酔った時は記憶無くすまで飲みつくせ ◆6UnIKD6QLI
「だーーもう、まだ昨日の酒が残ってるわこりゃ」
白皇学院が誇るNo.1世界史教師桂雪路(どんな意味でNo.1かは想像に任せる)は昨日同僚の金で酒を飲んだばかりだ。
千鳥足ふらふら。まっすぐ歩くこともままならず、変な幻覚まで見てしまう。妙なスプラッタ映像。
おかしなアルコールでも入ったかな? こうなったらもう……
千鳥足ふらふら。まっすぐ歩くこともままならず、変な幻覚まで見てしまう。妙なスプラッタ映像。
おかしなアルコールでも入ったかな? こうなったらもう……
「飲み直しね、飲みなおすしかないわ」
確か、生徒の三千院ナギが教えてくれたはずだ。青きアルコールでねじれた体は猛きアルコールで正されねばならない。
いや、それでなくとも30年近い……もとい、20年とちょっとの人生で学んだ。酒によっておかしくなったときは、記憶をなくすまで飲めばいいと。
いや、それでなくとも30年近い……もとい、20年とちょっとの人生で学んだ。酒によっておかしくなったときは、記憶をなくすまで飲めばいいと。
「そうね、簡単よ簡単」
ぶっちゃけ飲めばいいだけの話。あっ、ほら、ちょうどいい具合にコンビニが見えてきたじゃない。
そう思って、繁華街の中にあるデパート前のコンビニに入った。
そう思って、繁華街の中にあるデパート前のコンビニに入った。
「あっれーー、誰もいないじゃない」
深夜……といっても、まだ12時を回ったばかりの時間である。雪路の常識で言えば客はかなり多いはず。
しかし、しんと静まり返った店内には誰もいない。
しかし、しんと静まり返った店内には誰もいない。
「ってか、店員もいなくない?」
まったくもう。これじゃ酒が買えないじゃないか。
「ぅおおおおい! 店員いないの?」
「うっせー、ニンゲンならいねーぜ」
「うっせー、ニンゲンならいねーぜ」
ん?
どこかから返事がきた。ニンゲンがイナイ……、んなわきゃねーよな。
返事したのはどう聞いても人間の声。
あぁそうか、他のニンゲンがいないって意味か。
どこかから返事がきた。ニンゲンがイナイ……、んなわきゃねーよな。
返事したのはどう聞いても人間の声。
あぁそうか、他のニンゲンがいないって意味か。
声の主は店内奥、事務室にいるらしい。
他には誰もいないので、せめてその彼(声からの推定)にでも挨拶するかな……
他には誰もいないので、せめてその彼(声からの推定)にでも挨拶するかな……
「って、……」
そこにいたのは、テリヤキバーガーをむさぼる着ぐるみの男。
声からしてわりといい年した男が、不細工な金色のぬいぐるみを着て、椅子にも座らず冷えたままのバーガーをぱくぱくと既に20個ほど。
声からしてわりといい年した男が、不細工な金色のぬいぐるみを着て、椅子にも座らず冷えたままのバーガーをぱくぱくと既に20個ほど。
「アンタ何やってんのよ!!」
すぱーん!!
「ってーな、いきなり何すんだ」
「それはこっちのセリフよ。何勝手にバーガー食ってんの?」
「落ちてたんだから、別に良いだろうが!!」
「どう見ても店のもんでしょうが、金払いなさいよね!!」
「もってねーよ。大体、誰に払えってんだ」
「私に払いなさい。店員代わりにもらってあげるわ!!」
「化け物が金なんか持ってるかっての」
「それはこっちのセリフよ。何勝手にバーガー食ってんの?」
「落ちてたんだから、別に良いだろうが!!」
「どう見ても店のもんでしょうが、金払いなさいよね!!」
「もってねーよ。大体、誰に払えってんだ」
「私に払いなさい。店員代わりにもらってあげるわ!!」
「化け物が金なんか持ってるかっての」
すぱーん!!
「ってーな、だから叩くんじゃねーよ!!」
「アンタねぇ、もっとマシな言い訳考えなさいよ。化け物はないでしょ、化け物は」
「本当に化け物なんだからしょーがねーだろーが!!」
「アンタねぇ、もっとマシな言い訳考えなさいよ。化け物はないでしょ、化け物は」
「本当に化け物なんだからしょーがねーだろーが!!」
すぱーん!!!!
「だから、いい年して化け物はやめなさい。そんなんじゃ、女にモテないわよ!!!」
「最初から興味ねーよ」
「ったくもう、いい年したおっさんが……」
「最初から興味ねーよ」
「ったくもう、いい年したおっさんが……」
殺し合い開始直後、二人が入った店はごく普通のコンビニ。
殺し合いの場所だからだろうか、店には品物はあっても店員がいない。
しかし、そんなこと、ここにいる2人には関係なかった。
桂雪路にとって、相手が2000年以上生きた大妖怪だとか、ここが殺し合いの会場だとか、全然関係ない。
関係あるのは、自分が桂雪路だってこと。それだけ。いつでもどこでもごーいんぐまいうぇい。それが桂雪路。
殺し合いの場所だからだろうか、店には品物はあっても店員がいない。
しかし、そんなこと、ここにいる2人には関係なかった。
桂雪路にとって、相手が2000年以上生きた大妖怪だとか、ここが殺し合いの会場だとか、全然関係ない。
関係あるのは、自分が桂雪路だってこと。それだけ。いつでもどこでもごーいんぐまいうぇい。それが桂雪路。
で、対する着ぐるみの妖怪。もとい、雷と炎を操る大妖怪とら。
こちらも、ごーいんぐまいうぇいぶりでは、雪路にひけをとらない。
というか、どっちも『殺し合い何ソレ? 食えんの?』状態である。
とらは同種同属を持たない妖怪で、すでに数千年前の時を生きている。生まれたばかりのことは、大昔過ぎるので、本人もよく知らない。
それぐらい長い人生(妖怪生)を送っているのが彼だ。
こちらも、ごーいんぐまいうぇいぶりでは、雪路にひけをとらない。
というか、どっちも『殺し合い何ソレ? 食えんの?』状態である。
とらは同種同属を持たない妖怪で、すでに数千年前の時を生きている。生まれたばかりのことは、大昔過ぎるので、本人もよく知らない。
それぐらい長い人生(妖怪生)を送っているのが彼だ。
その実力は、妖怪界きってのものであり、一部には本当の意味でNo.1との呼び声も高い。
妖怪の世界は基本的に、念力で物を動かしたり、人の体に憑依したり、時を遡ったりの何でもありが基本だが、その中でもとらは別格とされている。
彼がたった一振り拳を振るうだけで、吹き飛ばされる妖怪の数は数十に上る。
しかし、そんな実力者な彼も、最近は一本の槍によって、少し肩身の狭い思いをしている。
妖怪の世界は基本的に、念力で物を動かしたり、人の体に憑依したり、時を遡ったりの何でもありが基本だが、その中でもとらは別格とされている。
彼がたった一振り拳を振るうだけで、吹き飛ばされる妖怪の数は数十に上る。
しかし、そんな実力者な彼も、最近は一本の槍によって、少し肩身の狭い思いをしている。
(ったくよぉ、うしおの馬鹿がいなけりゃ、こんな女、すぐ食っちまってるってのによぉ……)
うしお少年が持つ獣の槍が、とらの恐れる数少ない武器。
日頃から、その武器で脅され、うしおに「人間食っちゃダメ」命令を受けているとらは、毎度仕方なくハンバーガーで飢えを凌いでいる。
何が悲しくて、妖怪がバーガー食べなきゃならんのよ? とは思わない。ハンバーガーの味も悪くない。
日頃から、その武器で脅され、うしおに「人間食っちゃダメ」命令を受けているとらは、毎度仕方なくハンバーガーで飢えを凌いでいる。
何が悲しくて、妖怪がバーガー食べなきゃならんのよ? とは思わない。ハンバーガーの味も悪くない。
(しかしま、たまにゃぁ、ニンゲンも食いてぇよな……)
目の前にいる女を『こいつ食えるか?』という目で見つめる。
うーん、女は年頃になると化粧をするらしいが、こいつもご多聞に漏れず化粧がきつい……いや、並みの化粧なんだが、食べるにはきつい。
うーん、女は年頃になると化粧をするらしいが、こいつもご多聞に漏れず化粧がきつい……いや、並みの化粧なんだが、食べるにはきつい。
(ま、無理せんでも、はんばっがもあるしなぁ……)
それに、食べたとばれたら、後でうしおになんて言われる事か……
「……というわけで、ねぇ聞いてる? 女に興味持てない男ってつまらないもんよ?」
「ったく、何度いやわかんだ、わしゃぁ化け物だっての、ば・け・も・ん!!」
「アンタいい加減にしなさいよ」
「ったく、何度いやわかんだ、わしゃぁ化け物だっての、ば・け・も・ん!!」
「アンタいい加減にしなさいよ」
ったく、こいつは……
何度言っても信じねぇ……どうにかして信じさせてやりたいが、どうしたものか。
殺すと、後でうしおになんていわれるか分かったもんじゃない。
何度言っても信じねぇ……どうにかして信じさせてやりたいが、どうしたものか。
殺すと、後でうしおになんていわれるか分かったもんじゃない。
なんかいい手は……そうだ、閃いた。
「いい? アンタもいい年した男だったら、目の前に…… 「まぁまて」
「わしが化けもんだって、証拠を今すぐ見せてやるぜ!! 目ん玉おっぴろげて、よく見ろい!!」
「わしが化けもんだって、証拠を今すぐ見せてやるぜ!! 目ん玉おっぴろげて、よく見ろい!!」
ぎゅるんと、音を立てて、とらは自前の変身能力を披露する。
全身金色で覆われた体は、瞬く間に女性のそれへと変貌していく。
全身金色で覆われた体は、瞬く間に女性のそれへと変貌していく。
(久しぶりだが、こんなもんかな?)
「けけけっ、これがわしの能力よ!!」
「ちょっ、何ソレ、どんなトリック? 何やったの???」
「ちょっ、何ソレ、どんなトリック? 何やったの???」
「とりっくじゃねーよ、少しはびびりやがれ!!!」
「トリックじゃないの? まさか、アンタそれが本当の姿なの?」
「トリックじゃないの? まさか、アンタそれが本当の姿なの?」
「ほんとの姿なわけねぇ…… 「それにしても、アンタ美人ねぇ」 ……あ、いやお前……ちょぉ……」
美人だねぇ、スタイルいいわねぇ。
などといいながら、食い入るようにとらを女は見つめてくる。
などといいながら、食い入るようにとらを女は見つめてくる。
「アンタすんごい美人じゃない!! どこのモデルかと思ったわよ!!!」
「い、いや……凄い美人ってお前……」
「い、いや……凄い美人ってお前……」
(ちゅーか、わしは……こいつに化けたつもりなんだがなぁ……)
本当のことを言えば、とらは目の前にいる桂雪路に変身したつもりだった。
実際、彼の変身はとても上手く、誰の目から見ても明らかに雪路の姿と取れる見た目である。
顔や体つき、手足の先や、服装に至るまで、全てを完璧に再現した……つもりだったのだが。
実際、彼の変身はとても上手く、誰の目から見ても明らかに雪路の姿と取れる見た目である。
顔や体つき、手足の先や、服装に至るまで、全てを完璧に再現した……つもりだったのだが。
「凄いキレイねぇ……抜群のスタイルと、最高のルックス。こんな女はじめて見たわよ。アンタ、若いころはモテたでしょ?」
「え……いや、っていうか……そのぉ……」
「え……いや、っていうか……そのぉ……」
お前だよ。
わしは、お前に化けてるんだよ。何自分のるっくす褒めちぎってんだ。
わしは、お前に化けてるんだよ。何自分のるっくす褒めちぎってんだ。
「すっごい美人じゃない。まるで若いころの宮沢りえみたい。
うん……、でもアンタどっかで見たことあるのよねぇ……どこだったかしら? 雑誌のモデルでもやってんの?」
「…………やってねー、多分……やってねーと思う」
「だったと思うって何よ。ハッキリしないわね……」
うん……、でもアンタどっかで見たことあるのよねぇ……どこだったかしら? 雑誌のモデルでもやってんの?」
「…………やってねー、多分……やってねーと思う」
「だったと思うって何よ。ハッキリしないわね……」
マジマジと見つめる雪路。てか気づけよと思うとら。
「あ、そーだ。アンタそんだけルックス良いんだったらさ、今から深夜のパーティー行かない? んで、男どもにドンペリ奢らせるのよ」
「……え、いや……あの……だからわし……」
「よし、決めた。今から飛び入りでパーティーに参加するわよ」
「……え、いや……あの……だからわし……」
「よし、決めた。今から飛び入りでパーティーに参加するわよ」
今からパーティーなんかやってんのかよ……と、現代日本の経験が浅いとらでさえ、疑問に思う。
ちなみに、深夜0時から参加できるパーティーも、一応この世には存在する。開場が午前3時ぐらいの。
ちなみに、深夜0時から参加できるパーティーも、一応この世には存在する。開場が午前3時ぐらいの。
「よし、決めたわ。今からアルコール持ってくから、アンタも運ぶの手伝ってね」
「ちゅーか、お前殺し合いやる気あんのかよ……わしもどうでも良いけどよ……」
「アンタねぇ、日本で殺し合いなんてあるわけないでしょ。トリックよトリック。酒飲んでりゃ、解決するって」
「…………でもよぉ、アイツら、どう見てもニンゲンじゃねーぜ」
「はぁ? またアンタ。化け物とか言うつもり、いい年こいてそれ恥ずかしいわよ。
そんなことより、男捜して酒奢らせるわよ。憧れのドンペリ飲み放題……、っくー、期待しちゃうねぇ!」
「ちゅーか、お前殺し合いやる気あんのかよ……わしもどうでも良いけどよ……」
「アンタねぇ、日本で殺し合いなんてあるわけないでしょ。トリックよトリック。酒飲んでりゃ、解決するって」
「…………でもよぉ、アイツら、どう見てもニンゲンじゃねーぜ」
「はぁ? またアンタ。化け物とか言うつもり、いい年こいてそれ恥ずかしいわよ。
そんなことより、男捜して酒奢らせるわよ。憧れのドンペリ飲み放題……、っくー、期待しちゃうねぇ!」
そんなことを言いながら、自称世界史教師の女は、店の酒をつめるだけデイパックにつめていく。
あれ? ってか、ついさっきまで金払えとか言ってなかったか? こいつ金払わないで持って行ってない?
あれ? ってか、ついさっきまで金払えとか言ってなかったか? こいつ金払わないで持って行ってない?
なんだか理不尽な気持ちになりながらも、とらは、まー、面白いならいっかと思って、とりあえず雪路についていく事にする。
どうせやることないし……うしお見つけても、槍で脅されるだけだし……ま、ボチボチ方針は決めていきましょうかね。
どうせやることないし……うしお見つけても、槍で脅されるだけだし……ま、ボチボチ方針は決めていきましょうかね。
【J-09/1日目 深夜】
【とら@うしおととら】
[状態]:健康、雪路に変身中
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品(中身は一切確認せず)
[思考]
基本:自由気ままに楽しむ。
1:とりあえず飽きるまで雪路に付いていく。
【とら@うしおととら】
[状態]:健康、雪路に変身中
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品(中身は一切確認せず)
[思考]
基本:自由気ままに楽しむ。
1:とりあえず飽きるまで雪路に付いていく。
【桂雪路@ハヤテのごとく!】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品(中身は一切確認せず)、酒(現地調達)
[思考]
基本:酒を飲む。
1:とら(名前は知らない)のルックスを利用して男に酒をたかる。
[備考]
1:殺し合いを本気にしてません。酒に酔ったせいだと思っています。
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品(中身は一切確認せず)、酒(現地調達)
[思考]
基本:酒を飲む。
1:とら(名前は知らない)のルックスを利用して男に酒をたかる。
[備考]
1:殺し合いを本気にしてません。酒に酔ったせいだと思っています。
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