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僕らはみんな生きている

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僕らはみんな生きている ◆JvezCBil8U




ぶすり、と、もう何度目か数え切れないほどの、肉に鉄の塊を突き刺す音がした。
ぐりぐりと傷口を抉じ開け、体の中に切れ味の鈍い槍が奥へ奥へと入り込んでいく。

つい先刻の戦いで傷つけられた肩口を橋頭堡に、体の中を至る所を蹂躙される。
こんな感触は初めてで新鮮で、まったく実にエキサイティング。
尤も、それを楽しむには常人なら発狂して当たり前の痛みを堪えなくちゃいけないけれど。

ぐちゅぐちゅ、ぐちゅぐちゅ。

まず最初に、肺を一つ潰された。
感触で理解。
肺を形作る小さな小さな部屋の群れ、肺胞のひとつひとつがエアークッションのようにぷちぷちと潰されていく。
血液が流れ込んでは漏れ出して、まるでそれはホットケーキを焼くかのよう。

いきが、できない。
溺れて苦しんでいるのに、いくら藻掻いても海辺にはたどり着かない。
だってそれは当然のこと。
ここは馬鹿が見ても分かる陸の上で、息をする根本の器官が潰されたのだから、。
それはひたすらにヘリウムガスだけが充填された風船の中身のみを吸うのを強制されるのと同じコトなのだから。
違いといえば、ダックボイスではなく漏れるのはガラガラ声だってことくらい。

じくじくとかつて肺だったものと肋骨と、神経と血管とがハンバーグを作れそうなぐらいにミンチにされていく。
そこまで至って初めて、ようやくにして新たなステップに移行した。

傷口を下方向に押し広げて、腹を掻っ捌かれた。
びくびくと震える薄皮の上をつつぅ……、と撫でられた後、生きながらにリアル手術ごっこ。お肉屋さんごっこ。

横隔膜の鼓動を直に見物されている。
ハラミに相当するその部分の脈動だけで、信じられない量の血液が千切れた血管から体腔に零れ落ちていく。
腎臓やら肝臓やらが、糠に沈められるかのように血溜まりに浸っていた。

そんな状態で、腕を体の中に突っ込まれた。
それこそ糠みそを掻き混ぜるように胃から腸から捏ね繰り回される。
内臓を直に触られる感覚が、胸の裏側から骨の一本一本をなぞられる感覚が。
着実に確実に堅実に、その場に居合わせる全ての人間の理性を破壊していく。

痛みは最早、まっしろ、と形容するので精一杯の、未知との遭遇大フィーバー。

あんまりテンパリすぎたためにまだこの段階では傷つけるつもりはなかった大腸まで切り裂いてしまったのはちょっと失敗。
おかげで辺りは糞塗れ。
さっき食べたばかりの毒入りプリンもハミ出てきてしまっている。
ここに至るまで。これだけの損壊を遂げるまで。
安藤潤也がその手で、これらの全てを執り行っていた。
金剛の解体を、行わされていた。

妲己の手持ちの支給品と、金剛に渡された二つの武器と。
耐久度テスト兼それらの武器の試し斬りとして、ありとあらゆる暴力を振るうことを強制された。
動かない右手の分は、気前のいいことに妲己ちゃんの御奉仕サービスで埋め合わせ。

虚ろな目で獣の槍を手に、潤也はただただ動かない。
ぴくりと震えることもない。
息を荒く、小刻みに吐き出すだけ。

それはたぶん、獣の槍を使わされた反動だけではないのだろう。
へらへらと、正気で浮かべられるはずもない笑みを顔に張り付かせていた。

「ねぇねぇ、今どんな気持ち? どんな気持ちぃん? ねぇねぇ、悔しいぃん?
 わらわみたいな貴方の一番嫌いな類の輩に弄ばれてどんな気持ち?
 自分よりずっと弱い潤也ちゃんに嬲られてどんな気持ちぃん?」

ビクンビクンと痙攣するだけの金剛の残骸を見下ろして、実に妲己はご満悦。
目的だとか手段だとかそんなものは置いておいて、彼女はこういうのがだぁいすきなのだ。
それにしてもこれだけイジってもまだまだ活きがいいとは驚愕である。
体の頑丈さは首輪のテストに実にもってこい。
死なないのではなく、死ねない。そして、死なされない。
そんな残酷さを心の髄から楽しんで、恍惚。

だけどこれは、金剛だけを弄んでいるのではない。

「潤也ちゃぁん?」

びく、と純也が身震いする。
顔の笑いは、恐怖から精神を守る為の防壁。
今まさに一線を越えつつある自分の残虐無比な行動に、怯えている。

もう後戻りなど出来ない事を、理解していながら認めたがっていない。

だって、当然だろう。
いくら道を踏み外しかけていたとは言え――、彼は、ついこの間まで普通の高校生だったのだ。

潤也は強い。確かに強い。
だから、表面上は従ったように見えてもいつ牙を剥くか分からない。
ことに脅迫という手段をとっているなら尚更だ。

だから、徹底して彼の理解できない闇の深遠を刻み込む。
潤也のこころをへし折り、従順な奴隷にするためだけに、常軌を逸した行動をその手で行わせる。
最初はちょっとだけ罪悪感を募らせるだけのものから、徐々に深みへ深みへと。
格の違いを、思い知らせてやる。

それだけの話なのである。

人体、というのはその為の道具に実に都合がいい。
かつて周の文王に息子伯邑考のハンバーグをご馳走してあげたのと同じやり方だ。
ただ今回は血の繋がりという強固な絆がないから、代わりとして潤也自身の手を汚させた。
……そろそろ、頃合だろう。

「聞いたかしらぁん? 潤也ちゃん。その首輪から流れた声を」

「……え?」

機械めいた動きで潤也はゆっくりと首をこちらに向けてくる。
顔の表情もまた、つくりものめいた笑みのまま。

どうやら全く聞いていかなっかようだ。
ある意味で見込み通り、この少年はどこまでも残酷なことに夢中になれる性質を潜めているらしい。
それはそれで面白いけれども、今は少しばかり手間を増やす結果となった。

「『当地区は、残り十分で禁止エリアに変更されるわ。速やかに脱出しなさい』
 そうさっきの放送の女の声でメッセージが流れたのぉん。
 だから金剛ちゃんで遊ぶのはもうお終い。
 良く頑張ったわねぇん、ご褒美をあげるわぁん」

もうじき7:30。デパートに隣接したこの地区、I-06に金剛を運び込んだ本当の目的を果たさねばなるまい。
安全地域との境界は数メートル先。
そこからなら、首輪が爆発する様をじっくり観察できるというわけだ。

「あ……」

ようやく解放されるのか、と安堵の吐息を漏らした潤也にしなだれかかり、妲己は笑みを湛えて頷いてみせる。

「……さて、これがご褒美よぉん」


そう呟いて、ずぶりと金剛の額のど真ん中に研ぎ澄まされた指先を埋め込んだ。

「――――!」

悲鳴は誰のものだったろう。
金剛か、潤也か。はたまた両者のものか。

皮膚と骨を貫通して、灰色の脳細胞が侵食される。
頭蓋骨の裏側から、前頭葉が豆腐のようにぐずぐずに崩されていく。
はてさて、本来ありえない場所からの圧迫感というのはどれ程気持ち悪く、不気味な代物なのか。
それはあまりに筆舌に尽くし難い。

程よくかき回したのち取り出せば、指の先にはたっぷりとディップがこびり付いている。
トロリとした粘性がいかにも生々しい。

それを静かに妲己は潤也の口元へと持っていって――、
何をされるのか、とうとう潤也は気付いた。

気付いて、しまった。

まあ、気付かなくてもすぐに身をもって思い知らされることになるのだけど。

「ん――――っ、んん――! むぐ、ん、ふぅ、やべ、が、あべろぉ……、かっ!
 むんぐぐぐ、ああ、やえ、やぶぇ、やべろぉぉぉおおおおおおぉぉおぉぉっ!」

必死に閉じようとした口を無理やり抉じ開けられて、どれだけじたばた暴れても束縛から抜け出す事叶わなくて。


男の子は何で出来ているの?

蛙に蝸牛、子犬の尻尾。

女の子って何で出来ているの?

砂糖とスパイスと素敵なモノ全部さ。

じゃあじゃあ、金剛の脳ミソは何で出来ているの?

プリンに生ウニ、煮詰まった醤油に違いない!


ふんだんにべ……っとりと、取れたて新鮮そのものな金剛の脳ミソを口内の至るところに塗りたくられる。
ウニのような、醤油のかかったプリンのようなそれを、
頬肉に、
歯茎に、
顎裏に、
口蓋に、
舌全体に、
余すところなく満遍なく、擦り込まれる。

生臭くて、やけにコクがあって、ぬるぬるした感触が不快さを手繰り寄せる。
飲み込もうとしないから唾液がたっぷり溜まってきて、それで余計に血の香りが口の中に充満する。

ちゅぽっと指を引き抜かれた拍子に耐え切れず、とうとうごくりと嚥下してしまうと同時――
こころの奥で何か大切なものが砕けてしまったと、潤也はまざまざと感じさせられる。


あとはもう、がく、と膝を突いて、口元の脳ミソを拭おうともせずあらぬ方向を見つめているだけだ。
そうして、数秒。

「おご、ぅぅうぅええげ、げ、えげげげうぅおおぉぅぇえええええぇぇぇええぇぇっ!
 げっ、げえっ、おうぅるろぉぉおおぉぉげぇぇぇぇ……」

吐いた。
臓腑に溜まった何もかもを吐き出した。

……それでは皆さんお待ちかね。
ずるずると潤也を引きずって、妲己は安全な観客席へと退避する。

爽やかな朝の風が吹き抜ける。
空は青く、まるで南国の海のよう。
走る街を見下ろして、のんびり雲が泳いでく。
さわさわとコンクリートの上に必死に根を張る雑草が揺れるなか、金剛の首輪から流れる女の声がそれを告げた。

『貴方は進入禁止エリアに入り込んでいるわ。
 この警告が終了してから一分以内に当地区から退避しないと、首輪が爆発してしまう。
 至急、退避してちょうだい』


そして、一分。


ぼぉん。

肺を潰されて、臓物を掻き回されて、脳ミソをシェイクされて。
それでもなお意識を失うことのなかった金剛は、ようやく生き地獄を抜け出す事が出来た。

おめでとう。


【金剛晄(金剛番長)@金剛番長 死亡】




爆発は小規模。
しかし、普通の人間相手なら十分に致命傷だろう。

少なくとも金剛の損傷は思ったより少なくて、死体はだいぶ綺麗ではあるけれど。
首の肉が一部こそげ取られただけとはいえ延髄が吹っ飛んでいるのは確実だ。
どうやらその部分に重点的に爆薬が仕掛けられているらしい。
傍目から見ても間違いなく死んでいる。

「バカジャナイノー」

その余りにもあっけない死に様を見て、何故か潤也はそう呟いていた。
まだ、生臭い。金剛の脳ミソフレーバーは、一生口の中から消えてくれる気がしない。

まるで料金未満の価値しかない映画の感想でも吐き出すかのような潤也とは対照的に、
妲己は依然として今にも鼻歌でも始めそうな調子を変えることはない。
手に持つ名簿をためつすがめつ、一人推論を呟いてみせる。

そこでは、金剛の名前が確かに赤く染まっていた。

「……思ったとおりだわぁん。
 この名簿の死人の名前は、『主観情報での死者に対応して』赤く染まるのねぇん♪
 伝聞や放送でそれを知ったり、今みたいに直接死を確認したらこうなるのかしらん。
 死体の名前を知らない場合は、たぶん反映されないんでしょうねぇん」

死んだと思った人間が実は生きていてもこのままかしらん、と洩らすも、今は確かめる術はない。
それよりもこの名簿は、黒字の上から赤いペンでなぞったり、あるいはその逆をすることで面白い使い方ができるかもしれない。

けれど、今は情報整理が先だ。

「くすくすくすくす。金剛ちゃんのおかげで他にもいろいろ面白い事が分かったわぁん。
 たとえばこの槍の力ねぇん。
 上手く使えば人体に全く影響を与えず、首輪の宝貝合金だけに干渉できるみたいん。
 でも、どこが貫いてもいい場所か、ってのはまだまだ分からないわねぇん。

延髄付近に爆薬がセットされていることは分かったが、斬ってはいけないコードとかが他の場所にある可能性も高い。
破壊に着手するのは時期尚早が過ぎるだろう。
金剛の死に様を見る限り、制限さえ無効化すれば爆破されても耐え切れる見込みは結構高い。
とはいえ肝心の制限を無効化する方法が問題だ。

「この槍を使った方があるかないかも分からない太極図を使うより確実かもねぇん。
 でも、まだまだ情報を集めないとぉん」


如何せん、それは不意打ちに過ぎた。

妲己の背中に影が差す。


たとえ内臓が全部零れて、腹の中が空っぽになっていたとしても。

潰れた肺のせいで酸素が行き渡らず、四肢が壊死し始めていたとしても。

考える為の前頭葉が、破壊しつくされていたとしても。

運動系を支える延髄が、吹っ飛ばされていたとしても。

プラント融合体すら押さえ込む、砂虫の切り札たる筋弛緩系の毒が回っていたとしても。

生物学的に、間違いなく死んでいるのだとしても。


「知った……ことかァ――――ッ!!」


この女だけは、生かしておくわけにはいかないと――――!


「蛮漢魔王陀(バンカラバスター)ぁぁぁぁあああぁぁぁあぁぁぁぁぁっ」


回避不能。
防御不可。
迎撃無視。
必殺必滅。

潤也にも、妲己自身にも、最早かつて金剛番長と呼ばれたソレを、止めるはおろか減衰させることすら出来はしない。

だから、妲己が生き残る道理はない。
……ただ、まあ。

「死人は動かないものよぉん? 金剛ちゃん。
 それこそ貴方の一番嫌いなスジが通らないことよねぇん」

そんな奇跡が許される道理の方が、よっぽど認められるよーな代物でもないという。


「終わりですわ」

ドラゴンころしが生ける屍にめり込んだ。
それが、今回のお話の終わり。


単純な話だ。
金剛の巨体を禁止エリアに運び込むなんて力仕事、妲己がすると思うかい?
手首を骨折した潤也に出来ることと思うかい?


【I-6〜I-7境界/デパート付近/1日目/朝】

【妲己@封神演義】
【状態】:健康
【服装】:
【装備】:獣の槍@うしおととら、逃亡日記@未来日記
【道具】:支給品一式×6、再会の才@うえきの法則、砂虫の筋弛緩毒(注射器×2)@トライガン・マキシマム
    マスター・Cの銃(残弾数50%・銃身射出済)@トライガン・マキシマム、
    デザートイーグル(残弾数7/12)@現実、
    マスター・Cの銃の予備弾丸3セット、不明支給品×4(うち2つは武器)
    詳細不明衣服(デパートで調達)×?
【思考]】
基本方針:神の力を取り込む。手駒を集める。
1:旅館に向かって潤也の兄と接触するか、獣の槍の反応する方に向かい本来の持ち主を見極めてみるか考える。
2:対主催志向の仲間を集める。
3:喜媚たちと会いたい。
4:この殺し合いの主催が何者かを確かめ、力を奪う対策を練る。
5:獣の槍と、その関係者らしい白面の者と蒼月が気になる。
6:“神”の側の情報を得たい。
7:剛力番長を具体的な脅威としての槍玉に挙げて、仲間を集める口実にする。
【備]】
胡喜媚と同時期からの参戦です。
※ウルフウッドからヴァッシュの容姿についての情報を得ました。
※みねねと情報交換をしました。未来日記の所持者(12th以外)、デウス、ムルムルについて知りました。
※みねねとアル及び剛力番長の一連の会話内容を立ち聞きしました。
 錬金術に関する知識やアルの人間関係に関する情報も得ています。
※獣の槍が本来の持ち主(潮)のいる方向に反応しています。
※みねねから首輪に使われている爆薬(プラスチック爆薬)について聞きました。
 首輪は宝貝合金製だが未来の技術も使われており、獣の槍や太極図が解除に使える可能性があると考えています。
※不明支給品は全て治療・回復効果のある道具ではありません。


【安藤潤也@魔王 JUVENILE REMIX】
【状態】:疲労(大)、精神的疲労(特大)、情緒不安定、吐き気、
     右手首骨折(応急処置済み)、たんこぶ一つ、体の数箇所に軽い切り傷
【服装】:返り血で真っ赤、特に左手。吐瀉物まみれ。
【装備】:首輪@銀魂(片方の首輪をはめている)
【所持品】:空の注射器×1
【思考】
基本:兄の仇を討つ……? 妲己に屈服。
0:旅館に向かって兄の名を名乗る人間が本物か見極めたい。本物なら取引通り妲己に兄を守らせる。
1:兄の仇がこの場にいれば、あらゆる方法を使って殺す。いなければ、確実で最速なやり方でここから脱出する。
2:ひとまず脱出の為に殺し合いにのっていない参加者を集め、協力してもらう。
3:その集団を、能力を活かして確実最速な脱出方法へ導く。
【備考】
※参戦時期は少なくとも7巻以降(蝉と対面以降)。
※土方が偽名であることに気付きました。
※能力そのものは制限されていませんが、副作用が課されている可能性があります。
※キンブリーを危険人物として認識していたはずが……?
※人殺しや裏切り、残虐行為に完全に抵抗感が無くなりました。


白雪宮拳(剛力番長)@金剛番長】
【状態】:疲労(中) ダメージ(中) ホムンクルス 『最強の眼』
【服装】:キツめの体操服、紺のブルマ
【装備】:ドラゴンころし@ベルセルク
【道具】:支給品一式、アルフォンスの残骸×3、ボイスレコーダー@現実
【思考】
基本:全員を救うため、キンブリーか妲己を優勝させる、という正義を実行する。妲己に心酔。
1:自らの意思のままに行動し、自分が剛力番長であるという確信を得る。
2:見知らぬ人間とであるたびに、妲己の集めた仲間であるかどうかを聞く。
3:キンブリーと妲己の同志以外は殺す。
4:強者を優先して殺す。
5:蘇らせた人間の中で悪がいたら、責任を持って倒す。
6:ボイスレコーダー(正義日記)に自分の行動を記録。
【備考】
※キンブリーか妲己がここから脱出すれば全員を蘇生できると信じ直しました。
※錬金術について知識を得ました。
※身体能力の低下に気がついています。
※主催者に逆らえばバケモノに姿を変えられるという情報にだけは、疑問を抱きつつあります
※参戦時期は金剛番長と出会う直前です。
※妲己がみねねの敵であり、みねねは妲己に従ったと思っています。
※賢者の石の注入により、記憶が微妙に「自分の物でない」ような感覚になっています。
 正義の実行にアイデンティティを見出し、無視を決め込むつもりですが、果たして出来るかはわかりません。
※ボイスレコーダーには、剛力番長と出会うまでのマシン番長の行動記録と、
 剛力番長の島に来てからの日記が記録されています。
【砂虫の筋弛緩毒@トライガン・マキシマム】
GUNG-HO-GUNSが12、ザジ・ザ・ビーストの切り札。
ミリオンズ・ナイブズ融合体やエレンディラ・ザ・クリムゾンネイルを完全に無力化できるほどの筋弛緩系の毒。
ただしレガートのように無理やり肉体を操作する力の持ち主は封じることは出来ない。
また、ナイブズもプラントの力で毒素そのものを消去することにより行動が可能になった。
投与された場合、意識は僅かに残るが体を動かす事が殆ど出来なくなる。
エレンディラの場合投与されてから約12時間後には後遺症もなく動き回れるようになっているので、持続時間は数時間程度だろう。
注射器に入れられたものが3本セットで支給されているが、直接注射する以外にも食べ物に混入させる、武器に塗布する、などの使い方もできる。



くすくすくすくす。地図なんか取り出してなァにをやってるのん?

あらあらん、どういうつもり? そんな怖い目で睨んじゃってぇん。
わらわ臆病だから、そんな目をされると暴れちゃうかもん。
仲良くしましょう? 貴方の首と胴体みたいに、ね。

さて、もう一度聞くわねぇん。『貴方は誰で、何をやっている』のかしらぁん?


ふぅん、そうなのぉん。正直者でわらわ嬉しいわぁん。
運が良かったわねぇん、気が変わったわん。
あなたのそのチカラ、わらわの為に役立てて頂戴ぃん?


ぅん? 気が変わったとはどういうことかって聞きたいのん?

……もうすぐ、7:30よねぇん。
そしてここからすぐの所に禁止エリアがあるでしょぉん。
つまり、そういう事。
平凡なつまらないコだったら、足手纏いなりに役に立ってもらおうかと思ってたのぉん。

でも困ったわねぇん。時間が圧してるのに、都合のいいモルモットちゃんがいないのぉん。
貴方、何かしら心当たりはないかしらん?


……いいわねぇん、そんな態度、素敵よぉん。
と、なると。貴方には同行者がいるって見た方が自然よねぇん。それも相当の実力者。
貴方一人じゃあ出来ることなんて限られてるのに、わらわ相手に強気に出てくるってだけで十分それくらい分かっちゃうのよぉん?

でも、あなたはもっと賢くなった方がいいわぁん。
わらわにだって選択肢はたくさんあるのぉん。

わらわのご機嫌を損ねたら、決していい事が起こらないのは貴方や同行者の人だけじゃないわぁん。
た・と・え・ば。
これから先、わらわが貴方のご家族――この名簿の同じ苗字の人に出会ったとして。
“偶然不幸な事故を目撃”しちゃう可能性は0じゃないのよん?
なるほど、ねぇん。
あなたの兄貴さんとやら、もしかしてもうとっくに死んでるはずなのぉん?

くすくすくす、ドンピシャリみたいねぇん。
ついさっき名簿を確認してみて、そのせいで動転している、ってとこかしらぁん?

ひとつ、アドバイスしてあげるわん。
たぶんソレ、本物の貴方のお兄さんよぉん。
理由はカンタン。わらわの時代には人を生き返らせる手段が実際にあるんだもぉん。

……まあ、こんな言葉が信用できないのも当然だけどねぇん。
でも、信じようと信じなかろうとどっちでもいいのぉん。
貴方、偽者なら追い詰めて殺してやる、って考えてるでしょう?
負の感情はわらわにはぜぇんぶ、お見通しなのぉん。


なるほど、金剛ちゃん、ねぇん。
そんなに強いなら、首輪の爆発力を試すいい素材かもん。

あらん、金剛ちゃんに義理でも感じているのぉん?
安心して頂戴ん。
わらわ、まだその金剛ちゃんとやらに会ったことないからモルモットちゃんになってもらうと決めたわけじゃないわぁん。
ただ、話を聞く限り、どうにもわらわのお邪魔虫になりそうな予感がするのは確かねぇん。


さぁて、ようく考えてぇん?
考えて、考えて、考えて。
どっちがお得なのか、をねぇん。

わらわを満足させて、空気を吸える喜びを噛み締めて、お兄さんを助ける心強ぉい味方を手に入れるか。
わらわを悲しませて、考えることすらできなくなって、お兄さんに二回も死ぬ恐怖をプレゼントするか。


貴方は、ちゃあんとモノを考えられる子よねぇん?



あらん、また会えて嬉しいわぁん。無事に生き延びられたのねぇん。
もしかして、この“再会の才”とやらのおかげかしらぁん。


……迷うことは無いわぁん。
わらわがあなたの邪魔になると思うなら、好きにして結構よぉん、くすくす。
だって、あとあと生き返らせてくれるんでしょぉん?


他の人はみんな否定したのに、どうして蘇りを信じてくれるのかって?
あたりまえよん。
だって、わらわはあなたの言うことが全部、本当だってわかってるんだからねぇん。
信じるとか信じない、とかじゃなくて、わらわの時代にも蘇らせる力は存在してるのよん。
錬金術、とやらとはまた別にねぇん。
……どうしたのぉん、不安そうな顔をして。
自分の記憶が信じられないのぉん?

わらわが保証してあげるわぁん。
貴方は、貴方。
思う存分貴方の正義を執行なさいん、それは決して誰にも咎めることなど出来ないのぉん。

誰が否定しても、世界中が敵になっても、わらわ“だけ”は貴方の行いを認めてあげるわぁん。
でもねぇん、だからと言ってわらわは貴方に同行しろとも言わないし、指図なんてするつもりもないわよぉん。
ただ、いくつかの選択肢を教えるだけ。
どの真実をその中から選ぶのか、それは貴方次第なのん。

そうすれば、ちゃんと貴方が自分の意思で決めたことになるでしょぉん?
だったらわらわが口を挟む権利なんかないじゃなぃん。


くすくす、そう、今はわらわを殺さないでいてくれるのねぇん、ありがとぉん。
それでもわらわが貴方を助けた借りには全然足りない?
あはん、それじゃあ数時間前と今――貴方を助けた回数と同じだけ、2つだけお願いを聞いてくれないかしらぁん。

一つは、もしこれから貴方が知らない相手と出会うたびに、
『もしかして妲己の集めた仲間か』、って聞いて欲しいのぉん。
聞くだけよぉん、それ以上は余計な気を利かさなくっていいわぁん。


そしてもう一つは、ちょっとした雑用なのぉん。
今から7:30くらいになるまで付き合ってもらうことになるんだけど、構わないかしらぁん……?
それから後は、貴方の好きにしていいからぁん。

それじゃあ、よろしく頼むわねぇん。



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098:ともだちになるために 安藤潤也 115:燃えよ剣(上)
098:ともだちになるために 金剛晄(金剛番長) GAME OVER
098:ともだちになるために 白雪宮拳(剛力番長) 115:燃えよ剣(上)
098:ともだちになるために 妲己 115:燃えよ剣(上)




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