解体サーキュレーション ◆xR8DbSLW.w
0
愛は魔法だ。
十二時でも解けない魔法。
001
阿良々木暦、阿良々木くんが死んだことが意外だったかと言えば、しかしそうではないだろうと思う。
明日には死んでいたかもしれない彼だ。今日死ぬのだって、それはきっと起こるべくして起こったこと。
ともすれば、彼はずっとずっと前に死んでいる。私の一時的な臨死体験なんて目じゃないほどに、元人間の彼は死を体験していた。
地獄のような春休み。聞くところによると阿良々木くんはあのナイトウォーカーとしての生活をかように表現しているそうだ。
事実、あれは地獄のような日々である。他人の目から見ても、それこそ私が殺されたことを抜きにして、公明正大に判断を下したうえでそう思えるぐらいなのだから。
阿良々木くんからしてみても、忍ちゃん、いや、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードからしてみても地獄に違いなかったろう。
生き地獄であり、死に地獄。生ききれなく死にきれない、傷を分け合う傷物の話。傷物語。
とにかく、彼は春休みの間に少なく見積もっても、限りなく絶対的に一度死んでいる。
四肢を失くしていた彼女のために、彼女を助けるために、自分の命を投げ出した。
無謀だと言えば、そうだろう。無鉄砲と言えば、そうだろう。無茶苦茶と言えば、そうだろう。
およそ考えられないほど優しく強かな彼が、今日死んだというのであれば、私は納得するしかない。
私から見て、阿良々木くんの死というのは、それほどまでに身近なのだろう、と今更ながらに感じ入る。
阿良々木くんは時折私のことを天使、あるいは神様のように語るときがあるけれど、勿論私、
羽川翼は天使や神様ではない。
今の私の名前には「羽」も「翼」もあるにしたって、生憎私は人間だ。……人間なのかな? まあ、人間なのだ。
受容の心を、諦念の心を、残念ながら有している。
怪異は名により己が存在を縛られるというけれど、そういう意味では私は自由奔放だ。
さながら私の名前になんて、意味がないと言わんばかりである。実際、私の名前になんて意味がないのだ。
名字は一旦脇に置いておくとして、名前でさえも私にはあまりに不釣り合いである。
「翼」。広義的には言うまでもなく、鳥などの持つあの翼だ。羽搏(はばた)くための、器官。
そこから派生して、親鳥が、卵や雛を、その羽で守るようにすることから『たすける』という意味をもつらしい。
どの面を下げて、私はそんなことをくっちゃべらなくてはいけないのだろう。舌先三寸もいいところだ。
阿良々木くんは私のことを聖人君子のように崇め、美辞麗句を並べるけれど、そうではない。
私はただの人間である。
ずっと助けられてばかりだった。
私が誰かを助けたことなんて、きっと一度たりともない。
だって私には阿良々木くんの真似することさえできない。
あんな家庭でも、こんな私でも、いざ命を捨てろと言われても、無理だ。
私は何よりも自分が可愛い。
怪異に魅せられるぐらいに、私はどうしようもない奴なのだから。
そして、そんな私だからこそ、きっと私は阿良々木くん、
阿良々木暦くんのことが気になっていたのだ。
いつ死ぬかもわからない、人を助けたがるお人よし。
とても人間らしからぬ、いよいよ純正の人間ではなくなった半人半鬼の阿良々木くん。
自分よりも他人が恋しい、優しい阿良々木くんに、私の興味は向いている。
彼を慕う、私の恋心にも似たこの心は、失恋することさえも叶わず、破れに破れ、敗れていた。
未練もわだかまりも残して、私の身体を残留する。
爽やかさとは無縁の沈痛する思いは、死せず、なくならず、私の中でずっと。
そうして私は恋に恋する女の子になるのだ。
予測するにこれはそういうお話だ。
しかし私はその物語を語ることができない。
羽川翼という私の物語を、私は、語ることができない。
2
物語の起点は玖渚から電話だった。
ぼくたち三人仲良くお手てをつないで、というのが理想であったけれど、
現実は微妙な距離感の空いたトライアングルを形成しつつランドセルランドを徘徊していた時のことである。
放送も間もなく、あと十五分ぐらいだろうか?
時間が無駄に長く感じるため、体感時間というのもあてにならないだろう。
ジェリコは見つかった。何の変哲もなく落ちている。
少しばかりぼくの血が付着しているけれど、支障はない。
二人に訊いたけれど、拳銃はぼくに預けてもいいということで、いよいよ慣れてきてしまったぶかぶかの制服の内ポケットに仕舞う。
その時に、玖渚からの一報は何の前触れもなくやってきた。
『いーちゃん生きてるー?』
「…………」
抜け抜けと。
案外監視カメラでもハッキングしてるんじゃないか、と疑い周囲を見渡すも、無意味さを悟り項垂れる。
真宵ちゃんから不審な目で睨まれたけれど、今に始まったことじゃない。嫌われることには慣れている。なんて。
『いーちゃん?』
「……大丈夫だよ、まだ健常さ」
玖渚の言葉に遅れて頷く。
監視カメラのハッキングというのは言い過ぎとしても、しかし要領がいいというか、タイミングに優れているというか。
こうも見透かされていると恐怖を感じるのだな、と内心にしたためながら言葉を続ける。
「しかし、今度はどうした? ぼくたちはこれでも可及的速やかに済ませなければならない火急の用事があるんだ」
『そうなの? 頑張ってね。でもこっちも伝えなきゃいけない用事があったからね』
「用事?」
『そそ。いやさ、僕様ちゃん実は今薬局に居るからネットカフェに行くんだったらやめといた方がいいよっていう用事がとりあえず一件』
「そうか、薬局に、わかっ……ん?」
あんまりにもすんなりと言うものだから、一瞬スルーしそうになったけれど、おかしくないか?
薬局に『向かう』じゃなくて、『居る』だなんて、あまりに不自然だ。
この違和感を解消すべく、電話を繋げたまま地図を取り出して確認するように凝視する。
やっぱりそうだ。このランドセルランドとネットカフェと薬局とは、ランドセルランドを真ん中に据えるようにしてほぼ一直線上に位置していた。
寄らなかったと言えばそれまでにしろ、せっかくの合流の機会を逃すだろうか。せめてぼくに一報をくれてもよかったのに。
よもや日和号の脅威に怯えていたわけじゃあ、あるまいし。あるまいし? どうだろう。
加えて言うなら、体力面では足手まとい他ならない玖渚を片手に、この短時間で薬局まで行けるだろうか。
「はいはい、いーちゃんの言わんとすることは分かるから順を追って説明するけどね。
結論から纏めて言うなら、一、『しーちゃん……
零崎人識が協力してくれた』。二、『
供犠創貴や
水倉りすかも協力してくれた、けど絶対的に敵対した』」
零崎人識。
ひたぎちゃんを追って袂を分かつ結果となったが、玖渚と一緒にいたのか。
まあ、そこはいい。あいつの放蕩癖を今更指摘するのも馬鹿らしいし、あいつのために時間を費やすのも阿呆らしい。
だから、触れるべきは後者だ。
このバトル・ロワイアルが始まってから幾度も名前を聞いている、その二人。
「……敵対?」
『ん。端的に説明するとね』
と、本当に端的に説明してくれたが、つまりはこうである。
供犠創貴らが『仲間(チーム)』の一員である式岸軋騎を。そして『零崎一賊』である
零崎軋識を手に掛けたから攻撃をしてしまった。
しかし紆余曲折あり、敵対したところの
水倉りすかの力を借りて、ぼくたちが本来迎えに行くはずだった櫃内様刻らのもとへひとっ飛び。
そのまま有耶無耶のまま終われば、ぼくからしてみれば御の字であったが、最後の最後で人間失格が
供犠創貴らに攻撃を加えたため、和解は無理、と。
「全部あいつが悪いじゃないか」
ろくでもねえことするな、あいつ。
確かにクラッシュクラシックでそんな話はしていたけれど。
『まあまあ、おかげで僕様ちゃんが生き残れたんだからいいじゃん』
「……そうかもね」
何気なく呟かれた玖渚の言葉に一瞬息を詰まらせるも、辛うじて答えることが出来る。
戯言だ。それで。
「ちなみに真庭鳳凰は?」
『多分死んだ。っていうかそれっぽいのは薬局に転がってる』
「へえ」
これに関しては素直に驚嘆する。
あの人も、なかなか一筋縄ではいかなそうな人ではあったけれど、そんなざっくりと死んでしまったのか。
思えばあの人と出会ったのも約一日前か。男子三日会わざれば、とはいうけれど、よもや一日でそこまで落ちぶれるとは。
可哀想に。
心の中でせめてもの哀悼の意を表していると、お気楽な玖渚の声が飛んでくる。
『いーちゃん、それでさあ。
水倉りすかだけどさ、二人とも巻き添えか、あるいは
供犠創貴が生きていればまだしも、
水倉りすかだけ生き残ったら、ちょ――――っっっとだけ、まずいんだよね。僕様ちゃんもさ、彼女から色々話は聞いたんだけどさ、彼女何しでかすか分からないし』
「ふーん?」
『暴走しだしたら、いーちゃんとかも見境なく襲ってくるだろうし、あとから対処法……っていうかしちゃいけないこととかメールで送っておくから、確認しといてねん。
所詮いーちゃんの敵じゃないだろうけど、多少の搦め手が必要な相手だし……「赤」ってのは少し不味いよねえ』
「赤、か」
玖渚の言葉を反芻する。
赤、と聞いて、勿論ぼくが連想するのは哀川さん。
人類最強の請負人こと、今は亡き
哀川潤だ。
単なるイメージの問題ではあるけれど、確かに「赤」は不味い。
そして何より。
ツナギちゃんのことを思うと、安直にりすかちゃんと敵対するのも気が引けるところではあるけれど。
大きな口を携えた魔法使いを思い出す。いや、ずっと忘れていたりなんかしていない。
どうした事情からか分からないけれど、ぼくたちを最期の最期まで慮ってくれた彼女を忘れるわけがない。
なんて。
真宵ちゃんの記憶を消したぼくが言うのも極めて滑稽だ。
ぼくの気持ちを知ってから知らずか。
玖渚は話題を次へ進めようとする。
『で、いーちゃん。ここからがある意味大事な話なんだけどさ』
いやいやここまでも大事な話だったと思うけれど。
それを敢えて口に出すほどのテンションでもなかったため、玖渚の言葉を待つ。
するとやたらと落ち着いたトーンの声が返ってくる。
『いーちゃんは生き残りたい?』
不思議な問いだった。
同時に答え難い問題でもある。
少し前のぼくならば。
「生きたいよ。どうしようもなく、生きたい。もがき苦しんででも、ぼくは生きていたい」
こんな単純なことを、ぼくはずっと前まではっきりと言えないでいた。
戯言で濁して、傑作だと誤魔化して、大嘘で塗り固めてきた。
でも、今ならはっきり言える。ぼくは生きたい。
押し寄せるように、玖渚が言の葉を繋ぐ。
『優勝してでも?』
「いや」
『じゃあ、僕様ちゃんと生きたい?』
「うん」
簡単なやり取りだった。
質素な掛け合いだった。
ずっと分かっていたことだった。
ぼくが逃げていただけで、答えはすぐ傍にあったんだ。
「友、おまえが今、どんな時系列で生きているか知らないけれど、何度だって言ってやる」
始まりは復讐だった。
いつからだろう。
こんなに愛おしくなったのは。
憎たらしいほど彼女を愛してしまったのは――愛せるようになったのは。
ぼくの掛ける言葉は簡単だった。
「友、一緒に生きよう」
たったそれだけでよかった。
ぼくが彼女に掛けてあげるべき言葉は、ただそれだけでよくて、それ以外になかった。
散々悩んで、滔々と紡いで、何をやっていたんだろうとさえ感じる。
ぼくが遣うべき言葉は、たったこれだけだというのに。
『……………………』
友は黙す。
それはとても長い時間のようにだった。
でも、きっとそれは刹那にも満たないほどの僅かな隙間だったのだろう。
『うにっ』
友はそんな風に笑うと。
続けざまに、こんなことを言った。
『実のところさあ、首輪の解析の目途がついたっていうか、一回実践へと踏み込みたいんだよね』
「首輪の解析、問題なかったのか?」
『うん』
驚きがなかったといえば、紛れもなく嘘になる。
ただ、同時に納得し、受け入れられる面が大きいのも確かに事実であった。
彼女が未だ『青色』であるならば、こんなことは何ら不思議なことでもない。
ただ、その身を酷使をするというのであれば、とても歓迎できたものではないけれど。
『だから、その報告と思って。万事うまくいけばいーちゃんの首輪も外せるしね』
それでも、ぼくは友を頼りにしなければ、首輪を外すことさえも出来ない。
情けないことながら、彼女の『才能』に頼ることが、出口への入口なのだ。
「待って、いーさん」
ふと。
横から声がする。
羽川翼ちゃん。
真摯な瞳をこちらに向けていた。
その腰のあたりには真宵ちゃんがいる。
玖渚に断りを入れると、一回電話を耳から遠ざけた。
「申し訳ありません。聞き耳を立てていた、というわけではないですけど、ちょっと今の言葉が気になりまして」
「ああ、首輪の解析の話?」
「そう、それ。その、玖渚さん? からよろしければ解析結果について聞きたいと思いまして。
こちらでどうにかなるものでしたら、先に首輪を外しておいた方が、皆さんも安心できるとんじゃないかなって僭越ながら」
賢い発言である。
聡明な翼ちゃんのことだ。
きっと並大抵のことならば、その通りにできるのだろう。
言われた通りにやることで、問題を解決に至らしめることも、あるいはできたのだろう。
だが。
身内贔屓と言われたらそれまでなのだろうが、玖渚は並大抵じゃあない。
極上も極上、特上という言葉を十回使っても足りないぐらいの異常(アブノーマル)である。
つまるところの結論がどうしようもなくしょうもない手法なのだとしても、彼女のスペックを前に、翼ちゃんはパンクしないだろうか。
「ダメ、でしょうか」
ぼくの不安な心象でも察知したのだろうか。
翼ちゃんはぼくの顔色を窺っている。
「本当に、大丈夫?」
「……ええ、聞くだけならばとりあえずなんとかなると思います」
静かに、されど力強く頷く翼ちゃんを見て、ぼくもまた頷いた。
確かに玖渚の力を濫用したくないというのは事実である。
翼ちゃんが代理して解除を行使できるのであれば、それに越したことはない。
ぼくはその旨を玖渚に伝えた。
『いーちゃんがそういうならさ』
答えはあっけらかんとしていたが、いいだろう。
時計を見れば放送まで残り十分を切っていた。
「じゃあ翼ちゃんによろしく」
『うん』
そうして、翼ちゃんに電話を手渡そうとする。
不意に、
玖渚友にこんな言葉を投げかけたくなった。
ぼくは尋ねる。
「友はさ、『主人公』ってなんだと思う?」
「なにそれ」
「なんでもいいからさ」
「んー、いーちゃんが何を言いたいかよくわからないけどさ、
私にとって、『主人公』はいーちゃん、ずばりきみのことだよ。愛してるぜい、いーちゃん」
003
玖渚さんの戦績、もとい解析を聞き終えた。
聞き終えた、であり、決して飲み込み終えた、ではないことを最初に断っておきたい。
私は相槌に終始するばかりで、質問を考える余裕さえもなかったとも告白しよう。
プログラミングを専攻してたりしてないから、と言い訳を考えていたぐらいである。
「……………………ふう」
電話を終えて、最初に漏れ出したのは盛大な溜息だった。
ふと時計を見遣る。十一時五十九分。実に濃密な十分だ。
あの密度の披露会を、丁度放送一分前に語り終えれるあたりに、彼女の並々ならぬアブノーマルさを感じる。
放送に合わせたのはこちらを慮ったのか、向う側の事情なのか察するにはいささか情報が足りない。
というよりも、私なんかが、いわく『死線の蒼(デッドブルー)』の思考を掠めることができるのかさえ今となっては不安だ。
私、それに櫃内さんとか無桐さんとかとは文字通りステージが違うのだと、貴族と平民のように、住んでいる世界が違うのだと打ちのめされた。
正直なところ。本当に正直なところ。
「…………さっぱり意味が分からない」
玖渚さんの言葉を多く見積もっても五割ほどしか理解できなかった。
単語単位で見れば、分からないもののほうが少ないとは思う。
ただ、天才ゆえの話術とでもいうのだろうか、相手が理解できないことを一切考慮していない演説に私は辟易している。
それこそ、ストレスを解消してくれる、みたいな怪異がいるのだとしたら、今にも発現してしまいそうなほどに、私の頭はオーバーヒートしていた。
当然と言えば当然。私が色々とやっている間にも、彼女は丸一日掛けて調査をしていたのだ。
紛れもないプロパーが丸一日掛けた研究結果を、即座に理解しようというのがどだいおかしい。笑い種である。
阿良々木くんにおだてられたから、と天狗になっていたつもりはなかった。
けれど、こうも圧倒的な純正の天才というものを見ると、多少へこんでしまう。
本当に私は「知っていること」しか知らないのだと、改めて痛感する。
「でもなあ」
放送に合わせるために、説明を多少巻いていただろうし、何より、理解できない私に非があるのだ。
気持ちを引き締めて、彼女の説明をもう幾層か噛み砕けるようにしなければならない。
それが、私を信用してくれた彼女の、いやそうじゃないだろう。玖渚さんは私のことなんて見ていない。
私を私と、
羽川翼として見做してさえもいないだろう。だから、この場合はこういうべきだ。
それが、私を信用してくれたいーさんへの、せめてもの贖いなのだ、と。
見ると、少し離れたところで、いーさんと八九寺ちゃんとは話し込んでいる。
これまでの旅路がどうであったかは、寡聞にして私は知らないけれど、二人きりで話すのは、『あれ』以来かなり久しいのではないだろうか。
どの道もう放送だ。
それに、私も一回頭の整理をしたい。
玖渚さんの話をもっと体系的に解し、かつ実践できるまでに持ち込みたい。
落ち着いて整理さえできれば、もしかすると何ら難しいことは話していなかったかもしれない。
もう少し時間が欲しい。
どれだけでも時間が欲しい。
切実な気持ちを吐露するも、しかし時間は待ってくれない。
定時放送。
私にとって二回目でもある、事務的な声が降ってくる。
「
戦場ヶ原ひたぎ」と「
黒神めだか」。
二人の訃報を添えて。
4
ぼくと真宵ちゃんは、翼ちゃんを視界に入る程度に離れたベンチに座っている。
周囲には、山ほど高いジェットコースターやら、狂気じみたコーヒーカップなどがあった。
先ほど玖渚から教わったけれど、このランドセルランドは有名な観光スポットらしい。
記憶を掘り起こしてみると、そんな名前の遊園地もあったかも。
曰く、「天国に一番近い遊園地」とのことだが果たして褒め言葉なのか疑問である。
遊園地に縁のないぼくとは違い、真宵ちゃんのロリィな外見は実に馴染む。
カップに入ったドリンクを、ストローを使いちゅーちゅーと吸う姿も様になっていた。
ちなみにこのドリンクは路上に転がっていた屋台から頂戴している。
お金は生憎奪われているので、心苦しい限りではあるけれど、無銭飲食だ。
ぼくは小腹を満たすようにポップコーンをつまむ。
玖渚に一拉ぎにもみつぶされているであろう翼ちゃんを遠巻きに見ながら。
「……」
「……」
会話はなかった。
今に限ったことじゃない。
あれから。
約六時間前のあの時から、ずっと。
『人間未満』の気まぐれから今に至るまで。
ぼくが彼女に負い目があるからだろうか。
ぼくが彼女に引け目があるからだろうか。
何も言えない。
今、ぼくたちが会話へと発展するには。
「戯言さん」
真宵ちゃんからのアプローチが必要だった。
控えめな物腰で、ぼくに話しかける。
「ごめんなさい、戯言さん。わたしはあなたを正直疑っておりました」
謝られた。
そんな義理はない。
むしろ、謝れと叱咤されるべきはぼくであるはずだ。
構わず真宵ちゃんは紡ぐ。
「あなたは、いざとなったら全員を殺して、優勝を目指すんじゃないかなって思ってました」
「……どうしてまた」
言葉を濁すけれど、実のところ彼女が言わんとすることは伝わる。
ずっと前から思いついてはいたことだから。
優勝することは決して愚策ではないことは認知していた。
「いえ、戯言さん。分からないだなんて言わせません」
現に彼女にもぼくの胸中は見抜かれている。
並んで座ったままではあるけれど、瞳は確とこちらを射抜いていた。
まったく、翼ちゃんといい人の顔をそんなじろじろと見て。
観念してぼくは真宵ちゃんの言葉を継ぐ。
「つまり、優勝して、元通りにしてもらうってことだろ」
この作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
主催者たちに頭を下げて、この『実験』の、『物語』の末尾にその常套句を挿入させる。
芥の理を突き破る超絶理論。万の理を捻じ曲る超越理論。
未満と出遭ってしまったことで、当初よりも幾分か信頼性が増したような、信憑性が足されたような、
虚構推理(オールフィクション)。
現実的であるかと問われれば、迷わず答えよう。答えはノゥだ。
それでも。
「正直なところ、今でも有用な結末だと思うよ。でも、それをどうしてぼくが」
「戯言さんはハッピーエンドを目指すのでしょう。でしたら」
でしたら。
その先に続くはずの科白を遮る。
「生憎だけど、ぼくは誰かを殺すことでハッピーになったりしないさ。ぼくがハッピーじゃなきゃ意味がない。ぼくは臆病者だから」
これは本当。
ぼくは、もう誰かを殺したくなんてない。
今までたくさん殺してきたし、壊してきたけれど、今でも贖いきれないほどの償いが残留しているけれど。
「もう無自覚で無意識で他人を踏みつけていく人間には、善意で正義で他人を踏み砕いていく人間には、なりたくないかな」
これも本当。
ぼくの場合は「なる」とか「ならない」という問題じゃない。
「そういうもの」である以上、ぼくの言葉は言葉以上の意味を持たない。
けれど。
それでもぼくは。
「本当ですか?」
「本当」
「じゃあ訊き方を変えましょう。それだけですか?」
「……」
あー、うん。
そっか、あの時真宵ちゃんは翼ちゃんの隣にいたはずである。
玖渚の発言そのものは聞こえていなかっただろうけれど、ぼくの発言はちゃっかりと聞いていたようだ。
なんだか気恥ずかしいような思いもあるけれど、ここで逃げるわけにも行かない。
真宵ちゃんの目を見つめ、ゆっくりとなぞるように、告げる。
「友がいるから。友がいるなら、ぼくは優勝なんてそもそもできない」
ぼくの告白に満足がいったのか、真宵ちゃんは強張らせていた表情を和らげた。
真宵ちゃんのそんな顔を、ぼくは久しぶりなように感じる。
いつ以来だろうか。思えば、第一回放送後に醸していた気丈さよりも、よほど自然な気丈さを、今の真宵ちゃんからは窺えた。
「ええ、ちゃんと戯言さんはおっしゃいました。玖渚さんと生きたいと。そんなあなたを、わたしは疑うわけには参りません」
生前は、家族と一緒に暮らせなかった。
そして今、彼女は
阿良々木暦くんと過ごせなくなった。
きっと大切であったろう人たちと生きれなかった彼女、
八九寺真宵ちゃんはぼくの言葉をまっすぐに受け止める。
疑うわけにはいかない、と。
戯言遣いであるぼくに、そう、励ましてくれた。
「大丈夫ですよ。あなたは、あなたが思っている以上に強く、お優しいです」
ぼくは今、どんな顔をしているだろう。
ただ一つ、笑っていないことだけは確かである。
微笑む真宵ちゃんを傍目にぼくは、ポップコーンを頬張った。
「あなたは無自覚で無意識で他人を踏みつけていく人間ではありません。
あなたは無自覚で無意識で、きっと誰かを救い上げようとしていたはずです。わたしは、あなたと最初に出会えてよかったと思います」
ぼくは彼女の記憶を消した。
それでもなお、こんなことを言う。
甘いんだと思う。緩いんだと断ずる。
しかし反してぼくは、黙って受け入れる。受け止める。
「あなたは強かで脆く、弱いけれど強情で、素知らぬ顔して人を救おうとする人間であると断言しますけれど、
だからこそ、なんです。わたしはあなたをそういう人間だと理解したからこそ、怖いんです。懸念してしまうんです」
真宵ちゃんが声を潜める。
浮かべていた微笑はなりを隠し、深刻なかんばせを覗かせた。
「あなたは、誰かのために、あるいは誰でもない誰かのために、身を粉にできる人ですから」
果たしてそうだろうか。
ぼくは、そんな立派な人間だったのだろうか。
喉を潤すように、真宵ちゃんは一度ジュースを口に運ぶ。
ごくんと喉を鳴らしてから、ふうと彼女は息をつく。
「今まで、ずっと不思議だったんです。
どうして
戯言遣いさん、あなたと阿良々木さんが似ているように思えたのか」
そんな風に思っていたんだ。
だとしたら、光栄だ。ひたぎちゃんとか翼ちゃんとか、暦くんをよく知る人たちを観察した今、なおさら痛感する。
あんなに愛されて、頼りにされている彼とぼくを重ねてくれるのなら、これ以上僥倖なことはないだろう。
一種の感動さえ覚える。
「いえ、初めは変態って側面からだと断定していたんですけどね」
「…………」
台無しだった。
断定するな。
思わず三点リーダーが出てしまう。
シリアスなんだからギャグ挟むなよ。
ぼくのしょげるモチベーションを無視して、彼女は話題を戻す。
切り替えが早すぎて、ぼくは着いていくのに精一杯だが、彼女の芸風なのだと諦めて、素直に聞き入れる――聞き入れようとするも。
「でも、簡単だったんですよ。あなたたちがそういう人間だから。
無自覚に無意識に、すべての責任を一人で背負い込んでしまう人間だから。――だから」
真宵ちゃんへ割って入るように、鳴り響く。
放送だ。死者の宣告。禁止区域の制定。
もう六時間か。
流石のぼくも真宵ちゃんも口を噤み、放送をじっくりと聞いていた。
遠目で確認すると、翼ちゃんも電話を切っている。
「…………」
「…………」
以上五名。
これまでと対比したら、控えめな人数だ。
しかし、決して絶対的に少ないわけではない。
そのいずれもが、これまで何かしらの形で関わりをもった人間たちである。
宗像形。
玖渚を守っていたらしい。お勤めご苦労様。きみの生涯はきっと意味のあるものだ。
真庭鳳凰。
本当に死んだのか。スーパーマーケットで口戦を広げたときは溜まったものではなかった。
供犠創貴。
ツナギちゃんのお知り合い。この子が死んだとなると、いよいよ件のりすかちゃんとも向き合わなければいけない。
黒神めだか。
阿良々木暦くんを手に掛けた人物。元凶。彼女が死んだということは、未満は勝利を収めたのだろうか。分からない。
「……あの人も、お亡くなりになられたんですね」
「そうみたいだね」
「わたしはあの人からあまり好かれてはいませんでしたが……いえ、事情を考えれば当然なのですが、
わたしはあの人のこと、決して嫌いではありませんでした。憎んでも妬んでもおりませんでした」
ひたぎちゃんのことを思って喋っているのか、暦くんのことを思って話しているのか。
ぼくに彼女の気持ちを推し測ることはできない。ただ、彼女の言葉を受け入れる。
「だから、とても悲しいです」
「そうなんだ」
「戯言さんは、どうですか」
「……どうだろうね」
肩を竦める。
実際のところは悲しくなんてなかった。
よっぽど、なんていう言い方もどうかと思うけれど、よっぽどツナギちゃんの死の方が衝撃的だ。
敵意をぎらつかせていたひたぎちゃんであるけれど、殺意で過剰な存在感を放っていたひたぎちゃんだけれど、そりゃあ死ぬ。
誰に殺されたのか。
黒神めだかに返り討ちにでもあったのだろうか。今となっては知る由もない。けれど、死ぬ。
倫理の欠陥。道徳の欠落。感情の欠損。つまるところ、ぼくとはそういう人間で、欠けて欠けて欠けている。
「そうですか」
ぼくの戯言に満ちた反応を一瞥し。
それでも真宵ちゃんは精一杯に笑った。
「ですが、あなたは、それでいいのかもしれません」
対してぼくは笑わない。
どうやって笑うんだっけ?
真宵ちゃんはベンチから立ち上がる。
ディパックを下ろしているため、彼女の小さい背が見えた。
「しかし戯言さん。わたしに言う義理があるかは分かりませんけれど……、いや、わたしだからこそ、戯言さんに忠言する義務があるはずです」
義理、義務。
一度は何のことだろうととぼけてみたものの。
察するにはあまりに容易い。
真宵ちゃんは振り返る。
「玖渚さんだってこの殺し合いに参加している以上、少なくない確率で死にます」
そんなことはさせない。
口で言うにはあまりに安っぽい。
戯言も甚だしい――暦くんも真心も狐さんも、あの潤さんでさえ死んでいるんだ。
常に死と隣り合わせの友が、死なないだなんて保証はどこにもない。
真宵ちゃんは人差し指でぼくを指す。
「そうなった時でも、戯言さんは同じことが言えますか?」
ぼくはその指先をじっと見つめながら、ポップコーンの入ったカップを握りしめる。
005
私は一度死んだことがある。
なんていうのは今更語るまでもないし、誇らしげに語れることでもない。
私の間抜けが及ぼした腑抜けたさまを、しかしどうやって誇らしげに語ることができようか。
加え、厳密に言えば死んだわけではない。限りなくアウトに近い瀕死だ。
春休み。真夜中の学校で、私はエピソードさんという吸血鬼ハンターの一人に、腹をぶち抜かれた。
ひどく乱暴な表現だということは承知の上で使わせてもらうけれど、あれは「ぶち抜かれた」と言わざるを得ない。
貫かれたでも足りないし、穿たれたでも補えない。正しくあれこそ「ぶち抜く」なのだと勉強になる。
い、嫌だ。そんな学習方法……。
しかし学習効率という意味ではずば抜けているものだから、体罰的指導というのも中々侮れなかった。
身体が記憶してしまっているのか今でも思い出しては、腹が疼く。瞳とかならともかくお腹ではまるで格好がつかない。
さておき。
私が言いたいのは、もしかすると明るいかもしれないスパルタ教育の未来ではなく。
人の命のお話だ。人間の生命のお話である。
為せば成る、為さねば成らぬ何事も。といったことわざは有名だけれど、そんなものだ。
阿良々木くんが何か――吸血鬼の血を私に与えてくれたから、私はどうにかなった。
どれだけ致命傷を負っても。
どれだけ死に近づこうとも。
どれだけ、どれだけ、死んだように見えようとも。
人は息を吹き返す。作為的でも、ご都合主義でも構わない。
どうにかなるんじゃないか。
どうにでもなってしまうんじゃないか。
そんな風に思ってしまう私がいるのは事実であり、真実。
希望的観測なのは、切望的感想なのは、重々承知であるけれど、それでも、と。
「はあ……」
深い深い溜息を落とす。
放送が流れ終わり、かれこれ一分。
そろそろ向かい合わなければ。私自身が。――曰くブラック羽川ではない、私が。
黒神めだかさんがお亡くなりになったと聞いて、果たして私が何を思ったかというと、何も思えなかった。
黒神さんは阿良々木くんの仇であるけれど、だからといって、燃えるような思いは、正直なところなかった。
そりゃあ、人間として最低限の悲しみはある。人が死ぬのは悲しいことだ。
ただ、私にとっては紙上の事件、新聞の向こう側とでも言おうか。
街頭で流される報道番組で『××市在住の
黒神めだか(16)が何者かによって殺されました』と伝えられるのと、何も変わらない。
私は彼女のことを何も知らないし、だからこそ対話を望んでいたけれど、もう終わっている。閉じている。
だからこの場合。
戦場ヶ原ひたぎさん。
阿良々木くんの恋人である彼女も、死んでしまったらしい。
これに関しては白状しよう。素直に驚いた。
そんな、彼女ともう会えないなんて。
あまりにありきたりすぎる一節を呟こうとした時、私は気付く。
殴られたような衝撃が再来する。
繰り返すように頭が真っ白になる。
けれど。
一つ。
阿良々木くんが死んだと聞いたときと違うものがあった。
これは、なんだろう。
どう表現すべきか――欠けている感じ。
これはいーさんを見ている時の、感覚と似ている。
欠けている感じ。
欠落している感じ。
――喪失している、感じ。
そう。
喪失感だ。
つい先ほどまでいた、旧知の仲であった戦場ヶ原さんが死んだのだと知らされ。
もう二度と会えないのだと教えられ、私の胸の中でぽっかりと、大きな穴が開けられる。
小説では往々にして散見する悲観的描写であるけれど、しかし小説も侮れない。
実体験してみて、心理描写の巧みさを理解する。やはり世の中はスパルタ教育に優しい。
私の中で戦場ヶ原さんの存在は、殊の外大きかったようだ。
親しくなったばかりであるけれど。
阿良々木くんの――恋敵ではあるけれど。
ここまで思い至り。
気付かされる。
じゃあ、阿良々木くんは?
阿良々木くんの分の穴はどこにいった?
私は知っている。
残念ながら、私は答えを知っている。
ああ、そうだ。
阿良々木くんが死んで、驚きはしない。
なんでか。
阿良々木くんは明日死んでもおかしくないような人だから。
違う。それだけじゃない。
私は知っている。
残念ながら、私は答えを知っている。
私の中ではつまり、『死んだ』ということと『いなくなった』――『会えなくなった』ということが一致していなかったのだろう。
ノットイコールの関係性を築いている。ゆえに、私の認識では、彼が『死んだ』ことは衝撃的なことであれ、絶望的なことに至らずにいた。
阿良々木くんはずっと前に死んで、生き返って、あまつさえ私を蘇らせてくれた人だから。
心のどこかで、また会えるって信じたかった節があったのだ。
――私が困っているところに、すかさず阿良々木くんが『たすけ』に、駆けつけてくれると、疑ってないんじゃないか?
情けない話だ。
自分の矮小さに泣けてくる。
自身を猫可愛がりすることしか、私にはできないのか。
「……………………ふう」
この世の中には目玉焼きに醤油をかけるか、ソースをかけるか、あるいはケチャップをかけるか、そんな三つ巴の争いが勃発しているらしい。
しかし私はこう呈したい。いやいや、目玉焼きは何もかけなくたって美味しいじゃないか、と。
別に目玉焼きに限らない。ないならないで、すべてのものは普通に美味しく頂戴できる。多分誰しもが同じだと思う。
じゃあ。
阿良々木暦がいない世界は、
阿良々木暦くんともう会えない物語は――果たして綺麗だろうか。
いないならいないで、普通に、綺麗に、映るだろうか。
「翼ちゃん」
いーさんが、それに真宵ちゃんもいつの間にか傍にいた。
溢れだしそうな、抱えきれないような感情を胸の奥底へと仕舞い込んで、向かい合う。
「何でしょう」
「……。えーと、玖渚から色々と聞き終えた?」
ああ。
そうだ、私は、そのことについて解析しなければ。
悲しんでいる場合じゃない。苦しんでいる事態じゃない。
玖渚さんからの聞き及んだことを、なるたけ脳内で再生する。
先ほどよりも、随分と脳内にノイズが走っていた。
…………。
「聞き終えたことには聞き終えたのですが、正直整理の時間が欲しいところかな」
「そっか。じゃあ、これから先のことを決めなきゃね」
「
黒神めだかさんがお亡くなりになったということは、あの方々もランドセルランドに戻ってくるんじゃないでしょうか」
真宵ちゃんは『あの方』という部分をやたらと強調して告ぐ。
極力出遭いたくはないのだろう。確かにあの人、球磨川くんがしたことは手放しで褒められたものじゃあない。
苦手意識を持つのもむべなるかな。いーさんは真宵ちゃんの主張をどう捉えたのか。
しかし、この場合においていーさんの反応は、判明しなかった。
バイブ音が鳴る。
いーさんが発信源だ。
「あ、ごめん、メール」
咎める理由も諫める事情もない。
私たちはいーさんがメールを確認するのを静観する。
いーさんは上から下へとメールへ目を通す。私はそんな彼を呆然と眺めていた。
【二日目/深夜/E-6 ランドセルランド】
【
戯言遣い@戯言シリーズ】
[状態]精神的疲労(小)、右腕に軽傷(処置済み)
[装備]箱庭学園制服(日之影空洞用)@めだかボックス、巻菱指弾×3@刀語、ジェリコ941@戯言シリーズ
[道具]支給品一式×2(うち一つの地図にはメモがされている、水少し消費)、ウォーターボトル@めだかボックス、お菓子多数、缶詰数個、
赤墨で何か書かれた札@物語シリーズ、ミスドの箱(中にドーナツ2個入り) 、錠開け道具@戯言シリーズ、
タオル大量、飲料水やジュース大量、冷却ジェルシート余り、携帯電話@現実、解熱剤、フィアット500@戯言シリーズ
[思考]
基本:「主人公」として行動したい。
1:これからどうするかを考える。
2:不知火理事長と接触する為に情報を集める。
3:危険地域付近には出来るだけ近付かない。
[備考]
※ネコソギラジカルで
西東天と決着をつけた後からの参戦です
※
第一回放送を聞いていません。ですが内容は聞きました
※地図のメモの内容は、安心院なじみに関しての情報です
※携帯電話から
掲示板にアクセスできることを知りましたが、まだ見てはいません
※携帯電話のアドレス帳には
零崎人識、ツナギ、
玖渚友のものが登録されています
※参加者が異なる時期から連れてこられたことに気付きました
※
八九寺真宵の記憶を消すかどうかの議論以外に何を話したのかは後続の書き手にお任せします
【
八九寺真宵@物語シリーズ】
[状態]体調不良(微熱と若干の体力低下)
[装備]人吉瞳の剪定バサミ@めだかボックス
[道具]支給品一式(水少し消費)、 柔球×2@刀語
[思考]
基本:変わらない。絶対に帰るんです。
1:これからどうするかを考える。
[備考]
※傾物語終了後からの参戦です
【
羽川翼@物語シリーズ】
[状態]健康、ノーマル羽川、大体の現状認識
[装備]パーカー@めだかボックス、ジーンズ@めだかボックス
[道具]支給品一式×2(食料は一人分)、携帯食料(4本入り×4箱)、毒刀・鍍@刀語、タブレット型端末@めだかボックス、黒い箱@不明、トランシーバー@現実、
真庭忍軍の装束@刀語、「ブラウニングM2マシンガン×2@めだかボックス、マシンガンの弾丸@めだかボックス」
[思考]
基本:出来る手を打ち使える手は使えるだけ使う。
0:殺し合いに乗らない方向で。ただし、手段がなければ……
1:情報を集めたい。ブラック羽川でいた間に何をしていたのか……
[備考]
※ブラック羽川が解除されました
※化物語本編のつばさキャット内のどこかからの参戦です
※トランシーバーの相手は
玖渚友ですが、使い方がわからない可能性があります。また、相手が
玖渚友だということを知りません
※ブラック羽川でいた間の記憶は失われています
※
黒神めだかの扱いについてどう説得したか、他の議論以外に何を話したのかは後続の書き手にお任せします
※
零崎人識に関する事柄を
無桐伊織から根掘り葉掘り聞きました
※
無桐伊織の電話番号を聞きました。
最終更新:2021年11月01日 20:12