Believe ◆DZllJyXPF2
ジジ―――ジ、ジジ―――
地図上の位置、I-7
多種類の商品を取り扱う、数階建ての大型の建造物。デパートメントストア、またの名を百貨店。
時間帯が深夜であるが故に建物内の電気は付いておらず、時折非常口の明かりが微かな音を立てるのみである。
その商業施設の3Fは小奇麗な装飾に整えられており、紳士服や婦人服が所狭しと陳列されていた。
即ち、衣服の専門売り場。
多種類の商品を取り扱う、数階建ての大型の建造物。デパートメントストア、またの名を百貨店。
時間帯が深夜であるが故に建物内の電気は付いておらず、時折非常口の明かりが微かな音を立てるのみである。
その商業施設の3Fは小奇麗な装飾に整えられており、紳士服や婦人服が所狭しと陳列されていた。
即ち、衣服の専門売り場。
時に、その場所には1つの影がある。
艶やかな肩までの黒髪、抜群と言っても差し支えない体の曲線、整った顔立ち。
麦わら海賊団の考古学者にして、懸賞金8000万ベリーの賞金首……名前は、ニコ・ロビン。
彼女はガラスのショーケースの上に脚を組み、悠然と腰掛けていた。
周囲の明かりの無さ故に、その表情は読み取れない。
艶やかな肩までの黒髪、抜群と言っても差し支えない体の曲線、整った顔立ち。
麦わら海賊団の考古学者にして、懸賞金8000万ベリーの賞金首……名前は、ニコ・ロビン。
彼女はガラスのショーケースの上に脚を組み、悠然と腰掛けていた。
周囲の明かりの無さ故に、その表情は読み取れない。
「……困ったわ」
片手を頬に当て、ロビンは小さく溜め息と共に呟く。
「あのムルムルという子供の言った事は本当みたい。
普段通りなら、もう少し遠くまで『咲かせる』はずなのに……ね」
普段通りなら、もう少し遠くまで『咲かせる』はずなのに……ね」
そう言って、視線を前に移す。
眼前にあったのは、可愛らしい春物の婦人服を纏った1体のマネキン。見る者に購入意欲を湧かせようと、小洒落たポーズを取っている。
ただ普通のマネキンと違うのは―――その肩口から、3本目の腕が生えているという事。
作り物の腕とは違うその腕は、決してマネキンの作成者が血迷った訳ではない事を如実に示していた。
眼前にあったのは、可愛らしい春物の婦人服を纏った1体のマネキン。見る者に購入意欲を湧かせようと、小洒落たポーズを取っている。
ただ普通のマネキンと違うのは―――その肩口から、3本目の腕が生えているという事。
作り物の腕とは違うその腕は、決してマネキンの作成者が血迷った訳ではない事を如実に示していた。
更にロビンは、そのマネキンの横へと視線を滑らせる。
別のマネキンの体から、同じ様に3本目の腕が生えていた。
少し横のショーケースにも、突き出された腕が1本。
その向こう側にもまた腕、その横にも、横にも、横にも。
一定の間隔を開けて、しなやかな腕があらゆる場所から生えて……否、咲いていた。
『海の悪魔の化身』とも呼ばれ、口にした者は特殊な能力が身に付く果実、悪魔の実。
ロビンはその悪魔の実の1つ、ハナハナの実の能力者である。
自分の体の部分を花の様に『咲かせる』。それが彼女の持つ力。
……当然、その異能は最初に集められた場所でムルムルが言ったとおり、『少しでも公正さをきす為の細工』に引っ掛かってしまっている訳で。
一定の間隔を持って咲いていた彼女の腕は、とある場所からふっつりと途切れていた。
別のマネキンの体から、同じ様に3本目の腕が生えていた。
少し横のショーケースにも、突き出された腕が1本。
その向こう側にもまた腕、その横にも、横にも、横にも。
一定の間隔を開けて、しなやかな腕があらゆる場所から生えて……否、咲いていた。
『海の悪魔の化身』とも呼ばれ、口にした者は特殊な能力が身に付く果実、悪魔の実。
ロビンはその悪魔の実の1つ、ハナハナの実の能力者である。
自分の体の部分を花の様に『咲かせる』。それが彼女の持つ力。
……当然、その異能は最初に集められた場所でムルムルが言ったとおり、『少しでも公正さをきす為の細工』に引っ掛かってしまっている訳で。
一定の間隔を持って咲いていた彼女の腕は、とある場所からふっつりと途切れていた。
「距離は精々50mといった所かしら。
完全に制限する、というのなら首輪に海楼石を仕込めば簡単なのだけれど……
敢えて『効力を抑える』というのは……随分、手の込んだ造りになっているみたい」
完全に制限する、というのなら首輪に海楼石を仕込めば簡単なのだけれど……
敢えて『効力を抑える』というのは……随分、手の込んだ造りになっているみたい」
首に嵌められた金属の冷たい感触にそっと手を這わせる。
海と同質のエネルギーを持ち、悪魔の実の能力を封じる鉱石である海楼石。
完全に力を押さえられているというのであれば、首輪に海楼石が仕込まれているとでも考えれば簡単だったのだが……
中途半端に制限するという効力は、彼女の持つ知識の中では説明できない物である。
海と同質のエネルギーを持ち、悪魔の実の能力を封じる鉱石である海楼石。
完全に力を押さえられているというのであれば、首輪に海楼石が仕込まれているとでも考えれば簡単だったのだが……
中途半端に制限するという効力は、彼女の持つ知識の中では説明できない物である。
(普段と同じ感覚で使わない様に注意しないといけないわね、いざという時の為に。
まぁ、その事はゆっくり慣れていくとして……問題は、もう1つ)
まぁ、その事はゆっくり慣れていくとして……問題は、もう1つ)
主催者達から支給されたのであろう、デイパックから取り出したのは簡素な作りの冊子。
その他の中身は水と食料、地図、ダーツが数本……そして『んまい棒』という菓子。
投げれば煙幕の代わりになるらしいが……ならば何故説明書きに「非常食にもなります」と書かれているのだろうか。
根本的な部分は、やはり菓子なのだろうか?
その他の中身は水と食料、地図、ダーツが数本……そして『んまい棒』という菓子。
投げれば煙幕の代わりになるらしいが……ならば何故説明書きに「非常食にもなります」と書かれているのだろうか。
根本的な部分は、やはり菓子なのだろうか?
―――話を戻そう。
ロビンが取り出した冊子……表紙に書かれた文字は『参加者名簿』
その様に表紙に書かれてはいるものの、中身はまったくの白紙。
最初に言われた通り、一回目の放送が過ぎた後に浮かび上がる仕様になっているのだろう。
それまで、この会場にどういった人間が、どれだけの人数連れて来られているか確かめる術は無いのだ。
予想通りの中身に目を伏せ、元のデイパックへと仕舞い込む。
ロビンが取り出した冊子……表紙に書かれた文字は『参加者名簿』
その様に表紙に書かれてはいるものの、中身はまったくの白紙。
最初に言われた通り、一回目の放送が過ぎた後に浮かび上がる仕様になっているのだろう。
それまで、この会場にどういった人間が、どれだけの人数連れて来られているか確かめる術は無いのだ。
予想通りの中身に目を伏せ、元のデイパックへと仕舞い込む。
(最初に女の子が死んだ時……直後に、誰かが叫んだ『アサコ』という声。
普通に考えれば、アサコというのはあの女の子の名前ね。
それに、ムルムルを知っている男の子。シンコウヒョウという男を知っていた声の主。
つまり参加者には、主催と面識のある者が何人か存在し……参加者同士にも繋がりがある可能性が高い)
普通に考えれば、アサコというのはあの女の子の名前ね。
それに、ムルムルを知っている男の子。シンコウヒョウという男を知っていた声の主。
つまり参加者には、主催と面識のある者が何人か存在し……参加者同士にも繋がりがある可能性が高い)
―――ミシ
何かが軋む、小さな音。
(私の『繋がり』として選ばれるのは……バロックワークスの社員あたりか、麦わらの一味のメンバー。
そのうち何人が、ここに連れて来られているかは分からないけど―――)
そのうち何人が、ここに連れて来られているかは分からないけど―――)
―――ミシ、ギシ
再び、微かに暗闇が軋む。
(麦わらの一味がいたとすれば……こんな悪趣味なゲーム、どう思うでしょうね。
きっと主催者達に抗って、弱い人達を守って、殺し合いに乗った人達と闘って……傷ついていく)
きっと主催者達に抗って、弱い人達を守って、殺し合いに乗った人達と闘って……傷ついていく)
―――ギシッ
軋む音、その音の出所。
ロビンが咲かせた腕、そのとある1本。
マネキンの頭を持ち、メキメキと、力を入れ……静かにざわめくロビンの心情を表すかのように、震え、怒っていた。
ロビンが咲かせた腕、そのとある1本。
マネキンの頭を持ち、メキメキと、力を入れ……静かにざわめくロビンの心情を表すかのように、震え、怒っていた。
(弱い人達は彼らが守っていく。でも、強いが故に彼等を守る人達はいない。
それなら私が……皆を守る)
それなら私が……皆を守る)
―――ゴキリ
先程までとは違う音。
マネキンの首が、異質な音を立ててもげていた。
そのまま胴体から離れた首は腕から離れ、ことんと床に落ちる。
マネキンの首が、異質な音を立ててもげていた。
そのまま胴体から離れた首は腕から離れ、ことんと床に落ちる。
(どんな手段を使っても、どれだけの人を犠牲にしても、彼らが私をどう思うとしても……)
ころころ、とん
足先に何かがぶつかる。
もげ落ちたマネキンの首が、ロビンの足先まで転がりついていた。
その哀れな物体を見下ろし……ふ、と彼女は微笑んだ。
もげ落ちたマネキンの首が、ロビンの足先まで転がりついていた。
その哀れな物体を見下ろし……ふ、と彼女は微笑んだ。
「……随分と変わったわね、私」
誰かの事でこんなにも必死になれるなんて、昔はとんとなかったことなのに。
(とにかく、今最も足りないのは情報……特に必要なのは、現状を引き起こしたと思われるあの2人。
ムルムルとシンコウヒョウ、それぞれについての情報。
悪魔の実を制限するこの首輪についても、構造を調べる必要がありそうね……
まず探してみるべきなのは、ムルムルと面識のあった『1st』と呼ばれていた少年かしら)
ムルムルとシンコウヒョウ、それぞれについての情報。
悪魔の実を制限するこの首輪についても、構造を調べる必要がありそうね……
まず探してみるべきなのは、ムルムルと面識のあった『1st』と呼ばれていた少年かしら)
探るべき情報、探すべき仲間、成すべき事はあまりにも多い。
それでも―――
それでも―――
「―――大丈夫、汚れ役は慣れてるから。
だから、助けてみせる……世界を、敵にしても」
だから、助けてみせる……世界を、敵にしても」
ニコ・ロビン、80,000,000ベリーの賞金首。
元バロックワークス副社長、現麦わら海賊団考古学者。
世界政府により付けられた異名は―――悪魔の子。
元バロックワークス副社長、現麦わら海賊団考古学者。
世界政府により付けられた異名は―――悪魔の子。
【I‐7/デパート内、衣服売り場/一日目 深夜】
【ニコ・ロビン@ONE PIECE】
[状態]健康
[装備]
[道具]支給品一式、ダーツ(10/10)@未来日記、んまい棒(サラミ×2、コーンポタージュ×2)@銀魂
[思考]
基本:麦わら海賊団の仲間が会場にいた場合、何を犠牲にしても生還させる
1:しばらくは情報収集。(主に主催者について)
2:可能なら、能力の制限を解除したい
※自分の能力制限について理解しました。体を咲かせる事のできる範囲は半径50m程度です。
※参戦時期はエニエスロビー編終了後です。
[状態]健康
[装備]
[道具]支給品一式、ダーツ(10/10)@未来日記、んまい棒(サラミ×2、コーンポタージュ×2)@銀魂
[思考]
基本:麦わら海賊団の仲間が会場にいた場合、何を犠牲にしても生還させる
1:しばらくは情報収集。(主に主催者について)
2:可能なら、能力の制限を解除したい
※自分の能力制限について理解しました。体を咲かせる事のできる範囲は半径50m程度です。
※参戦時期はエニエスロビー編終了後です。
※デパートの衣服売り場に、首のもげたマネキンが一体あります。
【ダーツ@未来日記】
雪輝が日記所有者との戦闘で使うダーツ。10本支給。
作中では主に日記の破壊などに使われている。
雪輝が日記所有者との戦闘で使うダーツ。10本支給。
作中では主に日記の破壊などに使われている。
【んまい棒@銀魂】
桂小太郎が逃走時に使用する菓子。モデルはまんま「うまい棒」
地面に叩きつければ煙幕になる。サラミ味とコーンポタージュ味、各2本ずつ支給。
普通に食べられるらしい。
桂小太郎が逃走時に使用する菓子。モデルはまんま「うまい棒」
地面に叩きつければ煙幕になる。サラミ味とコーンポタージュ味、各2本ずつ支給。
普通に食べられるらしい。
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