あるるかん -虎乱- ◆JvezCBil8U
黒々とした海が、彼女の眼前に広がっている。
――いや。
その腐った水に溺れ、彼女という魂を規定する理性の器が、ぐずぐずと崩れていると言った方が正しいか。
とうに彼女はそのタール様の感情に完全に沈み込んでいる。
……此度の邂逅はただ、風化するまでを速めたにすぎないのだろう。
――いや。
その腐った水に溺れ、彼女という魂を規定する理性の器が、ぐずぐずと崩れていると言った方が正しいか。
とうに彼女はそのタール様の感情に完全に沈み込んでいる。
……此度の邂逅はただ、風化するまでを速めたにすぎないのだろう。
即ち。
麦わら海賊団、“悪魔の子”ニコ・ロビンはだいぶの昔に死んでいる。
あるいは――そもそもの始まりから “ここ”にニコ・ロビンはいなかったのか。
彼女ならばその理性と知識に従い、たとい船長が潰えども仲間を、世界を鏖そうとなど思うはずもない。
麦わら海賊団、“悪魔の子”ニコ・ロビンはだいぶの昔に死んでいる。
あるいは――そもそもの始まりから “ここ”にニコ・ロビンはいなかったのか。
彼女ならばその理性と知識に従い、たとい船長が潰えども仲間を、世界を鏖そうとなど思うはずもない。
絶対に。
……絶対に。
……絶対に。
そんな選択肢を選ぶ以前に、だ。考え付くはずも……ない。
だから、彼女はただの残骸。
ニコ・ロビンを模した出来損ないが、中途に弄られた果てに擬態すらままならなくなったブートレグ。
中国製の方がまだマシなデッドコピーに他ならない。
ニコ・ロビンを模した出来損ないが、中途に弄られた果てに擬態すらままならなくなったブートレグ。
中国製の方がまだマシなデッドコピーに他ならない。
たとえ、たとえ目の前にモンキー・D・ルフィそっくりの肉の塊が転がっていて。
膝をついて、愕然として、虚ろな目をして、涙を鼻水を流し、だらしなく口を開け、嗚咽を漏らしているのだとしても。
彼女は――ニコ・ロビンではありえないのだろう。
膝をついて、愕然として、虚ろな目をして、涙を鼻水を流し、だらしなく口を開け、嗚咽を漏らしているのだとしても。
彼女は――ニコ・ロビンではありえないのだろう。
だとしても。
……それでも彼女は、生きている。
……それでも彼女は、生きている。
生きているのだ。
悲哀。
悔恨。
憤怒。
激情。
自嘲。
諦念。
苦悶。
切望。
嘆嗟。
失意。
……憎悪。
悔恨。
憤怒。
激情。
自嘲。
諦念。
苦悶。
切望。
嘆嗟。
失意。
……憎悪。
黒を基調として赤と青が入り乱れるその墨流しの絵模様は、
顔料として白布に写し取れればさぞや見ものに違いない。
藍に瑠璃に紺に群青に藤に菫に紫に、牡丹に躑躅に薔薇に紅に。
顔料として白布に写し取れればさぞや見ものに違いない。
藍に瑠璃に紺に群青に藤に菫に紫に、牡丹に躑躅に薔薇に紅に。
これらが偽物であってたまるものか。
見つけてしまった死神の喰い残しを、吐き気すら催す優しさで彼女は撫でる。
焦げた肉を、はみ出した腸を。
丁寧にあるべきところへ戻し、懐かしくも頼もしい船長の表情に、怒りと嘆きを湛えたまま笑みを得る。
赤く充血した目で彼女は憎い憎い世界を見据え――、安らぎと慈愛に満ちた口調で呟いた。
焦げた肉を、はみ出した腸を。
丁寧にあるべきところへ戻し、懐かしくも頼もしい船長の表情に、怒りと嘆きを湛えたまま笑みを得る。
赤く充血した目で彼女は憎い憎い世界を見据え――、安らぎと慈愛に満ちた口調で呟いた。
「殺してやる」
紛れもなく彼女は絶望を味わっていて、強く強く、その憎悪を煮詰めている。
「彼をこんなふうにさっきの連中かしら。そうあってくれれば探す手間が省けて嬉しいのだけど。
仮にそうなのだとすれば、、あの小細工でルフィの体を焼いて孔を開けたの?
……無理ね。あの飛び道具では火力が足りな過ぎるわ。
だとするなら、あれは囮……かしらね。
本命の目を逸らす小道具って辺り?
あるいは――体を焼いたのと、孔を開けた手段は別なのかしら。
いずれにせよ、工場の中にいた連中は、彼を殺した何かとよく似た攻撃手段を持っているわね」
仮にそうなのだとすれば、、あの小細工でルフィの体を焼いて孔を開けたの?
……無理ね。あの飛び道具では火力が足りな過ぎるわ。
だとするなら、あれは囮……かしらね。
本命の目を逸らす小道具って辺り?
あるいは――体を焼いたのと、孔を開けた手段は別なのかしら。
いずれにせよ、工場の中にいた連中は、彼を殺した何かとよく似た攻撃手段を持っているわね」
淡々と、淡々と。
呟いて確認し、確認しては呟く。
ぶつぶつぶつぶつ、ぶつぶつぶつぶつ。
ここではないどこかを見据えて、瞬き一つすらせずに。
呟いて確認し、確認しては呟く。
ぶつぶつぶつぶつ、ぶつぶつぶつぶつ。
ここではないどこかを見据えて、瞬き一つすらせずに。
「そして、さっき死んだ蜂娘と鬼ごっこしていたあの二人を、助けたとなると。
……なるほどね。理解できたわ。
“彼らは全員グルで、集団で寄り集まってルフィを殺した”、間違いないわね。
ええ、それ以外に考えられないもの。
さっきの飛び道具を卑怯にも何人で撃ちつけてから、貫通力に優れた武器を使えばああいう傷が出来るでしょう。
私は――先入観に囚われすぎていたわ。そう、ルフィが何処の誰とも知らない相手に負けるはずがない。
ならば、発想の転換が必要だったのよ。
何処の誰とも知らない人間でも、寄り集まれば強大な力となる。麦わら海賊団のように――」
……なるほどね。理解できたわ。
“彼らは全員グルで、集団で寄り集まってルフィを殺した”、間違いないわね。
ええ、それ以外に考えられないもの。
さっきの飛び道具を卑怯にも何人で撃ちつけてから、貫通力に優れた武器を使えばああいう傷が出来るでしょう。
私は――先入観に囚われすぎていたわ。そう、ルフィが何処の誰とも知らない相手に負けるはずがない。
ならば、発想の転換が必要だったのよ。
何処の誰とも知らない人間でも、寄り集まれば強大な力となる。麦わら海賊団のように――」
人形のような虚ろな瞳は、クルクル狂々と遠い彼岸に想いを馳せる。
「……残り人数も大分少なくなって来た現状、ルフィを殺せる大集団なんてそんなに多くはないはず。
“ルフィ殺害現場の近くを根城とする”、“ルフィの傷痕から想定できる攻撃手段を持つ”、“ルフィを殺せるだけの人数を持つ”
状況証拠は全て語っているわ」
“ルフィ殺害現場の近くを根城とする”、“ルフィの傷痕から想定できる攻撃手段を持つ”、“ルフィを殺せるだけの人数を持つ”
状況証拠は全て語っているわ」
彼女の中だけで理路整然たる当然の帰結となっている、あまりにも狂った論理。
「明白に、これ以上ないほど、確実に、絶対の、誤謬なき、不変たる真実として、彼らこそがルフィ殺害の下手人である、と」
“そうあって欲しい”が気付かぬ間に“そうなるのが自明”と摩り替わり、“そうでないはずがない”と転がり落ちていく。
結論ありきの辻褄合わせ。
一方通行のこじつけが、全てを呑み込む一点へと理屈を集約させていく。
それはまるでブラックホールだ。
結論ありきの辻褄合わせ。
一方通行のこじつけが、全てを呑み込む一点へと理屈を集約させていく。
それはまるでブラックホールだ。
「追わなくちゃ。
地獄の果てまでも追い詰めて、地獄以上の苦痛と辱めを与えて、地獄もろとも滅ぼさないと、ね」
地獄の果てまでも追い詰めて、地獄以上の苦痛と辱めを与えて、地獄もろとも滅ぼさないと、ね」
恋しい恋しい想い人をようやく見つけた時の歓喜の表情が、彼女の上に張り付いていく。
くすくすくるくる、くきかかか。
げひゃひゃひゃぐふふ、くきゃきゃきゃきゃ。
げひゃひゃひゃぐふふ、くきゃきゃきゃきゃ。
不意に、さくり、と、彼女は脳内に衝撃を感じる。
その瞬間――、全くの唐突に、気付いたのだ。
自らの内なるどこかから聞こえる、おぎゃぁあああぁぁ、という声を。
その瞬間――、全くの唐突に、気付いたのだ。
自らの内なるどこかから聞こえる、おぎゃぁあああぁぁ、という声を。
どろり。
……どろり。
より黒く、より粘つきを強めていく狂気は、いつしか彼女の中におぞましいモノを孕ませていた。
視界の右は嘆きの青に、左は憤りの赤に満たされていく。
……どろり。
より黒く、より粘つきを強めていく狂気は、いつしか彼女の中におぞましいモノを孕ませていた。
視界の右は嘆きの青に、左は憤りの赤に満たされていく。
ありとあらゆる負の感情から生まれ、憎悪を喰らいて育つ獣の産声を、確かに彼女は聞き届ける。
何処から聞こえてくるのだろう。
頭の中だろうかと、そちらの方に手を伸ばし。
頭の中だろうかと、そちらの方に手を伸ばし。
「……え?」
頭の右に手をやる。
指先に、僅かな熱さを感じた。
本を読むときに頁の端を誤って指に垂直に動かしてしまった時と同じ熱さだ。
本を読むときに頁の端を誤って指に垂直に動かしてしまった時と同じ熱さだ。
三角形の、鉄の塊だった。
反対側を確かめる。
鳥に触った時を思い出す。布団の中身をブチ撒けた時を思い出す。
鳥に触った時を思い出す。布団の中身をブチ撒けた時を思い出す。
羽の感触が三つ、自分の中から生えていた。
右に見えるものが青いのは、血を失ったからで。
左に見えるものが赤いのは、血が流れ込んだから。
それをようやく認識したと、同時。
左に見えるものが赤いのは、血が流れ込んだから。
それをようやく認識したと、同時。
ぐらり、と彼女が崩れていく。
彼女の孕んだ獣は、決して孵る事はない。
何故なら――、彼女がソレを自覚したその瞬間の衝撃は。
さくり、と。
頭蓋の横ど真ん中を、豆腐のように矢が貫いたことで生じたものなのだから。
肉の塊が、軽い音を立てて倒れた。
じくじくと鉄錆色の池が広がっていく。
じくじくと鉄錆色の池が広がっていく。
そして二度と動かない。
【ニコ・ロビン@ONE PIECE 死亡】
*****
役立たずはいらない。
視野狭窄に陥って、自分の言葉さえ全く聞く耳持たなくなったとしたら。
それは既に駒ですらない、足手纏いだ。
視野狭窄に陥って、自分の言葉さえ全く聞く耳持たなくなったとしたら。
それは既に駒ですらない、足手纏いだ。
だから捨てる。それだけだった。
世界を滅ぼす力とかいう妄言は確かに気になったが、その担い手が制御できないならそこらに放る程度のものだ。
「……蟲のメスガキといい。どいつもこいつも、使えねぇ。
そりゃ工場の連中が殺った可能性は0じゃねぇがな、ン時間前の死体だよそりゃ。
短絡的にも程があんだろ。
ロボットみてーに一つのことしか考えられなくなりゃ、おしめぇだ。
オレはな、お人形さん遊びをするつもりはねーのよ」
そりゃ工場の連中が殺った可能性は0じゃねぇがな、ン時間前の死体だよそりゃ。
短絡的にも程があんだろ。
ロボットみてーに一つのことしか考えられなくなりゃ、おしめぇだ。
オレはな、お人形さん遊びをするつもりはねーのよ」
明るい口調だった。
まるで、友人と趣味の話をしているような声色だった。
まるで、友人と趣味の話をしているような声色だった。
なのにその顔には、宅地造成される丘を眺めるような、そんな表情を浮かべていた。
「つー訳で、だ。オレの話を無視したのはいけねぇな、全くいけねぇ。
オレぁやりてぇ事があるからよ、ハナシ聞けねェヤツはいらねえんだわ。
……光栄に思えよ? てめぇの事は少しは認めてたんだぜ?
てめえがまかり間違って敵にでもなったら面倒だから、こうしたんだからな」
オレぁやりてぇ事があるからよ、ハナシ聞けねェヤツはいらねえんだわ。
……光栄に思えよ? てめぇの事は少しは認めてたんだぜ?
てめえがまかり間違って敵にでもなったら面倒だから、こうしたんだからな」
道化の笑みで秋葉流が空を仰いだ、その瞬間。
彼の両肩から背から腰から、6本の腕が咲き開く。
鍛えた体躯を絡め取り、骨ごと筋ごと折り割らんとする花の群れを――、
鍛えた体躯を絡め取り、骨ごと筋ごと折り割らんとする花の群れを――、
「種が割れてりゃ、こんなもんだ」
縛る。
ヘラヘラヘラヘラと生気のない軽薄な笑みを浮かべれば、それだけで全ての腕が静止した。
ヘラヘラヘラヘラと生気のない軽薄な笑みを浮かべれば、それだけで全ての腕が静止した。
流の衣服には複数個所に鈴が結い止められており、そこを起点とした結界がニコ・ロビンだったモノの最後の抵抗をいとも簡単に踏み躙る。
鈴とは、神道において重要な祭具である。神楽鈴や鈴緒などはその代表格だろう。
諸君らの殆どは初詣で賽銭を奉じた折に、ガラガラと鈴を鳴らしたことがあるはずだ。
鈴は邪気を払い、霊を鎮め、神を呼ぶ――法具なのである。
強力な結界を張る為に独鈷杵の代わりとして用いるなら、十分に使える代物だ。
神社に立ち寄ったことは間違いなく正解の選択肢だった。
諸君らの殆どは初詣で賽銭を奉じた折に、ガラガラと鈴を鳴らしたことがあるはずだ。
鈴は邪気を払い、霊を鎮め、神を呼ぶ――法具なのである。
強力な結界を張る為に独鈷杵の代わりとして用いるなら、十分に使える代物だ。
神社に立ち寄ったことは間違いなく正解の選択肢だった。
その強度を増した結界を鎧の様に纏えるよう、ロビンとの邂逅の後すぐに仕込んでおいた。
こういう時が来るだろうと最初から織り込み済みだったからこそ――彼はロビンに同行を申し出たのだから。
こういう時が来るだろうと最初から織り込み済みだったからこそ――彼はロビンに同行を申し出たのだから。
無論この結界は、力ずくで破る事も出来る。
だが、少なくともニコ・ロビンには不可能だ。それを流は確信している。
だが、少なくともニコ・ロビンには不可能だ。それを流は確信している。
理由は単純、本当に単純だ。
肩から先だけで生み出せる力というのは、全身運動に比べ極めて小さい。
たとえ得体の知れない異能の力であろうと、人体工学には逆らえない。
いかなるプロセスを経たとしても、目に見える部分は必ず物理法則に則り動く。
肩から先だけで生み出せる力というのは、全身運動に比べ極めて小さい。
たとえ得体の知れない異能の力であろうと、人体工学には逆らえない。
いかなるプロセスを経たとしても、目に見える部分は必ず物理法則に則り動く。
足を脚を、腰を胸を腕を拳を、全身の連動で成し得る武に比べれば、この細い細い腕だけでできる事などたかが知れている。
奇襲から関節技に持ち込むという戦術頼りでしか、この殺し合いを打破する術はなかったのだ。
奇襲から関節技に持ち込むという戦術頼りでしか、この殺し合いを打破する術はなかったのだ。
流が鼻で笑う。
最早、ロビンだったものを見もしない。
最早、ロビンだったものを見もしない。
瞬間。
「な ――、」
流の腹から新たに伸びた手が、結界の隙間を潜り抜ける。
よくよく見れば、あちこちに花開いた目、目、目。
結界の位置を把握されていると、流は確信――!
よくよく見れば、あちこちに花開いた目、目、目。
結界の位置を把握されていると、流は確信――!
今わの際かつての判断力を取り戻したロビンは、せめてもの意趣返しに彼の急所を。
邂逅のその時手掛けようとした、尊厳壊しに着手する――!
邂逅のその時手掛けようとした、尊厳壊しに着手する――!
「んちゃって、な」
そして、着手しただけだった。
どすり、と、局所に手が届く遥か前に、その腕に矢が突き刺さる。
当たりもう一本。
どすり。
どすり、と、局所に手が届く遥か前に、その腕に矢が突き刺さる。
当たりもう一本。
どすり。
掌の真中から入り、肘から突き出る一本と。
指の二本を吹き飛ばし、壁に突き刺さる一本と。
指の二本を吹き飛ばし、壁に突き刺さる一本と。
彼女の腕は、その機能を完全に停止した。
そして咲く全ての腕に孔が開き。
涙の如く血が流れ出る。
涙の如く血が流れ出る。
ずる……。
血を滴らせながら、流の体の中へと全ての腕が引っ込んだ。
静かに、静かに。
静かに、静かに。
突き刺さったままの破魔矢が沈む肉に押し出され、抜けていく。
萎む花を支えた挿し木は、血のぬめりのおかげで心太のよう。
そして音もなく腕が流の体に消えたと同時。
萎む花を支えた挿し木は、血のぬめりのおかげで心太のよう。
そして音もなく腕が流の体に消えたと同時。
かん、からから、から、と、転がった。
ニコ・ロビンのお話はこれにてお終い。
否、もうとっくに終わっていて、カーテンコールが長かっただけなのかもしれない。
否、もうとっくに終わっていて、カーテンコールが長かっただけなのかもしれない。
一度秋葉流に手の内を見せたという事は。
彼女はずっと、彼の慈悲で生かされていたに過ぎないと、そういう事。
不幸だったのは冷静さと思考能力の喪失だ。
彼女はずっと、彼の慈悲で生かされていたに過ぎないと、そういう事。
不幸だったのは冷静さと思考能力の喪失だ。
仮定に価値はないけれど。
もし、秋葉流に能力を見せずに駆け引きを行えていれば。
あるいは以前に、確実に彼を仕留めきれていれば。
彼女はきっと、もっとマシな最期を――、
もし、秋葉流に能力を見せずに駆け引きを行えていれば。
あるいは以前に、確実に彼を仕留めきれていれば。
彼女はきっと、もっとマシな最期を――、
……いや、どうだろう。
もしかしたらこの結末は、ニコ・ロビンにとって最良ではないにしても、最悪の結末ではなかったかもしれない。
少なくとも、秋葉流はそう考える。
未だ痙攣こそ続けているものの、ロビンは仲間と思しき少年に折り重なるように目を閉じていた。
すぐ傍には、彼女がこれまでずっと運んで来ていたお仲間も一緒にいる。
息は、完全に絶えたろう。
その表情にはつい先刻までの壊れた理性も憎悪による狂気も浮かんでいない。
すぐ傍には、彼女がこれまでずっと運んで来ていたお仲間も一緒にいる。
息は、完全に絶えたろう。
その表情にはつい先刻までの壊れた理性も憎悪による狂気も浮かんでいない。
……そうなるように、流は事を終わらせた。
彼女の最後の抵抗は生命の危機における自動的な反射と機械的な行動で、そこに憎悪を始めとする負の感情は一切存在しなかった。
流の奇襲、最初の一矢は、正確に精妙に耳の近くを真横に貫いていたのだから。
彼女の最後の抵抗は生命の危機における自動的な反射と機械的な行動で、そこに憎悪を始めとする負の感情は一切存在しなかった。
流の奇襲、最初の一矢は、正確に精妙に耳の近くを真横に貫いていたのだから。
――脳内の側頭葉に存在する、扁桃体。
破魔矢によって破壊されたこの部位は、端的に言えば感情を司る。
現代脳科学でその機能の全容が解明されている訳ではないが、しかし、側頭葉の破壊による情動の低下は、多くの事例で報告されている。
破魔矢によって破壊されたこの部位は、端的に言えば感情を司る。
現代脳科学でその機能の全容が解明されている訳ではないが、しかし、側頭葉の破壊による情動の低下は、多くの事例で報告されている。
怒りや悲しみ――憎悪でさえも。
それを受け止める部分が存在しなければ、感じる事などあるはずもない。
それを受け止める部分が存在しなければ、感じる事などあるはずもない。
なんでこんな面倒臭いことをしたのだろう――と、流は自問する。
どうせ殺すならば、もっと簡単に心臓でもブチ抜けばそれで済んだというのに。
どうしてか、体は勝手に憎悪の根源たる部位を破壊する事を望んでいた。
どうせ殺すならば、もっと簡単に心臓でもブチ抜けばそれで済んだというのに。
どうしてか、体は勝手に憎悪の根源たる部位を破壊する事を望んでいた。
風が、びょうと吹く。
ぼうっとした顔で、脇目ながらに首輪探知機を見る。
依然として工場内には反応は無しの礫だ。
依然として工場内には反応は無しの礫だ。
……一体、先の連中は何処に消えたのだろう。
降りたシャッターを破壊するのも面倒だったので裏口を探していたところ、工場東部に侵入できる破壊痕を見つけたまでは良かった。
しかし計算が狂ったのは、そこにロビンの言う船長とやらの死体が転がっていたことだ。
蹲って全く動かなくなったのが頂けない。
降りたシャッターを破壊するのも面倒だったので裏口を探していたところ、工場東部に侵入できる破壊痕を見つけたまでは良かった。
しかし計算が狂ったのは、そこにロビンの言う船長とやらの死体が転がっていたことだ。
蹲って全く動かなくなったのが頂けない。
仕方なしに肉塊にロビンが齧り付いている間、中を見て回ったが誰一人として見当たらなかった。
とは言っても、見える範囲を適当にうろついただけである為、仔細を詰め切れていないのは確かだが。
それでもこのPDAの反応からして、すぐ近くにいないのは間違いなかろう。
とは言っても、見える範囲を適当にうろついただけである為、仔細を詰め切れていないのは確かだが。
それでもこのPDAの反応からして、すぐ近くにいないのは間違いなかろう。
瞬間移動か何かの能力か、支給品か、それ以外の何かか。
掲示板の情報を見るに、施設そのものの仕掛けの可能性もある。
掲示板の情報を見るに、施設そのものの仕掛けの可能性もある。
PDAのバッテリーを気にせずに、ずっと連中の動向を確認していなければ何処で消えたのか見逃さなかったろうが、後の祭りだ。
シャッターを破壊しつつとりあえず一通り中を見ても、収穫はライン上を運ばれていた生産物程度だ。
そこかしこの粘液やら破壊痕やら、調べたいものは山ほどあったが――、とりあえずはロビンとの合流を優先して、戻ってきた。
そこかしこの粘液やら破壊痕やら、調べたいものは山ほどあったが――、とりあえずはロビンとの合流を優先して、戻ってきた。
その矢先の出来事が、彼女の殺害だった。
とりあえず薬で体力を補給して、今後どうすべきかを話し合いたいとは思っていたのだが。
とりあえず薬で体力を補給して、今後どうすべきかを話し合いたいとは思っていたのだが。
数十分もの間、その場を動かなかったロビン。
その心中は如何なるものだったか。
何を呟き、何を見ていたのか。
その心中は如何なるものだったか。
何を呟き、何を見ていたのか。
流に知る術はない。
けれどとにかく、彼女は流の思惑を外れた方に動こうとして。
だから、いらなくなったから、捨てた。
けれどとにかく、彼女は流の思惑を外れた方に動こうとして。
だから、いらなくなったから、捨てた。
……それだけだ。
蹲っていた彼女と仲間に、その絆の強さに、うしおととらを思い出したなんて、そんなことは有り得ない。
蹲っていた彼女と仲間に、その絆の強さに、うしおととらを思い出したなんて、そんなことは有り得ない。
生前の彼女が仲間について話す間だけ、その狂気の中に喜びを見せていたことなんて。
言葉の端々に垣間見える大冒険譚の断章から、本当に楽しげな実物の彼女が浮かんできたことなんて。
語られるエピソードに登場する彼女が、壊れた目の前のそれと同じ人間とは全く思えなかったことなんて。
言葉の端々に垣間見える大冒険譚の断章から、本当に楽しげな実物の彼女が浮かんできたことなんて。
語られるエピソードに登場する彼女が、壊れた目の前のそれと同じ人間とは全く思えなかったことなんて。
全部全部、彼女を殺したこととは関係ない。
邪魔になったからだ、それだけだ。
そう秋葉流は心の内で幾度も呟く。己は救い様のないエゴイストなのだ――と。
邪魔になったからだ、それだけだ。
そう秋葉流は心の内で幾度も呟く。己は救い様のないエゴイストなのだ――と。
「……たとえ死んでようが、こんなイカレ女を船長とやらに見せたくなかったなんて……そんなはずねぇだろがよ。
オレぁ“殺し合いに乗った最悪のクソ野郎”だぜ?
そんな、うしおみてーな……、」
オレぁ“殺し合いに乗った最悪のクソ野郎”だぜ?
そんな、うしおみてーな……、」
言いかけて、不意に流は、眉を下げ口元を微かに歪めた笑みを得る。
「いや、違ぇか。うしおなら、よ。
どんなひでぇ具合にぶっ壊れちまっても……、キレェな道に引き戻そうと頑張りやがるんだろーなァ。
……やっぱ、あんないい子ちゃんになれるはずはねーんだよな、オレなんかがよぉ、く、くく……」
どんなひでぇ具合にぶっ壊れちまっても……、キレェな道に引き戻そうと頑張りやがるんだろーなァ。
……やっぱ、あんないい子ちゃんになれるはずはねーんだよな、オレなんかがよぉ、く、くく……」
座り込み、俯き、体を震わせる。
まるで幼子が泣いているかのように、額に手を当てながら。
まるで幼子が泣いているかのように、額に手を当てながら。
彼は気付いているのだろうか。
その言葉が何を証明しているのかに。
その言葉が何を証明しているのかに。
降る雪が、秋葉流の上に積もってゆく。
空気がやけに、冷たい気がした。
空気がやけに、冷たい気がした。
「また、一人か……」
続く呟きは、再度の自嘲を伴って。
「てめぇでブチ殺しといてなに言ってやがる」
向こう側で出会えたのだろうかと、一組の死体に目を向ける。
さぞや慣れ合いに浸った連中だったんだろうと、そんなことを思う。
うしおととらには、きっと及ばないだろうけどな、と。
うしおととらの絆より強いものなどありえないと、そう願う。
さぞや慣れ合いに浸った連中だったんだろうと、そんなことを思う。
うしおととらには、きっと及ばないだろうけどな、と。
うしおととらの絆より強いものなどありえないと、そう願う。
「もし……、もし、よ。
こいつらがうしおととらだったなら……、やっぱりオレは、こんな風にしたのかね……」
こいつらがうしおととらだったなら……、やっぱりオレは、こんな風にしたのかね……」
この残酷で虚しく、なにより寂しい戦場の中で。
今、彼らはどうしているのだろうか。
無事でいて欲しい。元気でいて欲しい。立ち直っていて欲しい。
そして――あの太陽のような輝きを、振り撒いていて欲しい。
今、彼らはどうしているのだろうか。
無事でいて欲しい。元気でいて欲しい。立ち直っていて欲しい。
そして――あの太陽のような輝きを、振り撒いていて欲しい。
……だって。と、彼は心中の独白を続ける。
「しねえのかな……、きっとしねえさ。
だってオレは、アイツらを裏切ったんだからよぉ、きっと跡形もねーくらいにぶっ壊したんだろうな」
だってオレは、アイツらを裏切ったんだからよぉ、きっと跡形もねーくらいにぶっ壊したんだろうな」
そういう連中だからこそ、自分がこの手でブチ壊したいと、そう願うのだから。
せめて自分以外の手では、傷一つつけられて欲しくない。
せめて自分以外の手では、傷一つつけられて欲しくない。
空を仰いだ。
織り込まれた灰の雲の絨毯に埋め尽くされた、日没三歩手前の空。
暗く青く色づいた曇天から音無く落ちる白埃。
暗く青く色づいた曇天から音無く落ちる白埃。
風鳴りが強く、強く――。
流の体を打ちつけて、雪の皮を飛ばして散らす。
流の体を打ちつけて、雪の皮を飛ばして散らす。
巻く。
遥か高みから風が吹き下ろしてくる。
遥か高みから風が吹き下ろしてくる。
雪が入らないよう眇めた目、その中に。
脈絡も心情も無視して、全く唐突に映り込む見慣れた姿。
脈絡も心情も無視して、全く唐突に映り込む見慣れた姿。
――白の斑の向こうに、待ち望んだ姿が見えた。
意識するより先に、流の口は彼の名を紡ぐ。
「と……、ら?」
*****
くっちゃくっちゃ、くちゃくちゃくっちゃ。
「おおぅ、うめぇ。最近の童子は500年前に比べりゃたらふくいいモン喰ってるからなァ。
柔らかさといい脂の付き具合といい、い~い感じだ。
はんばっかなんざ比べモンになんねェなあ……、ああ、本当にうめーぜ。
男のガキでこんなにうめえんならよ、……女ァ喰ったらどれだけ美味ェんだ?」
柔らかさといい脂の付き具合といい、い~い感じだ。
はんばっかなんざ比べモンになんねェなあ……、ああ、本当にうめーぜ。
男のガキでこんなにうめえんならよ、……女ァ喰ったらどれだけ美味ェんだ?」
じゅるじゅると血を啜り、甘い脂肪とコクのある筋を楽しみながら、人食いのバケモノは空を行く。
降る雪が気になりゃ炎で燃やし、両手にごちそう抱えて勝手気ままな漫遊紀行。
全快にはほど遠いとはいえ、体も少しは癒えてきた。
降る雪が気になりゃ炎で燃やし、両手にごちそう抱えて勝手気ままな漫遊紀行。
全快にはほど遠いとはいえ、体も少しは癒えてきた。
500年ぶりの人肉は格別だった。それはもう、天にも昇る美味しさだった。
これだからやめられねぇよなあ、と、バケモノは思う。
うしおの言う事なんか聞いていられるか。
いや、今度出会ったら問答無用で食ってやろう。きっとあいつも旨いだろうなあ。
ニンゲンどもは最初に荷物を全部取り上げられたらしいから、獣の槍だってうしおはきっと持っていない。
そう結論付けて、べろべろべろ、と肉の塊を舐め回す。
そこには一片たりとも情の類は存在しない。
これだからやめられねぇよなあ、と、バケモノは思う。
うしおの言う事なんか聞いていられるか。
いや、今度出会ったら問答無用で食ってやろう。きっとあいつも旨いだろうなあ。
ニンゲンどもは最初に荷物を全部取り上げられたらしいから、獣の槍だってうしおはきっと持っていない。
そう結論付けて、べろべろべろ、と肉の塊を舐め回す。
そこには一片たりとも情の類は存在しない。
ずきり、と、鉄くれを突っ込まれた様に――脳が軋んだ。
「ち……」
楽しかった気分が、一瞬で醒める。
先ほどからずっと――、正確にはあの子供を喰い殺した時から、満足に浸ろうとするたびに、こうだ。
無数の見た事のない映像が、ちらちらと唐突に浮かび上がる。
バケモノの知らぬ語彙でいうなら、サブリミナルにも近いものだ。
先ほどからずっと――、正確にはあの子供を喰い殺した時から、満足に浸ろうとするたびに、こうだ。
無数の見た事のない映像が、ちらちらと唐突に浮かび上がる。
バケモノの知らぬ語彙でいうなら、サブリミナルにも近いものだ。
鎌鼬の兄弟どもは何処で会ったんだっけ?
遠野の連中は……昔共闘したかもしれない。
うしおがバケモノになっちまったことは、ねぇよなあ。
獣の槍が壊れた? だったらこんな苦労してねーっつーの。
マユコがミョーなヤツラに襲われたのは確かだが、あんな連中だったか?
西の連中も遠野のと同じだなァ。
からくり仕掛けの結界にわしが捕らわれる? くだらねぇ冗談だ。
遠野の連中は……昔共闘したかもしれない。
うしおがバケモノになっちまったことは、ねぇよなあ。
獣の槍が壊れた? だったらこんな苦労してねーっつーの。
マユコがミョーなヤツラに襲われたのは確かだが、あんな連中だったか?
西の連中も遠野のと同じだなァ。
からくり仕掛けの結界にわしが捕らわれる? くだらねぇ冗談だ。
そして。
そして――、
そして――、
……そこから先は、訳が分からないものばかり。
過去と昔が、うしおとラーマが、とらとシャガクシャが、混ぜこぜに。
そういえば、だ。
もう800年も前の事になるというのに、白面のことを何故かすんなりと思いだせたのも謎だ。
白面の眷族らしき女がいたとはいえ、どうして白面そのものが糸を引いているなどと思ったのだろう。
あの大妖は、とうの昔に海に沈められたはずなのに。
もう800年も前の事になるというのに、白面のことを何故かすんなりと思いだせたのも謎だ。
白面の眷族らしき女がいたとはいえ、どうして白面そのものが糸を引いているなどと思ったのだろう。
あの大妖は、とうの昔に海に沈められたはずなのに。
「ちくしょー、なーんか裏でコソコソやってる奴がいるみてーで気持ち悪いぜ」
ぶんぶんと、頭を振る。
悪くなった気分を払う為に、も一口がぶりと弁当を楽しむ。
これは心の臓か、新鮮で鉄臭い大量の血がバケモノの口から溢れ出る。
悪くなった気分を払う為に、も一口がぶりと弁当を楽しむ。
これは心の臓か、新鮮で鉄臭い大量の血がバケモノの口から溢れ出る。
「うんめぇなぁ……」
極楽、極楽。
とはいえ――これだけじゃ全然足りない。
ちょいと大怪我し過ぎたところだし、もっとご飯を欲するお年頃。
とはいえ――これだけじゃ全然足りない。
ちょいと大怪我し過ぎたところだし、もっとご飯を欲するお年頃。
欲に浸ったまさにその時に、どこかで己を呼ぶ声が。
「……ん?」
「よお……、とら! とらじゃねえか!」
眼下に顔を向ける、こちらに向けてニヤニヤ笑う男がいる。
その男の顔を見た途端。
ザザ……、と、先ほどから続く幻の記憶がまた横切った。
ザザ……、と、先ほどから続く幻の記憶がまた横切った。
「……ちぃ、うっとーしぃよなァ」
見た事もない男だが、もしかしてコレの原因をあいつは知っているんだろうか。
面倒だが聞いてみようかと舌打ち一つ携えて、バケモノは空から地へと堕天する。
見ればすぐ近くに女の死体も転がっている。すごく新鮮だ。
……惜しいことをした。
もっと早くに来れば、獲物にできたかもしれぬのに。
他の奴の喰い残しになっては、今から手を付けても恥というものだ。
面倒だが聞いてみようかと舌打ち一つ携えて、バケモノは空から地へと堕天する。
見ればすぐ近くに女の死体も転がっている。すごく新鮮だ。
……惜しいことをした。
もっと早くに来れば、獲物にできたかもしれぬのに。
他の奴の喰い残しになっては、今から手を付けても恥というものだ。
「よぅ、ニンゲン。わしを呼んだか?
うしおの付けた名を知ってるたぁ、おめえ、アイツの知り合いかよう?」
うしおの付けた名を知ってるたぁ、おめえ、アイツの知り合いかよう?」
皮肉気な表情の中に何故か子供の様な期待を抱き寄ってきた男が、不意に止まる。
その表情が、急速に砕け愕然の二文字に染まる。
彼の視線の先は、紛うことなく、バケモノの口周りに縫い止められていた。
赤ぁく染まった、口周りに。
その表情が、急速に砕け愕然の二文字に染まる。
彼の視線の先は、紛うことなく、バケモノの口周りに縫い止められていた。
赤ぁく染まった、口周りに。
「お前……、とら……だよな?」
見開かれた目は、だらしなく開いた口は、力なく下がる肩は、今にも崩れそうな全身は。
彼の中を今満たしつつある黒に似て黒でない色を、淡々と表現していた。
彼の中を今満たしつつある黒に似て黒でない色を、淡々と表現していた。
「あん? あー……、うしおの奴ぁわしをそう呼ぶわな。
まあ、名前なんてどうでもいいことさぁ、ニンゲン。
それよりちぃとばかし聞きたいことがあるんだがよ」
まあ、名前なんてどうでもいいことさぁ、ニンゲン。
それよりちぃとばかし聞きたいことがあるんだがよ」
端的に言えば――絶望の夜色を。
「お、おい……。とらぁ、とら、よう。
どういうことだよ……、なにやったんだよ、てめぇ……」
どういうことだよ……、なにやったんだよ、てめぇ……」
男は笑おうとする。どうにか自分を保とうとする。
……けれど、泣きそうだった。
それがバケモノの癇に酷く触る。
どうしてか分からないがこの男の態度がとてつもなく気に食わず――不機嫌を隠す気さえ起きなかった。
……けれど、泣きそうだった。
それがバケモノの癇に酷く触る。
どうしてか分からないがこの男の態度がとてつもなく気に食わず――不機嫌を隠す気さえ起きなかった。
「あん? 何やったって……ガキ喰っただけじゃねえかよ。
それよりかおめぇ、わしの事どこで聞いたのよ?」
それよりかおめぇ、わしの事どこで聞いたのよ?」
バケモノは腕を組み、男を睨む。
そんな様子を気にしていないのか、気にする余裕さえないのか。
男はよろよろと一歩を踏み出し、目に見えない何かに縋るように手を伸ばす。
そんな様子を気にしていないのか、気にする余裕さえないのか。
男はよろよろと一歩を踏み出し、目に見えない何かに縋るように手を伸ばす。
「喰……った? なに、言ってんだよ、とら。
そんな事したら……うしおがどう思うか、本心じゃ分かってたはずだろが。
てめえは口ばっかりでよ、なんだかんだであいつの側にいること、楽しんでたんじゃ……ねえか。
もう、あいつの側にいられなくなっちまうん、だ……ぞ?」
そんな事したら……うしおがどう思うか、本心じゃ分かってたはずだろが。
てめえは口ばっかりでよ、なんだかんだであいつの側にいること、楽しんでたんじゃ……ねえか。
もう、あいつの側にいられなくなっちまうん、だ……ぞ?」
一々一々、態度が気に食わない。
何故か知らないが、目の前の初対面の男はもっと飄々としていなくてはならないと、そう感じる。
けれど、 “この”バケモノはその理由を知らない。
だからバケモノはその性質に従って――、素直な心持ちを表に出す事しかできなかった。
何故か知らないが、目の前の初対面の男はもっと飄々としていなくてはならないと、そう感じる。
けれど、 “この”バケモノはその理由を知らない。
だからバケモノはその性質に従って――、素直な心持ちを表に出す事しかできなかった。
見下すように。
嘲うように。
鬱陶しそうに。
嘲うように。
鬱陶しそうに。
まともに取り合う事などせずに。
「なーにいってんのよ。ぺちゃくちゃぺちゃくちゃワケ分からねえ。
んなこたぁ、どうでもいいじゃあねーの!」
んなこたぁ、どうでもいいじゃあねーの!」
これ以上、言ってはいけない。不真面目に揶揄する様な口調で聞いてはならない。
経験していないはずの記憶がそう告げる。
この男には、心の底から真剣に向かい合わなくてはいけないと、耳元で何かが呟いている気がした。
経験していないはずの記憶がそう告げる。
この男には、心の底から真剣に向かい合わなくてはいけないと、耳元で何かが呟いている気がした。
……だが。
今ここにいるバケモノにとっては、その警告はただの五月蠅い羽蟲の音同然の代物だった。
今ここにいるバケモノにとっては、その警告はただの五月蠅い羽蟲の音同然の代物だった。
「それより、よ」
何かに亀裂が走った。
「誰よ、おめえ」
*****
ふら……、と、流が揺れる。
足が崩れる。覚束ない。
足が崩れる。覚束ない。
とうとうとらと戦えると、ほんの数十秒前まで感じていた高揚感が全く消え失せている。
子供のころ、まだ本気を出さないと決める前ですら感じる事のなかった気分だったというのに。
子供のころ、まだ本気を出さないと決める前ですら感じる事のなかった気分だったというのに。
今はまるで、人の滅びた廃墟に放り込まれた気さえする。
寒い。
降る雪を乗せる風が、体を心から震わせる。
降る雪を乗せる風が、体を心から震わせる。
ここは山だというのに、まるで海に吹く風のよう。
目の前にあるのは何なんだろう。
あの、まぶしくてキラキラしたきらめきは、血に汚れて見つからない。
あの、まぶしくてキラキラしたきらめきは、血に汚れて見つからない。
分かっている、子供を食べたバケモノだ。
うしおの禁を破ってなにかたいせつなモノを踏み越えてしまったバケモノだ。
絆を踏みにじったバケモノだ。
うしおの禁を破ってなにかたいせつなモノを踏み越えてしまったバケモノだ。
絆を踏みにじったバケモノだ。
……あの太陽みたいな瞳に背を向けた自分の、同類だ。
たまらなく悲しくって、許せなかった。
戦いたい気分なんか、完全に砕かれてしまった。
戦意に罅が走る。
裏切ってまで手に入れた、本当の望みという器の中身が全部全部零れて消えていく。
戦いたい気分なんか、完全に砕かれてしまった。
戦意に罅が走る。
裏切ってまで手に入れた、本当の望みという器の中身が全部全部零れて消えていく。
せめて。
せめて、この妖(バケモノ)だけは、うしおの横を歩いていて欲しいと、そう心のどこかで思っていたのかもしれない。
せめて、この妖(バケモノ)だけは、うしおの横を歩いていて欲しいと、そう心のどこかで思っていたのかもしれない。
いや、違う。
心の底から、この妖(バケモノ)だけはうしおを支えて歩み続けるのだろうと――信じていた。
だから自分は、安心して彼らを裏切れたのかもしれない。
心の底から、この妖(バケモノ)だけはうしおを支えて歩み続けるのだろうと――信じていた。
だから自分は、安心して彼らを裏切れたのかもしれない。
だというのにこれは、あんまりにも酷過ぎる。
ぐるぐると目眩がして、天と地が混ぜこぜになる。
裏切った自分が今度は裏切り返されて、猛烈な吐き気が胃を満たす。
裏切った自分が今度は裏切り返されて、猛烈な吐き気が胃を満たす。
目に見える全てが色褪せ、蜘蛛の巣のように割れ目が入りかけたその時に。
不意に。
電脳の海で見た、誰かの記帳を思い出す。
電脳の海で見た、誰かの記帳を思い出す。
そしてそれが正解なのだと――直感した。
『9 名前:バトロワ好きな名無しさん 投稿日:1日目・昼 ID:XO7all1TH
荒唐無稽な話だが、君たちの探している知り合いは、君たちの知る彼らではない可能性がある。
それぞれが違う時間から呼び寄せられている可能性を、考慮に入れておいてくれ。』
荒唐無稽な話だが、君たちの探している知り合いは、君たちの知る彼らではない可能性がある。
それぞれが違う時間から呼び寄せられている可能性を、考慮に入れておいてくれ。』
全て流れ出てしまった器の中に、新たに注がれ始めたもの、それは――。
「そうかよ、神様」
嘆嗟の青と憤怒の赤。
罅を通してしずかにしずかに、染み出すように器の中に溜め込まれていく。
あたかも、つい今しがたこの手で殺した女のように。
しかし壊れることなく、形を整えたそのままで。
罅を通してしずかにしずかに、染み出すように器の中に溜め込まれていく。
あたかも、つい今しがたこの手で殺した女のように。
しかし壊れることなく、形を整えたそのままで。
いつしか禁鞭を意識する。
ぎゅうっと、使うはずのなかったものを心の内で握り締める。
ぎゅうっと、使うはずのなかったものを心の内で握り締める。
「これがてめえの筋書き通りだってんなら、何を犠牲にしてでもそこまで辿り着いてやる。
てめえだけは生かしちゃおけねぇ」
てめえだけは生かしちゃおけねぇ」
とらと決着をつけるときは、支給品などに頼らないつもりだった。
そう決めた、はずだった。
そう決めた、はずだった。
「だけどよ、その前に――、」
けれど。
けれど今は、その誓いをかなぐり捨てる。
けれど今は、その誓いをかなぐり捨てる。
目の前にある存在の全てが、許せなかった。
「こいつは必ず、うしおが出くわす前にぶっ壊す」
――奇妙な感覚だった。
体は燃えるように熱いのに、頭は氷水に突っ込んだ様に冷えている。
体は燃えるように熱いのに、頭は氷水に突っ込んだ様に冷えている。
秋葉流はおそらく、生まれて初めて“本気”の怒りを宿していた。
望まずして手に入れた、本気を出せる場所の代替物。
それが幸か不幸かは、誰にも決める事は出来ないだろうけれど。
それが幸か不幸かは、誰にも決める事は出来ないだろうけれど。
「あん、なーにいってるのよテメェ。ぎゃははははははっ!
ニンゲンごときがわしに勝てるかよ! おめえも喰って、わしの肉にしてやらあ!
てめえもわしをとらって呼ぶくらいに知っとるんならよう、このわしの強さぐらい聞き及んでいるだろうに!」
ニンゲンごときがわしに勝てるかよ! おめえも喰って、わしの肉にしてやらあ!
てめえもわしをとらって呼ぶくらいに知っとるんならよう、このわしの強さぐらい聞き及んでいるだろうに!」
「黙れ」
聞くもの全てを畏怖させる、悪意も敵意も存在しない純粋な殺意をバケモノに向ける。
バケモノはきょとんと顔の動きを止め、それからニィィィイイィ、と、哄笑に浸る。
俯いた秋葉流の紡ぐ言葉を、更なる笑いで嘲りながら。
バケモノはきょとんと顔の動きを止め、それからニィィィイイィ、と、哄笑に浸る。
俯いた秋葉流の紡ぐ言葉を、更なる笑いで嘲りながら。
「知ってるさ。……どうしようもなく戦いたかったくれーにな。
でもよ、それは“とら”だから戦いたかったんだぜ?」
でもよ、それは“とら”だから戦いたかったんだぜ?」
地獄の怨嗟の声のように、低く、重く、そして ――か細く。
「てめえはもう……とらじゃねえよ。てめえをとらと認めねえ」
このバケモノをもしうしおが見てしまったら、あの太陽の少年はどこまで軋んでしまうだろう。
強さゆえに壊れる事すらできず、逃げ出す事も出来ず、どれだけその胸を苦しめるのだろう。
どんな涙を、どれほどに流してしまうのだろう。
強さゆえに壊れる事すらできず、逃げ出す事も出来ず、どれだけその胸を苦しめるのだろう。
どんな涙を、どれほどに流してしまうのだろう。
それだけは、させたくない。
うしおをぶっ壊すのは別に構わない、むしろ望んでいることだ。
だが。
……だが。
いざ壊すとするならば、自分のこの手でなくてはいけないのだ。
このバケモノを見せて壊したくなど、ない。
それは、“うしおととら”の間に存在してはいけない光景なのだ。
だが。
……だが。
いざ壊すとするならば、自分のこの手でなくてはいけないのだ。
このバケモノを見せて壊したくなど、ない。
それは、“うしおととら”の間に存在してはいけない光景なのだ。
そう、流は心中で呟く。
けっしてうしおを慮ってなどはいないと――、何度も何度も唱え己に言い聞かせる。
けっしてうしおを慮ってなどはいないと――、何度も何度も唱え己に言い聞かせる。
同行者さえ含めて何人も殺した自分に、誰かに優しさをかける資格などない。
蝉という男の頭蓋の割れる手応えが。
咲夜という少女の肉を殴る感触が。
つい先刻の――ロビンの頭蓋を貫いた光景が。
全ての善行を、否定する。
蝉という男の頭蓋の割れる手応えが。
咲夜という少女の肉を殴る感触が。
つい先刻の――ロビンの頭蓋を貫いた光景が。
全ての善行を、否定する。
今更引き返すのは、彼らと己自身が許さない。
このまま冥府魔道を突き進み、外道の限りを尽くすと決めた。
だけどそれでも、どんなに所業に苛まれても、やらなければいけないことがある。
このまま冥府魔道を突き進み、外道の限りを尽くすと決めた。
だけどそれでも、どんなに所業に苛まれても、やらなければいけないことがある。
「うしおにとって、てめえは最期まで最高の相棒(ダチ)じゃなくっちゃあいけねぇんだ。
今、ここでてめえが消えたらよ、うしおは自分の相棒(ダチ)がこんなに貶められてた事に気付かねぇだろ。
……オレがよ、最後の最期までてめえの相棒(ダチ)だったとらをブチ殺したって伝えたんなら尚更だ、嘘も真実にならァな……」
今、ここでてめえが消えたらよ、うしおは自分の相棒(ダチ)がこんなに貶められてた事に気付かねぇだろ。
……オレがよ、最後の最期までてめえの相棒(ダチ)だったとらをブチ殺したって伝えたんなら尚更だ、嘘も真実にならァな……」
きっ、と、目を見開いた。
慄然と、叩き付けるように言い放つ。
慄然と、叩き付けるように言い放つ。
「おい、そこの名無しの化け物。
……てめえにゃ二度とうしおのツラを拝ませねぇ。うしおにてめえを会わせねェ。
“とらと戦いたかった秋葉流”じゃなくて――ただの法力僧としててめえをブチ殺す」
……てめえにゃ二度とうしおのツラを拝ませねぇ。うしおにてめえを会わせねェ。
“とらと戦いたかった秋葉流”じゃなくて――ただの法力僧としててめえをブチ殺す」
「ナガレ……、ナガレねぇ。それが貴様の名前かよ。
法力僧たぁ、ますます喰い甲斐があるじゃねーか。
身の程知らずにも戦いてぇっつうそのイキの良さ、さぞやその肉も旨かろうぜ……!」
法力僧たぁ、ますます喰い甲斐があるじゃねーか。
身の程知らずにも戦いてぇっつうそのイキの良さ、さぞやその肉も旨かろうぜ……!」
にっしっし。
気の抜ける笑いでまともに取り合わないバケモノの態度は、見ようによっては挑発とさえ取られてもおかしくはない。
だが、秋葉流はその悉くを無視して吼える。
気の抜ける笑いでまともに取り合わないバケモノの態度は、見ようによっては挑発とさえ取られてもおかしくはない。
だが、秋葉流はその悉くを無視して吼える。
「聞いてなかったのか? オレはブチ殺すっつったんだ。
“てめえ”と戦いたいなんてこれっぽちも思わねぇよ、名無し」
“てめえ”と戦いたいなんてこれっぽちも思わねぇよ、名無し」
…… そうだ。
強いものと戦いたいだけなら、白面と戦えばそれで良かったのだ。
とらと戦うことにこそ、意味があったのだ。
強いものと戦いたいだけなら、白面と戦えばそれで良かったのだ。
とらと戦うことにこそ、意味があったのだ。
だけど。
とらは、もういない。
とらは、もういない。
とらだったものは、名無しのバケモノと成り果てた。
目頭が熱い。零れ落ちてきそうな何かを抑え込む。
絞り出すように、震える声で。
宣戦布告を刻み込む。
「これ以上、“うしおととら”を冒涜すんじゃねえよ。
肉の一片も残さねえ」
肉の一片も残さねえ」
強く強く、一陣の風が両者の間を吹き抜けた。
「く、くくくくくかかかかかかかっ! かかかかかかかかかかかかっ!!
上等だァ、ナガレェェェっ!」
上等だァ、ナガレェェェっ!」
二つの影が走りだす。
ここに、戦闘ですらないただの屠り合いが始まった。
ここに、戦闘ですらないただの屠り合いが始まった。
「てめえはなんにも食ってねえ、ただの血に飢えたバケモノだよ。
うしおを腹ァいっぱいに喰ったアイツとは似ても似つかねぇ」
うしおを腹ァいっぱいに喰ったアイツとは似ても似つかねぇ」
「くっくっく、その通りよ! わしは……妖(バケモノ)だぜ!?」
「てめえが妖(バケモノ)だからなんだってんだ。
化け物ってのは……いつだって人間に倒されるもんだろが」
化け物ってのは……いつだって人間に倒されるもんだろが」
刻々と近付くニンゲンとバケモノは、それぞれの得物を研ぎ澄ます。
ニンゲンは錫杖をその手に、矢を三本放ちて穿つ。
バケモノは爪を振りかざし、炎と雷にて迎え撃つ。
ニンゲンは錫杖をその手に、矢を三本放ちて穿つ。
バケモノは爪を振りかざし、炎と雷にて迎え撃つ。
「……人間に倒せねーものは、もうバケモノとは言わねぇんだ。
そういうのはな、畏れ崇め奉られて、神様って呼ばれるようになるんだよ」
そういうのはな、畏れ崇め奉られて、神様って呼ばれるようになるんだよ」
流の言葉と同時、中間地点にて破魔矢は結界を展開。
ぶつかった炎と雷とが、閃光と煙で周囲を満たす。
ぶつかった炎と雷とが、閃光と煙で周囲を満たす。
轟音。
衝撃は風を呼び、雪さえも巻き散らして空の彼方へと。
「……畜生が。
お前までうしおを裏切りやがって……」
お前までうしおを裏切りやがって……」
悲痛なほどの呟きもまた、その風の中へ溶けて消え。
頬に一滴、水が流れる。
……風の音が、一際強く。
今までの如何なる風よりも強く、吹き抜けていく。
【E-6/工場東部付近/1日目/午後~夕方】
【秋葉流@うしおととら】
[状態]:健康
[服装]:とらとの最終戦時の服
[装備]:錫杖×2、破魔矢×8、神具の鈴×20
[道具]:支給品一式×2(名簿一枚紛失)、仙桃エキス(9/12)@封神演義、注連縄、禁鞭@封神演義、詳細不明神具×1~2
化血神刀@封神演義、んまい棒(サラミ×1、コーンポタージュ ×1)@銀魂、PDA型首輪探知機、研究棟のカードキー×2、
双眼鏡、食料、女物の着替え、毛布
詳細不明アイテム ×1(工場の生産ラインより発見)
[思考]
基本:いかなる犠牲を強いてでも“神”を殺す。潮に自分の汚い姿を見せ付ける。
0:うしおが遭遇する前に、名無しの化け物を欠片も残さずこの世から消し去る。
1:他人を裏切りながら厄介そうな相手の排除。手間取ったならすぐに逃走。
2:厄介そうでないお人好しには、うしおとその仲間の悪評を流して戦わない。
3:高坂王子、リヴィオを警戒。
4:聞仲に強い共感。
5:うしおを痛めつけていいのは自分だけだと意識。
6:ロビンの『世界を滅ぼす力』に強い興味。
7:空中のワープゾーンに興味。
[状態]:健康
[服装]:とらとの最終戦時の服
[装備]:錫杖×2、破魔矢×8、神具の鈴×20
[道具]:支給品一式×2(名簿一枚紛失)、仙桃エキス(9/12)@封神演義、注連縄、禁鞭@封神演義、詳細不明神具×1~2
化血神刀@封神演義、んまい棒(サラミ×1、コーンポタージュ ×1)@銀魂、PDA型首輪探知機、研究棟のカードキー×2、
双眼鏡、食料、女物の着替え、毛布
詳細不明アイテム ×1(工場の生産ラインより発見)
[思考]
基本:いかなる犠牲を強いてでも“神”を殺す。潮に自分の汚い姿を見せ付ける。
0:うしおが遭遇する前に、名無しの化け物を欠片も残さずこの世から消し去る。
1:他人を裏切りながら厄介そうな相手の排除。手間取ったならすぐに逃走。
2:厄介そうでないお人好しには、うしおとその仲間の悪評を流して戦わない。
3:高坂王子、リヴィオを警戒。
4:聞仲に強い共感。
5:うしおを痛めつけていいのは自分だけだと意識。
6:ロビンの『世界を滅ぼす力』に強い興味。
7:空中のワープゾーンに興味。
[備考]
※参戦時期は原作29巻、とらと再戦する直前です。
※或の関係者、リヴィオの関係者についての情報をある程度知りました。
※ PDAの機能詳細、バッテリーの持ち時間などは後続の作者さんにお任せします。
※ゆのからゆのの知る人物(ゴルゴ13と安藤(兄)以外)についてある程度の情報を得ました。
※上空の『何か』と旅館が怪しいと睨んでいます。
※詳細不明アイテムは、安藤の道具(ひしゃげたパニッシャー(機関銃:50% ロケットランチャー0/2)@トライガン・マキシマム、
支給品一式×2、工具一式、金属クズ)から生産されたものです。
※参戦時期は原作29巻、とらと再戦する直前です。
※或の関係者、リヴィオの関係者についての情報をある程度知りました。
※ PDAの機能詳細、バッテリーの持ち時間などは後続の作者さんにお任せします。
※ゆのからゆのの知る人物(ゴルゴ13と安藤(兄)以外)についてある程度の情報を得ました。
※上空の『何か』と旅館が怪しいと睨んでいます。
※詳細不明アイテムは、安藤の道具(ひしゃげたパニッシャー(機関銃:50% ロケットランチャー0/2)@トライガン・マキシマム、
支給品一式×2、工具一式、金属クズ)から生産されたものです。
【とら@うしおととら】
[状態]:ダメージ(中)、脇腹に穴、左足一部欠損
[服装]: 口周りに血がべったり
[装備]:万里起雲煙@封神演義
[道具]:支給品一式×7、再会の才@うえきの法則、砂虫の筋弛緩毒(注射器 ×1)@トライガン・マキシマム、逃亡日記@未来日記、
マスター・Cの銃(残弾数50%・銃身射出済)@トライガン・マキシマム、デザートイーグル(残弾数5/12)@現実
マスター・Cの銃の予備弾丸3セット、不明支給品×1、詳細不明衣服×?
[思考]
基本:白面をぶっちめる……?
0:ナガレとやらをテキトーに相手にした後、喰う。
1:体力を回復させるために適当な輩を喰う。
2:強いやつと戦う。
3:うしおを捜して食う。
4:"ユノ"という名前に留意。
5:幻覚らしきものが気になる。
[備考]
※再生能力が弱まっています。
※餓眠様との対決後、ひょうと会う前からの参戦です。
※会場を、仙人によってまるい容器の中に造られた異界と考えています。
[状態]:ダメージ(中)、脇腹に穴、左足一部欠損
[服装]: 口周りに血がべったり
[装備]:万里起雲煙@封神演義
[道具]:支給品一式×7、再会の才@うえきの法則、砂虫の筋弛緩毒(注射器 ×1)@トライガン・マキシマム、逃亡日記@未来日記、
マスター・Cの銃(残弾数50%・銃身射出済)@トライガン・マキシマム、デザートイーグル(残弾数5/12)@現実
マスター・Cの銃の予備弾丸3セット、不明支給品×1、詳細不明衣服×?
[思考]
基本:白面をぶっちめる……?
0:ナガレとやらをテキトーに相手にした後、喰う。
1:体力を回復させるために適当な輩を喰う。
2:強いやつと戦う。
3:うしおを捜して食う。
4:"ユノ"という名前に留意。
5:幻覚らしきものが気になる。
[備考]
※再生能力が弱まっています。
※餓眠様との対決後、ひょうと会う前からの参戦です。
※会場を、仙人によってまるい容器の中に造られた異界と考えています。
【工場付近の状態】
※工場東部の外壁は破壊されており、その付近の内外問わずに大量の血痕や肉片、粘液がこびりついています。
また、 Mr.2 ボン・クレーとモンキー・D・ルフィ、ニコ・ロビンの死体は破壊された穴の外部に存在します。
※シルフェの剣@ベルセルクが、工場外壁付近のMr.2 ボン・クレーの死体の左足に突き刺さったままです。
また、デイパック(支給品一式、スズメバチの靴@魔王JUVENILE REMIX、コインケース@トライガン・マキシマム)もその側に転がっています。
※ゾッドの所有物(穿心角@うしおととら、秋水(血塗れで切れ味喪失)@ONE PIECE、支給品一式、手榴弾x2@現実)
は未回収のまま、工場外の東部周辺のどこかに散乱しています。
※工場の動力は地下室に存在する小規模のプラントドームです。
練成陣の様な紋様がプラントドームに接続しています。
また、紋様に沿って地下室を通路が縦断していますが、どちら側にも扉が設置されています。
扉は現状では開きません。
※工場に防火シャッターが下りています。一部は流の行動により破壊済みです。
また、地下空間へのシャッターは存在しません。
※ロビンの死体のすぐ側に1 本、付近の樹木に1本破魔矢が存在しています。
流の意志で動かす事が可能です。
※工場東部の外壁は破壊されており、その付近の内外問わずに大量の血痕や肉片、粘液がこびりついています。
また、 Mr.2 ボン・クレーとモンキー・D・ルフィ、ニコ・ロビンの死体は破壊された穴の外部に存在します。
※シルフェの剣@ベルセルクが、工場外壁付近のMr.2 ボン・クレーの死体の左足に突き刺さったままです。
また、デイパック(支給品一式、スズメバチの靴@魔王JUVENILE REMIX、コインケース@トライガン・マキシマム)もその側に転がっています。
※ゾッドの所有物(穿心角@うしおととら、秋水(血塗れで切れ味喪失)@ONE PIECE、支給品一式、手榴弾x2@現実)
は未回収のまま、工場外の東部周辺のどこかに散乱しています。
※工場の動力は地下室に存在する小規模のプラントドームです。
練成陣の様な紋様がプラントドームに接続しています。
また、紋様に沿って地下室を通路が縦断していますが、どちら側にも扉が設置されています。
扉は現状では開きません。
※工場に防火シャッターが下りています。一部は流の行動により破壊済みです。
また、地下空間へのシャッターは存在しません。
※ロビンの死体のすぐ側に1 本、付近の樹木に1本破魔矢が存在しています。
流の意志で動かす事が可能です。
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| 139:ガラクタの魂を鳴らす者(下) | 秋葉流 | 162:おまえはそこで―― |
| 139:ガラクタの魂を鳴らす者(下) | ニコ・ロビン | GAME OVER |
| 147:コップ一杯分の狂気 | とら | 162:おまえはそこで―― |