六節:喰われた!
{喰われた!} 俺は何処にいるのか解らない。 ただ解ると言えば辺り一面の草原。 剛毛な俺の髪の毛を風が優しくなびかせる。 髪の毛だけではなく、私服の服もサワサワとなびかせる。 空中にはシャボン玉みたいのが無数に浮かび、空には雲がまばらにあり太陽もある。 晴天。 いったいここは何処んだ。 まさか夢の中か? もし夢ならば都合がいい。 このまま解らないまま夢の中でも寝てしまおう、と思い草原に寝そべり瞼を閉じる。 その時だ。 「…マスター…」 幼い声で『マスター』という声が聞こえた。 すぐさま瞼を開き上半身だけ起こす。 するとそこにいたのは。 「アンジェラス…なのか?」 そう。 アンジェラスだった。 だが違和感を感じる。 何故、身長が女性の人間並みにあるのだ。 武装神姫の身長は15cmだったはず。 なのに今目の前にいるアンジ... -
彩・序幕
序幕。 ・・・。 マスターに貰ったのは。小さな心のかけら。 無機質な部屋に舞った、色とりどりの折り紙には。やさしい想いがいっぱいに詰められていた。 勉強机の前に座る少女。 その右手には鉛筆ほどの長さの棒が握られている。先端には小さな櫛が誂えられており、彼女はそれを細かく動かしながら、その「櫛」の先にいる『彼女』の髪を梳いていた。 少女の視線の先。机の上に、ちょこんと足を前に投げだすように座る小さな女の子。彼女は「神姫」。全長15cmほどの小さなオートマトン。瞳を閉じてされるがままに。口元にほっとする笑みを浮かべて座っていた。 やがて少女は丁寧に神姫の髪を整え終えると、櫛を置いて呼びかける。 「よし。終わったよ?」 しかし。 「・・・」 神姫は答えない。 「?」 少女は机に顎を付けるようにして神姫の顔を覗き込む。 羨ましいほど... -
戦うことを忘れた武装神姫-24
戦うことを忘れた武装神姫 その24 最近、正式に「ムサコ神姫センター」との名称になった、M町のセンターの 3階にある大型筐体・CMU-381-M2。 いわゆる草リーグではあるが、中では2vs2の激しい戦闘が繰り広げられて いた。真夏のような草原フィールド、宙を飛び回るダブルツガルに対するは、 ストラーフと猫爪の組み合わせ・・・そう、かえでの神姫。。。 手が加えられ、より軽量となっている装備を活かし、速度で勝負を仕掛けて くるダブルツガル。 対するは、戦略のティナと経験のフィーナ・・・。 開始時は圧倒的な速度に押されていたかえでの2人だったが、やがてティナ が相手の弱点 -装甲の薄さ- に気づき、情報を受けたフィーナはアームの指 先を外して待機。ティナが囮になっている間に、フィーナは草原フィールド の起伏により死角になる位置へと移動した。 「-Tへ。セ... -
街
ハウ 風が吹くビルの間。 ここがビルが並ぶ街ではなく、草が揺れる広大な草原だったらどれだけ気持ちがいいだろう。 僕はバイクのハンドルを握りながらそんなことを考えた。 「ん・・・・と、いけないけない。バトルの途中だったっけ」 そういってバックミラーを確認する。 そこには・・・・・・・・ 「えぇい待ちなさいよ! 出会いがしらで即逃げるってどうなの!?」 何か、色の黒いアーンヴァルが僕を追ってきていた。確か・・・ルーナさんだっけ。 色の黒さと相まって結構怖いかも。 今の速度は・・・・時速200km位だろうか。中々にスリリングなチェイスだ。 ブラックホークを走らせながら、僕は隠してあった手榴弾のピンを抜き後ろに向かって適当に放る。 後方で響く爆発音。 止まらずに走り続ける。今のはダメージ目的ではなくただの牽制だ。 「っぷはっ!? い、いきな... -
ドキドキハウリン その12(前編)
空が、朱く染まっている。 夕陽の赤じゃない。炎の赤だ。 街が、燃えているんだ。 にゃおおおおおおおん! その燃える街を切り裂くように、巨大なネコが咆吼する。 でかいなんてもんじゃない。花屋敷の観覧車にじゃれつき、東京都庁で爪研ぎし、東京タワーにおしっこひっかけるような超巨大サイズだ。 「く……っ! 悪のKNK団めっ!」 悪の秘密結社KNK団。それは、 K……かわいい神姫に N……ネコミミを K……くっつけまくる 団。 ただそれだけのために世界征服を企む、悪の秘密組織だ。 「はーっはっはっは! この世界中の、全ての神姫はあたしのもんだーっ!」 ネコの頭から響き渡る声。姿は見えないけど、声だけでそれが誰だかよく分かる。 「クイーン・ジルめ……っ!」 KNK団のボス、神姫女王クイーンジル。神姫でありながら、全ての神姫にネコミ... -
ネコ日記:第十七話
最終兵器と書いて「リーサルウエポン」と読む キルケに装備と武装を装着してあげる。 今回の装備は GA2“サバーカ”レッグパーツ DTリアユニットplus+GA4アームにイーダのサブアームを付けて4本腕にしたもの 争上衣「ツェンシャンイー」 衝袖「ヒューシウ」 裂拳甲「リークアンジア」×2 防壁(ファンビー) アングルブレード×2 シュラム・リボルビンググレネードランチャー モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ カロッテP12 カロッテTMP で、防壁は左リークアンジアに、アングルブレードは頭に、グレネードランチャーはイーダのサブアームに、 ウズルイフは右手に、カロッテはそれぞれGA4アームに。 今回も重装備で銃撃主体の装備になった。まぁ、ツバサちゃんが惚れたのがそこらしいから、仕方無いかな? 装着を終えたキルケを筐体にセットする。さぁ、バトル開始だよ! ... -
第弐章第拾節:夢の中で…其の伍
{夢の中で…其の伍} 俺は夢の中の草原にいた。 空中にはシャボン玉みたいのが無数に浮かび、空には雲がまばらにあり、太陽の光が俺の目を覚ませさる。 「マスター、こんばんわ」 「ヨッ、元気だったか?」 アンジェラスが後ろから声を掛けてきたので、俺は振り替える。 その瞬間、俺はアンジェラスの可愛さに立ち尽くしてしまった。 袖なしの肩紐で白のワンピースを着たアンジェラスがいたのだ。 何処かで見た事があるその白のワンピースに感動。 素直に可愛いと思った俺はポカーン、としてしまい、アンジェラスの奴は不思議そうな感じで俺の顔を覗き込む。 「マスターどうしたんですか?」 「え!?いや、なんでもないよ!ちょっとボーッと、しちゃっただけだから」 「変なマスター。アハハッ」 笑われてしまった。 ちょっと恥ずかしい、話題を変えないと。 「そうだ。早... -
バトルスタート
「さてっと、そろそろ時間か…おい、お前等行くぞ」 「「「「はい!」」」」 俺の掛け声と同時に皆が俺の両肩に座る。 この定位置がもうお決まりだな。 煙草を吸殻に入れ部屋をあとにした。 …。 ……。 ………。 オフィシャルバトル室に行くと都達は俺より早くオフィシャルバトル室に居た。 来るの早いなぁ~。 「全員揃いましたね。それでは筐体を挟んで方向で天薙チームは左側、七瀬姉妹&八谷チームは右側に行ってください」 姉貴が説明した通りに歩き筐体の方に行く。 う~ん、デカイ。 間近で見ると普通の筐体よりも迫力がある。 「それでは最終説明に入ります」 っんだよ。 まだ説明あんのかよ。 「一番最初に4VS4といいましたが、これはリアルタイムでバトルを行ってもらいます。だから天薙チームのオーナーは四人の神姫をサポートしなければなりません。... -
第弐章第弐節:夢の中で…其の壱
{夢の中で…其の壱} 「…また、この場所かよ」 前に見たことがる草原に立っていた。 まさか前と同じ夢を見るとはね。 それにこんなにも意識がハッキリしてるのが逆に気持ち悪い。 なんでまたこんな夢を見ないといけないんだ。 「マスター…」 「!…アンジェラスか」 また会った。 人間サイズの神姫。 しかもアンジェラス。 確か前にアンジェラスの口で犯されたんだっけ? …ウゥッ、思い出すだけで勃起しそうなぐらいのエロさだったなぁ。 「マスタァー」 俺に抱き付きアンジェラスの両手が背中に回され絡められる。 同時に俺の鼻孔が甘い香を吸った。 この匂いは多分アンジェラスの香だ。 更に柔らかい身体が俺の胸や腹にピッタリとくっつく。 素直に気持ちいいと思う。 「マスター。今日もしましょう♪」 そう言ってアンジェラスは自分の右... -
徒然続く、そんな話。 第九節。
暗い、エルゴの店内、そして、そこに薄ぼんやりとした、光。 「来たかえ、ようやく」 笑うのは、純白の悪魔。 「ええ、来ました」 答えるのは、碧の犬。 間違いなく、そこにあるのは敵意、である。 「マイロードになんのつもりですか!?」 睨む眼光は烈火 「ふん、ちょっとした、『遊び』じゃよ」 笑い、エントリーポットの中に沈む、ディス 「待ちなさいっ!」 追うように飛び込む。 仮想の風、吹き荒ぶは、砦。 そして、映るは一人の映像。 そして複数の影。 「マイロードっ!!」 縛られて、拘束されている影ひとつ。 駆け寄ろうとして。 ――――銃声一発。 「……狙撃!?」 聞き取り、寸前に回避。 映るのは月下に赤い眼。 《紅き目の狙撃手》 「悪いけど、仕事なのよ」 悠然と微笑む、柱に構える影、見えないが、声は響く。 そして、足音、多数、近... -
妄想神姫:第三章(前半)
戦乙女は、かく降臨せし(前半) ヒートアイランド現象の所為であたたかいと言え、今は冬真っ只中。 流石に冷えるが、ここは今日も賑やかで熱気に満ちているな。有無。 秋葉原神姫センター3階、ヴァーチャル式バトルフィールド装置前。 ここではサードリーグとセカンドリーグの試合を、年中やっている。 設置台数は、両リーグを合わせて凡そ……16基という所だろうか? 「お兄さんお姉さん達でいっぱいですの~、それとわたしの妹達もッ」 「そうだぞロッテ。今日はここで初バトルをやるんだ……大丈夫か?」 「はい。ちょっぴり緊張しますけど……精一杯がんばってきますの♪」 「良い娘だ~……こほん、勝ったらご褒美も考えてやろうか、有無?」 「むむむっ。そう聞いたら、もっとも~っと頑張っちゃいますの~♪」 そう、我々は先日“解除”と並行してサードリーグに登録したのだ。 草リーグとは... -
ネコ日記:第十五話
決着、事実、決意。そして・・・親父 風が吹き、ヴァーチャルの草が揺れる草原に、二体の神姫が対になって寝ていた。 「相打ちかぁ・・・残念」 その内の一体・・・オイルが、溜息を漏らしながら呟いた。バトルは引き分け。 「・・・でも、楽しかった」 その隣で寝ているアースも呟いた。 「二回戦で待ってる。それまで・・・」 「・・・絶対負けないでよ」 そして二人の体は粒子となってフィールドから消えた。 「お疲れさん。なかなか良いバトルだったぞ」 「かっこよかったよ~!」 バトルから戻ってきたオイルに、労いの声を掛ける。 「相打ちだったのは惜しかったけど・・・目標ができたから結果オーライだね」 「目標?」 そう言えば戻ってくる前に対戦相手と何か話してたな。きっと再戦の誓いだろうが・・・ 「二回戦、絶対アースに勝ってみせるよ」 「その意気で優勝も狙うか」 「もちろん... -
第弐章第参節:夢の中で…其の弐
{夢の中で…其の弐} 「よっ。また会えたな」 「はい、マスター」 今、俺がいる場所は草原。 細かく言うと俺の夢の中だけどね。 何度も言うけど、夢の中でここまで意識が明白というかハッキリしてるのはちょっと気持ち悪い。 けど人間、その環境に慣れてしまえば違和感もなくなる。 実際、最初の時よりも気持ち悪さがない。 「では、マスター。そこに仰向け寝てください」 「ん、こうか?」 「はいそうです。それでは…」 俺が仰向けで寝てる所をアンジェラスが覆いかぶさるようにして俺に抱きつく。 「ちょっ!?」 「動いては駄目です。心を落ち着かせて、身も心をアタシに預けてください」 「で、でもよ~」 「こうしないとマスターの記憶を引っ張る事が出来ません。お願いですからアタシの言う通りにしてください」 「ん~、解ったよ」 俺は仕方なく身をアンジェ... -
第弐章第四節:夢の中で…其の弐
{夢の中で…其の弐} 「よっ。また会えたな」 「はい、マスター」 今、俺がいる場所は果てしなく広がる草原。 ここは俺の夢の中。 何度も言うけど、夢の中でここまで意識が明白というかハッキリしてるのはちょっと気持ち悪い。 けど人間というものは、その環境に慣れてしまえば違和感が無くなる生き物だ。 実際、最初の時よりも気持ち悪さがない。 そしてあの時の約束を果たさせてもらいにも来た。 「では、マスター。そこに仰向けに寝てください」 「ん、こうか?」 「はいそうです。それでは…」 俺が仰向けで寝てる所をアンジェラスが覆いかぶさるようにして俺に抱きつく。 「ちょっ!?」 「動いては駄目です。心を落ち着かせて、身も心もアタシに預けてください」 「で、でもよ~」 「こうしないとマスターの記憶を引っ張る事が出来ません。お願いですからアタシの言う通... -
ドキドキハウリン その12(後編)
ポッドから出て来た私を待っていたのは、困ったような静香だった。 「引き分けかぁ……」 すみません、静香。私が不甲斐ないばかりに……。 「その時のルールは決めてなかったなぁ」 ……あれ? そういえば、そうだったような気も。 「もういいじゃん。終わりにしようよ……」 「まあ、静香は靴下半脱ぎな」 「ま、妥当でしょうね」 力なく呟く十貴を颯爽と無視して、静香とジルは引き分けの時のルールをテキパキと決めていく。 「じゃあ、十貴は……?」 「間をとって、ズボンとパンツ下ろしとけばいいんじゃね?」 いや、そんな投げ遣りな……。 「ちょっ!」 「そんなところかしらねぇ……」 そして再びスルーされる十貴。 「ジル! 静姉っ!」 もちろん二人は十貴の反論なんて聞いてない。 「ほら、男らしく脱いだ脱いだ! 静香だってルールに従ってちゃんと脱いでるだろ!」 ... -
スロウ・ライフ 4話
戻る トップへ 事の発端は、ほんの些細な思い付きだった。 何時もと同じ昼休み、いつもと同じ食堂で、いつもの面子で飯食ってた時だった。 「宗太のバカったらさぁ、昨日のバイトの最中、居眠りしちゃったのよぉ」 「あら、そうなの」 「そうなのよぉ。皿洗い中に立ちながら寝ちゃってねぇ」 「それで終わり、という訳では無いのだろう?」 「流石シルフィ、分ってるじゃない。このバカ、洗って無い皿を洗い終わった皿と一緒にしちゃったのよぉ!」 「まさか、そのまま料理載せちゃったの?」 「加奈美ぃ、私がいるんだからそんな事になる訳ないじゃないぃ。勿論このバカ引っぱたいて教えてやったわよぉ」 「そうか、それでパーシの昼食は豪華なのだな」 「そういう事よぉ~」 ……女三人寄れば姦しいとは良く言ったものだ。 前はパーシが加奈美に対して一方的に喋ってるだけだった。... -
砂漠2
クリナーレの視点 「…暑い~…」 ボクは永遠と砂漠を歩いていた。 ジワジワ、と暑さでボクの体力を奪っていく太陽と歩くたびに足が埋もれる砂。 どうせなら草原か街が良かったな~。 このクソ暑い夏に更に砂漠でバトルするなんて…。 真面目な話、やってられない。 ステージを変えて欲しいと、アニキに言おうとしてボクはすぐにアニキを呼び出した。 けど、アニキの言葉はちょっと冷たかったなぁ。 だって、『馬鹿かお前?そんな事できるかよ。クダラナイ事で俺を呼ぶんじゃない』て、言ったんだぜ。 アニキが言いたい事も分かるけど、ちょっと言い方が酷すぎると思う。 元から口が悪いのは仕方ないけど…。 それでも少しは優しく言って欲しい。 あ、でも敵を倒せば優しくしてくれるかな? バトルに勝てれば、また両手で抱きながら頭を撫でてくれるかな? よし、アニキはいつもそれなりの良い成果を... -
第二十話『サラさんの殺伐恋愛講座』
わたし達が戦うステージは木が鬱蒼と生い茂る森と草原の中間みたいなステージでした。 しかも二人用の筐体が調整中で空いてなかったのでバトルロワイヤル形式という。 「森ですか・・・・森では砂漠迷彩は意味ないですね」 『その前にアンタ素体は真っ黒じゃない』 「そういえばそうでした。でもこの素体、実は白雪シリーズなのですよ?」 『なにそれ。知らないわよそんなの・・・・と、右側に敵よ。ノワールちゃんじゃないみたいだけど』 ハルナがそういった方向には確かに敵がいました。あれは・・・騎士型サイフォスですか。接近戦は不利ですね。 「それじゃ、遠くからチクチクと地味な攻撃を始めましょうか」 * クラブハンド・フォートブラッグ 第二十話 『サラさんの殺伐恋愛講座』 バトル開始から五分。 既に残った神姫は三体のみとなっていた。 「早いものですね。開始時... -
花乃二重奏
花乃二重奏 『それでは、予選Iグループの第三回戦を行います!』 ワアアァ! という程では無いが、それなりの歓声が起こる 『今回が初の公式戦でありながら、一回戦、二回戦を鮮やかに勝利した可憐な妖精、花乃!」 試合開始の合図を受け、花乃をヴァーチャルポッドにエントリーする 『対するは、蓄積された経験とスキルで試合をコントロールしてきた苦労人、カオリ!」 相手の兎型神姫もポッドにエントリーされる 「…あれ…あの人…」 対戦相手のマスターをじーっと見る水那岐 「…あ…遊園地で…」 「あ、あの時はとんだ御迷惑を…」 ペコリと謝る相手 彼こそは以前、香田瀬と水那岐が某巨大遊園地で遊んでいた時に水那岐をナンパしようとしてSPにボコられた男Bこと喜田川(きたがわ)であった 「…いえ…お怪我は…」 「ああ、それは大丈夫です」 「なに、あの時の怪我はナンパしてお仕置きされ... -
第二十六話『剣林弾雨』
「第四補給ポイントに到達! 補給に入るよ!!」 ハウの抱えるガトリングの弾幕が途切れる。 その隙を逃さず大量のネイキッドがゾンビの如く押し寄せるが・・・ 「ああぁぁぁぁぁぁああああああ!!」 彩女の振り回す斬馬刀に両断され、一人たりともポイントに入ったハウには近寄れなかった。 『バレルが焼け付いてる! 交換をしている暇は無いぞ!!』 「だったらミニガンを使います! 予備マグを持てばゴールまでは持つはずです!!」 ハウはそう叫びながらミニガンにマガジンを叩き込みボルトを引く。そのまま予備のマガジンやサブウェポンのハンドガンやSMGにもマガジンを叩き込んでいく。 第三補給ポイントを通過した辺りから敵の数が急に増えてきた。恐らく最後のルートだから大盤振る舞いなのだろう。 「・・・流石に・・・これは・・・!!」 一度に三人以上を斬り払いながら苦しそうに彩女は言う。 ... -
第弐章第八節:夢の中で…其の四
{夢の中で…其の四} ☆ これで記憶を探るのは三回目。 前回は鉄の扉の所で終わってしまったが、今日は鉄の扉の中身を是非とも知りたい。 『No.one』の正体はいったい何なのか。 それを探るべく、今は弟君の姉の方を観察中の俺だが…。 …いっこうにそれらしい話が出ないのだ。 これじゃぁなんにもならない。 自分で何かしようとしても身体全体が幽霊みたいな状態だから、物に触れる事も声を出しても相手には聞こえない、ようするに何にも出来ない。 はぁ~、気長に元女子大生の姉の仕事を見ながら待つとするか。 どーせ俺は動けないし。 「うーん、このステータスで更にあのナンバーアインを強化しろって言われてもなぁ。これ以上の強化するとしたら暴走しかねないし…どうしよう」 何やらお困りのご様子みたいだ。 仕事で上手くいかないなは当たり前。 不可能を可能にするのが仕事... -
「さあ反撃の狼煙を上げろ・5――風輝纏いし猫戦姫――」
そのじゅうご・いつつめ「さあ反撃の狼煙を上げろ・5――風輝纏いし猫戦姫――」 「完全に寝過ごした! ティキ、ごめん!!」 日曜日は午後4時。すでに日は傾き、沈まんとするところ。 僕はクレイドルからティキを引き剥がすと、開口一番に誤り倒した。 普段ならタイマーをセットし、チャージが終わった後、時間になったらティキの意識が覚醒するようにしてあるんだけど、いつもセットしている時間にはチャージが完了してなかったみたいで、ティキが覚醒しなかった。 そこまでは寝る前の頭でもしっかり認識できていたのに、肝心の目覚ましセットすんの忘れてたよ…… 「ううぅ、仕方ないのですよぉ~。マスタ、最近寝不足続きだったですからぁ~」 とは言ってくれているが、それでもそわそわと落ち着きなく、僕が着替えているときすら「急ぐですよぉ♪」とせっつく。ちゃっかりと自身は外出着に着替えてたりする。 「慌... -
Gene29 空き部屋
―――我思う、故に我在り――― てくてくてくてく・・・。 「ハアァ・・・、ボクハコレカラドウスレバ良インデンガナ・・・」 機械とは思えぬほど陰気な溜息を吐きながら、小さな木偶は歩いていた。木偶の名前はヘラクレスのデンガナ。武装神姫第9弾の“付属品”。されど今の其れは孤独であった。 「勢イ余ッテ家出シタノハ良イモノノ・・・所詮部品デアルボクニハ何ノトリエモナク・・・、持ッテイルモノト言エバ、何故カ出ルトキニ掴ンデイタ煮干シクライデンガナ・・・」 そう、木偶は、路頭に迷っていた。 「(猫語翻訳)ニャッニャッニャッ、お困りのようだニャ」 急飛来、巨影。 「ナ・・ッ!」 突如として、木偶の何倍もの巨躯をした猫が立ちはだかった。デンガナは戸惑いつつも身構える。だが― 「(猫語翻訳)まあ待つニャ小さいの。ニャーは別にお前を取って食おうって訳じ... -
第二十七話『月下~7th moon~』
それは一瞬の事だった。 機械翼のスラスターを全開にし、一瞬で踏み込んできたジャンヌはそのままライフルブレードを振りかぶり彩女に襲い掛かる。 すんでの所で鞘ごとブレードを受け止めるが衝撃は殺しきれず彩女はそのまま弾き飛ばされた。 ハウは飛ばされた彩女には目もくれずに両手のイングラムを連射する。しかしジャンヌの機械翼に阻まれ彼女には届かない。 「狗め」 ジャンヌはそう呟くと翼で長椅子をハウに向かって飛ばす。 重いはずの長椅子は軽々と宙を舞いハウに迫るが、弾き飛ばされた衝撃から立ち直った彩女が長椅子を両断する。そのまま身を低くし長椅子の下を潜りジャンヌに迫る。 しかしジャンヌは翼をはためかせ急上昇するとライフルブレードのセレクターを切り替え、レーザーを連射してきた。 「―――――――!」 彩女はなすすべも無くそれを回避し続ける。 と、爆音と共にジャンヌの体が... -
第3話 『看護な日々』 Aパート
「んー……、ぅ」 まだ薄暗く、静かな寝室の中、小さな影がゆっくりと起き上がる。 「ふぁ……ぁ」 その影……物語に出てくる妖精のように小さな少女は、眠気を振り払うかのように軽く伸びをすると、隣で未だに睡眠を貪っている男の顔に静かに近づいていく。 「……おはようございます。兄さ……ま?」 「…………ぅ、ぁ」 愛の印を刻もうとした少女が見たものは、苦痛に歪む男の顔だった。 「兄さまっ!? 兄さましっかりしてください……! 兄さま……っ」 脂汗がジリジリと溢れだし、男が不快感でのた打ち回る。 男の耳には、少女の悲鳴が別世界からの幻聴のように、現実感無く響いていた。 第3話 『看護な日々』 ~Aパート~ 「……食中毒です」 救急車で運び込まれた病院の緊急処置室で、そう診断される勇人。 「前日に、何か傷んだ物を食べませんでしたか?」 「いえ... -
第五幕
第五幕。上幕。 ・・・。 新京都国際会館大ホール。薄暗い照明、設置された数台の大型筐体。 交差する小さな影を見つめる瞳。 筐体のカップホルダー。そこに描かれたMBAというオフィシャルロゴの上。 無造作に置かれたレモンイエローのケータイには大小様々なストラップが賑やかに吊るされている。 そのプレイヤーシートに座る少女。染色された髪の前髪の一部にホワイトメッシュ。細い赤縁の洒落た眼鏡。インカムを付けている耳には右には2つ、左に1つ賑やかにピアスが踊る。 その筐体の中・・・アラートウィンドウと光が踊る戦場を見つめる横顔は、軽薄そうにも見えるが、その視線は真剣そのもの。その瞳には少しの不安と自信が宿るが、絆創膏が貼られた両手を祈るように組んで、彼女はそこをじっと見続けていた。 彼女の名は山県 光。アキと読む。 やがて。 ... -
・第4話 「night-4」
第2部 「ミッドナイトブルー」 第4話 「night-4」 西暦2041年 5月21日 23:00 『大阪府 大阪市 鶴見緑地センター店』 シンと静まり返った公園内の大池の端の桟橋で何人かのオーナーと神姫たちが集まっていた。 チーム名「アルファ艦隊」 □将校型MMS 「ナターリャ」 SSSランク「演算」 オーナー名「伊藤 勝成」♂ 70歳 職業 古物商店主 □ 航空母艦型MMS「ツラギ」 SSランク 二つ名「アタックキャリア」 オーナー名「金川 登」♂ 40歳 職業 模型店長 □重巡洋戦艦型MMS 「マキシマ」 SSランク「ワルキューレ」 □重巡洋戦艦型MMS 「ヴィクトリア」 SSランク「砲女神」 □巡洋戦艦型MMS 「ノザッパ」 Aランク オーナー名「野木 恵」♀ 24歳 職業 ネオニート... -
バトルエンド
天薙の視点 バトルは無事に終了した。 時間軸にして、パルカが初戦に勝ち、ルーナが負けた。 後に残ったクリナーレとアンジェラスはほぼ同時刻に勝敗が決まってバトル終了。 クリナーレが負けてアンジェアラスが勝ったので結果は二勝二敗。 ±0の引き分けだった。 なんとも嬉しくも悔しくも無い中途半端な闘いになってしまった…兎に角複雑な気分だ。 俺は煙草に火をつけ、筐体についてる四つのドアが自動で開く。 「お疲れさん。気分はどうだ?」 俺は気軽に声をかける。 俺の神姫達はヘトヘトに疲れたような感じで来た。 でもアンジェラスだけは疲れてないご様子。 「アニキー。すまないけど、ボク達疲れているから休んでいい?」 「あ、おう。別にいいぜ」 「ボクもうヘロヘロだよ~」 「あたしもー」 「私も同じく」 そう言いながら俺の体によじ登って来た。 クリナ... -
ねここの飼い方・その絆 ~九章~
雲ひとつなく晴れ渡る青空。何処までも続く草原の中を、若草の香りを帯びた風が飄々と駆け抜ける。 風に揺られる草木の揺らぎと、木の葉や草の靡く音だけが、本来は生き物のいないこの静寂の世界に動をもたらしている。 そこは、絶対に人が手の触れることの出来ない、電子の中にのみ存在する世界。 だが、その架空の世界に降立ち、存在し、其処にこそ存在価値の一部、あるいは全てを見出す者たちがいる。 深緑の緑が支配する世界の中、2つの影がその身を太陽の下に晒している。彼女たちは、華奢な身体にはキラかに不釣合いな、禍々しくも華麗な装備にその身を包み込み、その視線を熱く交差させている。 彼女たちは待っている。始まりの時、戦いの鐘が鳴り響く刻を…… 主の為、己の為に武装し、戦う彼女たちを、人は『武装神姫』と呼ぶ。 ねここの飼い方・その絆 ~九章~ 「フン、また同じトコかいな。... -
第七幕
第七幕。上幕。 リン、リ・リィン、キィン・・・。 小さな鈴が、震え鳴るような高い音が聞こえます。それぞれが違う音。それぞれが自己主張。それぞれが私になろうとする音。 これは3つのCSCが、その駆動の最終確認をしている音です。互いに反響し、互いに自分を主張しあって、それでも一つの『音』になろうとしています。この音こそが、最初の私の声なんです。私が私自身である声です。 やがて音はゆっくり一つの音となり、少しずつ不協和音が消えて、宝石を弾くような静かで美しいキン、キン・・・という響きの、音の残滓だけが残ります。 各部とのCSCリンクを終了させると。起動音がゆっくりと鳴り始めます。最初、鳴動ともいうべき少し大きな振動が私の身体を揺らすように響き、やがて、それも静かな音に変わります。 自分の事をジブンであると認識していく感覚がさあっと風のよう... -
第九話:舞姫と歌姫(後編)
鋼の心 ~Eisen Herz~ 第九話:舞姫と歌姫(後編) 『それでは行きますよ。2on2、戦闘フィールドは草原、制限時間は30分』 晴香の宣言は悪い意味での予想を裏付けていた。 『Get Ready』 草原フィールド。 そこはアイゼンとレライナが戦った場所でもある。 そして、そのステージの端には湖があった。 『Go!!』 「行きますよ!!」 「応!!」 戦闘開始と同時に上空と地上を併走するフェータとレライナ。 最優先の確認事項は当然ステージ端の湖。 相手にイーアネイラ。水中戦への適正が高い神姫がいる以上、水辺を取られるのは避けねばならない。 出来れば湖の傍に相手が近づく前に交戦状態に入りたい。 水中と言う特殊な環境への配慮か、湖はステージの中央端にある。 どちらかのコーナーに極端に近ければ、水中戦型の神姫はどちらのコーナーでエン... -
妄想神姫:後日談・二幕(後半)
白花と黒華──あるいは聖者の再来(後半) 第三節:純愛 十二時過ぎ。アタシ達は、秋葉原駅から電車に乗り込んで移動を始めた。 出てくる途中に見た……その、アタシが“罪”を犯した現場。今はもう、 その痕跡も殆ど無くて、看板とかの再建工事がかなり進んでいたわ……。 「……でも、良かったわ。本当に、誰か一人でも“殺す”事が無くてさ」 「そうだな……怪我だけで済んだのは、本当に良かった……なぁ、皆?」 「ええ。だからこそこうして、今のエルナちゃんを抱きしめられます♪」 そう呟いたアタシ・エルナを、アルマお姉ちゃんが抱きしめる。彼女も、 アタシの中に残っていた“悪夢”が原因で、色々酷い目にあったのに…… マイスター同様、彼女もクララお姉ちゃんも……アタシを赦してくれた。 「ん。もう、誰にも咎められずに……こうしていちゃいちゃできるもん」 「いちゃいち... -
第六話:姫と騎士(後編)
鋼の心 ~Eisen Herz~ 第六話:姫と騎士(後編) 「はい。それでは歴史の授業を始めますわね?」 歴史の教師、斎藤浅葱。 前髪を切り揃えたロングヘアに柔和な微笑。フランクな態度での分かりやすい授業が特徴だ。 スタイルも良く、服飾のセンスも教師としてギリギリのレベルで魅力的にまとまっているためか、男女を問わず生徒からの人気も高い教師であった。 しかし…。 「えー、今日は十字軍の遠征をテーマにするつもりでしたが、あんなロクでもない騎士ども話なんか如何でもいいので、すっとばしちゃいますわ。そこで今日は中国は明の初代皇帝。洪武帝のあたりから始めたいと思いますの」 「「えっ!?」」 教室中が一瞬ざわめく。 「何か文句でもありますの?」 「………あの、先生。十字軍の遠征は歴史的な重要事項であり………」 「テストには出しませんわ?」 おっしゃー、と一部の... -
第二十話:道行姫
第二十話:道行姫 「僕はイリーガルマインドに苦しむアーンヴァルの声と施設の事を聞いて迷っていたよ。施設がどうなるのか、この先の武装神姫もどうなるかと」 結に支えられながら輝は俺に自らの迷いを語り始める。その顔は施設の真実を晒される事を恐れていない覚悟の決まった顔だった。 ついさっきとはまるで違っている。 「でも、こうも考えられたんだ。もしかしたら神姫も施設も両方救えるんじゃないかって」 「何をする気だ?」 「僕は証人に加わる。その代わり、施設の何も知らない人々は無関係だって事を証明して、施設が存続できるようにする」 「……一番困難な道だぞ? しかもすぐに解決できる事じゃねぇ。施設を存続させたとしても後の偏見の目だって消さなけりゃならん」 輝の選択は最も難しいものだった。 施設からイリーガル技術流出の汚名を拭い去る、言葉にすればそれだけの意... -
妄想神姫:解説トップ
注意 各項目は順不同に並びます。また、扱われる内容によっては 専用の解説ページを設ける事もありますのでご注意下さい。 また、以下は全て妄想神姫に於ける世界設定類の解釈です。 一部皆様の解釈とは異なる点がありますが、ご了承下さい。 それでも採用してくださる場合は、遠慮無くご利用下さい。 大前提MMSショップ“ALChemist” 神姫用ファッションブランド“Electro Lolita” 食事機能 晶の得意分野 HOS(ハイパー・オペレーティング・システム) アシモフ・プロテクト ゲヒルン 情報魔導学(魔術) 2036年のネットワーク事情 人工知性心的外傷症候群(AIPTD) 人型神姫インターフェイス 万世橋無線会館 集光タワー 趣味嗜好 重量級クラス 合法ハッキング 晶の眼鏡 神姫の解析 2036年~2037年の気候 HVIFの免疫系 一応塾 “Elec... -
神姫ガーダー テスタロッサ エピソード1
神姫ガーダー テスタロッサ エピソード① 『神姫ガーダー誕生!』 ―全ては一本の電話が発端だった。その電話を受け取った時から、私の運命は動き始めたのだ。 ~2036年12月31日 PM 22:30~ そこは荒れ果てた街だった。 住む者がいなくなって、どれだけ経ったのかわからない。ただ周囲の建造物の崩れ具合から見て、それが少なくとも数十年単位であろうことは想像がついた。かって雄雄しく聳えていた超高層ビルは尽くが傾ぎ、壁面が剥落していた。 今、その荒れた街中に動く影があった。 ほっそりとした、人影だった。張り出した腰や長めの黒髪から、それはおそらく女性だろうと推定された。バストは分厚い装甲の鎧に覆い隠されてうかがい知る事はできない。 全体にぴったりした赤いスーツを身にまとい、胸甲も紅玉のごとき紅色。まるでその女性は全身に血潮を浴びたように真紅でコーディネイトされていた。 女性は慎重に周囲... - @wiki全体から「草原2」で調べる